探鳥記 2017.8.27 谷津干潟 13:50~14:30 晴れ

三番瀬から谷津干潟へ。

前回の探鳥は8月11日だから約2週間ぶりの谷津干潟だ。

到着時はほぼ全面に干潟が広がっていた。

さぁ、シギチを探すか!と前に広がる干潟を探すもカルガモアオサギコサギダイサギなどが目につくだけで見当たらない。

今度はスコープを60倍にして対岸をじっくり観察していると、じっとして動かない4羽のセイタカシギを発見!

ようやく一息つけた。

前回アオアシシギキアシシギを観察したポイントに移動するも今回は見当たらない。

友情出演かな

困ったなぁとしばらくたたずんでいると、死角となっている前のアシ原からアオアシシギが出てきてくれた。

今回もアオアシシギを前回と同じ場所で観察できた。前回から滞在中の個体か別個体か分からないが、ここで冬羽への換羽の進行状況を見比べてみる。

8月11日 肩羽の半分ぐらいが冬羽に移行中。

8月27日 肩羽のほとんどが冬羽へ移行している。

以下の動画は撮影前にカニを捕まえて飲み込んだ直後の動作で、人間が食道に物を詰まらせた時にやる動作と似ている気がする。

そばのアシ原では採餌せずにひっそり休んでいるキアシシギを発見。

津田沼高校側の方も丁寧に観察したが、例年いるメダイチドリダイゼンなどが今回も見当たらない。

どうした谷津干潟!

谷津干潟から葛西臨海公園に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
アオサギ
コサギ
ダイサギ
ツバメ
アオアシシギ
キアシシギ
セイタカシギ

計8種

探鳥記 2017.8.27 三番瀬 9:00~13:00 晴れ

2週間ぶりの三番瀬。

前回はメダイチドリの数が一気に増えて、その中にオオメダイチドリが混じっていた。

今回はどんな出会いがあるか。

本日の干潮は7時27分なので干潟はほぼ水没状態。

こういう時は展望台から干潟全体の様子を見るに限る。

屋上に上がって左手にある防波堤方面を見ると、物凄い数のカワウの群れが防波堤に向かって移動中。

まるで蟻の行列を見ているようで、どんどん堤防の方に移動していく。

何千羽の大群を目にして圧倒されたのはもちろん、大食漢のカワウが消費する魚の量も気になってしまった。

 

正面を見るとネット上にウミネコダイゼンキアシシギの姿が見える。

様々な装いをしたダイゼンが少なくとも50羽以上が並んでいる。

展望台からダイゼンらを望む

海岸に降りて近距離からダイゼンキアシシギを観察した後、左手に進むと堤防付近にバーダー達を発見。

おそらく最近観察されたヨーロッパトウネンがいるのだろう。

急行すると、知り合いからトウネンの群れの中にいると教えてもらい探索する。

この個体はくちばしが長めで細いとのこと。

しばらくしてヨーロッパトウネンを見つけて、じっくりトウネンとの比較を観察していたら、何と飛んでしまった!

1枚も撮影していないのに!

向こうの干潟に着地した群れを見て、行こうか?ここから観察しようか?迷っていながら、知り合いと鳥談義をしていたら目の前にトウネンの群れがやって来た。

この日は幾つかのトウネンの群れがいるらしく、この群れが先ほどの群れか分からないまま観察を始めると、群れの中で1羽背が高い個体がいる。

中央にいるのがヨーロッパトウネン。

おいおい!これがヨーロッパトウネンだよ!と思いながら、慌てて撮影開始。

こんなに間近で見たのは久々である。

この個体もくちばしが細いだけでなく長く見える。

先ほど見たのと同じ個体か?どうやら2羽いるとの話もある。

横から見ると体が横長のトウネンに比べて丸っこく見える

今度はじっくり観察も撮影もできて一安心。

しばらくすると目の前のトウネンの群れが干潟の中央部に移動してしまったので、我々も後を追った。

ここで見える範囲でトウネンの数を数えると30羽近くがいるようで、様々なトウネンの装いを観察できた。

トウネンの群れが飛び去ったので、群れを求めて移動中にオバシギの幼鳥を発見!

