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探鳥記 2019.3.9 石垣島④ 2日目 7:10~17:00 雨一時大雨

石垣島 全域 8:30~17:00

※いよいよSea Beansのガイドがスタートです。コースや一部特定の地名は伏せてあるいはザックリと掲載して、当日の時系列に従って簡単な説明と画像と動画を掲載します。基本的に車内からの撮影となるので、動画は消音状態が多いです。

市街地では黒い過眼線がないホオジロハクセキレイツメナガセキレイカラムクドリなどを観察できた。

有名探鳥地だけでなく、市街地にある公園や緑地帯でも注意深く観察すれば、思わぬ出会いがあるそうだ。


黒い過眼線がないホオジロハクセキレイ


ツメナガセキレイ 小群が公園の芝生で採餌していたしていた


カラムクドリ雄 

今回のツアーでは残念ながら観察できなかったギンムクドリだが、石垣島では以前に比べて明らかな減少傾向にあるそうだ。

淡水池では、アオアシシギオオハシシギが休憩中。

この2種の組み合わせは実は初観察で、大きさを比較するとオオハシシギが意外にも小さく見えて驚いた。


中央)オオハシシギ 周囲)アオアシシギ 

シマアジは越冬中?渡りの途中?石垣島だと両方の可能性がありそうだ。


シマアジ 手前)雄 奥)雌

次はシギチドリを求めて海岸へ、ここは雨だけでなく風も強い状況。

多くのシギチドリが岩場の上で休憩しているが、風上の海側を向いているので、観察しにくい。

オオメダイチドリの群れがいるとのことだが、長いくちばしを確認するのに一苦労した。


おーい!こっちを向いて!

