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探鳥記 2020.8.12 平潟湾 9:00~9:30 晴れ

長浜公園から平潟湾へ。

前回の探鳥は7月11日、戻り渡り途中のキアシシギの観察であった。

到着時、潮は満ち始めており、採食行動を終えて鉄柵の上にキアシシギ達が休憩中。


キアシシギ 春より上面の羽根の灰色が摩耗して黒ずんで見える

キアシシギだけかな?と水際を探索するとメダイチドリを発見!

いつものように1羽見つけると次々と周辺にいるのが分かった。

その数5羽。

こちらも採食行動せずに休憩中。


メダイチドリ 画像からは雄の夏羽後期?


メダイチドリ 夏羽から冬羽へ換羽中の個体


キアシシギ 体上面に白い模様がないのも特徴

ここ平潟湾では、戻り渡りは例年キアシシギメダイチドリの2種を観察できる(私が気が付いていないだけかも、、、)。

これからの時期は幼鳥も飛来してくるので、思わぬ出会いが待っているかも。

次回はキアシシギの幼鳥(意外と観察することが難しい)に期待!

見聞きした野鳥(観察順)

キアシシギ9、メダイチドリ5、トビ、アオサギ、カワウ、スズメ 計6種

 

 

探鳥記 2020.8.12 長浜公園 7:00~8:30 晴れ

例年、コムクドリが渡りの途中に長浜公園に立ち寄る。

今季は富士山や奥日光に行くことができなかったので、いまだコムクドリを観察できず。

1年に1回は観察したい基本種なので、長浜公園へ。

周辺を小移動するので、毎回必ず観察できるとは限らないが、本日はD観察窓そばの樹上にムクドリの群れにいるのを観察。

ムクドリの群れに混じる場合は遠目からでも逆光気味でも大きさが明らかに小さいので見つけやすい。


左)ムクドリ 右)コムクドリ

C観察窓から中の島を見ると、キアシシギ2羽を発見!

中型のシギとはいえ、そばのカルガモと比べると、その小ささに改めて驚く。

すると間もなくコチドリイソシギ続けてが登場!

中の島で3種のシギ・チドリ共演が見られるとは思わなかった。


左)イソシギ 右)キアシシギ

改めて基本3種の大きさ、動きを確認する良い機会となった。

上空にはツバメヒメアマツバメが舞っていた。

A窓ではカワセミや密かにササゴイを期待したが、観察できず。

次の目的地の平潟湾に移動。

見聞きした野鳥(観察順)

ムクドリ、コムクドリ、キジバト、カルガモ、アオサギ、ダイサギ、カワウ、キアシシギ2、イソシギ、コチドリ、ヒメアマツバメ、ツバメ、スズメ、シジュウカラ 計14種

探鳥記 2020.8.10 九十九里浜 上総一ノ宮 11:30〜14:15 晴れ

九十九里浜シギ・チドリ探鳥、次の舞台は上総一ノ宮。

昨年コシジロウズラシギを観察して以来の探鳥である。

片貝漁港から有料道路で南下して河口そばのサービスエリアに到着。

防波堤から河口を見ると、眼下の波打ち際に3羽のミユビシギが採食行動中。

上から目線での観察が新鮮で、しばし堪能。


夏羽から冬羽へ移行中のミユビシギ

ミユビシギの他には、そばで1羽たたずむダイゼン、渡りの疲れなのか元気がない様子で気になる。


ダイゼン 何もすることなく時々とぼとぼと歩いていた

奥の上流に見える岸辺には10話前後のメダイチドリの群れとキアシシギ

この岸辺が探鳥予定地なので、先行き良好に感じたのだが、、、結果的にこの時が観察のピークであった。

岸辺に到着して14時過ぎの干潮に向けて干潟が広がって行くかと思いきや、シギ・チドリも干潟も動きがほぼない。

そこで対岸に見える海岸沿いの自然堤防沿いに移動。

昨年の潮が満ちている状態で探鳥した際にメダイチドリオオメダイチドリダイゼンミユビシギが数十羽の群れで休憩していたのだ。

残念ながら昨年の現場にはいなかったが、同行メンバーが突端付近でミユビシギの群れを観察。

海上では越夏中のクロガモの群れを発見。


越夏中のクロガモ達 ケガをしてそのまま日本に残っている様子には見えない

干潮の時間が近づいて来たので、再び岸辺に戻って最後のチャンスにかけたが、動きなし。

この辺が潮時と見切りをつけて九十九里浜ツアーをお開きとした。

見聞きした野鳥(観察順)