2羽のオバシギ幼鳥が盛んに二枚貝を地中から採っては丸呑みしている。

オバシギの採餌の様子はここをクリック!

貫禄ある?ウミネコの前をオバシギ幼鳥がスタスタ歩く。ウミネコと比べるとオバシギの小ささに驚く!

そばの干潟には単独のハマシギキョウジョシギが採餌中。

群れで行動するのを見慣れたせいかハマシギが1羽だけでいると仲間とはぐれてしまったのではないか?と心配してしまう。

ずいぶんと潮が引いて来た。いつの間にかミヤコドリが飛来して採餌をしている。

こちらもお腹が空いて来て、時計を見てびっくり。

ヨーロッパトウネントウネンオバシギに夢中になって気が付けば4時間も三番瀬にいた!

急いで次の目的地の谷津干潟に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カワウ
ダイゼン
ウミネコ
キアシシギ
ダイサギ
トウネン
ヨーロッパトウネン
ミヤコドリ
オバシギ
ソリハシシギ
ミサゴ
ハマシギ
キョウジョシギ
ハクセキレイ
メダイチドリ
セッカ

計16種

野鳥 コアオアシシギとアオアシシギの比較

今回もコアオアシシギの内容です。

コアオアシシギアオアシシギの違いを画像や動画にしました。

私が野鳥観察を初めた頃、コ+アオアシシギという名前ですから、外観の色彩や体型がアオアシシギに似ていて、大きさが小型版のイメージを持っていました。

ところがコアオアシシギを初めてフィールドで見た時の第一印象は、外観の色彩は似ているが体型はアオアシシギよりもセイタカシギに似ていると感じました。確かにセイタカシギとは体の色も大きさ(セイタカシギコアオアシシギの2倍ぐらい)も異なりますが、両方とも細くて長いくちばしと脚を持ち、スマートな体型を持っています。

そこでコアオアシシギアオアシシギの違いは、羽根の色などの色彩より体型で識別した方が良いと思いました。

※ちなみに逆光下や夕暮れ時での観察の際は、コアオアシシギセイタカシギはシルエットが似ているので注意です。

体型の違い

以下は逆光気味のシルエットの方が体型の違いが分かり易いのではないかと思いましたので。

コアオアシシギ

長細いくちばしと脚が目立ちます。

アオアシシギ

くちばしは、細長いコアオアシシギのくちばしと比べると、ガッチリしていて上に反り気味です。
また脚、胴体も太いです。

外観の色彩の比較

コアオアシシギ幼鳥

脚の色はコアオ脚というより黄色です。

成鳥冬羽や幼鳥では眉斑の白さが目立ちます。

アオアシシギ幼鳥


脚の色は黄緑色から青緑色が多いが、この個体は黄色に見えます。個体差は大きいようです。

パッと見た外観の色彩は非常に似ていると思います。

体の大きさの比較 

手前がアオアシシギ、奥で顔を出しているのがコアオアシシギ。右はウズラシギ。頭の高さに差がありますね。

胴体はコアオアシシギの方が一回り小さく見えます。

コアオアシシギの方が体型がスマートに見えます。

採餌行動の比較

コアオアシシギ ※0.125倍の飛び立ちシーンを最後に添付

アオアシシギ

コアオアシシギの方が体が小さいので機敏に動き回われるようです。

コアオアシシギの方が体の割に脚が長いので、より前かがみになって採餌することがあります。

 

 

