探鳥記 2018.9.9 静岡シギチドリ探鳥 ②磐田市浅羽地区 11:10~12:45 晴れ

御前崎から西に移動して磐田市浅羽地区へ。

シギチドリがいないという情報の下で現地に行くのは気が重いが、何とか見つけ出すぞ!とテンションを上げて移動。

浅羽地区といっても漠然として具体的なポイントはないので、休耕田を見つけるべく田園地帯を回る。

案の定、休耕田はほとんどなく、あっても水がない。

たくさんのサギが集まる場所が見えたので車窓から観察すると、アマサギの群れにコサギチュウサギが混ざっている様子である。

アマサギコサギに比べて首が太くて短いこと、チュウサギのくちばしがコサギより短いことを改めて確認した。


まだオレンジ色の繁殖羽の名残があるアマサギ

田園地帯での探索を諦めかけていたら、、仲間が走行中にケリを発見してくれた!

ここに来てようやくシギチドリモードに入るも、間もなく飛び去ってしまった。

ケリ観察を終えて、そばに太田川河口というシギチドリ探鳥地があるので移動。

駐車場から川向うの岸辺を探索すると、ソリハシシギキアシシギシロチドリを立て続けに発見。

スコープでやっと観察できる距離なのが残念だが、観察できて一安心。

今度は反対側の中州を探索すると遠くにいるダイゼンキアシシギを観察した。

次に磐田市内にある大池に行くことも考えたが、池の水を抜いたばかりでシギチドリの観察にはしばらく日数がかかるとのこと。

そこで再びヘラシギを探すため、御前崎に戻ることにした。

見聞きした野鳥

アオサギ
チュウサギ
アマサギ
コサギ
スズメ
ハクセキレイ
カワセミ
イソシギ
ケリ
トビ
セッカ
ソリハシシギ
キアシシギ
シロチドリ
ダイゼン
アオサギ

計16種

探鳥記 2018.9.9 静岡シギチドリツアー ①御前崎 8:00~10:15 晴れ

当初、この時期は有明海の大授搦へ行く予定であったが、今回は結局パスすることになった。

大授搦で今年こそヘラシギを観察したい!という思いがあったので、関東近辺でヘラシギを観察できそうな場所・御前崎に行きたくなった。

更には御前崎の西には内陸性シギチドリの探鳥地で有名な磐田浅羽地区もある。

この2か所なら日帰り探鳥も可能ということで、早朝に出発した。

8時には御前崎の灯台そばに到着。

初めて探鳥する場所でポイントが分からないまま現地に乗り込んだのだが、そばの堤防の上にいるバーダーを発見!

堤防に上がると、目の前には砂浜と防波堤、そして駿河湾の荒海が広がっていた。

時々波を被る防波堤の上ではミユビシギキョウジョシギが採餌中。

ミユビシギの中には今季初めて観察する幼鳥が混じっており、白黒の綺麗なコントラストが目立つ。


画面中央が幼鳥。その左の個体はほぼ冬羽の状態ですね。


ミユビシギの様々な羽衣に注目です。後半は幼鳥です。

いつもの砂浜ではなく、防波堤の上でも波を気にしながら採餌するミユビシギの姿を観察していると、オオメダイチドリがいることに気が付いた。※ちなみに 上の動画冒頭の下の方にオオメダイチドリが映っています。


遠目からでもくちばしと脚の長さは目立つ。

動画を見て改めて思うのは、くちばしの長さは見える角度によって短く見えることです。

砂浜海岸に点在する漂流物や岩場をスコープで観察していると、トウネンダイゼンキアシシギハマシギと次々に見つけることができた。

もちろん、目標のヘラシギを探索し続けたのだが、発見できず。

観察の合間に地元バーダーの方から親切にも御前崎のポイントや最近のシギチドリの動向を教えてもらった。

どうやらここが一番の探鳥スポットで、最近ではアメリカウズラシギサルハマシギも観察されたそうだ。

気になるヘラシギであるが、6年前までは定期的に観察されていたようで、それ以降は今のところ、観察されていないという。

また次の目的地の磐田市の浅羽地区の様子であるが、今朝観察したバーダーの話によると休耕田がほとんどなくて非常に厳しい状況でおススメできないとのこと。

そこまで遠くもなく、また初めての探鳥地なので様子だけでも見に行くことにした。

見聞きした野鳥

ミユビシギ
キョウジョシギ
チュウシャクシギ
メダイチドリ
オオメダイチドリ
トウネン
ダイゼン
キアシシギ
ハマシギ
カワウ
クロサギ
ヒヨドリ
ハシボソガラス

計13種

野鳥 キリアイ 2018.9.8 平塚市

今回は平塚で出会ったキリアイの幼鳥です。

前回登場のムナグロを観察したそばの休耕田で採食中でした。

くちばしの先端がわずかに下も曲がっているのに注目です。

今まで観察した幼鳥の中で上面の赤褐色が一番薄いと感じました。

大きさはハマシギトウネンの中間ぐらいで、胴体の模様はヒバリシギで頭部の模様はジシギを思い出してしまいます。

そばにいるタカブシギと比べると大きさの差は歴然としています。

個人的には神奈川県では初めてのキリアイ観察であると現場では思っていましたが、1995年8月に多摩川河口で幼鳥14羽の群れを観察したのを思い出しました!