ミユビシギ、ダイゼン、メダイチドリ、キアシシギ、イソシギ、トビ、スズメ、ハクセキレイ、カルガモ、ササゴイ、ホオジロ、アオサギ 計12種

 

 

 

探鳥記 2020.8.10 九十九里浜 片貝漁港周辺 8:00〜10:00 晴れ

前日の三番瀬に続いて、本日も千葉県でのシギ・チドリ探鳥。

舞台は九十九里浜の片貝漁港と上総一ノ宮。

まずは片貝漁港へ。

昨年は到着1時間前にヒメハマシギが飛び去ってしまうという大惨事に見舞われた場所である。

到着時、漁港そばの浜辺はサーファーでにぎわい、昨年見られたミヤコドリミユビシギの群れは見当たらない。

沖合には越夏しているクロガモの群れ、この夏は周辺でビロードキンクロも観察されているとのこと。

そばにある大きな池に目をやるもウミネコが1羽いるのみ。

昨年とまるで違う光景にしばし唖然として、せめて一種でもシギ・チドリを探そうと決めたとたん、砂浜にたたずむオオメダイチドリ幼鳥を発見!


オオメダイチドリ幼鳥 前回に続いて観察できた!

1種見つけると次々と見つかるから不思議である。
メダイチドリ、シロチドリの成鳥と幼鳥のチドリ足の行動をしばらく楽しんだ。

同行メンバーが池の水際を歩く小型シギを発見したので、急いで確認すると脚の黄色が目立つバリシギあった。


ヒバリシギ幼鳥

現場にいたバーダーによると、我々の到着前にハヤブサの登場で一時避難した個体が、また舞い戻って来たようだ。


ヒバリシギがいた池

海岸はこれ以上の進展はないと見切り、昨年オオメダイチドリメダイチドリなどを観察した河口そばの岸辺に移動。

あいにく干潟は出ておらず、苦笑いであったが、何とか護岸で休むキアシシギの群れを発見。

よく見ると、ソリハシシギイソシギも混じっており、改めて似たもの3種類の識別比較の確認を行った。

この観察を終えて、次の目的地の上総一ノ宮へ移動。

※ここでブログを終える予定であったが、数日後に同行メンバーが画像整理中にこの3種以外のシギがいるのを発見。

自分も画像分析を急遽実施したところ、エリマキシギ雌幼鳥と判断した。


上の拡大画像 上面の綺麗な状態の太くて黒い軸斑と淡褐色の羽縁が目立つ。

嬉しい同行メンバーからの便りであったが、現場で見落としてしまったことが悔やまれてしようがない。

フワッと観察してしまったことを大いに反省!!!

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロ、クロガモ、ウミネコ、カワウ、ダイサギ、オオメダイチドリ、メダイチドリ、シロチドリ、セッカ、ハクセキレイ、ヒバリシギ、ハシボソガラス、スズメ、キアシシギ、イソシギ、ソリハシシギ 計16種 ※エリマキシギ雌幼鳥を確認

 

 

 

探鳥記 2020.8.9 三番瀬 8:45~12:30 雲のち晴れ

前日に所属している野鳥グループのふれあいの室内例会で「これからの時期に三番瀬で観察されるシギ・チドリ」を中心に講義をした。

そこで本日は自分の講義内容の検証も兼ねて、三番瀬で探鳥した。

本日の同行メンバーには大学時代のサークルでお世話になった大先輩の2人がスペシャルゲストとして登場!

学生時代はお二人から多大な影響を受けて、時々フィールドで当時の会話や学んだことを思い出すほどだ。

久々の再会の嬉しさと緊張感(笑)ある探鳥となった。

開始時はほぼ満潮状態。

本日最初のシギ・チドリはネット上で休憩するダイゼンの群れである。

白黒の夏羽の姿が映える個体から冬羽に近い個体など、この時期ならではの光景である。

その他、キアシシギオオソリハシシギの姿も目に付いた。

左奥の防波堤に移動。

防波堤上では手前にミユビシギ、真ん中にミヤコドリ、奥にメダイチドリの群れがいる。


休憩中のミユビシギ

横に広がるネット上にはコアジサシがずらっと並んでいて壮観だ。


オーストラリアへの旅立ち前に三番瀬で集結するコアジサシ

潮が引き始め、干潟が徐々に見え始めた頃、先陣を切ってミユビシギが堤防から飛び立った。


満を持してテイクオフするミユビシギ

ミユビシギメダイチドリの採食しているエリアを観察していると、なんとオオメダイチドリを発見!