昨日観察できなかったトウネンオオメダイチドリを観察できて嬉しい。

次にカタグロトビの観察例が多い場所に移動するも気配がない、、、。

そばで雨と強風の中で枝止まりしているミサゴハヤブサを発見。


ハヤブサ若鳥 止まり心地が悪そうに見える。

この様子だと本日はカタグロトビの観察は厳しいそうに思え、テンションが急降下した。

次にベニバトタカサゴモズ観察されている場所に行くも見当たらず。

タイミングの問題もあるので、この2種は置いといて、再度カタグロトビを探索をするも見つからず。

重苦しい雰囲気の中、再度先ほどの2種のポイントに行くと今度は無事観察できた。


ベニバト雌 欲を言えば、紅色の雄を見たかった


左端がベニバト 他はキジバト キジバトに比べて一回り小さい 

タカサゴモズは2013年春に東京港野鳥公園で観察した以来の再会となった。


タカサゴモズ 尾の長さが目立つ

次にズグロミゾゴイを探索するも見つからず。

水田エリアでは、シギチドリリュウキュウヨシゴイなど水辺の鳥を中心に探索。

水田にはイタカシギ5羽の群れ!でいるアカアシシギなどを観察することができた。


右)セイタカシギ 左)タカブシギ

リュウキュウヨシゴイ是非とも観察したい鳥だが、そう簡単に観察できるものではないようだ。

続きは次回。

探鳥記 2019.3.9 石垣島③ 2日目 7:10~17:00 雨一時大雨

本日は探鳥のガイドをSea Beansにお願いした。

雨は相変わらず降り続いており、どの天気予報を調べても終日雨模様とのこと。

水辺の鳥はさほど影響ないというかむしろ警戒心が薄れて出が良くなると思うが、カタグロトビヤツガシラなど山野の鳥はこの雨で観察できるか不安であった。

が、こういう天気だからこそ、自分らで探鳥するより石垣島に精通しているガイドに頼んでおいて良かったと考えることにした。

集合時間の8時半まで時間があるので、昨日探鳥した新川周辺を探鳥することにした。

新川河口〜平田原 7:10~7:50 

石垣島の日の出は遅い。

空が明るくなるまで、はやる気持ちを抑えて、まずは新川河口へ。

昨日はほぼ干潮でチドリ類でにぎわっていた河口であったが、今朝は逆に満潮に近い状態でダイサギウミネコがじっとしいるのみ。

そこで、直ぐに平田原に移動。

まずの注目は昨日のタカブシギアマサギの群れだ。

残年ながら両種とも、今朝は数羽が田んぼを行き来しているだけであった。


タカブシギ

1日で様子も随分変わるものだ。

そこで昨日は観察できなかったリュウキュウヨシゴイを意識して探索することに。

探索中、昨日観察できなかったセッカウグイスの声が遠くから聞こえ来た。

突然、水田の外周の草むらからシロハラクイナが登場。

車両の前方からこちらに向かってキョロキョロとしながら歩いてくるも、間もなく茂みの中に入ってしまった。

ただ、奥に入り込まずにしばらくじっとしていたので、しばし観察することができた。


チュウサギ 越冬組か?それとも渡り組か?

そろそろホテルに戻る時間が近づいたので朝探を切り上げた。

次回はいよいよガイドツアー。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
ダイサギ
ウミネコ
タカブシギ
チュウサギ
コザギ
アマサギ
アオサギ
セッカ
ウグイス
オサハシブトガラス
シロハラクイナ

計10種

探鳥記 2019.3.8 石垣島② 1日目 11:20~18:40 雨

前回からの続き。

名蔵周辺 14:40~18:00

浦田原周辺に到着するも、水辺の鳥がいるような水田地帯るを随便と探し回ったが見当たらず。

閉塞感を打開すべく、いったん名蔵湾に出ることにした。

屈指の探鳥地の名蔵湾であるが、ざっと見渡すも遠浅の干潟が広がり、水鳥の姿が見えない。

雨が降る中で時間だけが過ぎて行く。

そこでグーグルマップの航空写真で付近に田んぼがないか探すことにした(最初からそれをやれ!と無駄となった時間を惜しんだ)。

このそばに横長に伸びる水田地帯を見つけたので、そこに行くことにした(実はこれが平田原であった)。

走行中にメンバーが枝止まりしているカンムリワシを見つけた!

車を止めて、突然の出会いを喜んだ。

もう少し探索するのに苦労するかと思ったが、あっさりと観察することができた。

このカンムリワシ、猛禽類にしては警戒心がないのか?のんびり屋なのか?こちらを意識しているが、泰然とした雰囲気でじっとしている。

外見も立ち振る舞いも威風堂々という感じで、非常に気に入った。

この様子だから、当初は車内からの観察だったが、カンムリワシはお構いなしだろうとゆっくり扉を開けて車外に出ることにした。


カンムリワシ この出会いから良い流れができた


さすが猛禽類、眼光が鋭い!

車外に出て、30mくらいの距離を保ちつつ、辺りをウロウロしながら観察・撮影することができた。

依然として動かないので、別角度での撮影をするため、車道を渡って農道に入ると目の前に水田地帯が広がっていた。

ここはシギチドリがいそうだ!と躍起になって探索開始する。

と、直ぐに畦の上にいるタゲリを発見!

そのそばの水田にはタカブシギの群れがいる、その数30羽以上はいるだろう。

時々、群れで飛翔しては新たな水田で採餌を行っている。


タカブシギ

タカブシギの他には、雨でも朱色の脚が目立ったアカアシシギや、アオアシシギコアオアシシギの共演を観察できた。

猛禽を見つけるのが得意なメンバーが遠くにいるチョウゲンボウミサゴを発見。

ここに来てから短時間で次々と様々な野鳥を観察でき、ようやく空港到着時からのモヤモヤした気分が晴れた。

そう言えば、ここまで水辺の探鳥スポットを訪れているがムラサキサギを見ていない。

正直、石垣島のムラサキサギは、神奈川県でのアオサギのような存在で頻繁に観察できる鳥だと思っていた。

この問題のムラサキサギ、いつ飛来したのだろう?ついに発見することができた。

遠くからだとアオサギに見えないこともないが、体も大きく首が長細さがアオサギとはやはり違う。


ムラサキサギ 

更に奥へと水田地帯に進む。

野鳥の数は先ほどのエリアより少ないが、近くでアカアシシギを観察。


アカアシシギ 下腹に繁殖羽が見える

水路では2羽のシロハラクイナを発見!

