前回からの続き。
堤防上で帰り支度をしている最中にミサゴが上空を飛んでくれた。
ここではトビよりミサゴの方が観察頻度が高い。
動画※最後に0.125倍スロー映像あり
ミサゴが大授搦での鳥の見納めと思ったが、せっかくだから干潟の裏にある後背地での冬鳥観察をすることにした。
ツリスガラ、タヒバリ類、淡水系シギチドリなどをざっと探してみよう。
まず向かった先は隣接する干潟よか公園で、ただ単にトイレ休憩するだけの立ち寄りが素晴らしい幸運をもたらしてくれた。
駐車場に止まって何気なくフロントガラス越しに目の前の樹上に目をやると、ハトが2羽とまっている。
いつものならキジバトがいるで終わってしまうのだが、頭に先ほどのシラコバト情報があったのだろう、左にいる個体の方が右個体より一回りぐらい小さいことに気が付いた。
以前、上野動物園でシラコバトをキジバトと一緒に観察したことがあるのだが、その時の大きさの違いと似ている気がした。
参考動画 ※BGMにセミと子供の声
逆光気味だが急いで双眼鏡で観察すると、頭部がキジバトにしては明るい灰色と感じた。
観察したメンバーによると喉元付近がより白く見えたそうだ。
ここで2羽のハトは奥の森の方に飛び去ってしまい、慌てて車外に出て1羽の居場所を突き止めたが、距離が遠すぎてどうしようもない。
こうなったらシラコバト?探索することにして公園内での探鳥を開始。
公園入口の橋に立つと、向こうから鳴きながらカワセミ2羽がこちらに向かって来た。
もう求愛活動かと思いきや後ろから追いかけてきたのが急ターンして枝先に止まった。
急いで観察すると後ろに飛んでいたカワセミの正体は実はモズの雄で、モズがカワセミの狩りを試みるも失敗した状況を観察していたのだった。
カワセミの方がモズより速いようだ。
シラコバト?探索を進めよう。
公園内の芝生ではツグミがあちこちで採餌しているがハトの姿は見えない。
樹木を丁寧にチェックするも、キジバトは見つけるがシラコバト?は見つからず。
ふと公園外側を見ると電線にキジバトが1羽また1羽と止まり始めた。
この流れでシラコバト?も止まってくれないか!と祈る気持ちで周囲を観察していると、樹木の間をすり抜けるように体上面が灰色で翼の先端部が黒っぽいハトが飛ぶ姿を見た!
大雑把にハイイロチュウヒ雄の飛翔イメージである。
そばで一緒に観察したメンバーと、キジバトとは明らかに違う模様であることあるを確認して、後で検討する保留事項とした。
※帰宅後、改めて文献等を調べたところ、東アジア圏内で観察されるハトの飛翔時の模様のうち、今回観察した模様はシラコバトとベニバトが候補に挙がるが、ベニバトはムクドリより小さいので明らかに違うこと、そして最初に観察した頭部付近の印象からシラコバトと判断した。
また、シラコバトは中国東部も生息圏であり、九州への飛来も不自然ではなく近年九州各地での観察例があること、翌日に諫早湾でお会いした方が2日後同じ場所でシラコバトを撮影していることも間接的な判断材料となった。
結局シラコバトは電線に止まらずにその先の畑の方に向かって行方不明となった。
シラコバトを追って川のほとりに出たのが、その場所は水鳥のたまり場でツルシギやハシビロガモ、コガモが集まっていた。
発見当初は2羽いたと思っていたツルシギだったが、合計8羽もいることが判明して、メンバー全員、本日一番の盛り上がりを見せた。
ツルシギ 肩羽に新羽が見えるので第一回冬羽に移行中と思われる。
動画
最後の最後に続々と登場!
ハシビロガモももちろんチェック!
ハシビロガモ雌若い個体 三列風切の羽縁が白く、くちばしが綺麗な黄土色。
しばらく観察したかったが、次の目的地での探鳥時間が少なくなってきたので、切り上げることにした。
帰り際に、カササギ街道でようやくカササギを観察できて気持ちよく大授搦を去ることができた。
次の大授搦への訪問は春のシギチドリ観察かな?
次回に続く。
見聞きした野鳥(観察順)前後半合計
チョウゲンボウ
スズメ
ハシボソガラス
ズグロカモメ
ツクシガモ
ダイシャクシギ
チュウシャクシギ
ハマシギ
シロチドリ
ダイゼン
セグロカモメ
ミヤコドリ
クロツラヘラサギ
ユリカモメ
アオアシシギ
メダイチドリ
マガモ
オナガガモ
ハクセキレイ
ダイサギ
ミサゴ
キジバト
ハシビロガモ
カワセミ
モズ
ツグミ
シラコバト
ツルシギ
コガモ
コサギ
アオサギ
ハシブトガラス
カササギ
計33種 目撃談:カワラヒワ、ソリハシシギ