「関東エリア探鳥記」カテゴリーアーカイブ

探鳥記 2017.5.6 稲敷 12:50~15:30 晴れ

 

前日に稲敷で探鳥した知り合いからシギチドリがあまりいない話を聞いた。しかし今が春のシギチドリの渡りの最盛期である。毎日シギチドリの動向は変化するから、今日は素敵な出会いがきっとあると言い聞かせて稲敷に向かう。

まずは前日オオハシシギがいたというポイントに向かう。
目の前に広がる蓮田を探すもオオハシシギはすでにいない。すると同行者が畔の上で休んでいるチュウシャクシギを発見。まずはホッと一息。辺りをスコープで丁寧に探すと、草で見え隠れしているムナグロタカブシギキョウジョシギの小群、タシギを次々と発見できて良いスタートだ。

チュウシャクシギ
遠くからだと見つけにくいキョウジョシギ

次に通称蓮田街道へ向かう。
この時期は黒い繁殖羽になっているツルシギを期待できる場所だ。初めて稲敷で探鳥した際にこの場所で3羽のツルシギに出会えて喜んだのを覚えている。それ以後、成功体験が忘れられず毎年来ているが、それ以降は観察できていない。そろそろ成功体験を上書き更新したいものだ。いつもより丁寧に観察するが、今回もいない、、、。次回に期待して去る。

次は西の洲干拓付近へ向かう。
ここでもシギチドリが見当たらない。と思った矢先、同行者が採餌中の2羽のタカブシギを発見。

タカブシギ

周囲の蓮田にはタカブシギ以外は見当たらない。こういう時はどんどん場所を変えて良い流れを作ろう!

 

次に妙岐ノ鼻(浮島草原)に向かう。
ここでシギチドリ探鳥の気分転換にコジュリンオオセッカを観察することにする。
草原では強風のためアシ原が揺れているので、野鳥達がなかなかアシの上まで出てきてさえずらない。時々オオヨシキリコジュリンの声がアシ原から聞こえてくるだけだ。

強風のアシ原には泣かされました

この状況を打開すべく意地になってコジュリン探しを開始。鳴いている方向を探してスコープでひたすらアシ原を探索する繰り返し。ようやく単調なアシ色の画像の中に黒い塊を発見。コジュリンだ。遠くからだと繁殖時に黒くなる頭部が目立つ。風に揺れて見え隠れするコジュリンをしばらく観察する。

コジュリン 2016.5.5 浮島草原

一方のオオセッカは姿のみならず鳴き声も聞こえない。昨年の同じ時期に探鳥した際にオオセッカの鳴き声を遠くで一回聞いたのみで、その生息数の減少を心配したのだが。
草原の反対側の水田には目を移すと遠くにチュウシャクシギキョウジョシギムナグロを観察。

まだ帰るには早すぎる。利根川中流域にチュウシャクシギのねぐら場所があるというので、そちらに向かう。

続きは次回に。

 

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
ムナグロ
タカブシギ
キョウジョシギ
タシギ
バン
セッカ
オオヨシキリ
ツバメ
ヒバリ
キジ
モズ
スズメ
コジュリン

計14種

 

 

 

探鳥記 2017.4.29 谷津干潟(後半)16:30~17:50 曇り

探鳥会が無事終了して再度干潟に向かう。

例年、悲しいかな探鳥会終了後に盛り上がりを見せる。

そして、今回もその通りになってしまった!

