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探鳥記 2017.5.28 松之山② 美人林とキョロロの森 10:15~12:05 曇り

美人林(びじんばやし)周辺   10:15~11:25 曇り

松之山と言えば温泉と美人林が有名。

「びじんりん」と呼んでいたが、正しくは「びじんばやし」とのこと。

今朝の探鳥会の「美人林高畑コース」ではサンコウチョウメボソムシクイサシバ等が観察されたが、私達は観察できるか?

雨が今にも降りそうな中、美人林に入る。

すぐ目の前に新緑のブナの林が見えた。

樹皮の白と新緑の緑のコントラストは綺麗だ。

晴れならば、より鮮やかな光景が広がるだろう。

林内は野鳥の気配があまりなく時々キビタキヤブサメの声がするぐらい。

これが評判の美人林

林を抜けて車道に出た辺りでイカルシジュウカラサンショウクイホオジロの声が聞こえてきた。

美人林を抜け出た付近の風景

ここからは水田地帯を見ながら下の集落まで下る。

カルガモを観察したりオオヨシキリの声を聞く。

時間帯が悪いのか野鳥が少ない。朝の駐車場に向かい、今度は「キョロロの森」に行くことにする。

 

見聞きした野鳥(観察順)

キビタキ
ヤブサメ
イカル
シジュウカラ
サンショウクイ
ホオジロ
カワラヒワ
カルガモ
ハシブトガラス
オオヨシキリ
キセキレイ

計11種

キョロロの森 11:25~12:05 曇り

7時間ぶりに「キョロロの森」に入る。

早朝の探鳥会ではオオムシクイの姿を観察できなかったので、今回は是非とも見たい!

 

入口から早朝のキビタキのさえずりポイントまで野鳥の気配がない。

人林探鳥の様子からも朝よりは観察できないと思っていたが予想以上だった。

ようやくキビタキポイントで木のてっぺんにいるニュウナイスズメを発見。

更に同行メンバーが早朝と同じ場所にいるキビタキを発見。

いよいよ早朝オオムシクイの鳴き声がしたポイントにやって来た。

鳴き声も気配もない中でしばらく探索するが断念する。

ちなみにオオムシクイは日本では北海道の一部で繁殖するのみで、本州では春秋の渡りの時に観察されるだけである。

渡りの時期は5月下旬頃が多いので、早朝のオオムシクイも渡りの途中と思われる。

ここで引き返して入口へ向かう。

同行メンバーが入口付近で低い位置で枝止まりしているサンショウクイを発見。

こんな低い位置にいるのは珍しい。

一瞬シジュウカラ?と思ったサンショウクイ
体型はアカモズを思い出してしまう

最後の最後でサンショウクイを観察できて良かった!

見聞きした野鳥(観察順)

ニュウナイスズメ
キビタキ
カッコウ
サンショウクイ

計4種

探鳥記 2017.5.28 松之山① キョロロの森 2:45~7:30 曇り

今回は戸隠では見ることができなかった野鳥を求めて新潟県十日町市松之山へ。

目標はチゴモズブッポウソウアカショウビンだ。

松之山は初めて行く探鳥地なので、どこにどんな野鳥がいるのか分からない。探鳥といえどもある程度の基礎情報は必要だ。

さぁ、どうしよう。

鳥仲間が昨年松之山の地元が主催する探鳥会に参加して楽しんだことを思い出した。

ネットで調べたところ、今週末の5月28日に探鳥会が行われる。参加するしかないでしょ!

ということで探鳥会に間に合わせるために、こちらを23時に出発して予定より早い2時半には集合場所である「森の学校」キョロロの森駐車場に到着。

車の中で仮眠したり休みながら闇夜から聞こえるホトトギスフクロウの鳴き声を楽しむ。

夜明け前が近づいて来た。ここでの早朝コーラスでは、どの鳥が最初に鳴き出すか楽しみだ。

ちょうど4時になったところ、キビタキが鳴き始めた。

その後に他のキビタキメジロカワラヒワヒガラが続く。

遠くからはクロツグミの声が聞こえる。今回はコーラスというほどの規模ではなかった。

夜明けとともに辺りはどんどん明るくなり周囲の様子が分かってくる。

駐車場には30台以上の車があり、探鳥会の人気を改めて知る(参加者は89人!)。

偶然にも隣に駐車していた方が以前お会いしたことがあり久々の再会となった。

この方から松之山の野鳥情報を聞くことができ、今回の探鳥を有意義なものにしてくれた!

