野鳥 メリケンキアシシギ 2014.5.8 平潟湾

 

今回は4年前に平潟湾で観察したメリケンキアシシギです。

撮影した2014年の数年前からキアシシギの群れにメリケンキアシシギが混じるようになり、毎年観察されていました。

まさか横浜市内でメリケンキアシシギを見ることができるとは!

観察時は非常に喜んだことを思い出します。

今では東京湾奥部での観察が定番ではありますが、この頃はまだ首都圏でもメリケンキアシシギの観察例は少なかったと思います。

以下、当時の様子を思い出してみました。

到着時、ほぼ満潮だったため、メリケンキアシシギキアシシギの群れと共に海面にぽつんとある鉄柵で休憩中。

第1印象は体色の濃さと下面の横斑の密度の濃さでした。

ついにご対面のメリケンキアシシギ

参考画像 同じ場所にいたキアシシギ

体下面の横斑の太さと多さの違いがハッキリと分かります。

また、画像ですとそこまで差はありませんが、現場では上面の体色はメリケンキアシシギは暗灰色、キアシシギは灰褐色と違いがハッキリと分かりました。


初列風切の先端が尾羽を超えています。


くちばし全体が黒く、うっすらと鼻孔の先に伸びる溝も長いです。


現場では太い横斑を見て、即席めんに似ていると思いました。

メリケンキアシシギを未だ見たことがなかったので、似ているキアシシギとの識別点を現場で理解できるか少し不安でした。

が、識別点をチェックして改めて両者を見比べると、明らかにキアシシギとは違うという印象を持ちました。

参考画像 キアシシギとの大きさ比較 2015.5.9 平潟湾

左がメリケンキアシシギ、他の2羽がキアシシギです。

全長はメリケンキアシシギが27.5㎝、キアシシギが25.5㎝と差はわずかですが、現場での印象は数値以上に大きく感じました。

動画 2014.5.8  平潟湾

時々上空を警戒したり、鉄板が熱いせいなのか?そろりそろりと歩く姿が面白いです。気持ち脚が太い気がします。

残念ながらメリケンキアシシギは2015年の春の渡りを最後に観察が途絶えてしまいました。

地元バーダーの話によると、実は毎年秋の渡りの際にも立ち寄っていたそうで、おそらく同一個体と推察されています。

以前にもお伝えしましたが、この夏から平潟湾の野島水路上に道路を建設する予定です。

そのため、例年シギチドリの渡り時の中継地として利用される主要なポイントは消滅する運命にあります。

例年、7月中旬頃からキアシシギなどシギチドリが戻りの渡りの中継地として平潟湾に戻ってきます。

この時までに波止場が残っているか?

残っていないとしたら代替場所を探すのか?

そのまま素通りしてしまうのか?

今後の動向が気になります。

その頃に平潟湾に行って様子を調べたいと思います。

 

探鳥記 2018.5.6 平潟湾 16:30~17:20 晴れ

前回4月30日の探鳥から約1週間。

セブンイレブン前にわずかに広がる干潟では5羽のメダイチドリを発見・観察した。

 

好物のゴカイが切れないように慎重に引っ張り出す姿を何度も観察することができた。

そばにはキアシシギが確認。

いつもは水際を歩きながら捕食行動をしていることが多いが、今日は珍しく?水に入って派手に捕食活動中である。

例年ここではメダイチドリキアシシギだけでなくハマシギも観察できるのだが、今回も見当たらない。

ここセブンイレブン前は工事の影響を直接は受けないエリアなので、来年以降もシギチドリを観察できる可能性がある。

野島水路に向かう途中にある追浜高校前に広がる干潟では珍しく何も観察できなかった。

そして野島水路へ。

干潟が奥までバッチリ広がっており、観察期待が高まる。

しかし、6羽のキアシシギが水際にいるのみで、ここでもハマシギを観察できず。


キアシシギ 胸から脇を中心には繁殖羽の横斑がハッキリとでている。

前回より干潟の条件は良かったが、シギチドリの姿が少ない。

暗くなり始めたので、ここでお開きとした。

見聞きした野鳥(観察順)

メダイチドリ5
キアシシギ7
スズガモ
カルガモ
トビ
スズメ
アオサギ
ムクドリ

計8種

探鳥記 2018.5.5 山中湖 文学の森 15:00~16:00 晴れ

河口湖畔から文学の森へ。

文学の森は初夏に富士山麓で探鳥する際は可能な限り訪れる場所だ。

特に珍しい夏鳥が観察できたり、観察種数が多い探鳥地ではないが、森の雰囲気と特にアオゲラキビタキをじっくり観察できる場所として気に入っている。⇒昨年の様子はここをクリック。