干潟では、ハマシギキョウジョシギの群れがしきりに落ち着きなく飛び回っいる。

飛翔中のキョウジョシギは、翼帯・腰・尾の白さが目立つ。

地上にいると赤褐色と黒のイメージが強いので、なおさら白が新鮮だ。

ここでいつもお世話になっている地元のバーダーからオバシギがいるとのこと。

いつの間にいたの!と久々の再会を喜んでいると、今度は淡水池でシマアジを待っていた仲間からシマアジ登場の一報が。

閉門間際に淡水池に駆け込んで、遠くにいるシマアジをなんとか観察できた。

閉門プレッシャーの中でのショット!
再度干潟の舞い戻ると、またまた地元バーダーから遠くのハマシギの群れの中にソリハシシギウズラシギがいるとのこと。

遠くて見ずらい状況だったが、ハッキリわかる黄色の脚と反ったくちばしのソリハシシギ

茶色の帽子がハッキリ確認できたウズラシギ

両者ともハマシギと同じような大きさだが、ハマシギの腹黒模様のおかげで簡単に見つかった。

だんだん潮が満ちてきて残された干潟を求めてシギチドリと共に高校側へ移動する。

ここではキョウジョシギが盛んに牡蠣殻をひっくり返して採餌中。

そばにいるメダイチドリは潮が満ちてきて大好きなゴカイが取れず休息モードへ。

自分だけ休みづらい雰囲気だな、、、。

一方、オオソリハシシギチュウシャクシギは潮が満ちてきても脚やくちばしが長いので、まだまだ採餌中。

いつもなら暗くなるまで観察してチュウシャクシギの塒入りを見たり、哀愁ある鳴き声を聞くのだが、突如雲行きが怪しくなり遠くに雷が光り出した。

急いで帰り支度をして名残惜しくも谷津干潟を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ダイゼン
ハマシギ
オオソリハシシギ
キョウジョシギ
コサギ
アオサギ
カワウ
チュウシャクシギ
オバシギ
シマアジ
カルガモ
ソリハシシギ
ウズラシギ
メダイチドリ
ハクセキレイ
トウネン
ウグイス
オオバン
コガモ

計19種

 

探鳥記 2017.4.29 谷津干潟(前半)13:30~16:20 晴れ

葛西臨海公園から谷津干潟に移動。

南船橋駅側から探鳥スタート。

この辺りは冬の時期はカモが多く観察できる場所である。

もうGWだが数羽のヒドリガモコガモスズガモがいまだ滞在中。

居心地が良いので、なかなか帰らないのか?このまま居残るのか?興味がある。

向こう岸をイソシギが「チーリーリー」と鳴きながら飛んでいく。

イソシギを発見する時は姿を見るより声を聞いて気づくことが多い。

今回も声に反応して観察できた。

イソシギの声は同じ音量ではなく「チーリーリー」という節の中で音量に大小があり揺れるような音に聞こえる気がする。

観察センターの園内に入る。

淡水池では渡り鳥のシマアジが珍しく3週間近く長居をしている。

こんなに長い滞在は記憶にない。

この機会に是非観察しようと意気込んで向かったが、数十分の差で茂みに隠れてしまい観察できず。

シマアジがいることは間違いないのでシギチドリ観察が一段楽したら再度トライしよう。

センターを通り抜けて干潟に出た。

今日はどんな出会いがあるのか

ちょうどハマシギの群れが上空を右に左に飛んでいる。

ざっと干潟上を観察すると手前にはメダイチドリキョウジョシギが、中央付近にはダイゼンが、遠くの津田沼高校奥にはチュウシャクシギの姿を確認。

今度はじっくり観察しようと丁寧に観察すると、実は結構キョウジョシギメダイチドリがいることに驚く。

そして今回注目の先週観察したオオメダイチドリを探す。

先週いた付近にそれらしき個体を発見する。

脚は長いがくちばしがあまり長くなく、いかにもオオメダイチドリとハッキリ分かる個体ではないので、シギチドリに詳しい参加者らと話をして今回は認定しなかった。

突然、参加者が赤褐色のトウネン夏羽を見つけたと告げた。

先週の探鳥では見つからなかったので嬉しい。

トウネンは付近にいるメダイチドリハマシギとは一回り小さいが、赤褐色の色が鮮やかで存在感がある。

トウネンを探す際に小石が広がるエリアで休んでいるハマシギの群れを見つけた。

なかなかのカモフラージュだ。

君、もっと早く気が付きかなきゃ!