昨年の奄美大島ではチラッとしか観察できなかったので、今回はきちんと観察できた、しかも2羽。

ただ、警戒心が強く、車窓からの観察でも徐々に遠くへ移動して行き、最後は土手の上がって姿を隠してしまった。

この時は、これでシロハラクイナはこの旅では見納めかな?と思っていたが、この後の滞在中、頻繁に目撃することになった。


シロハラクイナ

水田地帯での観察を終えて、車道に戻ってからは、電線止まりのシロガシラや走行中に車の前方を横切るおそらくクロツラヘラサギなどを観察するなど、また水田地帯にはない楽しみがあった。

見聞きした野鳥(観察順)

イソヒヨドリ
カンムリワシ
タゲリ
カルガモ
タカブシギ
イシガキヒヨドリ
アオサギ
アカアシシギ
アオアシシギ
コアオアシシギ
チョウゲンボウ
ミサゴ
リュウキュウツバメ
ムラサキサギ
コサギ
チュウサギ
バン
オオバン
シロハラクイナ
アマサギ
リュウキュウキジバト
シロガシラ
キンクロハジロ

計23種  おそらくクロツラヘラサギ

バンナ公園 18:10~18:40

日の入りの時間が近づき、辺りは薄暗くなってきた。

探鳥を切り上げて、ホテルに向かうことも考えたが、薄暗い中でひっそりとズグロミゾゴイが採餌している姿を妄想してしまった。

そこでズグロミゾゴイ観察のポイントであるバンナ公園に立ち寄った。

ゆっくりする時間がないので、公園内にある小径を散策することにした。

いかにもズグロミゾゴイがいそうな雰囲気の小径であったが、気配なし。

夜になれば、リュウキュウコノハズクの声が聞こえてきそうだ。

夕食後に夜探をしに再訪するつもりなので、よい下見になった(結局、石垣島滞在中は夜間に雨が降っていたので夜探は実施できなかった)。

帰り際、夕暮れではあるが、ようやく石垣島で太陽の光を見ることができた。

本日は終日、雨の中での探鳥で、更に後半はポイントが分からず手探りでの厳しい探鳥となった。

その停滞ムードが漂う中、カンムリワシを観察したのを境に気分も野鳥状況も好転していった。

また、今回の探鳥はシギ・チドリがメインではなかったが、本日は12種類も観察できて、思わぬご褒美となった。

見聞きした野鳥(観察順)

オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ

計2種

1日目の観察総数39種

探鳥記 2019.3.8 石垣島① 1日目 11:20~18:40 雨

今回は2泊3日で念願の石垣島での探鳥を行った。

石垣島といえば、カンムリワシズグロミゾゴイカタグロトビムラサキサギリュウキュウヨシゴイ、、、といった観察したい野鳥が次々と出てくる場所だ。

観察時期としては、春の渡りの始まる時期と冬鳥がそろそろ渡去する時期とが重なるので悪いタイミングではない。

出発数日前から天気が気になっていたが、3日間とも雨一時曇りという予報のまま、当日を迎えてしまった。

石垣島空港周辺 11:20~11:50

天気予報は当てにならない、、、と言い聞かせて、石垣島へ乗り込んだが、飛行場到着時から無常の雨。

レンタカー屋で手配中にふと空を見上げると魚を持ったミサゴが横切って行った。

まずは空港周辺の牧場をざっと流すことにした。

牧草地にツバメチドリヤツガシラなどがいるイメージだ。

雨降る中、車道から鳥がいそうな場所が探しては観察するも鳥影はない。

早々に見切りを付けて、水辺の鳥なら雨でも山野の鳥よりは活動に影響ないだろうと考えて、雨が止むまでは水辺を探鳥することにした。

そこで次のポイントは空港そばにある大浜海岸へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
ミサゴ
オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ
リュウキュウキジバト

