野鳥 似たもの同士 ソリハシシギ・キアシシギ・イソシギ

まずは動画で動き方を確認しましょう

以下は過去に掲載した動画をまとめてみました。

ソリハシシギ 

キアシシギ

イソシギ

主な共通点

  • 体の大きさと形が似ている。
  • 行動中に頻繁に尾を上下に振る。独断による頻度の高い順:イソシギソリハシシギキアシシギ
  • 体の上面がグレー系、下面が白。
  • 種類・数ともにシギ類の観察機会が減少している状況においては、この3種は見やすい部類に入る。

主な相違点

  • イソシギは留鳥(北日本では夏鳥。ちなみに冬季にイソシギを観察する機会が増えると感じるのは、北日本組と留鳥組が混ざるのではないかと思っています)。キアシシギソリハシシギは渡り鳥。
  • くちばしは、ソリハシシギは反っている。キアシシギイソシギは真っ直ぐ。
  • 脚の色は(個体差はありますが一般的に)、キアシシギは黄色、ソリハシシギはオレンジ色、イソシギは緑黄色。繁殖期の脚の色は鮮やかになる傾向にあります。
  • 体毛の分かり易い特徴としては、イソシギは翼の付け根の方まで体の下面の白がくいこむ(L字型と説明すると理解されることが多い)、キアシシギは胸から脇にかけて波状の横斑(繁殖羽のみ)がある、ソリハシシギは肩羽付近に太い黒線(繁殖期に目立つ)があるように見える。
  • 大きさは胴体に注目すると、キアシシギに比べて、イソシギソリハシシギは一回り小さいように見える。

最後に

この3種をフィールドや動画や図鑑などで識別ポイントを意識して何度も見ることで、この3種だけでなく他のシギを識別する際の見方も変わり、識別に役立つと思います。

以下はこの3種を識別できれば、識別しやすくなるシギをざっと挙げてみました。

  • イソシギ⇒クサシギ⇒タカブシギ
  • ソリハシシギ⇒オオソリハシシギ(くちばしが反ってるつながりで)
  • キアシシギ⇒メリケンキアシシギ

これら3種は今まさにシギチドリの渡りの時期ですから、同時に観察できる可能性は高いです。

野鳥 ソリハシシギの羽繕い&頭掻き

前回からの流れで今回もソリハシシギです。

2014.8.24に葛西臨海公園の汽水池で撮影しました。

画像でソリハシシギの右隣にいるキリアイが本来の撮影目的でした。

が、今回はソリハシシギが主役。

だいぶ距離が遠く揺れもある動画ですが、持ちネタが少ないもので、、、。

落ち着きがなくいつも体を動かしているイメージのソリハシシギ

羽繕いも頭掻きも他のシギに比べて速いですね、キリアイに比べて倍近いスピード感があります。

頭掻きはシギ科なので直接に脚で頭を掻く直接法ですね。画像では左右1回づつ掻いています。

しばらく両者が見つめ合って微妙な雰囲気を作っているように見えるのですが。

 

野鳥 ソリハシシギの採食行動

以下の動画と画像は2014.8.3の夕方に平潟湾で撮影したソリハシシギの採餌です。

渡りの途中に平潟湾に立ち寄ってくれました。

動画 

0:25 
カニを捕まえた後に、カニに着いた泥を洗い流すため?に水に浸ける。が、その際にカニが逃げてしまう!
0:28
再度逃げたカニを捕まえることに成功して食べる。

画像

スマートな体の割にくちばしと脚ががっちりしているように見えませんか?

この角度だとくちばしが真っ直ぐに見えてキアシシギみたいですね。

探鳥記 2017.7.22 二子山 15:15~18:20 晴れ

半年間ぐらい前からお腹が出ているのが気になっていた。

探鳥でずいぶん歩き回っていると思っていたが、、、。

どうせ運動するなら街中よりも森の中で野鳥を見聞きしながら歩くほうが良いだろう。

ということで、今回は探鳥目的というより減量目的で二子山の大山林道を歩くことになった。

林道を2往復するぐらいの勢いで逗子へ向かった。

1往復目 15:15~16:50

林道入口に到着。

上空では換羽中のトビが弧を描いて飛んでいる。

さすがにこの時期はオオルリセンダイムシクイなどの声はもう聞こえない。

林道沿いに流れる川では子供たちが川遊びをしている。

林道内では「ホーホケキョ」のウグイス、ホオジロの声が聞こえるが、それ以外の鳴き声は聞こえない。

が今回予想外に嬉しかったことは「カナカナカナカナ」というヒグラシの鳴き声を聴きながら林道を歩けたことだ。

汗がダラダラ状態でも不思議とヒグラシの声を聴くと涼しい気分になった。

ヒグラシの声です。

林道終点に16時に到着。

林道終点でサンコウチョウを見聞きできることを期待したが現れず。

ここではセンダイムシクイの「チ―、チヨー」という声を聞いた。

「チヨチヨビー」のさえずりにしては中途半端な感じがする。

地鳴きの意味合いなのか?若鳥の声なのか?

