探鳥記 2019.10.20 相模川河口 15:00~16:00 曇り

境川遊水地から相模川河口へ。

台風19号通過直後、知り合いが茅ヶ崎海岸でハシブトアジサシを目撃した話は聞いていたが、直ぐに飛び去ってしまうだろうと観察を諦めていたのだが、、、。

思わぬ吉報を届けてくれた鳥仲間に感謝!

相模川河口の右岸の平塚新港に到着。

一昨年の秋もアジサシ類を探索をしに来た場所だ⇒その時の探鳥記

防波堤には数人のバーダーがいたので状況を尋ねてみると、ハシブトアジサシは河口と上流を行き来しており、しばらく出現していないとのこと。

数時間前までは目撃されたのだから、待っていれば必ず会える!と言い聞かせて周囲を探索開始。

河口の真ん中にある長細い防波堤の上にはウミネコセグロカモメユリカモメが立ち並ぶ。

その中には3羽のミユビシギハマシギの姿も。

よく見ると左隅の水際にアジサシ類が1羽たたずんでいる。

ハシブトアジサシか?緊張が走るもスコープで観察すると、先ほどの境川遊水地と同じクロハラアジサシ幼鳥だった。

台風19号通過後はハジロクロハラアジサシもいたという噂もあったので、探索したが見当たらず。

海上に目を向けると、烏帽子岩、奥に江ノ島とまさに湘南の風景が見える。

その上空には点々とユリカモメウミネコの飛翔する姿が見える。


左奥に江の島、右の白い三角形が烏帽子岩  手前の海面は台風の濁流により茶色になっている

しばらく鳥のいる風景を堪能していると、ユリカモメより小さく白い鳥が見えた。

違和感があったので凝視すると黒くてがっしりとした嘴が見えた。

ハシブトアジサシだ!

こちらに近づくにつれ、くちばしの特徴がハッキリと分かる。


第1発見時に双眼鏡で見た感じに近い画像 遠くてもくちばしが目立つ


上の画像の拡大図 くちばしを見るとオオメダイチドリを思い出してしまった

134号線に架かる湘南大橋付近を通過する時にもう1羽近くで飛ぶよく似た個体が見えた。

そのまま2羽とも上流に飛び去ってしまったので真偽保留となった。

再度、待機となったので周囲を探索。

河口の真ん中にある防波堤に黄色の脚をしたセグロカモメが混じっていた。後ろ向きでしかも遠いので識別できず。

シギも2羽のキョウジョシギが加わっていた。

しばらくすると上流から2羽のハシブトアジサシが登場。

やはり先ほどのはハシブトアジサシだったのだ。

この2羽は河口を通り過ぎて洋上に向かって飛び去ってしまったのでヤキモキしたが、こちらに戻って来て目の前を通過したり、採食行動をしたり、時に堤防に降りて羽繕いをするなど、ずっと一緒に行動して様々な姿を見せてくれた。

見聞きした野鳥(観察順)

ウミネコ
セグロカモメ
ユリカモメ
クロハラアジサシ
トビ
ミサゴ
ハシボソガラス
コサギ
アオサギ
カルガモ
カワウ
ミユビシギ
ハマシギ
ハシブトアジサシ
キョウジョシギ
チョウゲンボウ

計16種

冬鳥到来!ジョウビタキを初認しました 2019.10.29 横浜市の自宅から

今朝、外から「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と懐かしいジョウビタキの地鳴きが聞こえてきました。

窓を開けると近所のテレビアンテナにジョウビタキの雌を発見!

急いで様子を動画と写真撮影しました。

時々鳴くときに尾を揺らしたりお辞儀をするように頭を下げたりしています(スロー再生あり)。

※10月30日、今朝も近所から声がしました。この冬居着いてくれると嬉しいなぁ。

 

探鳥記 2019.10.20 境川遊水地 12:30~13:30 曇り

舞岡公園から境川遊水地へ。

前日探鳥した鳥仲間情報によると、遊水地は台風19号により本来の機能を果たして相当量の水が入り込んでいる状態で普段の探鳥はできないが、今田遊水地でクロハラアジサシを観察したとのこと。

※ちなみに境川遊水地は3つの遊水地の総称で、上流から①最近整備された藤沢市の今田遊水地②横浜市泉区の下飯田遊水地③戸塚区の西俣野遊水地からなる。

情報に従い、今田遊水地に直行して、探鳥開始。

クロハラアジサシを求めて上空と休憩しそうな場所を探索するも見当たらず。

もうどこかへ飛び去ってしまったかな?