しばらくすると、満潮の三番瀬からの飛来か?知らない間にシギチドリが舞い降りていた。

赤褐色の鮮やかなオオソリハシシギ雄がしきりに採餌をしている。

そばではダイゼンの群れが良い距離感の間合いを取りながら、たたずんでは採餌を繰り返している。

繁殖羽のダイゼンの群れでは、一羽として同じ模様ではなく、冬羽に近い個体から繫殖羽になっている個体まで様々の容姿を楽しめ勉強になった。

実はゴカイではありません、誤解です

そろそろ探鳥会の終了時間だが、そうだ!シマアジ観察が残っていた。

今度こそはと期待して行ったが、またしても直前まで観察できたのに隠れてしまったとのこと、、、。

16時になったので参加者全員で今回のシギチドリ探鳥会で観察した野鳥の確認と簡単な補足説明をして無事終了。

今回はシギチドリ類を14種観察した。

例年より種類は少なかったが、シギチドリを葛西でも谷津干潟でも間近でじっくり観察できて良かった。

参加者の皆さん、お疲れ様でした。

そして有難うございました!

この後は任意参加で再度探鳥開始。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

オオバン
ヒドリガモ
コガモ
カワウ
イソシギ
スズガモ
メジロ
シジュウカラ
ヒヨドリ
ムクドリ
カルガモ
ハシビロガモ
オナガガモ
セイタカシギ
カイツブリ
ダイゼン
ハマシギ
コサギ
ダイサギ
アオサギ
ユリカモメ
メダイチドリ
キョウジョシギ
チュウシャクシギ
トウネン
オオソリハシシギ
ハシボソガラス
ウグイス

計28種

探鳥記 2017.4.29 葛西臨海公園 8:45~12:30 晴れ

本日は自分が企画したシギチドリ探鳥会を葛西臨海公園と谷津干潟で行った。

葛西臨海公園からスタート。

直前下見情報から汽水池の擬岩観察舎からチュウシャクシギアオアシシギキアシシギを観察できるとのことで、予定を変更してまずは擬岩観察舎へ。

シギチドリはどうしても遠くからの観察になってしまいがちなので、観察舎から間近にじっくり観察できることは非常に良い機会だ。

情報提供者で参加者のSさんへ感謝!感謝!

擬岩に到着して、観察窓をのぞき込むとキアシシギアオアシシギが目の前にいる。


アオアシシギシギチドリの中でも品格のある雰囲気を持っていて好きなシギ

勝手に貴婦人と呼んでいる。

アオアシシギはくちばしが少し上に反っているので、水をすくい取るように飲む光景が見られた。

右手の草むらの向こうからチュウシャクシギがゆっくり現れ近づいて来た。

最後は5メートルくらいから観察することができた。

この距離でチュウシャクシギアオアシシギをじっくり観察できて参加者の皆さんは嬉しそうだった。

 

くちばしの長さは頭2個分

次は鳥類園センターに向かう。

先週はタシギを観察できたが、今回はコチドリしか観察できず。

センター周辺では冬鳥のモズカモ類がまだ滞在中。

次は東なぎさを向こう岸に望める通称アメダスポイント付近に向かう。

どこからか懐かしいオオヨシキリの「ギョギョシ、ギョギョシ」の声が聞こえる。

付近の草むらからと思ったら何と東なぎさからだった。

近くにいると騒々しいくらい大きな声だから、さすがこの距離でも聞こえる。

葛西名物クロツラヘラサギダイシャクシギホウロクシギ等を中心に探すも、いないのか死角にいるのか見当たらない。

次にいよいよ西なぎさに向かう。

浜にはかなりの人がいるため、ミユビシギハマシギトウネンシロチドリ等の小型のシギは見当たらない。

西なぎさでのシギチドリ観察を諦めて、東なぎさを望める場所からの観察に切り換える。

ここからの探鳥は東なぎさにいる野鳥をもっとも良く観察できるのだが、野鳥との距離が遠いのが欠点だ。

今回も遠くにいるホウロクシギミヤコドリチュウシャクシギ等を観察したが、やはり遠い。

東なぎさは人の立ち入りは禁止されているが、今日はなぜか貝採りの人が浜辺におり、野鳥が警戒して次々と飛び立って行く。

なんてこった!と思ったが、災い転じて福となす。

いつの間に避難してきたのかホウロクシギが我々の近くに来て採餌中ではないか。

くちばしの長さは頭3個分

ホウロクシギは全身が褐色と黒い縦斑の模様である。

大きさが似ているダイシャクシギは下腹や翼の下面の部分が白い。

成鳥はホウロクシギの方がダイシャクシギよりくちばしが長いとの話をよく耳にする。

下腹に注目!

