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探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 おまけ 納沙布岬の水鳥達

いつまで引っ張る?道東探鳥、、、。

今回でファイナルです。

まずは納沙布岬に限らず根室半島では一番観察したクロガモです。

遠くからでもくちばし基部の黄色は目立っていました。

納沙布岬の海上ではクロガモの次に観察したのはシノリガモでした。

雌を追うように雄が行動していたので、おそらくペアか求愛中と思われます。

ちなみに神奈川県では毎年少数のシノリガモが長井や野比などの三浦半島の沿岸部を中心に越冬しています。

最後はヒメウです。

首が太く見えたこと、くちばしの白っぽく見えたことに引っ張られて当初はチシマウガラスと誤認していましたが、見れば見るほどヒメウでした。

次回は石垣島探鳥記のスタートです!

探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 まとめ

探鳥雑感

  • 事前に根室観光協会、野付半島や春国岱のビジターセンター等に問い合わせて、積雪量や道路状況、野鳥の観察状況等を把握することをオススメします。
  • 根室で探鳥といえば落石クルーズですが、この冬は海鳥の観察種が少なかったので乗船しませんでした。しかし、我々が根室を去ってから間もなくエトロフウミスズメコウミスズメの大群が観察されたそうです!
  • 冬の小鳥について。この冬の野付半島のビジターセンター実施の各月の調査では、1月にユキホオジロツメナガホオジロシラガホオジロハマヒバリが、2月にユキホオジロツメナガホオジロ、3月にツメナガホオジロが記録されました。その他のベニヒワギンザンマシコイスカなどの小鳥は今季根室周辺では目撃談はないようです。
  • 野付半島のビジターセンター付近から灯台付近の間がユキホオジロなどの小鳥の目撃談が多いです。この際、警戒心が強いので、車窓からの観察・撮影をおすすめします。
  • 花咲港内はカモ類が多く観察できるポイントです。今回、コオリガモクロガモシノリガモウミアイサなど近距離でじっくり観察・撮影できました。今季は例年に比べて、非常にカモの数が少ないとのこと。次回はどんな光景は待っているのか楽しみにしておきます。

見聞きした野鳥(日本鳥類目録 改訂第7版の順番)

オオハクチョウ
ヨシガモ
ヒドリガモ
マガモ
オナガガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
キンクロハジロ
シノリガモ
ヒロードキンクロ
クロガモ
コオリガモ
ホオジロガモ
カワアイサ
ウミアイサ
ヒメウ
ウミウ
チシマシギ
ウミネコ
カモメ
ワシカモメ
シロカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ミサゴ
トビ
オジロワシ
オオワシ
コゲラ
オオアカゲラ
アカゲラ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
ハシブトガラ
ヒガラ
シジュウカラ
ヒヨドリ
エナガ
ゴジュウカラ
キバシリ
ツグミ
スズメ
アトリ
ユキホオジロ

計45種

エゾジカ 野付半島にて

探鳥記 2019.2.25 北海道東部⑤ 最終日 6:00~12:05 晴れ

前日にチシマシギを無事観察できたこと、今シーズンは根室半島周辺の海鳥の状況が例年より悪いということで、最終日はユキホオジロの探索を中心に行うことにした。

そこで最終目的地を野付半島のビジターセンターとして、探鳥しながら徐々に野付半島へ向かうことにした。


本日も一日の始まりはセイコーマートから 北海道探鳥ではドップリとお世話になっています!

温根沼 6:00~6:15

昨日と同じ時間に到着したが、曇りのため寒々とした風景に見える。

なぜか昨日よりも鳥影が少ない。

ワタリガラスを特に意識して探すも見当たらず。

春国岱へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、シロカモメ、ウミアイサ、カワアイサ、ホオジロガモ、ハシボソガラス、トビ、カモメ  計8種

春国岱 6:20~7:10

2つある駐車場のうち、奥にある方の付近から探鳥することにする。


奥の駐車場からビジターセンターを望む

この付近では今季ワタリガラスの観察例が多いとのこと。

周囲を何度も探索するも見当たらず、残念!