野鳥 コアオアシシギの装いの変化

この夏はコアオアシシギの幼鳥と成鳥が葛西臨海公園の汽水湖の擬岩付近で長く滞在中です(8月29日時点)。

今回は過去に撮影したものと合わせて、不完全ながら簡単なコアオアシシギの装いの変化を記載します。

幼鳥 2017.8.6 葛西臨海公園

画像からはまだ背中や肩羽に灰色の冬羽が見えないです。

第1回冬羽へ換羽中 2016.9.17  平塚市

第1回冬羽は雨覆と三列風切に幼羽が残ります。

この個体は背中や肩羽に冬羽がかなり出始めています。肩羽は冬羽と幼羽が半分づつくらいでしょうか。

第1回冬羽へ換羽中 2016.9.17  平塚市

この個体は上の個体と一緒にいましたが、この個体の方が換羽の進行(特に肩羽)が速いです。

上の画像と同じ個体です。

第1回冬羽 2016.11.6 稲敷市

上の画像と比べて、第1回冬羽では換羽しない幼羽が摩耗しています。頭部周辺の褐色模様も幼鳥に比べて目立たないですね。

第1回繁殖羽

コアオアシシギが繁殖羽となる春の渡りの観察記録(特に関東)は非常に少ないと思います。どうやら渡りのメインルートではないようです。開き直らずになんとか見つけたいと思います。

成鳥繁殖羽

同上

成鳥繁殖羽から冬羽へ換羽中 2017.8.6 葛西臨海公園

胸や胸側に繁殖羽の黒斑が残っていることから成鳥と判断しました。

 

上の画像と同一個体ですが、体上面に冬羽を確認できることから換羽中と判断しました。

冬羽 2016.11.6 稲敷市

水深がある蓮田を泳いでいる画像です。雨覆や三列風切も冬羽になっています。

野鳥 オバシギの採食行動 2017.8.27 三番瀬

 

オバシギの採食行動について

オバシギは二枚貝が好きなので、くちばしで地中にある二枚貝を見つけだして丸呑みして食べます。

同じ二枚貝が好きなミヤコドリの場合は、くちばしで二枚貝をこじ開けて中身だけを食べます。

また同じく二枚貝を丸呑みするスズガモの場合、排出時には貝殻が粒状にされており、スズガモの大群が休む海上の底には粒状の貝殻が堆積されている話を聞いたことがあります。

オバシギの便を見たことがありませんので分かりませんが、スズガモのように貝殻は粒状なのか?そのままの状態で排出されるのか?またはシギの仲間では見聞きしたことがありませんが、消化できなかった貝殻を口から出すのか?

オバシギが排出する中身や場面を見るのは難しいですが、今後は意識して観察したいと思います。

画像

この日は3羽のオバシギ幼鳥を観察できました。


幼鳥の体上面の羽根には白い羽縁がハッキリと出ています。


ずんぐりして大きいイメージのオバシギですが、やはりダイゼンの方が大きいです。動画でもダイゼンが登場しますので見比べてみて下さい。

動画

※最後に0.125倍速の動画あります。

冒頭0:50辺りで貝殻を飲み込んでいます。

1:20辺りで貝殻を飲み込もうとするも一度海面に落として再度飲み込み直しています。

もしかしたら中身の有無をくちばしでチェックして別の貝を採り直しているかも知れません。

そばにいるダイゼンが二枚貝を食べるオバシギを羨ましそうに見ている気がするのですが。

野鳥 タカブシギの幼鳥&成鳥 2017.8.26 海老名市

以下の画像は海老名市の休耕田で撮影したタカブシギの幼鳥と成鳥です。

同じ田んぼに2羽いて発見時は採餌中でした。

タカブシギの幼鳥 


体上面にある斑は画像では白く見えますが、実際は幼鳥の特徴である褐色です。

羽根は幼羽だけにきれいに並んで見えます。

顔つきもどこか幼く見えます。


相変わらず頭掻きに注目していますが、最近見かけることが多いのは、くちばしの付け根を掻いている場面です。

あの付近が1番かゆいところなのでしょうか。

タカブシギの成鳥


幼鳥と同じ田んぼにいた成鳥です。

体上面は摩耗して白っぽい斑はハッキリとは見えません。

胸の縦斑は幼鳥よりハッキリ出ています。

カモフラージュ? 