登場を待ちながらコガモ、カイツブリカワセミなどを観察。

左)カイツブリ幼鳥 右)成鳥 大きさはほぼ同じ大きさですね

そろそろイカルチドリタシギが観察され始めてもよい時期だが、水量が多くて浅瀬がないからなのか?飛来していないだけなのか?見当たらず。

しばらくすると遠くからアジサシ類の飛び方をした白っぽい鳥がこちに向かって来た。

クロハラアジサシだ!

クロハラアジサシ幼鳥 主役の登場である!

しばらく優雅な飛翔を観察していると、遊水地上をだいだい同じコースを飛んでいることが分かった。

コースを見越してカメラをセット!

一時は境川の向こう側、つまり横浜市側へ飛び去ってしまい、現場のバーダーは呆然と見送っていた。

が、横浜バーダーとしては横浜での観察記録となったので一人ニンマリ、サービスの良いクロハラアジサシであった。

クロハラアジサシは再び今田遊水地に戻ってくると、水面に突き立つパイプ上で羽繕いをし始めるなど、休憩モードへ。

この辺りで相模川河口で探鳥してる鳥仲間からハシブトアジサシの観察情報が入った。

本日は境川遊水地で探鳥を終えるつもりだったが、ハシブトアジサシがそばにいるとなれば行くしかないでしょ!

鼻息荒く相模川河口へ!

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
コガモ
バン
ハクセキレイ
カワセミ
クロハラアジサシ

計6種

探鳥記 2019.10.20 舞岡公園 9:20~12:00 曇り

この秋、各地で渡り鳥を観察しているが、地元横浜の舞岡公園での探鳥が疎かになっている。

例年通り、9月後半からコサメビタキエゾビタキキビタキなどの小鳥が観察され、10月初旬辺りがピークだったようである。

大好きなヒタキに会うには遅すぎるかな?と半ば諦めつつも舞岡公園へ。

ヒタキ類の観察ポイントであるおおばな広場からスタート。

鳥の気配がなく、あえなく次の観察ポイントのもみじ休憩所付近のスロープへ。

この辺りは渡りの時期はツツドリも観察されるので、要注意である。

しばらく待機していると小鳥の姿が!

動き方がカラ類やメジロに比べて、どこか違う。

キビタキ雌であった、しかも2羽もいた。

2羽とも活発に周囲を飛び回り食事をしていた。

宮田池では2羽のコガモが睡眠中、いよいよ冬鳥の季節が始まった。

隣接するさくらなみ池では住人のカワセミは留守中であったが、代わりにバンが登場。

この時期は池の縁でヨシゴイを稀に観察するが、見当たらず。

瓜久保では期待したキビタキエゾビタキには会えなかったが、チコちゃんには出会えた。


ちこちゃんが案山子となって登場!掲示板には黒米のチコちゃん(腹も黒いよ)

瓜久保から狐久保へは丘を越えて移動。

この時期、丘の周辺ではマミチャジナイヒタキの観察例が多いが、気配がない。

狐久保では念願のエゾビタキを観察。

今年も舞岡で見ることができた、しかもノーマークのポイントなので、なおさら嬉しい。


やはり胸の太い縦斑が目立つ

知り合いの舞岡バーダーによると、最近はオシドリやアトリの立ち寄り、冬の舞岡の裏番長?アリスイも到着した模様。

渡り鳥のエゾビタキキビタキを無事観察でき、また冬鳥の到来を感じることができた舞岡公園であった。

次はクロハラアジサシを見るために境川遊水地へ移動することに。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
シジュウカラ
キビタキ
コガモ2
バン
コゲラ
スズメ
モズ
エゾビタキ
ハシボソガラス