 

集合場所の駐車場 奥には「森の学校」

今回の探鳥会の主催は地元の「松之山野鳥愛護会」「十日町地域振興局健康福祉部」「十日町市」である。

早朝4時半開始の探鳥会。もっと遅い時間に開始することもできるはずである。

それでも早朝の1番野鳥が活発になる時間帯に行うことで、松之山の野鳥の素晴らしさを参加者の伝えたいという気持ちが開始時間に現れていると思う。

また愛護会の会誌と早朝ということでパンと飲み物が参加者全員に配られた。

これで参加費無料である。始まる前から感謝!

いよいよ第61回松之山探鳥会の開催である。

今回、「森の学校」周辺の①美人林高畑コース②越道川コース③バードピア須山コースの3つのコースが設定されており、参加者は各自好きなコースを選んで愛護会のガイドと探鳥する方式で探鳥をする。

私達はバードピア須山コースを選んだ。

4時45分に愛護会の会長がガイドとなり30名弱のグループで探鳥開始。

天気は雨が降りそうな空である。

さっそくノジコのさえずりが聞こえる。

遠くからはキツツキのドラミングの音がする。

突然、ガイドの会長がアカショウビンの声がすると言った。

始まったばかりで落ち着かない雰囲気なのか、他の参加者には聞こえなかった。

近くからではなかったはずだ。

遠くかすかに聞こえる音量だろう。

これは耳が良い悪いではなく、意識の差から来ているのだろう。

先ほどのドラミングの主を探す。

答えは遠くの枯れ木にいるオオアカゲラだった。

枯れ木の方が生木より響くのだろう。

縄張り宣言か求愛活動か分からないが、オオアカゲラは定期的にこの場所でドラミングをしているような気がする。

次に聞こえてきたのはヤマガラのような声である。

いつも聞くヤマガラの声とは微妙に違う。

近くにいた他県からの参加者も同じ違和感を感じており、ヤマガラ談義の結果ヤマガラの方言みたいなもので落ち着いた。

広いところに出たので、周囲の森林が見渡せる。軽いガスの中でクロツグミがさえずっている。

遠くにかすむクロツグミ

キビタキのさえずりが森の奥から聞こえてきた。

しばらくすると参加者が木のてっぺんでさえずるキビタキを発見。

その一報に驚いてしまった!

自分の中ではキビタキは枝先やてっぺんで鳴かずに、樹木の中で鳴くものと思っていたからである。

自分だけの経験則かと思っていたら、参加したベテランバーダー達も驚いていた。

後日、知り合いに尋ねてみたところ、目撃したことがあるとのこと。

これからはキビタキ探鳥の際はてっぺんもチェックしよう。

てっぺんでさえずるキビタキ

森の小道を進む。

カラ類の鳴き声の合間にツツドリサンショウクイの鳴き声が聞こえる。

集団の前で何やら騒いでいる。

駆けつけると「ジジロ ジジロ ジュリジュリジュリジュリ」のオオムシクイの声が高い針葉樹の上から聞こえて来た。

何とか姿を見たい。

しばらくこの場でじっくり待ちたかったが、探鳥会なので泣く泣く移動する。

森の中を抜けて水田が見えて来た。

林縁部の高いこずえではオオルホオジロがさえずっている。

ここからゴールの「山の学校」までは車道沿いに草地や疎林や畑など様々環境での探鳥なった。

ここでも木のてっぺんでさえずるキビタキを見つけてしまい?、今までの経験則は完全消去した。

7時30分にゴールに無事到着した。

 