いつものようにアオゲラのピョー、ピョーという鳴き声が森に響き渡る。

鳴き声を頼りにアオゲラを発見・観察する。

アオゲラアカゲラより体色が樹木になじんでいるので、動かないと見つけにくい。

そして、常連のキビタキも登場。

様々なさえずりを披露してくれた。

キビタキは、さえずりのバリエーションは豊富だが、どれもホイッスルのような声質で似ているから推測がつく。

もう少し森に滞在していれば、コムクドリクロツグミセンダイムシクイなどの夏鳥を見聞きできるのだろうが、帰路のGW渋滞が気になるので、探鳥を終了した。

渋滞を考慮したのにさすがにGWである、すでに籠坂峠から御殿場市街方面への渋滞が始まっていた!!

見聞きした野鳥(観察順)

アオゲラ
キビタキ
エナガ
カワラヒワ
ヒヨドリ
ヒガラ
ウグイス
キジバト
ツバメ
ハシブトガラス
シジュウカラ

計11種 目撃談:コサメビタキ

探鳥記 2018.5.5 富士山麓 河口湖畔 10:30~14:10 晴れ

柳沢峠から河口湖畔へ。

ここでは水場に集まる夏鳥達の観察・撮影が主目的。

昨年は5月14日朝(⇒その時の掲載回はここをクリック)と6月4日朝(⇒その時の掲載回はここをクリック)に訪問している。

今回は観察開始が10:30からと遅くなってしまったが、てしまった吉と出るか凶と出るか。

森の中ではセンダイムシクイの声が響き、遠くからはオオルリの声がする。

水場となる小さな池に到着。

ヒガラキビタキイカルが水浴びや水飲みにやって来るが、いつもより種数ともに少ない。

動画

しばらくすると続々と夏鳥が登場!

まずはキビタキの雄

キビタキ 背中に黄色のT字が映えて阪神ファンに好かれそう?

次にクロツグミ

我々が観察している場所からずっと先の小径上にクロツグミ雄が捕食行動中。

チョコチョコと動いては立ち止まって地面をほじっている動作の繰り返し。

しばらくすると小径から林床に降り去ってしまった。

林床にいるだろうクロツグミを探索していると、今度は捕食行動中のクロツグミ雌を発見。

雌のそばには先ほどのクロツグミ雄。

ちょうどこの時、池ではコルリが登場!

観察できず残念、、、。

更に、今度はオオルリの雄。

鳴き声は早朝のようには盛り上がらなかったが、一通りの夏鳥を間近で観察できて一同満足した様子。

次のポイント山中湖畔の森へ。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

センダイムシクイ
オオルリ
ヒヨドリ
ヒガラ
カワラヒワ
イカル
ハシブトガラス
キビタキ
カケス
コサメビタキ
メボソムシクイ
クロツグミ
シジュウカラ
メジロ
ウグイス
エナガ

計16種 目撃談:ノジコ

探鳥記 2018.5.5 柳沢峠 4:30~8:30 晴れ

大好きな夏鳥シーズンが到来しているが、いまだ本格的な探鳥地に行ってドップリと夏鳥観察に浸かっていない。

例年GW中に2回くらい富士山麓で探鳥しているので、今年も富士山麓へ!という流れもありだが、どうも山梨県の柳沢峠が気になる存在で迷っていた。

結局、深夜に横浜駅に集合してからメンバーと相談して柳沢峠に行くことに決定!

柳沢峠に3時半頃に到着。

気温は何と3℃!

フリースを着ていても寒いぐらいで探鳥できるか心配になった。

4時半頃、まだ夜明け前の暗い中でコルリの声が突然周囲に響き渡って夏鳥のコーラスがスタート!

そばではアオジキビタキが盛んに囀っている。

時々キバシリのチリリリリという小声が聞こえて来る。

この状況で頭上を場違い?のアオサギが通過して驚いた。

撮影ポイントで有名な水場に移動して引き続きコーラスを堪能。

だんだん明るくなって来たので、声を頼りに姿を探すことに。

コルリは近場で囀っているのだが、樹木の裏手にいて見つからず。

遠くからはツツドリカケスの声が聞こえる。

水場にしばらくいることも考えたが、早朝のコーラスを堪能すべく峠まで歩くことにした。

山道沿いの沢からはミソサザイの元気な声が聞こえてくる。

この頃、ちょうど山道から朝日が昇るのが見えた。

太陽による気温上昇で、ようやく寒さから解放されて探鳥に集中できるようになった。

余りの寒さに探鳥を中止して車に戻ろうと何度考えたことか。

近くでコルリの声がした!

