探鳥記 2017.5.28 松之山① キョロロの森 2:45~7:30 曇り

今回は戸隠では見ることができなかった野鳥を求めて新潟県十日町市松之山へ。

目標はチゴモズブッポウソウアカショウビンだ。

松之山は初めて行く探鳥地なので、どこにどんな野鳥がいるのか分からない。探鳥といえどもある程度の基礎情報は必要だ。

さぁ、どうしよう。

鳥仲間が昨年松之山の地元が主催する探鳥会に参加して楽しんだことを思い出した。

ネットで調べたところ、今週末の5月28日に探鳥会が行われる。参加するしかないでしょ!

ということで探鳥会に間に合わせるために、こちらを23時に出発して予定より早い2時半には集合場所である「森の学校」キョロロの森駐車場に到着。

車の中で仮眠したり休みながら闇夜から聞こえるホトトギスフクロウの鳴き声を楽しむ。

夜明け前が近づいて来た。ここでの早朝コーラスでは、どの鳥が最初に鳴き出すか楽しみだ。

ちょうど4時になったところ、キビタキが鳴き始めた。

その後に他のキビタキメジロカワラヒワヒガラが続く。

遠くからはクロツグミの声が聞こえる。今回はコーラスというほどの規模ではなかった。

夜明けとともに辺りはどんどん明るくなり周囲の様子が分かってくる。

駐車場には30台以上の車があり、探鳥会の人気を改めて知る(参加者は89人!)。

偶然にも隣に駐車していた方が以前お会いしたことがあり久々の再会となった。

この方から松之山の野鳥情報を聞くことができ、今回の探鳥を有意義なものにしてくれた!

 

集合場所の駐車場 奥には「森の学校」

今回の探鳥会の主催は地元の「松之山野鳥愛護会」「十日町地域振興局健康福祉部」「十日町市」である。

早朝4時半開始の探鳥会。もっと遅い時間に開始することもできるはずである。

それでも早朝の1番野鳥が活発になる時間帯に行うことで、松之山の野鳥の素晴らしさを参加者の伝えたいという気持ちが開始時間に現れていると思う。

また愛護会の会誌と早朝ということでパンと飲み物が参加者全員に配られた。

これで参加費無料である。始まる前から感謝!

いよいよ第61回松之山探鳥会の開催である。

今回、「森の学校」周辺の①美人林高畑コース②越道川コース③バードピア須山コースの3つのコースが設定されており、参加者は各自好きなコースを選んで愛護会のガイドと探鳥する方式で探鳥をする。

私達はバードピア須山コースを選んだ。

4時45分に愛護会の会長がガイドとなり30名弱のグループで探鳥開始。

天気は雨が降りそうな空である。

さっそくノジコのさえずりが聞こえる。

遠くからはキツツキのドラミングの音がする。

突然、ガイドの会長がアカショウビンの声がすると言った。

始まったばかりで落ち着かない雰囲気なのか、他の参加者には聞こえなかった。

近くからではなかったはずだ。

遠くかすかに聞こえる音量だろう。

これは耳が良い悪いではなく、意識の差から来ているのだろう。

先ほどのドラミングの主を探す。

答えは遠くの枯れ木にいるオオアカゲラだった。

枯れ木の方が生木より響くのだろう。

縄張り宣言か求愛活動か分からないが、オオアカゲラは定期的にこの場所でドラミングをしているような気がする。

次に聞こえてきたのはヤマガラのような声である。

いつも聞くヤマガラの声とは微妙に違う。

近くにいた他県からの参加者も同じ違和感を感じており、ヤマガラ談義の結果ヤマガラの方言みたいなもので落ち着いた。

広いところに出たので、周囲の森林が見渡せる。軽いガスの中でクロツグミがさえずっている。

遠くにかすむクロツグミ

キビタキのさえずりが森の奥から聞こえてきた。

しばらくすると参加者が木のてっぺんでさえずるキビタキを発見。

その一報に驚いてしまった!

自分の中ではキビタキは枝先やてっぺんで鳴かずに、樹木の中で鳴くものと思っていたからである。

自分だけの経験則かと思っていたら、参加したベテランバーダー達も驚いていた。

後日、知り合いに尋ねてみたところ、目撃したことがあるとのこと。

これからはキビタキ探鳥の際はてっぺんもチェックしよう。

てっぺんでさえずるキビタキ

森の小道を進む。

カラ類の鳴き声の合間にツツドリサンショウクイの鳴き声が聞こえる。

集団の前で何やら騒いでいる。

駆けつけると「ジジロ ジジロ ジュリジュリジュリジュリ」のオオムシクイの声が高い針葉樹の上から聞こえて来た。

何とか姿を見たい。

しばらくこの場でじっくり待ちたかったが、探鳥会なので泣く泣く移動する。

森の中を抜けて水田が見えて来た。

林縁部の高いこずえではオオルホオジロがさえずっている。

ここからゴールの「山の学校」までは車道沿いに草地や疎林や畑など様々環境での探鳥なった。

ここでも木のてっぺんでさえずるキビタキを見つけてしまい?、今までの経験則は完全消去した。

7時30分にゴールに無事到着した。

 

今回の探鳥会では3グループ全体の鳥合わせで47種類確認された。

他のグループではサンコウチョウサシバメボソムシクイなどが観察できたそうだ。

この結果でも、今回雨が降りそうな天気で気温が上がらなかったことが野鳥の動きが鈍かった原因との総評があった。

コンディションがもっと良ければと考えると素晴らしい探鳥地である。

 

見聞きした野鳥(観察順)


ホトトギス 2:45
フクロウ  3:30
キビタキ  4:00スタート
メジロ
カワラヒワ
ヒガラ
クロツグミ
ウグイス
イカル
ノジコ
ヒヨドリ
オオアカゲラ
ヤマガラ
ツツドリ
ヤブサメ
アカゲラ
シジュウカラ
コサメビタキ
コゲラ
キバシリ
サンショウクイ
オオムシクイ
ハシボソガラス
ホオジロ
オオルリ
ツバメ
キセキレイ
ニュウナイスズメ
キジバト
スズメ
ムクドリ

計31種 目撃談:アオゲラ、アカショウビン、メボソムシクイ、オシドリなど。

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