計5種

大浜海岸 12:30~13:10

ここではシギチドリを中心に探鳥したい。

特に越冬中のサルハマシギオオメダイチドリを観察できたら嬉しい。

ちなみに大浜海岸と石垣市市街地にある新川河口で海水性のシギチドリを、平田原と浦田原で淡水性のシギチドリを探鳥する予定である。

海岸に向かう途中、体色の濃いイシガキシジュウカライシガキヒヨドリをじっくり観察した。

本土の両種とは体色のみならず鳴き声も少し違う。

海岸に出て、ざっと見渡すとダイサギクロサギが目に付く。

お目当てのシギチドリは?と目を凝らすと次々に発見できた。

ムナグロの多さが目立つ。

関東では海辺より内陸部で観察することが多いので新鮮だ。

水際にはキョウジョシギの群れに一際大きなアオアシシギがいた。

お目当てのサルハマシギもオオメダイチドリも確認できなかったが、同行メンバーがオオメダイチドリを観察した。

長居しても状況が好転する気配がないので、次の目的地の新川河口へ向かう。


大浜海岸 石垣島とはいえ雨だと寒々とした光景である

見聞きした野鳥(観察順)

オサハシブトガラス
リュウキュウメジロ
イシガキシジュウカラ
イシガキヒヨドリ
ダイサギ
クロサギ
シロチドリ
ムナグロ
メダイチドリ
キョウジョシギ
アオアシシギ

計11種 同行者観察 オオメダイチドリ

新川周辺 13:40~14:10

市街地にある小さな河口で、本当にこの場所か?と思いながら、探索すると、干潟にコチドリシロチドリを中心に点在している。


新川河口 ほぼ干潮時の状態

ここでは、白いクロサギをじっくり観察。


黒くないクロサギ

そばにコサギもいたので、両種の似て非なる姿や動きを観察できた。

コサギに比べ、クロサギの脚とくちばしは太くてガッシリしており、また捕食行動時の姿勢も違うと改めて思った。

新川から少し上流にある平田原に移動する。

水田地帯を見渡すとアマサギの群れが見える。

繁殖羽のオレンジ色をした個体も混じっている。

水田に近づくと何と50羽近いタカブシギの群れがいるではないか。

我々を警戒して群れで飛翔する度に腰から尾羽にかけての白い部分がハッキリ見えて緑の稲とのコントラストが印象に残った。


タカブシギ

次の目的地・浦田原へ移動。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

コチドリ
シロチドリ
クロサギ
ダイサギ
コザギ
ウミネコ
イカルチドリ
メダイチドリ
イソシギ
オサハシブトガラス
キセキレイ
カルガモ
バン
コサギ
チュウサギ
アマサギ
タカブシギ
シマアカモズ
ツバメ
リュウキュウキジバト

計20種

探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 おまけ 納沙布岬の水鳥達

いつまで引っ張る?道東探鳥、、、。

今回でファイナルです。

まずは納沙布岬に限らず根室半島では一番観察したクロガモです。

遠くからでもくちばし基部の黄色は目立っていました。

納沙布岬の海上ではクロガモの次に観察したのはシノリガモでした。

雌を追うように雄が行動していたので、おそらくペアか求愛中と思われます。

ちなみに神奈川県では毎年少数のシノリガモが長井や野比などの三浦半島の沿岸部を中心に越冬しています。

最後はヒメウです。

首が太く見えたこと、くちばしの白っぽく見えたことに引っ張られて当初はチシマウガラスと誤認していましたが、見れば見るほどヒメウでした。

次回は石垣島探鳥記のスタートです!

野鳥 コオリガモ 2019.2.24 花咲港

今回は冬の北海道を代表するカモと言えるコオリガモです。

観察個体は雄の成鳥で非繁殖羽の状態でした。

コオリガモは関東では観察することがほとんどないと思っていましたが、この冬は何と浦安沖で観察されていました。

英名がLong-tailed Duckなので、直訳すればオナガガモです。

しかし、すでにオナガガモという名のカモが存在するので、北海道の冬の海に氷と共に海面にいるから、あるいは白い体色が目立つから氷鴨と命名されたのでしょう。

ちなみにオナガガモの英名はNorthern Pintailで直訳すれば北方に生息する尖った尾を持つカモという感じです。

どちらのカモも繁殖地も越冬地もほぼ重なりますが、コオリガモの方が狭い範囲であり、越冬地はより高緯度です。


洋犬のような顔に見えませんか?


背中の模様も独特です


やはり尾は長いですね。

以上、鮮明な画像ではないので、代わりに動画でお楽しみ下さい!

