前回の続き。
稲波干拓地へ到着。
ザッと農耕地を探索すると地上に黒い塊を発見、トビかと思いきやハヤブサ幼鳥だ。
獲物を捕まえているのだろう、その場にじっとしている。
ハヤブサ幼鳥
観察小屋に行き、監視員の方に前回から2週間の間のオオヒシクイの様子を聞いた。
驚いたことに依然として飛来数が、5羽のままとのこと。
例年これから増えて行くと思うが、ちょっと心配になった。
5羽のいる場所も前回同様に観察小屋ほぼ正面である。
左の個体は監視役なのか他の4羽が食事中でも首を長くして周囲を警戒していた。
この5羽は我々の滞在中、徐々にこちらに向かって来た。
よく見るとくちばし先端部の黄色が見える。
次に西の洲干拓地へ移動。
到着して直ぐ目に付いたのは白い大きなヘラサギ。
くちばしを水中に入れて頭を振り回しながら採食行動をしている。
昨年もヘラサギを同じ稲敷の稲波干拓地で観察したので、同じ個体が今年もやって来たかも。
水際には3羽のセイタカシギ、3羽のコアオアシシギ、エリマキシギ、オオハシシギ。
シギ・チドリの観察種数が減少が続いている状況では、この組み合わせは滅多に見れないのでは。
ヘラサギが水面中央で食事中、他のシギ達は遠慮して?脇でひっそりとしていた。
ここでは特にコアオアシシギは今年初めての観察なので嬉しい。
コアオアシシギ 細長いくちばしと下面の白さが遠くからでも目立つ
おそらく植物の実をついばんでいるセイタカシギ
ヘラサギが食事を終えて、休憩することに。
すると、コアオアシシギが水面中央に出てきて、活発に食事を開始。
その後、不思議なことにそこにいる全てのシギがわざわざ休憩中のヘラサギの面前に集まって来た。
ヘラシギがこの休耕田の支配者のような雰囲気で、面白かった(以下の動画)
西日が傾き始めて、そろそろ猛禽類の動きが気になる。
浮島湿原に行く前に先ほどの甘田干拓地へ寄って、ノスリとチョウゲンボウを観察。
今回もコミミズクとハイイロチュウヒは登場せず。
ねぐら入りの時間帯なので、浮島湿原に急行。
すでに多くのカメラマンが待機中。
猛禽類が枝止まりしていないか、遠くの木々をチェックする。
ねぐら入りを待つチュウヒの姿が見える。
今回は特にコチョウゲンボウの探索に集中。
よく枝止まりするいくつかのポイントを何度も探索していると、いつの間に雄が登場していた。
コチョウゲンボウ雄
上画像の拡大図
時々、草原の低空を上空を縦横無尽に駆け抜けていく。
この飛翔に魅了されてファンになった人も多い。
今回もコチョウゲンボウが3羽、そばに枝止まりする状況があった。
1m圏内に3羽寄り添うという雰囲気である。
渡良瀬遊水池でも同じ状況が何度も観察されている。
予想通り、そのまま寝ぐら入りせず、他の場所へ飛び去って行った。
ハイイロチュウヒ雌は暗くなればなるほど腰の白さが映える。
やはりチュウヒより小さい。
雄は成鳥になる途中の若鳥がいた、チュウヒ大陸型とは違っていた。
ハイイロチュウヒ雌
暗くなってのでカメラマンが撤収して、我々だけになった。
上空を見上げるとヒメアマツバメと思いきやアマツバメが飛び回っている。
突然、茂みからは聞いたことがない鳴き声がした。
クイナでもヒクイナでもない、クイナの仲間なのか?
日没後の最後の最後までハイイロチュウヒ雄の登場を期待したが、現れず。
ここでお開きとした。
今回はシギ・チドリも猛禽類も満足の探鳥だった。
次回の探鳥ではオオセッカ、コジュリン、ホオアカなど、小鳥の探索もしたい。
見聞きした野鳥(観察順)
ハシボソガラス
タゲリ
アオサギ
ムクドリ
タカブシギ
タシギ
カワセミ
ヒバリ
ノスリ
キジ
ツグミ
トビ
キジバト
スズメ
ヒヨドリ
ハクセキレイ
タヒバリ
セグロセキレイ
ミサゴ
ホオアカ
カワウ
ハシブトガラス
イソシギ
オオバン
ダイサギ
アオジ
アカハラ
ホシムクドリ
コサギ
カイツブリ
ハジロカイツブリ
ホオジロ
ウグイス
マガモ
ヒドリガモ
カンムリカイツブリ
コチョウゲンボウ
ジョウビタキ
モズ
クサシギ
キンクロハジロ
オジロトウネン
トウネン
コチドリ
チョウゲンボウ
オカヨシガモ
ハヤブサ
ヒシクイ
カワラヒワ
カルガモ
ホシハジロ
ヘラサギ
セイタカシギ
エリマキシギ
コアオアシシギ
オオハシシギ
ハイイロチュウヒ
オオタカ
オオジュリン
アマツバメ
計60種