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野鳥 オオマシコ 2017.12.24 岡谷市

今回はオオマシコ特集です。

成鳥雄の分かり易い赤い個体ではありませんでした。

今回観察した個体は2羽(以下の個体A、B)ともに赤みが非常に薄いので、現場での判断は雌の若鳥ではないかということにして、帰宅後に何冊かの手持ちの図鑑で調べてみました。

2個体ともに雌第1回冬羽とした理由

個体A

個体B Aより更に赤みが薄い

それでは2個体の識別をしてみましょう。

前提としてオオマシコはどうやら3~4年かけて成鳥になるようで、成鳥に進むにつれて体色は濃くなります。

まずは、雄の若鳥の検討からしましょう。

雄のある分かり易い特徴は、額と喉に銀白色の模様があり、第1回冬羽でも少なくとも額には銀白色の模様があります。

また、第1回冬羽でも体全体の赤みは目立ち、個体A、Bのような体全体が淡褐色ではありませんので、この時点で雄ではなく雌です。

次に雌の年齢の検討です。

複数の図鑑を調べましたが、雌の年齢は現時点では体色の赤みの広さや濃淡で判断しているようです。

図鑑で第1回冬羽としている個体より明らかに赤みが薄いので、2個体ともと雌の第1回冬羽と判断しました。

※参考文献: ①新訂 日本の野鳥 山野の鳥 著 五百澤日丸 ・山形則男ほか 文一総合出版 ②新版 日本の野鳥  著 叶内拓哉ほか 山と渓谷社 ③日本の野鳥650 著 真木広造ほか 平凡社

参考画像 ベニマシコ雌との比較

オオマシコは全長17.5㎝、ベニマシコは15㎝です。

ベニマシコの方が尾が長いのに全長は短いので、オオマシコの方が胴体が大きいことが分かります。

ベニマシコ尾が長いこともあって体型はスマートに見えますが、オオマシコは胴体がふっくらして見えます。

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2枚とも2016.1.11登戸にて撮影

動画

個体Aの採食の様子です。

次は探鳥記で掲載した動画です。

最後に、今回は赤い成鳥雄はもちろん、成鳥雌や若鳥を観察・撮影できませんでした。

これらの画像があれば、性別や年齢を比較することや詳細な内容を掲載できることでしょう。

ネタと知識が揃い次第、続編を是非掲載したいものです。