潜水3連発!その後、パタパタと羽繕い。最後におまけでパタパタのスロー再生あり。そばにいるのはクロガモです。

 

探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 まとめ

探鳥雑感

  • 事前に根室観光協会、野付半島や春国岱のビジターセンター等に問い合わせて、積雪量や道路状況、野鳥の観察状況等を把握することをオススメします。
  • 根室で探鳥といえば落石クルーズですが、この冬は海鳥の観察種が少なかったので乗船しませんでした。しかし、我々が根室を去ってから間もなくエトロフウミスズメコウミスズメの大群が観察されたそうです!
  • 冬の小鳥について。この冬の野付半島のビジターセンター実施の各月の調査では、1月にユキホオジロツメナガホオジロシラガホオジロハマヒバリが、2月にユキホオジロツメナガホオジロ、3月にツメナガホオジロが記録されました。その他のベニヒワギンザンマシコイスカなどの小鳥は今季根室周辺では目撃談はないようです。
  • 野付半島のビジターセンター付近から灯台付近の間がユキホオジロなどの小鳥の目撃談が多いです。この際、警戒心が強いので、車窓からの観察・撮影をおすすめします。
  • 花咲港内はカモ類が多く観察できるポイントです。今回、コオリガモクロガモシノリガモウミアイサなど近距離でじっくり観察・撮影できました。今季は例年に比べて、非常にカモの数が少ないとのこと。次回はどんな光景は待っているのか楽しみにしておきます。

見聞きした野鳥(日本鳥類目録 改訂第7版の順番)

オオハクチョウ
ヨシガモ
ヒドリガモ
マガモ
オナガガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
キンクロハジロ
シノリガモ
ヒロードキンクロ
クロガモ
コオリガモ
ホオジロガモ
カワアイサ
ウミアイサ
ヒメウ
ウミウ
チシマシギ
ウミネコ
カモメ
ワシカモメ
シロカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ミサゴ
トビ
オジロワシ
オオワシ
コゲラ
オオアカゲラ
アカゲラ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
ハシブトガラ
ヒガラ
シジュウカラ
ヒヨドリ
エナガ
ゴジュウカラ
キバシリ
ツグミ
スズメ
アトリ
ユキホオジロ

計45種

エゾジカ 野付半島にて

探鳥記 2019.2.25 北海道東部⑤ 最終日 6:00~12:05 晴れ

前日にチシマシギを無事観察できたこと、今シーズンは根室半島周辺の海鳥の状況が例年より悪いということで、最終日はユキホオジロの探索を中心に行うことにした。

そこで最終目的地を野付半島のビジターセンターとして、探鳥しながら徐々に野付半島へ向かうことにした。


本日も一日の始まりはセイコーマートから 北海道探鳥ではドップリとお世話になっています!

温根沼 6:00~6:15

昨日と同じ時間に到着したが、曇りのため寒々とした風景に見える。

なぜか昨日よりも鳥影が少ない。

ワタリガラスを特に意識して探すも見当たらず。

春国岱へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、シロカモメ、ウミアイサ、カワアイサ、ホオジロガモ、ハシボソガラス、トビ、カモメ  計8種

春国岱 6:20~7:10

2つある駐車場のうち、奥にある方の付近から探鳥することにする。


奥の駐車場からビジターセンターを望む

この付近では今季ワタリガラスの観察例が多いとのこと。

周囲を何度も探索するも見当たらず、残念!

しかし、ここではオオワシ、オジロワシ、オオハクチョウなどを観察。


後方からオオワシを仰ぎ見ると、その特徴ある飛翔形は尾と頭部とが逆でも違和感なく見えてしまう。


オオハクチョウの群れ 氷上がねぐら場所だったのだろうか

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、カワアイサ、オオワシ、オジロワシ、オオハクチョウ、ハシボソガラス、ハシブトガラス、スズメ、ヒガラ、コゲラ、セグロカモメ  計11種

道の駅スワン44  7:20~7:40

ここも主な目的もワタリガラスだ。

上空をカラスが頻繁に飛び交うが、特徴的な声も尾羽も確認できない。

そばにある森からシマエナガの群れが登場!

そばで何羽も観察する時間が続くも、動きが速く、撮影には苦労した。


シマエナガ バーダー以外からも、その可愛さから知名度抜群であり、その人気はまさに飛ぶ鳥を落とす勢い!

