道の駅スワン44周辺 12:20~13:20
落石漁港から北上して、ようやく根室半島1周目完了。
道の駅周辺の上空ではカラスの他、オオワシ、オジロワシも他のエリアに比べて目撃する機会が多い。
カラスを見る度にワタリガラスではないか?声と尾翼をチェックするが、これだ!という個体は見当たらなかった。
昨年ここで探鳥した知り合いは労せずに普通に観察できたそうだ。
2月後半だが、周囲の森からはカラ類のさえずりが聞こえている。
声の主を探しながら散策していると、カラ類の混群と出会った。
混群に続いてアトリもひょっこり登場して驚いた。
混群には当初ハシブトガラと思った個体がいたが、冬季この辺りではコガラも普通に観察されているとの話をその後に聞いたので、ハシブトガラかコガラとした。
両者の違いは双眼鏡だけでは識別できないし、地鳴きも現場では明確な識別材料とはならなかった。
道の駅から春国岱方面を見渡すと、雪原の上にワシ達の姿が見える。
根室半島ではワシの密度が一番濃いエリアだった。
次はそばにある春国岱のビジターセンターへ。
見聞きした野鳥(観察順)
オジロワシ、ハシブトガラス、ハシボソガラス、オジロワシ、エナガ、ヒガラ、シジュウカラ、アトリ、ゴジュウカラ、ハシブトガラ?かコガラ?、計10
春国岱 13:30~14:00
そろそろ温根元に戻って、チシマシギ探索に集中しようと思ったが、その前に春国岱のビジターセンターに立ち寄ることにした。
やはり根室半島では外せない探鳥地である。
センター内からは春国岱を一望できる。
遠くにいるワシ達を観察中、目の前の樹木を移動する鳥を発見。
このツアーで初めて見るアカゲラだ。
ここから次々と山野の鳥達が目の前のガラス越しに現れてくれた。
特にアカゲラとオオアカゲラの登場は、早朝から海鳥観察を中心に行ってきた私には良い気分転換となった。
また、レンジャーの方からコガラとハシブトガラの違いや両者のこの周辺での生息状況を教えてもらい、目の前に来たハシブトガラを観察することができた。
14時を過ぎたので、チシマシギ探索のため再び温根元へ。
見聞きした野鳥(観察順)
オオセグロカモメ、オオワシ、オジロワシ、ハシボソガラス、アカゲラ、シジュウカラ、ハシブトガラ、アトリ、キバシリ、オオアカゲラ 計10
温根元 14:45~17:00
早朝のようにオオワシがチシマシギの生息するエリアの島にいることがないよう、祈りながら再びハイドへ。
本日最後の探鳥地 チシマシギを探索すべく再びこの小島と格闘?することになった
到着するやいなやオオワシがいないことを確認して一安心。
次に60倍のスコープでチシマシギ探索を試みるも見当たらず、、、。
運悪くチシマシギは岩陰に隠れていて、タイミングが悪く観察できないだけ!
必ずチシマシギはここにいる!
と自分に言い聞かせて、日没ギリギリまで粘る覚悟でハイドに籠ることにした。
ハイドに入ってからは沖合の小島を丁寧に60倍スコープで探索し続けた。
小島の岸辺にいるウミネコが1㎝ぐらいの大きさに見える視界の中で、ハマシギぐらいの大きさのチシマシギを探し続けるのは中々大変である。
到着から30分ぐらい経った頃だろうか、マンネリした観察の流れを打開すべくスコープを60倍から90倍に変えることにした。
変更後に最初にのぞいた岩場の景色に、何とチョコチョコ歩く5羽のシギが目に飛び込んで来た!
早朝からずっとチシマシギに飢えていたせいか、まさに目に飛び込んで来たのだ!
大きさは小さいがハッキリと体上面が黒褐色に見え、脚の鈍い黄色が遠くからでも目立った。
同行メンバーにも確認してもらおうとしたが、すぐに岩陰に入って見えなくなった。
この後直ぐに今度は小島の違う場所をスコープで観察していたメンバーが1羽のチシマシギを発見!
ようやく念願のチシマシギが登場してくれて、ハイド内は異様な盛り上がりを見せた。
2か所の観察ポイントから再度現れる可能性が高いので、喜びながらもスコープでの観察が続く。
しばらくすると、先ほどの5羽を観察したポイント付近に1羽が出て来た。
この個体は肩羽付近が早くも?赤褐色の繁殖羽の状態であった。
じっくり観察したかったが、この個体も直ぐに見えなくなってしまった。
このポイントはその後の再登場はなかったが、もう一つのポイントではその後も何回も登場、最高5羽の同時観察があった。
岩の上に3羽のチシマシギがいます Sさん撮影
このことから少なくとも10羽のチシマシギを本日は現認できた。
このチシマシギ達はその後、この小島から飛び去ってしまい、日没までの間、戻ってこなかった、と思われる。
今シーズン、ここではチシマシギが30~40羽いるという話であるが、残りはどこにいるのだろうか?
念願のチシマシギを観察できて、シギ・チドリ好きには忘れられない一日となった。
気分良く、本日の宿民宿たかのへ向かった。
夕陽を浴びるハイド
最後に今回のチシマシギ観察はこのハイドで長時間探索することができたおかげであります。
ハイドがなければ外気の寒さと強風が吹きつける中での観察となり、数十分くらいしか滞在することができないでしょう。
改めてハイド設置にご尽力なさった関係者の方々に感謝いたします。
ちなみに現在、根室市にはこのようなハイドが温根元・納沙布岬・明治公園・市民の森・東梅・別当賀泉の計6か所に設置されています。
見聞きした野鳥(観察順)
クロガモ、オオセグロカモメ、オオワシ、シノリガモ、ウミネコ、ヒメウ、チシマシギ推定10、ワシカモメ、ウミアイサ、ホオジロガモ、シロカモメ 計11 ゴマフアザラシ4