今回ホウロクシギのカニを捕食する場面を観察できて幸運だった。

くちばしでカニを捕まえるとすぐに飲み込まずにくちばしを振ってカニの脚を取った後に胴体だけを食べる。

東なぎさの突端部ではキョウジョシギが観察できた。

このキョウジョシギ、上手に岩場に溶け込んで見えて参加者の観察を難しくさせていた。

その後、ホウロクシギが採餌していた場所にオオソリハシシギ雌も飛来して採餌行動をじっくり観察した。

また今回は目の前でコアジサシの採餌が観察できた。

コアジサシがフワフワと優雅に飛びながら海面に飛び込んでは魚を取る姿は夏の海の風物詩だ。

魚をくわえている。メスへのプレゼントかな?

今回の葛西臨海公園でのシギチドリ探鳥会ではじっくり間近でシギチドリの行動を観察できて良かった!

気持ちよく次の探鳥地の谷津干潟に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

メジロ
コゲラ
キジバト
アオアシシギ
キアシシギ
チュウシャクシギ
コサギ
チュウサギ
カルガモ
コチドリ
ムクドリ
オナガ
ホシハジロ
キンクロハジロ
オカヨシガモ
コガモ
オオバン
バン
アオサギ
ダイサギ
ハシブトガラス
ハクセキレイ
カイツブリ
ヒヨドリ
モズ
ミヤコドリ
ユリカモメ
オオセグロカモメ
カワラヒワ
オオヨシキリ
ツバメ
ミサゴ
イソシギ
ホウロクシギ
スズガモ
キョウジョシギ
ウミネコ
オオソリハシシギ
コアジサシ
カンムリカイツブリ

計40種

探鳥記 2017.4.23 東京湾岸 ④葛西臨海公園 13:00~15:50 晴れ

三番瀬から葛西臨海公園へ。

まずは西なぎさから探鳥スタート。

なぎさにかかる橋の中央付近は周囲の中でも高いので、実は東なぎさをのぞくには良い観察場所である。

毎回ここから取り敢えず東なぎさをチェックする。

今回もスコープでのぞくと、採餌中の大きいシギが目に入る。

くちばしが頭3個分の長さなのでホウロクシギダイシャクシギか?全身褐色で白い部分が見えない。

ホウロクシギだ。

幸先の良いスタートで気分よく更に探していると、今度は浜辺近くでまた同様の大きさのシギを見つける。

太陽を受けて下腹の白がハッキリと見える。

ダイシャクシギだ。

見比べるとその違いが分かる。

似たもの同士を同時に見ることは良い勉強になる。

もっと近くで見ようと西なぎさの奥へと向かう。

目の前の浜辺の杭の上には夏の海辺の妖精コアジサシが、水路には夏羽のカンムリカイツブリがいる。

東なぎさの浜辺には約200羽のミヤコドリが集結。

もうすぐ繁殖地に向かうのだろう。

先ほどのホウロクシギダイシャクシギは相変わらず採餌中。

葛西名物クロツラヘラサギも確認。

動画の前半はダイシャクシギ、後半はクロツラヘラサギホウロクシギ

次に鳥類園に向かう。

同行メンバーが観察センターから葦原付近にいるタシギを発見。

今シーズンはこれで見納めかなぁと思い、普段よりじっくり観察。

また半年後に会おう

左奥では白鷺が1羽草地にたたずんでいる。

夏鳥のチュウサギだ。

こちらは久々の再会だ。

ダイサギ、コサギは見飽きたでしょ!
淡水池ではオカヨシガモキンクロハジロなどが旅立たずにのんびりしている。

センター情報だと葦原にオオヨシキリも到来したとのこと。

来週末は葛西臨海公園と谷津干潟で自分の担当する探鳥会を行うことになっている。

当日は今回より更に充実した探鳥ができることを祈って葛西を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ホウロクシギ
ダイシャクシギ
コアジサシ
オオバン
カンムリカイツブリ
ミヤコドリ
ダイサギ
アオサギ
クロツラヘラサギ
コサギ
ユリカモメ
アオアシシギ
スズガモ
ヒヨドリ
ウミアイサ
カワウ
ハシブトガラス
スズメ
ムクドリ
カルガモ
コガモ
タシギ
チュウサギ
オカヨシガモ
カイツブリ
ホシハジロ
キンクロハジロ
バン
オナガ

計30種

 

探鳥記 2017.4.23 東京湾岸 ③三番瀬 11:40~12:30 晴れ

谷津干潟から再び三番瀬へ。

ハヤブサシギチドリを飛ばした後が気になる。

どんな光景が待っているのか?