これがその声です。

復路の途中、ウグイスホトトギスの声がするポイントがあった。

しばらく待機したが、鳴き止んでしまった。

2セット目?の楽しみを取って置こうと先に進む。

17時前に無事大山林道の入口に戻って来た。

ようやく一セット目が完了だ。

もう一往復するか疲れからか迷うが、夕暮れ時の方が野鳥の声を聴けるはずと言い聞かせて2セット目へ突入!

2往復目 16:50~18:20

足取り重く林道を進む。

森の奥からアオゲラホトトギスの声が時々聞こえる。

2セット目にして、ようやくヤマガラシジュウカラの群れと会うことができた。

群れの中にオオルリ若がいないかチェックするが、いない。

先週探鳥した鳥仲間の話によると、カラの混群にオオルリ若が混ざっていたとのこと。

ようやく17:40に林道終点に到着。

林道終点で休んでいると樹林の上の方からサンコウチョウの地鳴きと脱力系?のさえずりが聞こえて来た!

2セット目の決断が報われた瞬間である!

長い尾をした雄と幼鳥?雌?の2羽を確認できた。

サンコウチョウは下には降りてこずに森の奥に消えていった。

1往復目のセンダイムシクイの声を今回も期待したが、聞こえず。

復路の途中ではウグイスが近い距離で「ホーホケキョ」と「ケキョケキョケキョ」と盛んに鳴いている姿を観察できた。

時々ホトトギスが「特許許可局!」と森の奥の方で鳴いている。その場で待機中に幸運にも上空を飛ぶ姿を確認できた。

このホトトギス、この時期になってもウグイスへの托卵を狙っているのか?

単に鳴いているだけなのか?

そもそもウグイスは繁殖条件が整えば、この時期でも繁殖活動をするのだろうか?

ウグイスホトトギス、ヒグラシの音が静かな林内に響いてなかなか良い時間だった。

だんだん林内が暗くなってきたので、先を急ぐ。

早足で進みながら、途中エナガカワセミの声を聞いて、無事入口に到着した。

まとめ

・大山林道を2往復で2万歩近く歩いた。

・ゆっくり歩いて片道平均40分くらい。

・消費水分量はペットボトル500ml×3本である。この時期はやはりこのぐらい用意して正解だった。

・逗子駅行きの最終バスの時刻(川久保バス停17:25)は過ぎており、歩く覚悟はできていたのだが、重い足取りでの駅までの徒歩40分はキツかった。

・今回の新発見は林道に響き渡るヒグラシだろう。ヒグラシ好きにはおススメの場所。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
キジバト
ウグイス
ホオジロ
ヒヨドリ
トビ
ホトトギス
メジロ
センダイムシクイ
ハシボソガラス
ヤマガラ
シジュウカラ
サンコウチョウ
エナガ
カワセミ

計15種

コムクドリの水浴び 2016.7.24 平塚市花水川

今回はコムクドリに水浴びです。

2016.7.24に平塚市で撮影しました。

動画

この動画は1倍、0.5倍、0.25倍の3本立てです。

雄2羽が水浴びをしており、後ろから来たのが雌です。

 

画像

中央が雌でその周り雄
左はコムクドリ雌、右はムクドリ

全長はコムクドリ19cmでムクドリ24cmですので、コムクドリの方がムクドリより一回り小さい印象です。

野鳥 スズメの砂浴び

以下の動画は2015.8.2に長浜公園で撮影しました。

最初に見た時は、スズメの小群が地面を掘り起こして採餌していると思いました。

が、どうやら様子が違う。

スズメ達は地面に羽根を押し付けたりバタつかせている。

なるほど、これがスズメの砂浴びなのか!

砂浴びの目的は主に羽根に付いたダニや寄生虫などを除去して清潔に保つことです。

水浴びの主な目的も同じですから、スズメは両者をどう使い分けているのでしょうか?

そこまで深く考えていないのか?

水浴びをする場所がない場合に砂浴びをする(逆の場合も)のか?

水浴び・砂浴びで効能に差があるのか?
例えば、夏の砂は水よりずっと熱いので、羽根に付着している生物はその熱さで羽根から離れてしまうのではないか?それとも水の方が生物にとっては嫌なのか?