今回の探鳥会では3グループ全体の鳥合わせで47種類確認された。

他のグループではサンコウチョウサシバメボソムシクイなどが観察できたそうだ。

この結果でも、今回雨が降りそうな天気で気温が上がらなかったことが野鳥の動きが鈍かった原因との総評があった。

コンディションがもっと良ければと考えると素晴らしい探鳥地である。

 

見聞きした野鳥(観察順)


ホトトギス 2:45
フクロウ  3:30
キビタキ  4:00スタート
メジロ
カワラヒワ
ヒガラ
クロツグミ
ウグイス
イカル
ノジコ
ヒヨドリ
オオアカゲラ
ヤマガラ
ツツドリ
ヤブサメ
アカゲラ
シジュウカラ
コサメビタキ
コゲラ
キバシリ
サンショウクイ
オオムシクイ
ハシボソガラス
ホオジロ
オオルリ
ツバメ
キセキレイ
ニュウナイスズメ
キジバト
スズメ
ムクドリ

計31種 目撃談:アオゲラ、アカショウビン、メボソムシクイ、オシドリなど。

野鳥 キバシリの求愛行動

以下の動画は2017.5.20に戸隠で撮影したキバシリの求愛行動です。

奥社参道の随神門そばの杉の大木の方から、キバシリの「チリリリ」「チリリリ」という地鳴きが聞こえてきました。

どうやら数羽いる感じでした。

近づくと1羽のキバシリが樹皮にいる虫を探しながら上に上がって行きます。

しばらく追跡撮影して、キバシリの採餌映像としてはこの辺で終わりと思って撮影を止めました。

後日、映像を見たらなんと樹皮にじっとしている雌がいて、登って来た雄が雌の周りを動いて最後は交尾の姿勢をとろうとしているではありませんか!

あと数秒録音していたならば、、、。

キバシリの交尾画像、映像ともにまだ見たことがありません、残念!

戸隠に忘れ物を残してしまいました。

次回は撮るぞ!

野鳥 ヒガラの頭掻きと羽繕い 

以下の動画は2017.5.20に戸隠で撮影したヒガラの頭掻きと羽繕いの様子です。

ヒガラなどの小鳥はじっとしていてくれる場面が少ないので、メンテナンスをしている時は撮影のチャンスです。

撮影時には気が付きませんでしたが、動画を後日じっくり見たところ、脚を使って頭を掻いていました。

ヒガラを含めて小鳥の頭掻きを初めて見ました。

ヒガラは翼を下げて翼越しに脚を伸ばして頭を掻いています(間接法)。

一方、翼越しではなく脚で頭を直接掻く野鳥もいます(直接法)。

小鳥では間接法が主流だそうです。

探鳥記 2017.5.19~20 戸隠  まとめ

10回分も戸隠探鳥記をだらだらと載せてしまいました!それだけ戸隠が魅力ある探鳥地だったと思います。最後にまとめ探鳥記をどうぞ。

活動時間帯

5月19日 1日目  9:45~18:20
5月20日 2日目  3:30~15:10

探鳥エリア

1日目   森林植物園⇒奥社参道⇒鏡池⇒森林植物園
2日目 森林植物園⇒奥社⇒森林植物園⇒戸隠キャンプ場⇒一の鳥居跡地⇒森林植物園

観察記録

種名(合計48種) 観察回数(合計248回)

1ウグイス     18
2コサメビタキ   14
3ミソサザイ    13
4キビタキ     12
5アオジ      12
6コルリ      10
7ゴジュウカラ   10
8ヒガラ      9
9アカハラ     9
10アカゲラ     9
11サンショウクイ  8
12カケス      8
13シジュウカラ   8
14コガラ      8
15クロツグミ    7
16カワラヒワ    7
17ヤマガラ     7
18カッコウ     5
19ツツドリ     5
20ノジコ      5
21コゲラ      5
22オオアカゲラ   4
23ニュウナイスズメ 4
24エナガ      4
25オオルリ     4
26アオゲラ     4
27カルガモ     4
28キバシリ     3
29センダイムシクイ 3
30メジロ      3
31キセキレイ    3
32イカル      3
33ヒヨドリ     2
34ハシブトガラス  2
35トビ       2
36ノスリ      2
37カイツブリ    1
38キクイタダキ   1
39カワウ      1
40モズ       1
41コガモ      1
42ハチクマ     1
43クロジ      1
44ジュウイチ    1
45ホトトギス    1
46フクロウ     1
47ハシボソガラス  1
48キジバト     1