しかし、ここではオオワシ、オジロワシ、オオハクチョウなどを観察。


後方からオオワシを仰ぎ見ると、その特徴ある飛翔形は尾と頭部とが逆でも違和感なく見えてしまう。


オオハクチョウの群れ 氷上がねぐら場所だったのだろうか

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、カワアイサ、オオワシ、オジロワシ、オオハクチョウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、スズメ、ヒガラ、コゲラ、セグロカモメ  計11種

道の駅スワン44  7:20~7:40

ここも主な目的もワタリガラスだ。

上空をカラスが頻繁に飛び交うが、特徴的な声も尾羽も確認できない。

そばにある森からシマエナガの群れが登場!

そばで何羽も観察する時間が続くも、動きが速く、撮影には苦労した。


シマエナガ バーダー以外からも、その可愛さから知名度抜群であり、その人気はまさに飛ぶ鳥を落とす勢い!

残念ながらワタリガラスの探索はこの辺にして、いよいよユキホオジロを求めて、野付半島へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

トビ、ハシボソガラス、オオワシ、オジロワシ、ヒガラ、エナガ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ、ヒヨドリ  計9種

道の駅 尾岱沼  8:30~9:00

現地情報によると今シーズンのユキホオジロは、野付半島のビジターセンター付近の他に、道の駅 尾岱沼の前に広がる草地付近での観察例が多いとのこと。

ということで、通り道でもあるし、立ち寄ることにした。

目の前に広がる草原や草地を見逃しがないように何往復を探索するが確認できず、、、。

探索中、シロカモメを発見。

成鳥の白さは見とれて撮影するのを忘れるくらい綺麗だった。

シロカモメ1年目冬 後ろは成鳥で本当はこちらを撮影したかった!

時間がないので、セイコーマートで最後となるだろう買い出しをして、野付半島へ向かう。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、マガモ、オオハクチョウ、シロカモメ  計4種

野付半島 9:20~12:05

妄想では道の駅でユキホオジロを無事観察して、心に余裕を持って野付半島で冬の北海道を堪能する予定であったのだが、、、。

最後のチャンスを求めて、祈る思いでビジターセンターへ向かう。

センターに立ち寄り、最新情報をもらうことにした。

それによると、やはりユキホオジロはセンターから灯台辺りの海岸線での目撃談が多いとのこと。

もう時間が許す限り、探しまくるしかないと決意して探索開始。

風があるので草の微妙な揺れにも反応して、なかなか疲れる探索状況ではある。

しばらくして、メンバーが荒地と草地が入り組んだエリアでユキホオジロを発見!

車中はこの旅一番の盛り上がりを見せた。

最初は数羽しか確認できなかったが、目が慣れてくると周辺にいるユキホオジロを次々と見つけていく。

その数30羽くらいであろうか。

もう少しじっくり見たかったが、飛び去ってしまった。

この後、再度探索を続けるもユキホオジロとは出会えず。

帰りの飛行機の時間を考えると野付半島を12時前には出発したいところだ。

時計を見ると11時45分なので、最後の探索をさらっとすることにした。

場所は最初に観察した辺りだ。

海側を食い入るように探索していると、メンバーが車道の反対側の陸地側でユキホオジロを発見!

もちろん、必ずしも海岸線の方にいるとは限らないのだが、今回は心に余裕がないのか余りに素直に情報通りの探索をしてしまった。

1羽と思いきや近くにもう1羽を発見。

この2羽は我々の観察中、採餌行動をしていた。

※音声は消去しています

メンバー全員、最後の最後で再びユキホオジロとの再会を喜び、この旅の最後の観察・撮影をした。

リミットの12時を回ってしまい、ここでお開きして野付半島を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ユキホオジロ約30、ハシボソガラス、オオセグロカモメ して 計3種

探鳥記 2019.2.24 北海道東部④ 2日目 6:00~17:00 晴れ

道の駅スワン44周辺 12:20~13:20

落石漁港から北上して、ようやく根室半島1周目完了。

道の駅周辺の上空ではカラスの他、オオワシオジロワシも他のエリアに比べて目撃する機会が多い。

カラスを見る度にワタリガラスではないか?声と尾翼をチェックするが、これだ!という個体は見当たらなかった。

昨年ここで探鳥した知り合いは労せずに普通に観察できたそうだ。

2月後半だが、周囲の森からはカラ類のさえずりが聞こえている。

声の主を探しながら散策していると、カラ類の混群と出会った。

混群に続いてアトリもひょっこり登場して驚いた。

混群には当初ハシブトガラと思った個体がいたが、冬季この辺りではコガラも普通に観察されているとの話をその後に聞いたので、ハシブトガラコガラとした。

両者の違いは双眼鏡だけでは識別できないし、地鳴きも現場では明確な識別材料とはならなかった。

道の駅から春国岱方面を見渡すと、雪原の上にワシ達の姿が見える。

根室半島ではワシの密度が一番濃いエリアだった。

次はそばにある春国岱のビジターセンターへ。

見聞きした野鳥(観察順)