干潟は先ほどより潮がかなり満ちてきており、シギチドリは干潟上に見当たらない。

何とか1羽でもシギチドリを見つけるぞ!とスコープで探すと、遠くのネットの上にシギチドリがずらっと並んでいるではないか!

So  far  away、、、。

ラッキーなことに、さきほどは観察できなかったチュウシャクシギオオソリハシシギ雄もいる。

オオソリハシシギ雄の鮮やかな赤褐色の繁殖羽が遠めからでも目立ち綺麗だ。

ざっと数えてチュウシャクシギ2、オオソリハシシギ72、キョウジョシギ4、その他ダイゼンハマシギなどが多数。

オオソリハシシギの群れはどこから飛んできたのだろうか?

もしかしたら長い渡りから到着したばかりかも。

じっとしているので、シギチドリ同士の大きさ比較の勉強になる。

ダイゼンの意外な大きさには毎回驚いたり、オオソリハシシギの雄雌の差も分かる。

ミサゴものんびり休憩中

せっかくなので船橋側の堤防を観察する。

海面にはいまだ滞在中のスズガモの小群がいるだけ。

防波堤の上は潮が満ちてくるとシギチドリの絶好の避難場所となるのだが、今日は何もいない。

東京湾とは思えないほどのどかな光景

次の探鳥地、葛西臨海公園に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ2
オオソリハシシギ72
キョウジョシギ4
ダイゼン
ハマシギ
カワウ
スズガモ
ミサゴ
ハシブトガラス

計9種

 

探鳥記 2017.4.23 東京湾岸 ②谷津干潟 10:15~11:15 晴れ

三番瀬から谷津干潟へ。

前日の谷津干潟のセンター情報ではシマアジがまだ滞在しており、オオメダイチドリが観察されているとのこと。

まずはシマアジがいるというセンター脇の淡水池へ。

シマアジ雄のあの白い眉斑が頭に駆け巡る。

早く見たい!

観察窓から食い入るようにシマアジを探すが見当たらない。

昨夜のうちに抜けってしまった鴨!

葦原の中に白い物が動く。

シマアジの眉斑か?いやいや、ハシビロガモでした。

抜けたものはしょうがないと勝手に言い聞かせて、干潟に向かう。

相変わらずアオサが多い。

半年ぶりの谷津干潟

センター前には白鷺の群れがいる。

ダイサギチュウサギコサギとそろっている。

それぞれのサギの大きさやくちばしなどの部位を比較する。

さて、これからシギチドリを探鳥するぞ!とざっと見渡すが、シギチドリがいない!

どうしたものかと右手を見るとバーダーがたくさん集まっている。

そこには久々に見るオオメダイチドリ

まだまだオレンジ色の部分が見えず繫殖羽という感じではない。

休憩中なのか活動が鈍い。

時々周囲を見渡したり、数歩とぼとぼ歩くだけ。

冬羽に近い状態のオオメダイチドリ
紫外線より視線が熱いぞ!

不意にオオメダイチドリがしゃがみこむ。

また、ハヤブサか!勘弁!勘弁!と早合点するが、自衛隊のヘリコプターを見ての反応と分かる。

 

上空警戒中

付近にメダイチドリがいるので、大きさ比較をしてみる。

脚は長く見えるが、くちばしはそれほど長くはない印象だ。

他のシギチドリも探すが見当たらない。

来週はシギチドリ探鳥会を谷津で行うため、今日のシギチドリの種類・数の状況では少し不安だ。

帰り際、駐車場の奥の森からセンダイムシクイの声を聞く。

なんか得した気分だ。

来週の探鳥会は大丈夫と言い聞かせて谷津干潟を後にする。

ハヤブサ飛ばしからどこまで持ち直しているか?三番瀬に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ウグイス
シジュウカラ
ヒヨドリ
コガモ
カルガモ
コサギ
ハシビロガモ
セイタカシギ
チュウサギ
ダイサギ
オオバン
ヒドリガモ
オオメダイチドリ
メダイチドリ
センダイムシクイ