※観察方法は探鳥中に見聞きした野鳥を順番に記録しただけです。もちろん、なるべく重複しないように意識はしました。本格的な調査のような個体数を正確に反映したものではありませんが、当日現場にいたバーダーの感覚に近い記録と思っています。

※2日目の植物園での早朝のコーラスは記録が追いつきませんでしたので、一部のみ記録に反映しました。

※他のバーダーの皆さんと情報交換をしましたが、主要な野鳥の見逃しはなかったと思います。マミジロ、アカショウビンは確認されませんでした。

過去の観察記録との比較(1998.5.21~22、2000.5.29、2001.5.27)

今回観察できなかった野鳥
1998:ヨタカ、メボソムシクイ、コムクドリ、スズメ
2000:コムクドリ
2001:アオサギ、コムクドリ、ツバメ、スズメ、ムクドリ、コマドリ、アオバト

今回初めて観察できた野鳥
フクロウ、ジュウイチ、コガモ、カワウ、キクイタダキ、トビ、メジロ、

※以前は普通種だったコムクドリを観察できませんでした。コムクドリとアカゲラの巣を巡る争いを見るのが楽しみでした。コムクドリと同様にニュウナイスズメも減少した気がします。共に樹木にある穴を巣として利用する野鳥だけに巣穴の減少が原因の一因でしょうか。

探鳥記 2017.5.20 戸隠⑥ 森林植物園 12:55~15:10 晴れ

飯縄高原から奥社へ。

長野駅行きの帰りのバスの時刻が15時15分なので、ラスト2時間40分。

ラストスパート!というには長い気がするが、植物園内をぐるぐる回ってできるだけたくさんの野鳥を見ておこう。

「小川の小道」周辺にはミズバショウ鑑賞でにぎわっている。

そんな中でも木道のすぐ上でアカハラがさえずっている。

以下その動画。

アカハラの繁殖地は世界で本州・北海道・サハリン・千島列島を中心とした限られた範囲である。

したがって、アカハラのさえずりを聴くことのができるのは実は幸せ者?かも。

下界のことなどお構いなしのアカハラ

ゴジュウカラの鳴き声が遠くから聞こえる。

そういえばゴジュウカラは他の夏鳥探鳥地に比べて少ないような気がする。

この戸隠の野鳥の密度ならもっといても良いと思うのだが。

コルリポイントで朝観察できなかったクロジをしばらく待つが、声すら聞こえない。

今回クロジを見聞きしたのは朝の1回限りで、クロジの少なさが気になった。

それでもこの辺りが園内で一番野鳥が見聞きできる場所で、あちこち動かずに待っているのも良いと思う。

朝の探鳥で盛り上がったノジコポイントでは、サンショウクイがそばの枝に飛んできた。

だいたい木の上部に止まることが多いので、じっくり観察するチャンスは少ない。

戸隠では今回植物園を中心に時間帯を問わずサンショウクイの「ヒリリ、ヒリリ」という声を聞くことが多かったが、きちんと観察できたのは、この時だけである。

探鳥中、最後のご褒美となったサンショウクイ

ノジコは今回は見聞きできなかったが、代わりにアオジが現れてノジコとの声と体の比較を楽しめた。

そろそろ終わりの時間が近づいて来た。

最後に観察する鳥は何か?