オジロワシ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、オジロワシ、エナガ、ヒガラ、シジュウカラ、アトリ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ?かコガラ?、計10

春国岱 13:30~14:00

そろそろ温根元に戻って、チシマシギ探索に集中しようと思ったが、その前に春国岱のビジターセンターに立ち寄ることにした。

やはり根室半島では外せない探鳥地である。

センター内からは春国岱を一望できる。

遠くにいるワシ達を観察中、目の前の樹木を移動する鳥を発見。

このツアーで初めて見るアカゲラだ。

ここから次々と山野の鳥達が目の前のガラス越しに現れてくれた。

特にアカゲラオオアカゲラの登場は、早朝から海鳥観察を中心に行ってきた私には良い気分転換となった。

また、レンジャーの方からコガラハシブトガラの違いや両者のこの周辺での生息状況を教えてもらい、目の前に来たハシブトガラを観察することができた。

14時を過ぎたので、チシマシギ探索のため再び温根元へ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、オオワシ、オジロワシ、ハシボソガラス、アカゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラ、アトリ、キバシリ、オオアカゲラ  計10

温根元 14:45~17:00

早朝のようにオオワシチシマシギの生息するエリアの島にいることがないよう、祈りながら再びハイドへ。


本日最後の探鳥地 チシマシギを探索すべく再びこの小島と格闘?することになった

到着するやいなやオオワシがいないことを確認して一安心。

次に60倍のスコープでチシマシギ探索を試みるも見当たらず、、、。

運悪くチシマシギは岩陰に隠れていて、タイミングが悪く観察できないだけ!

必ずチシマシギはここにいる!

と自分に言い聞かせて、日没ギリギリまで粘る覚悟でハイドに籠ることにした。

ハイドに入ってからは沖合の小島を丁寧に60倍スコープで探索し続けた。

小島の岸辺にいるウミネコが1㎝ぐらいの大きさに見える視界の中で、ハマシギぐらいの大きさのチシマシギを探し続けるのは中々大変である。

到着から30分ぐらい経った頃だろうか、マンネリした観察の流れを打開すべくスコープを60倍から90倍に変えることにした。

変更後に最初にのぞいた岩場の景色に、何とチョコチョコ歩く5羽のシギが目に飛び込んで来た!

早朝からずっとチシマシギに飢えていたせいか、まさに目に飛び込んで来たのだ!

大きさは小さいがハッキリと体上面が黒褐色に見え、脚の鈍い黄色が遠くからでも目立った。

同行メンバーにも確認してもらおうとしたが、すぐに岩陰に入って見えなくなった。

この後直ぐに今度は小島の違う場所をスコープで観察していたメンバーが1羽のチシマシギを発見!

ようやく念願のチシマシギが登場してくれて、ハイド内は異様な盛り上がりを見せた。

2か所の観察ポイントから再度現れる可能性が高いので、喜びながらもスコープでの観察が続く。

しばらくすると、先ほどの5羽を観察したポイント付近に1羽が出て来た。

この個体は肩羽付近が早くも?赤褐色の繁殖羽の状態であった。

じっくり観察したかったが、この個体も直ぐに見えなくなってしまった。

このポイントはその後の再登場はなかったが、もう一つのポイントではその後も何回も登場、最高5羽の同時観察があった。


岩の上に3羽のチシマシギがいます Sさん撮影

このことから少なくとも10羽のチシマシギを本日は現認できた。

このチシマシギ達はその後、この小島から飛び去ってしまい、日没までの間、戻ってこなかった、と思われる。

今シーズン、ここではチシマシギが30~40羽いるという話であるが、残りはどこにいるのだろうか?