残念ながらワタリガラスの探索はこの辺にして、いよいよユキホオジロを求めて、野付半島へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

トビ、ハシボソガラス、オオワシ、オジロワシ、ヒガラ、エナガ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ、ヒヨドリ  計9種

道の駅 尾岱沼  8:30~9:00

現地情報によると今シーズンのユキホオジロは、野付半島のビジターセンター付近の他に、道の駅 尾岱沼の前に広がる草地付近での観察例が多いとのこと。

ということで、通り道でもあるし、立ち寄ることにした。

目の前に広がる草原や草地を見逃しがないように何往復を探索するが確認できず、、、。

探索中、シロカモメを発見。

成鳥の白さは見とれて撮影するのを忘れるくらい綺麗だった。

シロカモメ1年目冬 後ろは成鳥で本当はこちらを撮影したかった!

時間がないので、セイコーマートで最後となるだろう買い出しをして、野付半島へ向かう。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、マガモ、オオハクチョウ、シロカモメ  計4種

野付半島 9:20~12:05

妄想では道の駅でユキホオジロを無事観察して、心に余裕を持って野付半島で冬の北海道を堪能する予定であったのだが、、、。

最後のチャンスを求めて、祈る思いでビジターセンターへ向かう。

センターに立ち寄り、最新情報をもらうことにした。

それによると、やはりユキホオジロはセンターから灯台辺りの海岸線での目撃談が多いとのこと。

もう時間が許す限り、探しまくるしかないと決意して探索開始。

風があるので草の微妙な揺れにも反応して、なかなか疲れる探索状況ではある。

しばらくして、メンバーが荒地と草地が入り組んだエリアでユキホオジロを発見!

車中はこの旅一番の盛り上がりを見せた。

最初は数羽しか確認できなかったが、目が慣れてくると周辺にいるユキホオジロを次々と見つけていく。

その数30羽くらいであろうか。

もう少しじっくり見たかったが、飛び去ってしまった。

この後、再度探索を続けるもユキホオジロとは出会えず。

帰りの飛行機の時間を考えると野付半島を12時前には出発したいところだ。

時計を見ると11時45分なので、最後の探索をさらっとすることにした。

場所は最初に観察した辺りだ。

海側を食い入るように探索していると、メンバーが車道の反対側の陸地側でユキホオジロを発見!

もちろん、必ずしも海岸線の方にいるとは限らないのだが、今回は心に余裕がないのか余りに素直に情報通りの探索をしてしまった。

1羽と思いきや近くにもう1羽を発見。

この2羽は我々の観察中、採餌行動をしていた。

※音声は消去しています

メンバー全員、最後の最後で再びユキホオジロとの再会を喜び、この旅の最後の観察・撮影をした。

リミットの12時を回ってしまい、ここでお開きして野付半島を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ユキホオジロ約30、ハシボソガラス、オオセグロカモメ して 計3種

探鳥記 2019.2.24 北海道東部④ 2日目 6:00~17:00 晴れ

道の駅スワン44周辺 12:20~13:20

落石漁港から北上して、ようやく根室半島1周目完了。

道の駅周辺の上空ではカラスの他、オオワシオジロワシも他のエリアに比べて目撃する機会が多い。

カラスを見る度にワタリガラスではないか?声と尾翼をチェックするが、これだ!という個体は見当たらなかった。

昨年ここで探鳥した知り合いは労せずに普通に観察できたそうだ。

2月後半だが、周囲の森からはカラ類のさえずりが聞こえている。

声の主を探しながら散策していると、カラ類の混群と出会った。

混群に続いてアトリもひょっこり登場して驚いた。

混群には当初ハシブトガラと思った個体がいたが、冬季この辺りではコガラも普通に観察されているとの話をその後に聞いたので、ハシブトガラコガラとした。

両者の違いは双眼鏡だけでは識別できないし、地鳴きも現場では明確な識別材料とはならなかった。

道の駅から春国岱方面を見渡すと、雪原の上にワシ達の姿が見える。

根室半島ではワシの密度が一番濃いエリアだった。

次はそばにある春国岱のビジターセンターへ。

見聞きした野鳥(観察順)