計10種

コオバシギ 2019.9.1 三番瀬

今回の特集は先月三番瀬を沸かしたコオバシギ成鳥です。

三番瀬では昨年のこの時期にコオバシギの幼鳥が渡り途中で立ち寄りましたが、今年は成鳥が立ち寄ってくれました。

到着時、コオバシギの周りには様々なシギがいました。

手前の左からオバシギミユビシギコオバシギミユビシギキアシシギ。奥の左からオオソリハシシギダイゼン


左)ミユビシギ 右)コオバシギ


体下面は赤褐色の繁殖羽がだいぶ薄れる一方、非繁殖羽の黒褐色の斑が所々に見え始めています


くちばしの先端は柔らかいことが分かります

動画① ※後半にスロー再生あり

左脚を使って頭掻きをする前に、脚に付いた泥を振り払っている動作がお気に入りです。

動画② ※後半にスロー再生あり

貝を飲み込む前に貝に付いた泥を振り払っていますね。

胴体はダイゼンと同じくらいでしょうか。

遠目からでも白い眉斑が目立っていました。

オオソリハシシギ 2019.8.17 三番瀬

今回の特集はオオソリハシシギです。

くちばしの長さと下面に広く赤褐色の繁殖羽があることから判断して成鳥の雄です。

上面は春の繁殖羽の状態に比べて摩耗により更に黒く見えます。

 

以下は食事の場面の動画です。後半にスロー再生あります。

スロー再生を見ると、貝を飲み込みやすいように先端部で貝の向きを変えて、真ん中あたりからベルトコンベアで運ばれるのように舌を上手に使って口内に入れています。

 

ミユビシギ 2019.8.17 三番瀬

今回の特集はミユビシギです。

登場するミユビシギ達は成鳥で繁殖羽から非繁殖羽へ移行中の個体です。

この時期のミユビシギは様々な装いを観察できて面白いですね。

一週間前より肩羽辺りに灰色の冬羽が多くなっている個体が多かったです。

画像整理中、真っ先にくちばしに目が行ったので、ヘラシギ⁈と一瞬興奮してしまった個体です。確かにくちばしを横から見るとヘラシギのくちばしと似ていますね。

上の画像では薄目ですが、下の画像は寝ていますね、これは。

 

※以下は食事を撮影した動画です。後半にスロー再生があります 

ミユビシギは忙しなく歩いたり走ったりするので観察には苦労しますが、スロー再生でちょうど良い観察ができました。

メダイチドリ 2019.9.17 三番瀬

今回の特集はメダイチドリです。

以下の画像に登場するメダイチドリたちは成鳥で繁殖羽の名残があります。

個体によって下面の赤褐色の濃淡の差があるなどが様々な装いですね。

 

※動画では食事する場面、威嚇の場面、飛び出しの場面があります。後半のスロー再生もお楽しみ下さい!

 

コシジロウズラシギ 2019.8.14 上総一宮

今回はコシジロウズラシギの特集です。

国内記録4例目と言われている珍鳥で、本来の生息区域は繁殖地は北アメリカの北部、越冬地は南アメリカの南部とのこと。

遠目からだと、①大きさはトウネンメダイチドリの中間くらい②くちばしと脚の長さは現場では思っていた以上に長く見えました③白い眉斑と太い目先線が目立ちました。


脚が特に長く見える画像です。ヨーロッパトウネンを思い出しました。


くちばしが特に長く見える画像です。


初列風切が尾羽から長く突出しているので、初列風切がハッキリと交わっています。

スコープで詳細に観察すると、上面には灰色の冬羽が一部あること、胸には密度の濃い細い縦斑があること、脇に細い縦斑が何本もあることが分かりました。


整った胸の模様はアメリカウズラシギを思い出しました。

動画

さて、この辺りで名前の由来である肝心の腰の白い画像を掲載したいのですが、、、ハッキリと撮影できませんでした。


2枚とも尾羽を手前の方に曲げている状態で右初列風切から白い腰の一部が見えています。

飛翔する動画の中に白い腰が映っていました!