今度は直ぐに囀る姿を発見。

早朝の凛とした雰囲気からか、いつもより声が綺麗に聞こえる。

しばらくコルリの美声を堪能すると同時に囀りにはレパートリーがいくつもあると再認識。

そばではキツツキのドラミングも聞こえて来た。

近くから遠くから様々な野鳥の声を聞きながら峠に到着。

ここでは大好きなクロジの声が聞こえてきた。

どうしても姿を見たいとメンバーで粘り強く探索をして、ついに観察することができた。

下山時は何度もキビタキを観察できたり、オオアカゲラのペアを観察する機会に恵まれた。

再び水場に向かうと、ちょうどコマドリが登場していた。

見やすい場所ではなく斜面での観察となったが、一鳴きしてくれて満足した。

4時間じっくり観察して、ほぼ見たい野鳥も観察できたので、次の目的地の河口湖畔へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

コルリ
アオジ
キバシリ
キビタキ
アオサギ
ツツドリ
カケス
ヒガラ
コゲラ
ゴジュウカラ
アカハラ
ウグイス
ミソサザイ
センダイムシクイ
アオバト
クロジ
オオアカゲラ
コガラ
トビ
ヤマガラ
ビンズイ
ヒヨドリ
イカル
エナガ
コマドリ
キジバト
シジュウカラ

計27種 目撃談:エゾムシクイ、キセキレイ

探鳥記 2018.4.30 平潟湾 13:30~14:00 曇り

円海山から平潟湾へ。

今年の夏、例年シギチドリの観察の中心地でキアシシギの休息場所にもなっている野島水路の上に道路を建設する工事が始まる。

工事計画を見ると干潟が埋め立てられるわけではないが、その上方に道路ができるので、シギチドリが飛来して捕食活動をすることは難しくなる。

追浜高校前から野島水路を望む  手前左手にキアシシギの休息場所となっている船着き場、中央奥に森のように見える野島、水路奥に見える白い三角の構造物は八景島シーパラダイス

八景島シーパラダイスからこちらに向かって水路沿いに道路が建設される。

野島水路以外の場所でも小規模ながら潮が引くとシギチドリが捕食活動する場所が点在しているので、来年以降、全くシギチドリを観察できなくなることはないが、飛来数は減少してしまうだろう。

この春の渡りがおそらく環境激変前の最後のシーズン(7月中旬頃からキアシシギが繁殖地から戻って来るが、その頃までに工事が着工しているかどうか分からない)となるので、感傷的な気分で観察した。

ほぼ満潮状態での到着となったので、常連の小型のハマシギメダイチドリは観察できなかったが、船着き場を中心にキアシシギ12羽を確認した。

渡り時にはキアシシギの休憩場所となる船着き場

例年見慣れた光景だが、今年もやって来てくれたという嬉しさと来年はもう来ないのではないかという不安で複雑な心境だった。

次回はハマシギメダイチドリも観察したいので、潮の引いた頃合いに再訪しよう。

見聞きした野鳥(観察順)