遠くから聞こえるカッコウだった。

今回は単独探鳥ということでアクセルもブレーキも踏んでくれる仲間がいないため、気の向くままに探鳥した。

ある時はF1ドライバーのようにコーナーを攻め、ある時は仮免許中の教習生のように慎重になったような、、、。

さらば戸隠連峰!やはり良い探鳥地だった

今回も戸隠そばを食べないで戸隠を去った。

見聞きした野鳥(観察順)

アカハラ
ゴジュウカラ
シジュウカラ
カッコウ
コルリ
ウグイス
クロツグミ
ヒガラ
サンショウクイ
アオジ
アカゲラ
キビタキ
ミソサザイ
エナガ
コサメビタキ
カワラヒワ
カルガモ
カイツブリ
コガモ

計19種

探鳥記 2017.5.20 戸隠⑤ 一の鳥居跡地 10:30~12:10 晴れ

戸隠キャンプ場から一の鳥居跡地へ。

約20分バスに揺られて一の鳥居バス停で下車。

今回フリー切符を持っているので戸隠エリアのバスの移動にはお金がかからない。

バス停付近には案内板がなく、しばらく付近をさまよう。

ようやくハイキングコースのような道を発見できて安堵の一休みしていると、カケスオオルリアカゲラなどが何度も現れて野鳥の濃さに驚く。

しばらくこの道を歩くと一の鳥居跡地にたどり着いた。

付近を探鳥するも野鳥の気配を感じない。

早朝のコーラスはここでもあるのか気になるところ。

次回の楽しみにしよう。

一の鳥居跡地 遠く飯綱山を望む
信濃路自然歩道は面白い探鳥コースかも

戸隠奥社に戻るバスの時刻を気にしつつ、この歩道をさらに進んでみることにする。

疎林の中を歩いていると正面の木の幹の穴から何やら動く物がある。

良く見るとニュウナイスズメの雄が顔を出しているではないか!

繁殖準備中でしかも目が合ったような気がしたので、素早くその場所から立ち去った。

しまった!見つかったか?

ニュウナイスズメの繁殖活動の邪魔をしないように立ち去ったその先で、今度はコサメビタキのさえずりが上の方から聞こえてきた。

ようやく見つけるとどうやら近くにもう1羽いて縄張り争いをしているようだ。

以下がその動画。

右手のコサメビタキの立ち向かうしぐさが微笑ましい。当事者は必死なのだけど。

やはり、この辺は野鳥が多い気がする。次回は時間をかけて探鳥したい。

 

飯縄高原入口というバス停で奥社に戻ることにする。

バスが来るまで時間が20分ある。

バス停の裏手にある林で時間をつぶそう。

林に入るといきなりノジコのさえずりが聞こえるではないか!

おいおい、こんなところに普通にノジコがいるのか!

ノジコの声が好きなので、逃げられないようにゆっくり近づいて撮ったのが以下の動画。

 

今回の探鳥で一番気に入ったショット
胸のレモン色がまたイイ!

林内にはキビタキウグイスのさえずりが、上空ではサンショウクイのさえずりが聞こえる。

何気ない林でのこの野鳥の濃さに戸隠の野鳥の底力を感じた。

バスに乗って奥社に戻る。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カケス
キセキレイ
オオルリ
ヒガラ
アカゲラ
シジュウカラ
センダイムシクイ
ニュウナイスズメ
ノジコ
ウグイス
キビタキ
アオジ
サンショウクイ

計13種

 

探鳥記 2017.5.20 戸隠④ 戸隠キャンプ場 8:50~10:00 晴れ

植物園の外に出て奥社参道の鳥居の脇の小道を抜けて戸隠キャンプ場へ向かう。

しばらくこの風景が続く

コゲラヤマガラシジュウカラの小鳥が活発に森の中を動き回っている。

前方の道の上でシジュウカラが地面を突いている。

何か獲物でも捕まえたのかと見てみると、大きな羽毛をさらにくちばしで細かくちぎってくわえ込んでいる。

おそらく巣の中で卵の下に敷くためのものだろう。

以下がその様子。

キビタキコサメビタキメジロゴジュウカラ、エナガなどの野鳥もいそうな気がするが、思っていたより野鳥が少ない。

そんな中、森の奥からアカゲラが近くの大木に飛んできて、じっくり観察する。

アカゲラ参上

視界が開けてきたところで、雪を被った高妻山が現れた。

まさに三角形の山容であり、鹿児島の開門岳を思い出した。

戸隠は高妻山を始め二百名山の戸隠山、飯綱山、黒姫山がある登山エリアでもある。

日本百名山・高妻山(2353m)