念願のチシマシギを観察できて、シギチドリ好きには忘れられない一日となった。

気分良く、本日の宿民宿たかのへ向かった。


夕陽を浴びるハイド

最後に今回のチシマシギ観察はこのハイドで長時間探索することができたおかげであります。

ハイドがなければ外気の寒さと強風が吹きつける中での観察となり、数十分くらいしか滞在することができないでしょう。

改めてハイド設置にご尽力なさった関係者の方々に感謝いたします。

ちなみに現在、根室市にはこのようなハイドが温根元・納沙布岬・明治公園・市民の森・東梅・別当賀泉の計6か所に設置されています。

見聞きした野鳥(観察順)

クロガモ、オオセグロカモメ、オオワシ、シノリガモ、ウミネコ、ヒメウ、チシマシギ推定10、ワシカモメ、ウミアイサ、ホオジロガモ、シロカモメ 計11  ゴマフアザラシ4

探鳥記 2019.2.24 北海道東部③ 2日目 6:00~17:00 晴れ

納沙布岬  8:35~9:25

四半世紀ぶりの納沙布岬。

以前8月に2回来たことがあるが、厳冬期は初めてだ。

北方領土が間近にあり、寒さのせいだけでない緊張感がある。

快晴ではあるが風は強く、スコープを手で押さえつけての観察となった。

ざっと見渡すと海上には氷の塊とカモが点在しているのが見える。

この中で遠くの海上に全身黒っぽく見えるの仲間を発見!

くちばしが白く見えるし、首も頭部から連続して同じ太さに見える。

チシマウガラス非繁殖羽⁉

と、思いきや、見れば見るほどヒメウでした、、、。

今回は落石クルーズに乗らないので、その分ウミバトウミガラスハシブトウミガラスなどを探索するも見当たらず。

これらを発見するには長時間粘り強く探索し続けるぐらいでないと厳しいと現場で実感した。

周辺上空をオジロワシオオセグロカモメワシカモメが飛翔する。

足輪があるオオセグロカモメ 2017年には何とウミネコとともに北海道レッドリストの順絶滅危惧種に認定されてしまった!両種とも北海道沿岸で繁殖するが、近年は繁殖率が減少している。一部留鳥化しつつあるオジロワシの増加がその原因ともいわれている。この足輪はその調査目的なのかは分からない。

時間があれば、本日また探鳥することにして、歯舞漁港へ向かう。

見聞きした野鳥(観察順)

シノリガモ、クロガモ、ホオジロガモ、ヒメウ、オオセグロカモメ、オジロワシ、ツグミ、ワシカモメ 計9種

歯舞漁港  9:35~9:45

今回はクルーズに乗船しないので、その代わり根室半島にある漁港巡りをすることにした。

まずはこの冬、港内でハシジロアビが目撃された歯舞漁港へ。

未だ見たことがないハシジロアビを求めて、必死に港内を探すも見当たらず。

次は花咲漁港へ。

見聞きした野鳥(観察順)

クロガモ、スズガモ、オオセグロカモメ、スズメ  計4種

花咲漁港 10:15~11:00

到着して直ぐに上空をオオワシが舞う。

広い港内にはカモの姿があちこちに見える。

その中にはコオリガモも混じっていた。

英名がLong-tailed Duckということで尾が長い!


コオリガモ雄 

野付半島では遠くからの観察だったので、今度はじっくり観察できた。

コオリガモを観察していると、ヒメウがいつの間にか泳いでいる。


ヒメウ 頭頂付近に繁殖羽が見える

上空を見上げるとオジロワシと2羽のオオワシが舞っており、漁港なので良い餌場にしているのだろう。

港内はそれなりカモの種類も数もいる印象であったが、地元ガイドさんの話では例年より全然少ないとのこと。

来年以降、是非また再訪したい場所であった。

次は落石漁港へ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオワシ、クロガモ、スズガモ、コオリガモ、オオセグロカモメ、オジロワシ、ホオジロガモ、ウミアイサ、ヒメウ、シノリガモ  計10種

落石漁港 11:20~11:50

ここでの目的は、漁港を囲む斜面周辺ではワタリガラス、港内ではウミスズメ類などの海鳥の観察だ。


落石漁港から外洋を望む


ホオジロガモ 右)オス 左)メス ともに虹彩が鈍い黄色であることから1年目冬の状態と思われれる。

残念ながら両方とも見当たらなかったが、関東では見慣れているオナガガモヒドリガモヨシガモをこの旅で初めて見れて、もう懐かしい?気分になってしまった。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、クロガモ、ウミアイサ、ホオジロガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ヨシガモ、ハシブトガラス、ハシボソガラス  計9種