キアシシギ12
スズガモ
アオサギ

計3種

探鳥記 2018.4.30 円海山周辺 11:30~13:00 晴れ

4月は奄美大島探鳥とシギチドリ観察に夢中で地元回りが疎かになってしまった。

今回は氷取沢・瀬上池を中心に夏鳥の様子を観察した。

氷取沢では尾根から木道のエリアまでの間、ヤブサメオオルリなど夏鳥の声がしないのには驚いた。

例年、姿は見えずとも声を聞くことができるのだが。

しばらく木道付近で探鳥していると、ようやく森の奥の方からキビタキオオルリセンダイムシクイの声がした。

尾根へ戻る途中、センダイムシクイをここでは久々にじっくりと観察することができた。

瀬上池周辺ではオオルリキビタキの声がするので、声を頼りに探すも、山道からは見えない場所にいるようだ。

一方、センダイムシクイはここでも間近で観察することができた。

※この日の2か所での観察の様子⇒ここに掲載済みです。

センダイムシクイを観察した後、やはりオオルリの姿を見たいので、先ほどの声を聞いた場所に戻った。

オオルリは樹木の上で鳴くことが多いので、どうしても探す時は上の方に目をやってしまう。

が、今回は樹木の中間の高さでしかも内側の幹に近い方で鳴いていた。

観察時間帯が正午前後なので午前中のような活発さはなく、予想した以上に静かな森であった。

次はシギチドリを求めて、平潟湾へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)
ウグイス
ヒヨドリ
ヤマガラ
メジロ
キビタキ
コゲラ
オオルリ
センダイムシクイ
アオゲラ
ヤブサメ
シジュウカラ
ハシブトガラス
ハシボソガラス

計13種

野鳥 ツミ雄 2018.4.28 横浜市

今回はツミの雄を特集します。

雄の下面に見られる橙色と橙色の横斑が今まで観察した中で一番薄い個体でした。


遠目からだと雌?


雄の虹彩は赤いです。

ところで、このツミ雄は知り合いのスウェーデン人バーダーの要望に応えての観察でした。

というのも先輩バーダーがそのお知り合いのスウェーデン人バーダーをガイドなさることになり、私もご一緒する機会に恵まれたのです。

彼の要望は、日本滞在中にまだ観察したことがない野鳥を見たい!という内容でした。

限られた時間内でセンダイムシクイオオルリを見終えて、締めとしてツミ(Japanese SparrowHawk)を観察することになったのです。

幸運にも観察ポイント到着後、彼はツミの雄雌を直ぐに観察することができて非常に嬉しそうでした。

話に夢中になって、頭上でツミが交尾する姿を見逃してしまいましたが!

探鳥記 2018.4.29 谷津干潟 14:00~15:45 晴れ

葛西臨海公園から谷津干潟へ。

南船橋駅から歩いて陸橋を渡ると谷津干潟が見えた。

ほぼ満潮状態で到着してしまい絶句した前回の記憶が蘇ったが、今回はちょうど良い頃合いで一安心。

ここから探鳥スタート。

スタート付近ではまだ冬鳥であるカモの姿が観察できた。

ヒドリガモコガモの繁殖羽がより映えているように見える。

対岸の岸辺にはチュウシャクシギの姿を確認。

センター前に到着して、ここからが本格的なシギチドリ探鳥の始まりである。

ざっと干潟を見渡すと先週よりはポツンポツンとダイゼンコチドリハマシギの姿を確認。

高校側の牡蠣殻が堆積している場所では、例年通りメダイチドリハマシギキョウジョシギの群れがいた。

特にメダイチドリの橙褐色の繁殖羽が映えて綺麗である。

参加者がこの群れの中にトウネンがいるのを発見!

トウネンメダイチドリより一回り小さく、繁殖羽のオレンジ色が一際目立って綺麗だ。

発見して直ぐに干潟の別の場所へ飛び去ってしまい、参加者全員の観察ができなかった。

トウネンの繁殖羽は是非ともこの機会に観察してもらいたいので、飛び去った方向へ移動。

高校側の奥のポイントでメダイチドリの群れに混じるトウネンを再発見。

しかも今度は2羽いて、全員でじっくり観察することができた。

常連のキアシシギイソシギをまだ観察していなかったが最後の最後にキアシシギも無事観察。

観察を終えて、先輩担当者からのシギチドリの違いの解説や本日観察した野鳥の確認を行った。

今回は葛西・谷津で15種のシギチドリを観察することができたが、春の常連のオオソリハシシギを観察できなかったのは残念!

参加者の皆さんにはオオソリハシシギ雄の橙色の綺麗な繁殖羽とくちばしを是非とも観察していただきたかった。

参加者の皆さん、7時間にも及ぶ探鳥会、お疲れ様でした!

次回も宜しくお願い致します。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒドリガモ
コガモ
カルガモ
チュウシャクシギ
スズガモ
ダイサギ
カンムリカイツブリ
オオバン
カワウ
ハシブトガラス
シジュウカラ
スズメ
ダイゼン
コチドリ
ハマシギ
キョウジョシギ
メダイチドリ
アオサギ
コサギ
トウネン
オナガ
ツバメ
ハシボソガラス
ハクセキレイ
ムクドリ
キアシシギ

計26種 目撃談:ハシビロガモ、オナガガモ、カワラヒワ、キジバト、コゲラ