40分かけて戸隠キャンプ場に到着。

隣接する戸隠牧場を含めて草原で観察できる野鳥を目当てに来たのだが、牧場は解放されておらず、周囲も野鳥の影が薄い。

1998年5月に初めて戸隠探鳥を行った際に、このキャンプ場でテントを張った。

日没後、牧場の方からヨタカの声を聞いた時は感激したのを覚えている。

牧場の背景にある山々を眺めていると、上空を猛禽類が飛んでいるのに気が付く。

トビではない。ノスリでもない。

頭部のとんがり具合、尾羽の扇型の尾羽と黒い2本の横斑からハチクマと分かる。

しばらく様子を観察すると両方の翼を持ち上げて打ち付けるディスプレイフライトをやった。

話には聞いていたので、実際観察できて嬉しい。

キャンプ場正面 ハチクマはこの上空でディスプレイフライトをした

しばらく待っていればハチクマを再度観察できるが、バスに乗る時間が来てしまった。

ここから戸隠神社の一の鳥居跡地へ向かう。

ミズバショウの最盛期で植物園や奥社周辺は混むと予想して、しばらく別のエリアで探鳥した後に奥社に戻るプランにした。

続きは次回。

※個人的見解ですが、このコースは①人通りが少ない②野鳥が少ない③行程の半分くらいは道沿いに笹薮があるので、熊との出会い頭の遭遇の可能性がある等の理由で現時点では回避した方がよいと思います。
奥社参道とキャンプ場を結ぶ道はもう1本奥にありますが、この道は今回親子熊が目撃されていますので、このコースも回避した方が良いと思います。
もし、戸隠キャンプ場や牧場での探鳥をするのならば、バスでの移動をおススメします。

見聞きした野鳥(観察順)

コゲラ
ヤマガラ
シジュウカラ
ウグイス
アカゲラ
キセキレイ
アオジ
コサメビタキ
ハチクマ

計9種

 

探鳥記 2017.5.20 戸隠③ 森林植物園 6:30~8:50 晴れ

奥社から植物園に戻ってきた。

早朝の夏鳥のコーラス時は園内は暗くて見るより聴く野鳥観察となったので、この時間からは見る野鳥観察をしたい。

特にクロジを戸隠に来てから見ていないので、クロジポイントにまずは向かう。

途中でミソサザイのさえずりがあちこちで行われている。

ミソサザイファンとしてはスルーできずに足を止める。

今回は舞台裏からさえずるミソサザイを撮影。

BGMにクロジの「ホーイチヨチヨチー」のさえずりが入っている。

 

クロジの声がしたので、声の方に急行するとそのエリアは昨日のコルリポイントだった。

しかし、クロジの声は森の奥の方から聞こえてくる状況なので、時間を置いて次のチャンスにかけることにする。

一方、コルリは昨日と同じ場所でさえずっては休憩するのを繰り返している。

早朝は地表に降りて採餌していたそうだ。

早くペアを見つけてね!

餌を探索中のオオアカゲラを発見。

園内ではアカゲラと同じくらいオオアカゲラを目撃する機会が多い。

背中の白黒模様がアカゲラと違うことに注目

コサメビタキがすぐそばの枝に止まった。

それにしても戸隠ではコサメビタキを目撃する機会が多い。

コサメビタキは鳴き声も小さいし体も小さいので、見つけにくい鳥といえる。

それでも一番目撃されることが多いということは、園内にはもっとたくさん生息しているのだろう。

戸隠では基本種のコサメビタキ

昨日は帰り際にノジコの声を聞いただけだったので、今回は是非とも姿も見たい。

ノジコが観察されているポイントでノジコを待つことにする。

待っている間、ここで知り合ったベテランバーダーの方との野鳥談義は面白く勉強になることが多かった。

野鳥観察ももちろん大事だが、こういう談義の中で出会った人の野鳥観察や撮影への取り組み、経験、情報などを知ることは自分の考えやスタイルに合う合わないは別として勉強になる。