上記の幼鳥が田んぼの中央にある盛土で休んでいます。

この状態で通りがかっていたらタカブシギの存在に気が付かなかったかも。

参考動画 タカブシギの採餌 2017.8.19 平塚市

野鳥 ミユビシギの波際走り&飛び立ち 2016.8.7 辻堂海岸

今回は2016.8.7の夕方に神奈川県辻堂海岸で撮影したミユビシギです。

夏の辻堂海岸といえばビーチは海水浴客であふれて、探鳥どころではないのでは?と思われるかもしれません。

しかし、特に早朝や夕方の海水浴客が少ない時間帯では、シギチドリを観察できる機会が多いのです!

撮影時は今回の主役ミユビシギメダイチドリコチドリ、そして(鳥仲間が)オオメダイチドリ!も観察できました。

画像

体上面に白っぽい冬羽があり、繁殖羽から冬羽への換羽中です。

 

動画


先頭のミユビシギが跳び立ちのタイミングを主導しています。
後ろのミユビシギ達は波が近づいても先頭が飛び立つまでは我慢!我慢!という感じでしょうか。
前から2番目の反応の悪さと3番目の反応の良さが見ていて微笑ましいです。
飛翔時に翼に見える白線が目立ちます。また丸っこい胴体のイメージに反して翼は長細く見えます。
※0.125倍速も添付しました。

 


危機一髪!危うく波を被るところでした。
前の動画の飛び方と異なり、ほぼ真上への飛び方です。
※0.125倍速も添付しました。

探鳥地の風景

西を見れば富士山を望み、

東を見れば江の島を望む。

思い入れのある風景です。

 

野鳥 アオバズク 2014.9.23 舞岡公園

今回もアオバズクです。

前回掲載後にアオバズクの繁殖後が気になりました。

いつ頃アオバズクは南に帰るのでしょうか?

アオバズクが南に帰るまでの間に、どこでどのような生活をしているのか知りたいです。

繁殖後の観察例はありそうで非常に少ないのではないでしょうか。

と、ここで秋にアオバズクを見たことを思い出しました。

調べたところ、2014.9.23に横浜市の舞岡公園で観察していました。

アオバズクは薄暗い竹藪の縁の地上から50㎝ぐらいのところにじっとしていました。

こんな低い高さにも止まることに驚いたのを思い出します。

地上にうずくまっていたら心配でしたが、その後、その場を飛び去ったそうです。

このアオバズクは付近で繁殖していたのか?渡り途中で立ち寄ったのでしょうか?

以下がその動画と画像です。※縦撮りのため画面が狭くなっています。

野鳥 アオバズク 2014.7.21 神奈川県

今シーズンは依然としてアオバズクを観察できていません。

やはり毎年観察している野鳥に会えないのは寂しいものです。

ということで保存しているアオバズクの動画を見ることにして我慢することにします。

動画

 

画像

胴体がふっくらしてリラックスしているように見える。


私を警戒しているので胴体が細くなっている。

 

参考:アオバズクの食事&飛び立ち2017.7.25掲載回

野鳥 ダイゼンの換羽

2017.8.11に三番瀬で撮影したダイゼンです。

今回は換羽中の様々なダイゼンの姿を撮影することが目標の1つでした。

オオメダイチドリの登場に興奮して夢中になり、現場にいる全てのダイゼンの撮影は困難となりましたが、、、。

以下は繁殖羽から冬羽への移行を色合いの濃淡のイメージのみの視点で順番に掲載しました。

※今回の掲載にあたってダイゼンの換羽についてネットや書籍で調べてみたところ、成鳥の雄雌で繁殖羽の装いが違う可能性があるなど、恥ずかしながら初めて聞く興味深い内容も多くあり、今一度頭の中の整理と改善をしたいと思います。ともあれ今回はダイゼンの様々な装いをご覧ください。

 

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

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