周囲にいるミユビシギより小さいのがコシジロウズラシギです。後半のスロー再生の最後の画面右端にコシジロウズラシギの白い腰が見える状態に設定しました。

動画を一時停止してPC画像を撮影したのが下の画像です。

次の再会はいつの日か?

珍鳥とはいえ、これからはフィールドにコシジロウズラシギがいると思って探索していきたいですね。

探鳥記 2019.9.1 三番瀬 8:30~13:10 晴れ

4週連続の三番瀬探鳥である。

本日は私が所属するふれあいの探鳥会に参加した。

最近コオバシギ成鳥のほぼ繁殖羽の個体が滞在中とのことで、その観察が楽しみである。

到着時、すでに干潟に広がるネットの手前に50人くらいのバーダーが見えた。

注目の的はやはりコオバシギだった。

観察者の多さに遠目から観察を開始。

スコープで観察するとオバシギ幼鳥もいるので、さっそくオバシギコオバシギとの似たもの比較を実施。

※動画解説 前半)ダイゼンに包囲⇒オバシギ2羽が右から登場 後半)ウミネコの後ろを右へ進む⇒前をミユビシギが通る

しばらくすると、シギチドリ達は市川側の奥の水際の方へ飛び去って行った。

そちらには向かわず、左手の干潟を探鳥することにした。

まずは幸運にもオオメダイチドリを発見!

しばらくしたらメダイチドリがそばにやって来て、両者の違いを堪能した。

脚の長さの差は一目瞭然。


左)オオメダイチドリ 右)メダイチドリ

オオソリハシシギ幼鳥達が食事をしながら、こちらに近づいてきた。

幼鳥の整った綺麗な状態の羽根模様に魅了された。

集合時間となったので、いったん干潟から上がり、探鳥会開始後、今度は右手の市川側へ。

奥の波打ち際には大勢のバーダーが集結して観察中。

本日は我々を含めて少なくとも4つのグループが探鳥会を実施中。

一般バーダーを含めると200人くらいはいたと思う。

現場へ向かう途中、ミユビシギメダイチドリダイゼンなどを観察。


上空警戒中のメダイチドリ


空襲警報解除!⇒安堵の雰囲気が流れる

ようやく大勢のバーダーが集合する場所に到着。

やはり、皆さんのお目当てはコオバシギである。


コオバシギ成鳥 繁殖羽から冬羽へ移行中 下面に横斑のようなものが出始めている

先ほどよりも間近でじっくり観察できた。

シギチドリの群れにはオバシギ幼鳥、ダイゼンミユビシギキアシシギオオソリハシシギミヤコドリ、ハマシギらがおり、活発に食事中。

一度に様々な種類、大きさ、羽衣の違いを見ることができ、目移りして観察・撮影に困ってしまった。

昼休憩後、干潟に出るとまずはメダイチドリの小群が登場。

その中にオオメダイチドリがおり、目の前を素早く駆け抜けてカニを捕まえる行動を披露してくれた。

※その時の様子は以前掲載しました⇒ここをクリック

さすがに昼過ぎの干潟は遮るものがなく正に炎天下、暑い中を船橋側奥へと進む。

ここではオオソリハシシギ幼鳥をじっくり観察。

幼鳥ながらもくちばしや胴体の大きさに差があり、成鳥と同じく幼鳥の時から違いが分かれているのだろう。

船橋側の堤防とその向こうを探索するも成果なし。

暑い中、三番瀬の全エリアを一通り観察できて達成感を持って無事探鳥会を終えることができた。

見聞きした野鳥(観察順)

ダイゼン
オオソリハシシギ
オバシギ
コオバシギ
ミユビシギ
ウミネコ
ミヤコドリ
カワウ
メダイチドリ
オオメダイチドリ
ダイサギ
チュウシャクシギ
セッカ
ハクセキレイ
コサギ
アオサギ
ムクドリ

計17種