スズメの砂浴びについて以上のことをあれこれ考えてみました。

野鳥 アオバズクの食事&飛び立ち

以下の動画・画像は2015.8.1に神奈川県で撮影したものです。

日中は樹木の中でじっとしているアオバズク

日が沈み周囲が暗くなり始めた頃、いよいよ行動を開始します。

ここでは親子のアオバズクが19時頃から周囲を飛び回りセミを採餌し始めました。

画像では明るく見えますが、肉眼では黒い物体に見えるだけです。

画像1 19:02 鉄柱に止まって辺りを見渡す

 

動画 19:04 食事&飛び去り

セミらしきものを脚から口に運んで食べています。

飛び去る場面は最後に0.25倍編も追加しています。

画像 19:14 画面中央で枝止まりしています。

 

追加画像 日中の様子  2014.7.21 神奈川県

レポート 2017.7.17 アオバト観察と企画展 大磯町 8:20~9:50 晴れ

アオバト観察   大磯町 照ヶ崎海岸

大磯駅から照ヶ崎に向かう途中、観光案内所の前を通るとアオバトグッズが目に飛び込んで来た!

ぬいぐるみ、ストラップなどが販売されている。

「いそべぇ(オス)」と「あおみ(メス)」という名前だそうです。 詳しくはこちら

 

 

大磯駅から照ヶ崎までは徒歩10分。駅から近からず遠からずの距離なので、特に暑い夏は、道に迷わないで下さいね!地図にあるエリザベス・サンダース・ホームはこの後の文章に出てきます。

 

8:15分に照ヶ崎海岸の堤防の上に到着。

この時間はすでにアオバト観察の終盤で、本来ならもっと早く来ないともったいないです(反省!)。

今の時期ですと6時頃から一気に増えて7時頃が飛来のピークのようです。

正面に広がる岩礁でアオバトは海水を飲みます

早速、こまたん(照ヶ崎でアオバトの観察を長年続けている野鳥観察グループです)メンバーの方々とアオバトを観察を開始。

前日の午前中はアオバト飛来数2000羽を超えたそうです!

こまたん関係者の話によると、例年この時期に幼鳥の初飛来が記録されるとのこと。

残念ながら今回17日の観察では幼鳥は現れず。

以下の動画で当日の雰囲気を味わって下さい。

 

観察場所の背後のあるエリザベス・サンダース・ホームの森の上では休憩中のアオバトを観察することができました。

防波堤の上から森を望む。森の上に点々アオバトの姿。
森をズームすると休憩中の2羽のアオバトの姿が。

アオバトの飛来も9時半頃になると30分に1回程度に減少するそうで、観察現場にそろそろ撤収の雰囲気が漂う。

アオバトの展示会が近くの城山公園で開催中とのことなので、そちらに移動することにしました。

 こまたん・大磯町郷土資料館共催 企画展「ようこそアオバト楽会へ」

城山公園に到着。

閑静な森の中に立派な建物が見えてきた、今回の開催場所の郷土資料館である。

郷土資料館の入口
企画展の入口 こまたんが誇る英知がここにあります。

ここから奥は、来訪者のみが知ることができるディープなアオバトの世界であります。

と言ったら、宣伝にならないので簡単な展示内容をお知らせします。

・全ての部位の羽根の展示

・換羽の順番

・青く見える羽根の構造

・シーボルトとアオバトとの関係

・まだまだ謎の多い繁殖の様子

・食べ物と海水を飲むことの関係

・照ヶ崎以外での全国のアオバトの生息状況

などなど。

今回幸運にも、こまたんの中心メンバーの方から全ての展示についてご説明していただきました。

展示内容はこまたんグループが今までの地道な活動の中で築き上げた素晴らしいもので、何度も展示品に感嘆し唸ってしまいました。

一つ一つ展示品に関する裏話や展示に至る過程なども聴くことができ、また多くの質問もさせていただき、知的好奇心をくすぐる楽しい時間となりました。

知れば知るほど知りたいことが増えていく。

今後はさらにアオバトの鳴き声の音声分析を進めてアオバトの秘密を解明していくようです。

最後に今回照ヶ崎でのアオバト観察と企画展に行き、何より印象に残ったのは、

こまたんメンバーの皆さんのアオバトへの愛情と飽くなき探求心、そして、活動の原動力となるチームワークの良さでした。

毎回感じていることですが、今回改めて思いました。

こまたんの皆さん、今回はありがとうございました。

今回の企画展の開催期間・場所等の詳細な情報と7月30日開催のアオバト観察会&講演会の案内はこちら

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