オオメダイチドリ成鳥夏羽 摩耗しているとはいえ夏羽を観察できて嬉しい!

飛び立つまでオオメダイチドリをじっくり観察した後、更に市川側へ前進。

ここではキアシシギの群れがまずは登場。

本日は珍しく大群で、鳴き声が周囲に響き渡り、存在感抜群であった。


キアシシギの群れ

次にメダイチドリミユビシギの群れが登場!

今度はオオメダイチドリが現場にいるのが分かっているので、意識して探すと直ぐに見つかった。

驚いたことにそばにオオメダイチドリの幼鳥もいるではないか!

つまり本日は成鳥と幼鳥の2羽がいることが分かり、俄然テンションが上がった。

 


オオメダイチドリ幼鳥 背後は成鳥であるが、ぼやけていても長いくちばしは目立つ!

先輩方もご満悦の様子だ。

更には、キョウジョシギが見たい!ソリハシシギが見たい!という恐怖の先輩オーダーの返答に困っていると、

あら不思議?

目の前の干潟に何時の間にかキョウジョシギが3羽、しばらくしてソリハシシギ2羽が降臨!

先輩力?後輩力?どちらの影響か不明だが、タイミングの良すぎる不思議な時間であった。


左・中央)ソリハシシギと右)キアシシギ 似たもの同士の2種だが、大きさやくちばしの違いが分かる

潮が引いて、シギ・チドリは奥の干潟へ移動して行った。

観察距離が遠くなり、探鳥もこの辺が潮時なのでお開きとした。

本日は戻り渡りのシギ・チドリの種数も一気に増えてきて一安心かつ満足の探鳥であった。

また久々の先輩方との探鳥は懐かしさと新たなやる気を私に思い起こさせてくれた。

見聞きした野鳥(観察順)

コアジサシ、ウミネコ、ダイゼン、カワウ、アオサギ、オオソリハシシギ、キアシシギ、アジサシ、ミユビシギ、ダイサギ、ミヤコドリ、メダイチドリ、オオセグロカモメ、ハクセキレイ、オオメダイチドリ、ユリカモメ、キョウジョシギ、ソリハシシギ、スズメ 計19種 メンバー観察 スズガモ、セッカ

 

オバシギ 2020.7.19 三番瀬

今回の特集は先日三番瀬で観察した2羽のオバシギ成鳥です。

2羽で並ぶと体色の濃淡だけでなく、大きさにも違いがあることが分かります。

この差は雄雌の差か?栄養を取って脂肪を蓄えているのか否か?それとも個体差か?あれこれ考えながら観察しました。


個体A   


個体B

個体AもBも繁殖羽初期の新鮮な頃に比べて特に頭部と雨覆が摩耗されて黒さが目立ちます。


右にいるキアシシギに比べると、体型が違いますね。


飛翔時、オバシギは白い腰が目立ちます。幼鳥では無斑に見えますが、成鳥(少なくとも繁殖羽では)は無斑ではありません。

動画 

盛んに採食行動をして貝を丸飲みするオバシギ達とそばにいるだけのキアシシギ

当日はおそらくこの1羽だけのキアシシギしかいなかったと思いますが、この時以外でも2羽のオバシギを追うように飛翔したりネット上で休んでいました。

 

 

 

 

 

 

オオソリハシシギ 2020.7.19 三番瀬

今回の特集は先日三番瀬で観察したオオソリハシシギ雄成鳥です。

警戒心が強いので、遠くからの観察・撮影となりましたが、体の下面に赤褐色の繁殖羽の名残はしっかりと見えました。


こちらを見るオオソリハシシギ くちばしが真っすぐに見えるとオオハシシギに似ますね。

 


奥)オオソリハシシギ 手前)オバシギ 飛翔している方が赤褐色の模様が見やすいですね。


左)オオソリハシシギ 右)オバシギ 飛翔した時に腰が白くないので、亜種コシジロオオソリハシシギではないですね。

動画 ※水際で採食行動中の様子

当日は1羽のみの観察でしたが、これから仲間の後続隊が到着することでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ミヤコドリ 2020.7.19 三番瀬

今回の特集は昨日観察したミヤコドリです。

三番瀬で越夏する群れの中にT6の足輪が付いた個体がいました。

この個体は2019年7月15日にロシアのカムチャッカ半島でヒナの状態で足輪が付けられたもので、2019年9月25日に三番瀬で確認されて以来、ここにいると思われます。以上は、認定NPO法人 行徳野鳥観察舎友の会 「すずがも通信No.240から抜粋させていただきました。