計15種

 

探鳥記 2017.4.23 東京湾岸 ①三番瀬 8:20~9:30 晴れ

そろそろシギチドリの春の渡りが楽しめる時期だ。

今回は葛西臨海公園・三番瀬・谷津干潟と東京湾最奥部のシギチドリの探鳥地を巡ることにしよう。

まず向かった先は三番瀬。

神奈川方面からだと葛西から順に西へ移動、あるいは谷津干潟から順に東へ移動が自然な流れだが、①ちょうど干潮へ向かうタイミングであること②なるべく干潟に人が入る前の時間に観察することを考えて三番瀬からスタートした。

干潟の前には干潟を高い所から望める施設が建設されていた。

まだオープンされていないが、どんな光景が見られるのか今から楽しみだ。

ただ、ここからシギチドリ観察はちょっと厳しいか?

早く利用したい!

干潟の前の立ち、最初に目に飛び込んできたのは何百羽?のカワウの大群の飛翔である。

圧巻のカワウの大群

大群が視界から消えたところで干潟に目を移す。

かなり遠くまで干潟となっている状態で、驚いたことに潮干狩り用の囲いのネットが広範囲に設営されて、干潟にいるシギチドリまで近づくことができない。

まぁ、どんな状況でも受け入れて楽しむのが大事と、観察を始める。

まずは目の前に小型のシギの群れがいる。

腹が黒くなったハマシギだ。

きちんと見ると腹黒にも個体差があり、見ていて楽しい。

ハマシギの識別点は、冬に観察する場合には下に曲がる特徴的なくちばしにまずは注目する一方、繁殖羽になっているこの時期は腹黒に注目ことが一番簡単で確実である。

採餌中のハマシギの群れ

ネット際には三番瀬では珍しいムナグロの群れが休んでいる。

ムナグロは干潟よりも畑や草地などで観察されることが多く、三番瀬のような干潟にいることは少ない。

そばにいるダイゼンと見比べると、ムナグロは姿は似ているが大きさに差があるのが分かる。

太陽光線を浴びて背中が金色に輝いて美しい。

正に英名のGolden Ploverだ。

左がダイゼン、右がムナグロ
羽根の模様が様々なムナグロ達

ハマシギの群れが飛び上がって何回か上空を旋回してどこかへ飛んで行った。

地上にいるシギチドリもいつの間にか少なくなっていた。

その時はあまり意識していなかったが、同行者が干潟に降りているハヤブサを発見して、理由が分かった。

ハヤブサの出現でシギチドリ達が驚いて逃げてしまったのである(鳥業界では、ハヤブサに飛ばされたという表現が使われる)。

このハヤブサ、獲物を持っていないので狩りに失敗したようだ。

空を見上げて反省中?のハヤブサ

シギチドリ探鳥での最大のリスクはハヤブサを筆頭とする猛禽類の出現だ。

今回もハヤブサにより突然の中止を余儀なくされた。

ハヤブサは大好きな野鳥の1つだから、この状況には複雑な思いだ。

同じ飛ばすなら獲物を捕まえてくれよ、ハヤブサ君!

同行メンバーとの協議で、シギチドリはしばらくは干潟に戻らないだろうから一度谷津干潟に行って再度三番瀬に戻ってこようと決めた。

谷津干潟に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

オナガ
ツバメ
ハマシギ
ムナグロ
オオソリハシシギ
ダイゼン
コサギ
ユリカモメ
ダイサギ
カワウ
スズガモ
ウミアイサ
ミユビシギ
ハヤブサ
セグロカモメ
ハシボソガラス
アオサギ
ムクドリ

計18種

 

探鳥記 2017.4.2 涸沼(後半)15:30~17:00 晴れ

15:30に涸沼に戻ってきた。

さぁ、いよいよカオグロアメリカムシクイだ!