探鳥記 2019.2.24 北海道東部② 2日目 6:00~17:00 晴れ

ホテルのロビーに4時半に集合するも、車の窓ガラスが氷結しているため、しばし待機。

出発後、迷わず朝食はセイコーマートへ。

ちなみに中標津から根室間はコンビニがほとんどないので注意が必要。

別海町辺りで空が明るくなり、根室の温根沼で日の出を迎えた。

温根沼周辺 6:00~6:30


夜明けを迎える温根沼

まず見るからに寒そうな川面を探索するとウミアイサの群れが見えた。

雪上にはポツンポツンとオオワシの姿が!遠くからでも黄色のくちばしが目立つ。

洋上にはホオジロガモカワアイサもいる。

カワアイサウミアイサを同じ場所で見たので、ちょっと嬉しい。

見聞きした野鳥(観察順)

ウミアイサ、オオセグロカモメ、オオワシ、ホオジロガモ、ハシブトガラス、カワアイサ、ハシボソガラス、ホシハジロ、オジロワシ 計9種

 

根室市へ向かう車窓からはオジロワシを度々観察した。

トーサムポロ沼 7:10~7:20

根室市を通過して根室半島の先端へ向かう途中、ノーマークであったが雰囲気の良い場所があったので一時停止。

ホオジロガモマガモなどのカモの群れを観察中、突如、上空をオジロワシが通過してどよめく。

反対側の湖では14羽のオオハクチョウが休憩中。

ここでもカワアイサウミアイサのコンビを観察、この辺りでは当たり前の光景かも。

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロガモ、マガモ、キンクロハジロ、スズガモ、オジロワシ、オオハクチョウ、ウミアイサ、カワアイサ   計8種

温根元 7:35~8:20

いよいよ今回の道東探鳥の大きな目標であるチシマシギのポイントに到着。

ここでは海鳥観察のためにハイドが設置されている。

特に冬季はハイドから観察できるので非常に有難い!

今シーズンは30〜40羽近くのチシマシギが越冬中との話があり、この機会を確実にものにしたい。

ハイドから目の前の沖合にある岩礁にいる時が最大な観察機会であり、裏手に回ってしまうと観察不能となる。

幸運なことに岩礁の上部には雪があり、おそらく反対側は雪に覆われているようだ。

つまり、チシマシギは我々の死角に入ることができないので絶好の観察状態にあることを意味する。


海上に浮かぶ右隅の岩場でチシマシギの目撃例が多い

 
上画像の右隅の岩場の拡大図 この距離からの探索にはスコープの使用が必要

しかし、こういう時に限って運悪くオオワシが岩礁の高い場所に居座っており、この場合はチシマシギは他の場所に避難する傾向にあるそうだ。
長居をしていたオオワシ 去った後も状況は好転せず、、、。

オオワシがいても何度もスコープで岩場を丁寧に探索するもいない。

最近はハイドの崖下の岩場で目撃談があるので、こちらも必死に探索するも見つからず。

タイミングの問題と考えて、気持ちを切り替えて周辺海域を探鳥すると、クロガモシノリガモホオジロガモを発見。


こちらの焦る気持ちとは反対にどこかのんびりとした感じのクロガモ

そばの漁港まで探索範囲を広げるがチシマシギは見当たらず。


港内で休憩中のオジロワシ若鳥

時間を空けて再度探索することにして、納沙布岬に移動。

見聞きした野鳥(観察順)
オオワシ、オオセグロカモメ、クロガモ、シノリガモ、ホオジロガモ、オジロワシ 計6種

 

続きは次回。

探鳥記 2019.2.23 北海道東部① 1日目 15:20~17:00 晴れ一時雪

今回2泊3日で北海道東部での探鳥を行った。

2泊3日といっても行きも帰りも午後の飛行機便なので、実質2日間の探鳥、、、。

そのため、今回は①野付半島で主にユキホオジロなどの小鳥を、②根室半島でチシマシギチシマウガラスなどの海鳥を観察することに絞った。

まずは中標津空港から野付半島へ。

野付半島での短い探鳥時間を考えると、むしろ空港そばの緑ヶ丘森林公園で森林性の鳥を探鳥するのも良いと考えたが、ユキホオジロとの出会いに賭けた。

野付半島での探鳥は2016年6月以来であるが、もちろん季節は違うので見える風景も別世界だ。

野付半島ネイチャーセンターによると、この冬ユキホオジロはセンターから野付崎灯台付近までの海岸線で観察されることが多いとのこと。

このポイントに到着したのが4時過ぎ。

素晴らしい出会いを妄想してエリアを重点的に探索するも、ユキホオジロの気配はなし。

陸地側ではカラスが樹上で休んでいるのが見えるだけ。

ユキホオジロ、あわよくば数羽いることが確認されているツメナガホオジロを初日に観察するという甘い目論見は見事に外れた。


遠くにぼんやりと知床半島を望む

そこで海鳥観察に切り換えることにして、直ぐに波打ち際にたたずむシロカモメを見つけた。


シロカモメ

更に沖合に目を向けて探索するとコオリガモを発見!