オジロワシ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、オジロワシ、エナガ、ヒガラ、シジュウカラ、アトリ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ?かコガラ?、計10

春国岱 13:30~14:00

そろそろ温根元に戻って、チシマシギ探索に集中しようと思ったが、その前に春国岱のビジターセンターに立ち寄ることにした。

やはり根室半島では外せない探鳥地である。

センター内からは春国岱を一望できる。

遠くにいるワシ達を観察中、目の前の樹木を移動する鳥を発見。

このツアーで初めて見るアカゲラだ。

ここから次々と山野の鳥達が目の前のガラス越しに現れてくれた。

特にアカゲラオオアカゲラの登場は、早朝から海鳥観察を中心に行ってきた私には良い気分転換となった。

また、レンジャーの方からコガラハシブトガラの違いや両者のこの周辺での生息状況を教えてもらい、目の前に来たハシブトガラを観察することができた。

14時を過ぎたので、チシマシギ探索のため再び温根元へ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、オオワシ、オジロワシ、ハシボソガラス、アカゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラ、アトリ、キバシリ、オオアカゲラ  計10

温根元 14:45~17:00

早朝のようにオオワシチシマシギの生息するエリアの島にいることがないよう、祈りながら再びハイドへ。


本日最後の探鳥地 チシマシギを探索すべく再びこの小島と格闘?することになった

到着するやいなやオオワシがいないことを確認して一安心。

次に60倍のスコープでチシマシギ探索を試みるも見当たらず、、、。

運悪くチシマシギは岩陰に隠れていて、タイミングが悪く観察できないだけ!

必ずチシマシギはここにいる!

と自分に言い聞かせて、日没ギリギリまで粘る覚悟でハイドに籠ることにした。

ハイドに入ってからは沖合の小島を丁寧に60倍スコープで探索し続けた。

小島の岸辺にいるウミネコが1㎝ぐらいの大きさに見える視界の中で、ハマシギぐらいの大きさのチシマシギを探し続けるのは中々大変である。

到着から30分ぐらい経った頃だろうか、マンネリした観察の流れを打開すべくスコープを60倍から90倍に変えることにした。

変更後に最初にのぞいた岩場の景色に、何とチョコチョコ歩く5羽のシギが目に飛び込んで来た!

早朝からずっとチシマシギに飢えていたせいか、まさに目に飛び込んで来たのだ!

大きさは小さいがハッキリと体上面が黒褐色に見え、脚の鈍い黄色が遠くからでも目立った。

同行メンバーにも確認してもらおうとしたが、すぐに岩陰に入って見えなくなった。

この後直ぐに今度は小島の違う場所をスコープで観察していたメンバーが1羽のチシマシギを発見!

ようやく念願のチシマシギが登場してくれて、ハイド内は異様な盛り上がりを見せた。

2か所の観察ポイントから再度現れる可能性が高いので、喜びながらもスコープでの観察が続く。

しばらくすると、先ほどの5羽を観察したポイント付近に1羽が出て来た。

この個体は肩羽付近が早くも?赤褐色の繁殖羽の状態であった。

じっくり観察したかったが、この個体も直ぐに見えなくなってしまった。

このポイントはその後の再登場はなかったが、もう一つのポイントではその後も何回も登場、最高5羽の同時観察があった。


岩の上に3羽のチシマシギがいます Sさん撮影

このことから少なくとも10羽のチシマシギを本日は現認できた。

このチシマシギ達はその後、この小島から飛び去ってしまい、日没までの間、戻ってこなかった、と思われる。

今シーズン、ここではチシマシギが30~40羽いるという話であるが、残りはどこにいるのだろうか?