バーダーから今までの状況を尋ねると、ようやく鳴き声がして動き出したところという。

良いタイミングだ!

カオグロアメリカムシクイの気配や鳴き声に注意しながら待つ。

観察地の風景

右奥の方の草むらで、それらしき声がするので注意するも声も気配も消えた。

人がたくさんいるエリアは皆さんに任せて、もっと右に移動したところ、しまった!

そちらに現れた。

駆けつけたが、時すでに遅し。

カオグロアメリカムシクイは表に出て直ぐに草むらの中に入ってしまった。

ここからは更に必死に探索!

声がしてその辺りを探索すると次にまた別の場所で声がする。

カオグロアメリカムシクイは草の上を飛ぶのではなく、中を通って移動するので神出鬼没だ。

しかし、だんだんカオグロアメリカムシクイの移動リズムが分かってきた(と言い聞かせた)。

自分で見つけるぞ!と思った矢先、同行者からの指摘でひょっこり現れたところを観察できた。

顔の黒よりも胸の黄色の鮮やかさが印象的だった。

直観的にメグロを思い出した。

その後2回観察できたが、動きが速くカメラで撮影することも映像に残すこともできず。

やっと会えたね!撮影者 H・S様
胸の黄色が鮮やか!撮影者 H・S様

カオグロアメリカムシクイの観察を終えての感想は、改めて第一発見者の方が画像に残してくれたことへの感謝である。

画像がなければ、何か見たことのない鳥がいたということで終わっているだろう。

私が野鳥観察を始めた頃の日本鳥学会による公式記録は525種で、現在は633種である。

環境破壊等の進行で野鳥の種類・数が減少する傾向にある中で、108種も記録が増えた。

これは、デジタルカメラの普及と技術により識別や生態をきちんと証拠として残せるようになったことも大きいと思う。

見聞きした野鳥(観察順)

ノスリ
キジ
オオジュリン
トビ
ジョウビタキ
コガモ
オオバン
カイツブリ
カオグロアメリカムシクイ

計9種

探鳥記 2017.4.2 那珂川河口 12:45~14:45 晴れ

涸沼から大洗港を経て那珂川河口に到着。

防波堤の外側で波間に揺れる黒っぽいカモの群れを発見。

一瞬クロガモ?と思ったが、頭部に白い点が見える。

シノリガモだ!

まだ残っていてくれた。

一安心して海岸に近づく。

岸壁にはウミウヒメウウミネコセグロカモメが並んでいる。

付近の磯ではヒドリガモの群れが採餌中。

遠くに緑の頭のカモが見えた。

マガモか?いや、ヨシガモだ。

近くでの識別は簡単だが、遠くからだとヨシガモの頭は緑が目立つ。

那珂川河口

それにしてもここは波が高い。

サーファーも楽しそうだ。

遠くの波間にカンムリカイツブリの小群が見えた。

その中にミミカイツブリの繁殖羽個体が混じっている。

名前の由来である耳の部分が太陽を受けて金色に輝いている。

ミミカイツブリの繁殖羽はこの時期だからこそ観察できるもので意外に見ることは難しい。

少し右に目をやると今度はクロガモ雄3雌1が浮かんでいる。

雄の黄色のくちばしは全身黒だけに遠くても目立つ。

一通り観察できて同行者の間にようやく満足感が漂った。

まだ戻るには時間があるので、もう少し先の磯に向かった。

走行中、磯に白っぽいカモのような鳥が見えたので、停車してよく見るとウミアイサ雄だった。

翼と首の白さが目立つウミアイサ

翼と首の白色が目立って見えたのだろう。

磯で活発に採餌中だ。

気づかれないように岩陰に隠れながら接近する。

10mくらいの距離でじっくり観察できた。

赤い目がちょっとグロテスクな印象を受けた。

目が赤いと怖く見えます

以下の動画の後半に魚を捕まえる場面あり。

時間となったので、涸沼に戻る。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

シノリガモ
ヒドリガモ
カルガモ
カンムリカイツブリ
アカエリカイツブリ
ヒメウ
ウミウ
セグロカモメ
ウミネコ
ヨシガモ
ハクセキレイ
ミミカイツブリ
クロガモ
ウミアイサ
スズメ
アオジ

計16種