3羽のコオリガモをスコープでじっくり観察して、改めて北海道にやって来たことを実感した。

目が慣れてきたせいか周辺にはクロガモウミアイサビロードキンクロと次々と観察した。

この勢いでアラナミキンクロ!ヒメハジロ!コケワタガモ!という分けにはいかなかったが、8羽のビロードキンクロの小群や約130羽のウミアイサの大群を観察できた。


8羽のビロードキンクロを発見!

全部雄かと思いきや頭部全体が黒っぽい雌がいた。

時々雄が求愛行動のような仕草をしていたが、7羽の雄に囲まれてモテモテの雌である。


雌と似ている雄の1年目の冬羽は、くちばし先端が赤っぽく、また瘤がないが、この画像からは瘤がはっきりと分かる。成鳥かどうかは不明。

三番瀬でもウミアイサビロードキンクロを観察する機会が多いが、やはり北海道のスケールだ。

※まとめ動画 登場順はシロカモメビロードキンクロウミアイサ

日没が近づいて来た。

最後まではユキホオジロには会えなかったが、夕陽に染まる銀世界の光景を見えて良かった。

この日は中標津に泊まった。

初日にユキホオジロを観察できなかったため、次の日の早朝から野付半島で探索するか?それとも根室に夜明け前に移動して早朝から探鳥するか?

悩んだ挙句、明日は根室で日の出を迎えることにして、野付半島でのユキホオジロは最終日の探索に賭けることにした。

見聞きした野鳥(観察順)

ハシブトガラス
ハシボソガラス
オオセグロカモメ
ウミウ
シロカモメ
コオリガモ
クロガモ
ウミアイサ
ビロードキンクロ
ヒメウ

計10種

 

探鳥記 2018.12.10 北海道 道央探鳥⑤ 野幌森林公園 12:20~15:30 晴れ

野幌森林公園は広さ2000ha以上の大きな公園で、園内ある歩道の総距離数は30㎞以上とのこと。

入口も数か所あり、今回のクマゲラ探しにはどの辺りを探鳥したらよいか分からない。

取り敢えずビジターセンターで情報をもらおうと公園北西に位置する大沢口に行くも何と閉館中、、、。

あれこれ適切なエリアを探す時間がもったいないので、このまま大沢口から森に入ることした。


大沢口のスタート地点 


桂コース⇒四季美コース⇒大沢コースの約6㎞の雪道を歩いてしまった!

桂コースの途中までは野鳥の気配がなく、困惑しながらも雪上歩行訓練と言い聞かせて進軍した。

ヒヨドリの群れが樹木を活発に行き来した辺りで、アカゲラオオアカゲラを立て続けに発見。


オオアカゲラ雄 

キツツキが多いということはクマゲラの登場の可能性が高まるので、より注意深く探索することに。

このコースでは探索途中、上空を通過するオジロワシ幼鳥を観察する幸運に恵まれた。


コース内の様子

雪道を2時間近く探鳥しながら歩いて来たが、お目当てのクマゲラは現れなかった。

大沢口まで戻って来て、入口が見えた最後の最後でヤマゲラを発見!

雄雌いたようだが、自分は雄だけしか確認できなかった。

ヤマゲラ

ヤマゲラはしばらく同じ樹の幹をあちこち移動しながら、盛んに捕食活動を行っていた。

ヤマゲラが飛び去ると、今度はそばの幹にキバシリを発見。

小型で樹皮にそっくりの色合いなので見つけにくい。


どこにいる?


ここにいる!

15時半を過ぎるともう周囲は暗くなり始めて野鳥活動は厳しくなった。

これにて今回の短期合宿はおしまい!