もっとこのような機会も増やしていきたい。

バーダーとの談義中、キセキレイアオジカワラヒワオオアカゲラサンショウクイヒガラコサメビタキノジコと次々と現れて、実は鳥見には良い場所だった。

白いアイリングに注目のノジコ

 

胸を反らしてさえずるノジコ

もっと野鳥談義を続けたかったが、戸隠キャンプ場付近での探鳥があるので、再会を楽しみにして別れる。

続きは次回。

 

見聞きした野鳥(観察順)

キビタキ
ヤマガラ
ヒガラ
コガラ
ヒヨドリ
エナガ
アオジ
ウグイス
コルリ
ミソサザイ
アカハラ
クロツグミ
アカゲラ
サンショウクイ
コサメビタキ
クロジ
アオゲラ
オオアカゲラ
ノジコ
キセキレイ
カワラヒワ
コゲラ

計22種

 

 

探鳥記 2017.5.20 戸隠② 奥社周辺  5:00~6:30 晴れ

 

植物園から参道入口の鳥居へ。

パワースポットとして名高い戸隠奥社。

奥社が朝日を受ける時間が最もパワーが放出される?御利益がある?と勝手に思い、植物園でコーラスを聴いている時から早く行こうとそわそわしていた。

誰もいない静けさの中で鳥居の前に立つだけで気分が高揚する。

いざ奥社参道へ

もちろん、野鳥観察への関心が下がっているわけではない。

このエリアは野鳥の密度が濃い場所で、植物園では見づらい野鳥を観察できる可能性が高い。

観察したい鳥はクロジオオルリジュウイチだ。

鳥居のそばの木にいるシジュウカラを発見。

戸隠ではヒガラコガラ方が多い気がする。意外と少ない?

戸隠ではマイナーな存在?のシジュウカラ

参道を進むと並木のてっぺんでクロツグミのさえずりが始まった。

今回の探鳥で初めて姿を確認できた。

鳴き声はたくさん聞いてきたが、なかなか姿を見ることは難しい。

早朝は目立つ場所でさえずるので観察のチャンスである。

2日目でようやく観察できた

参道沿いは早朝だけあって、昨日の昼間の探鳥より見聞きできる野鳥が多い。

植物園の森からは、アカハラアオゲラキビタキイカルの声が聞こえてくる。

参道沿いでは小鳥が多く、カラ類、コサメビタキニュウナイスズメを観察。

随神門に到着。脇にある杉の大木には数羽のキバシリが活発に採餌中。

ここで出会ったバーダーから付近の小径にツキノワグマの親子がいるとの情報を得た。

ちょっと寄り道してその場所に行こうと思っていたので助かった!

更に奥にはただならぬ気配が、、、。

随神門を過ぎるとそばを流れる小川付近からミソサザイの声、斜面からはコルリ、森の上の方からはオオルリの声がする。

ここのオオルリのさえずりはクロジの「ホーイチヨチヨ」というさえずりに似た節があり、最初クロジと迷ってしまった。

 

ついに奥社に到着。正面から太陽を受けてパワーを注入という場面を想像していたが、妄想に過ぎなかった。

朝日に照らされる奥社
突然、左手の斜面からジュウイチのけたたましいヒステリックな鳴き声に静寂は破られた。

しばらくジュウイチ探しに没頭することになったが、結局見つからず。

ジュウイチオオルリコルリなど青い鳥に托卵するので、なるほどジュウイチが奥社付近で観察される理由が分かる。

奥社の斜面では毎回オオルリを観察しているので、来年以降もジュウイチが観察できる可能性は十分ある。

奥社本殿

奥社からもらったパワーが今後の探鳥にどう出るか。

下山して随神門そばから植物園に入る。

続きは次回。

 

見聞きした野鳥(観察順)

シジュウカラ
ウグイス
ミソサザイ
コガラ
カワラヒワ
クロツグミ
コサメビタキ
アカハラ
ニュウナイスズメ
アオゲラ
ウグイス
キビタキ
ヒガラ
ヤマガラ
イカル
キバシリ
コルリ
コゲラ
オオルリ
ジュウイチ
キジバト
ハシボソガラス
カケス
ツツドリ

計24種