この個体が三番瀬で発見された意義は日本に飛来するミヤコドリの繁殖地が初めて確認されたことです。

更に個人的には幼鳥が繁殖地に向かわずにそのまま三番瀬で越夏したことも興味深いです。

これからの戻り渡りでミヤコドリが徐々に繁殖地から戻って来て、冬には400羽近くが三番瀬に集結し、三番瀬は日本最大の越冬地となります。

今後は三番瀬で探鳥する際はT6個体を見つけて、その行動や成長を観察したいと思います。

※以下の動画の後半には標識が見やすいように歩く様子をスロー再生があります。


 

 

 

 

探鳥記 2020.7.19 三番瀬 10:20~13:00 曇

朝起きて外を見ると、昨夜までの雨の天気予報が見事に外れて、晴れているではないか!

急ぎ準備をして、シギ・チドリの戻り渡りが始まっている三番瀬探鳥を決行した。

コロナの影響で楽しみにしていた春の三番瀬でのシギ・チドリ観察ができなかった分、戻り渡りは例年以上に探鳥したい!

いつも以上に気合を入れて現地入り。

干潟はほぼ干潮状態であり、潮干狩りの人達があちこちにたくさんいる。

肝心のシギ・チドリ達をどこにいるのか?ざっと探索すると、はるか遠くにバーダー達が集まっているのが見えた。

60倍スコープで見るとオオソリハシシギのように見える。

遠すぎるので潮が満ちて近づいて来た時に観察することにして、近場にいるミヤコドリの群れへ向かった。

鼻息荒く来た割には最初から日和ってしまった、、、。

ミヤコドリは23羽おり、繁殖地へ向かわずにそのまま三番瀬に居残った越夏組と思われる。


ミヤコドリ 三番瀬では1年中観察できる

ミヤコドリのそばにはメダイチドリが5羽、盛んに採食行動をしている。

彼らは夏羽が摩耗しており、繁殖地から戻って来たばかりなのだろう。


メダイチドリ雄成鳥

戻り渡りの序盤と人が多いこともあって、なかなかシギ・チドリを探すのに苦労したが、潮が満ちてくるにつれて出会える機会が増えていった。

まずはオオソリハシシギ雄の成鳥。

繁殖羽の体下面の赤褐色は薄れているが、雄と識別するには十分である。


1羽だけで寂しそうな背中?のオオソリハシシギ雄成鳥

次は2羽のオバシギ成鳥の夏羽の登場である。

冬羽への換羽前で夏羽の摩耗が目立つので全体的に黒っぽい。


この時期の黒っぽいオバシギ成鳥もこれはこれで好きである


正面から見ると更に黒さが増すオバシギ


上空を旋回飛行するオオソリハシシギ左)とオバシギ右)

その後はコアジサシの群れを観察したが、最近目撃情報のあるチュウシャクシギソリハシシギは最後まで出会えなかった。

数種とも戻り渡りの序盤なので少なかったが、久々の再会となったオオソリハシシギオバシギをじっくり観察できたし、何より久々に三番瀬で探鳥できたことが有意義であった。

見聞きした野鳥(観察順)

カワラヒワ、ウミネコ、ミヤコドリ23、ダイサギ、メダイチドリ9、オオソリハシシギ雄成鳥1、キアシシギ成鳥1、オバシギ成鳥2、ダイゼン、コアジサシ 計10種 目撃談 シロチドリ1

キアシシギ 2020.7.11 平潟湾

今回の特集は先日平潟湾で観察したキアシシギです。

平潟湾での戻り渡り第1号となった個体は、摩耗や擦り切れがある繁殖羽の後期の成鳥でした。

成鳥 繁殖羽後期 2020.7.11  平潟湾

拡大図

羽根が擦り切れているのが分かります。

次の繁殖羽の前期の綺麗な状態と見比べると違いが分かります。

比較画像その① 成鳥 繁殖羽前期 2017.5.7  平潟湾

拡大図

繁殖期前半ですので、綺麗な状態ですね。

参考画像その② 成鳥 繁殖羽後期 2018.7.8 平潟湾

2年前のほぼ同時期の戻り渡り第1号の個体です。

やはりこの個体も摩耗や擦り切れがある繁殖羽の後期の状態ですね。

拡大図