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
シジュウカラ
コゲラ
アカゲラ
オオアカゲラ
ツグミ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
オジロワシ
エナガ
ヤマガラ
キバシリ
ヤマゲラ
ムクドリ

計14種

探鳥記 2018.12.10 北海道 道央探鳥④ 真駒内公園 9:40~10:50 晴れ 

西岡公園から真駒内公園へ。

今回の探鳥のガイド本である文一総合出版の「日本の探鳥地・北海道編」にある真駒内公園は、イスカナキイスカベニヒワフクロウ、そしてヤマセミ!と、都市公園でありながら凄いメンバーの観察可能性がある。

広大な公園なので、82号線を挟んでスタジアムがある南側のエリアを探鳥した。

カラ類の混群とは何度も遭遇したが、お目当ての小鳥の姿が見えない。

地元バーダーによると、今シーズンはまだ観察例がなく、年明けの方が観察可能性が高いとのこと。

しかし、今日初観察の可能性もあるので、引き続き探索を続ける。

 

幸運にもコース奥でフクロウを観察することができた。

またこの遠征で初めてのオオアカゲラを発見。


下面の黒い縦斑が似ているアカゲラとの分かり易い差。


頭頂に赤い部分がないので雌

公園そばを流れる川ではヤマセミが近くで観察できるそうだが、この日は観察できなかった。

警戒心が強いヤマセミが都市公園で観察されるとは驚いた。

ここで出会ったガイドから野幌森林公園に行くのは時間がかかるから止めたほうがいいと忠告されたので、西岡公園の戻ってクマゲラを再探索しようか迷った。

が、やはり冬の野幌森林公園の様子を知りたいので、予定通り移動した。

見聞きした野鳥(観察順)

キバシリ
シジュウカラ
エナガ
ヤマガラ
コゲラ
フクロウ
オオアカゲラ
ハシブトガラ

計8種

探鳥記 2018.12.10 北海道 道央探鳥③ 西岡公園 7:20~9:00 晴れ 

本日は2日目にしてもう最終日!

日の出から日の入りまで札幌市内を精力的に探鳥しよう。

特に昨日見損なったクマゲラを何とか観察したいので、探鳥地を当初の丸山公園からクマゲラ観察の可能性が高い野幌森林公園へ変更した。

ということで、本日の予定は西岡公園⇒真駒内公園⇒野幌森林公園とした。

早朝暗い中、ホテルを出て西岡公園へ。

ホテル周辺と異なり、西岡公園は15㎝ぐらいの新雪が積もっていてビックリした。

駐車場そばではカラ類の混群がお出迎え。

キバシリのチリリリという声も聞こえる。

本州と異なり、北海道ではキバシリを住宅地そばの公園で観察できるから不思議な感じである。

公園内にある水源地は結氷しており、見ているだけで更に寒さを感じる雰囲気。

水源地奥に向かって左側の斜面林を通る道へ進む。

この辺りはクマゲラが観察されやすいポイント。

クマゲラは色と大きさがカラスに似ているため、鳴き声も木をつつく音も他のキツツキ類に比べたら明らかに大きい。

近くにいれば、その存在に気が付くはずである。

が、同行メンバー3人で新雪を踏み鳴らして歩く音が意外と大きい、というか鳥が鳴いていても聞こえないくらいだ。

また、雪道であるため、どうしても足元への視線が多くなってしまう。

鳥の気配がないのか?感知することができないのか?分からないままモヤモヤした気分で探鳥が続くうちに、森の奥から甲高いクマゲラの声が2度ほど聞こえた感じがした。

妄想注意報は発令している状況なので、あれは幻聴だったのか?今となっては分からない、、、。


森の奥から日の出直後の太陽が見えた

池の奥まで何事もなく到着して、今度は反対側の斜面林を抜けて戻ることにした。

この頃、ちょうど太陽が森を照らし始めて、周囲の気温が上がるのが分かる。

それに呼応するようにカラ類の混群と遭遇した。

ハシブトガラシジュウカラ、そして人気者のシマエナガちゃん。

特にシマエナガちゃんは必死に撮影するも、動きが速くて大変。

 

続けてアカゲラが登場!


亜種エゾアカゲラ 背中のお大きい白斑が特徴

池を見渡せる場所に出た所で、もう1周してクマゲラ探索をするか検討するも次の探鳥地に期待することにした。

最後に上空でオジロワシが飛んでいるのを観察して、次の探鳥地・真駒内公園へ。

見聞きした野鳥(観察順)

ヤマガラ
シジュウカラ
ヒヨドリ
コゲラ
キバシリ
ゴジュウカラ
マガモ
ハシブトガラ
エナガ
アカゲラ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
オジロワシ

計13種