念願のチシマシギを観察できて、シギチドリ好きには忘れられない一日となった。

気分良く、本日の宿民宿たかのへ向かった。


夕陽を浴びるハイド

最後に今回のチシマシギ観察はこのハイドで長時間探索することができたおかげであります。

ハイドがなければ外気の寒さと強風が吹きつける中での観察となり、数十分くらいしか滞在することができないでしょう。

改めてハイド設置にご尽力なさった関係者の方々に感謝いたします。

ちなみに現在、根室市にはこのようなハイドが温根元・納沙布岬・明治公園・市民の森・東梅・別当賀泉の計6か所に設置されています。

見聞きした野鳥(観察順)

クロガモ、オオセグロカモメ、オオワシ、シノリガモ、ウミネコ、ヒメウ、チシマシギ推定10、ワシカモメ、ウミアイサ、ホオジロガモ、シロカモメ 計11  ゴマフアザラシ4

探鳥記 2019.2.24 北海道東部③ 2日目 6:00~17:00 晴れ

納沙布岬  8:35~9:25

四半世紀ぶりの納沙布岬。

以前8月に2回来たことがあるが、厳冬期は初めてだ。

北方領土が間近にあり、寒さのせいだけでない緊張感がある。

快晴ではあるが風は強く、スコープを手で押さえつけての観察となった。

ざっと見渡すと海上には氷の塊とカモが点在しているのが見える。

この中で遠くの海上に全身黒っぽく見えるの仲間を発見!

くちばしが白く見えるし、首も頭部から連続して同じ太さに見える。

チシマウガラス非繁殖羽⁉

と、思いきや、見れば見るほどヒメウでした、、、。

今回は落石クルーズに乗らないので、その分ウミバトウミガラスハシブトウミガラスなどを探索するも見当たらず。

これらを発見するには長時間粘り強く探索し続けるぐらいでないと厳しいと現場で実感した。

周辺上空をオジロワシオオセグロカモメワシカモメが飛翔する。

足輪があるオオセグロカモメ 2017年には何とウミネコとともに北海道レッドリストの順絶滅危惧種に認定されてしまった!両種とも北海道沿岸で繁殖するが、近年は繁殖率が減少している。一部留鳥化しつつあるオジロワシの増加がその原因ともいわれている。この足輪はその調査目的なのかは分からない。

時間があれば、本日また探鳥することにして、歯舞漁港へ向かう。

見聞きした野鳥(観察順)

シノリガモ、クロガモ、ホオジロガモ、ヒメウ、オオセグロカモメ、オジロワシ、ツグミ、ワシカモメ 計9種

歯舞漁港  9:35~9:45

今回はクルーズに乗船しないので、その代わり根室半島にある漁港巡りをすることにした。

まずはこの冬、港内でハシジロアビが目撃された歯舞漁港へ。

未だ見たことがないハシジロアビを求めて、必死に港内を探すも見当たらず。

次は花咲漁港へ。

見聞きした野鳥(観察順)

クロガモ、スズガモ、オオセグロカモメ、スズメ  計4種

花咲漁港 10:15~11:00

到着して直ぐに上空をオオワシが舞う。

広い港内にはカモの姿があちこちに見える。

その中にはコオリガモも混じっていた。

英名がLong-tailed Duckということで尾が長い!


コオリガモ雄 

野付半島では遠くからの観察だったので、今度はじっくり観察できた。

コオリガモを観察していると、ヒメウがいつの間にか泳いでいる。


ヒメウ 頭頂付近に繁殖羽が見える

上空を見上げるとオジロワシと2羽のオオワシが舞っており、漁港なので良い餌場にしているのだろう。

港内はそれなりカモの種類も数もいる印象であったが、地元ガイドさんの話では例年より全然少ないとのこと。

来年以降、是非また再訪したい場所であった。

次は落石漁港へ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオワシ、クロガモ、スズガモ、コオリガモ、オオセグロカモメ、オジロワシ、ホオジロガモ、ウミアイサ、ヒメウ、シノリガモ  計10種

落石漁港 11:20~11:50

ここでの目的は、漁港を囲む斜面周辺ではワタリガラス、港内ではウミスズメ類などの海鳥の観察だ。


落石漁港から外洋を望む


ホオジロガモ 右)オス 左)メス ともに虹彩が鈍い黄色であることから1年目冬の状態と思われれる。

残念ながら両方とも見当たらなかったが、関東では見慣れているオナガガモヒドリガモヨシガモをこの旅で初めて見れて、もう懐かしい?気分になってしまった。

見聞きした野鳥(観察順)

オオセグロカモメ、クロガモ、ウミアイサ、ホオジロガモ、ヒドリガモ、オナガガモ、ヨシガモ、ハシブトガラス、ハシボソガラス  計9種