※過去の掲載:キリアイの採食行動   2016年8月 谷津干潟⇒ここをクリック

 

野鳥 ムナグロ 2018.9.8 平塚市

今回は平塚市の農耕地で観察したムナグロです。

おそらく渡りの最中に立ち寄った個体と思われ、コチドリと畑で盛んに食事をしていました。

この個体は体の下面に繁殖羽の大きな黒斑が所々にあるので成鳥です。

ムナグロチドリ科ですから、採餌行動もやはりチドリの仲間と同じような動きですね。

左目はほとんど半開きの状態で怪我しているように見え、道半ばの旅路の今後が心配になりました。

以下のムナグロの画像は、動画を撮影してしばらく経ってから付近の畑で撮影したものです。

この個体も左目の様子がおかしいので同一個体と思われますが、じっとしている姿勢は動画のそれとは別のように見えます。

 

野鳥 キョウジョシギ 2018.8.5 東京港野鳥公園

今回はキョウジョシギの特集です

前回のオグロシギを撮影した後、新しく新設された前浜干潟手前にある観察窓から撮影しました。

キョウジョシギの他にキアシシギも確認、今後はシギチドリの良い観察場所になりそうな予感がします。

このキョウジョシギ、パッと見た印象は上面の羽縁の白さが目立つので幼鳥か?と思いましたが、赤褐色の繁殖羽が残っているので、成鳥の繁殖羽が摩耗した個体と認識しました。

雄か雌かですが、最初、頭部の白さが目立つことや頭頂の色模様から雄かな?と思いました。

が、この個体の摩耗している羽根の形や模様を見て、綺麗な繁殖羽の雄と雌の姿をオーバーラップして比較してみると、雌の繁殖羽の状態が想像できましたので、この個体は成鳥雌と判断しました。

今回はキョウジョシギの採餌行動をじっくり観察することができました。

キョウジョシギの特徴ある採餌行動としては、がっしりとした太く短いくちばしを用いて、石などをひっくり返してその裏に潜む生き物を食べることがあります。

この特徴から英名ではRuddy Turnstone(意味は赤っぽい体をした、石をひっくり返す鳥といったような感じでしょうか)と呼ばれています。

冒頭のムクドリへの威嚇から始まり、頭掻き、貝殻をひっくり返すなどして、最後の最後で石をひっくり返しています。

もの差し鳥であるムクドリと胴体はほぼ同じ大きさなので、把握しておくと便利だと思います。

※以前に掲載したキョウジョシギの採餌行動です⇒ここをクリック

 

野鳥 オグロシギ 2018.8.6 東京港野鳥公園

今回はオグロシギです。

2015年以来、東京港野鳥公園では3年ぶりの再会となりました。

前年は公園には渡来しなかったようなので心配しました。

このオグロシギは成鳥雌の夏羽から冬羽へ移行中の個体と思います。

冬羽へ移行中とはいえ、夏羽の名残である薄い赤褐色が頭部や胸を中心に見られます。

体上面の拡大図  灰色の冬羽が目立ちますね。

オグロシギシギの中でも大きい部類ですが、やはりカワウに比べると小さいですね。

シギチドリ観察は遠方を何十倍もするスコープを用いて観察することが多いので、スコープに慣れてしまうと肉眼で見た時の小ささに改めて驚くことがあります。

以下、2つの動画ですが、内容は似たものですから1つにまとめても良かったですね。

オグロシギは首都圏、特に神奈川県では観察機会が非常に少ないので、歩行や採餌行動など動き方を知る際の参考にしていただけると嬉しいです。

参考 過去の掲載

野鳥 オグロシギの採餌 2015.8.2  東京港野鳥公園
ここをクリック

野鳥 オグロシギ 2017.9.24  稲敷
ここをクリック

 

野鳥 コアジサシ幼鳥 2018.8.18 三番瀬

今回は三番瀬で観察したコアジサシの幼鳥です。

観察時、2羽の幼鳥が岸辺にじっとしており、その先の干潟に1羽の成鳥がいました。

当初、この3羽は家族ではないと思っていましたが、成鳥が幼鳥に魚を与えたり、以下の動画にあるように幼鳥が成鳥に接近してエサをねだっているような行動をしていたので、家族と分かりました。

風の音のせいで幼鳥の親へエサをねだる鳴き声がかすかにしか聞こえないのが残念でした。

親が幼鳥と距離を置こうとする仕草が面白いですね。


羽繕いする幼鳥


成鳥の模様からは想像できない幼鳥の羽根模様。

探鳥記 2018.8.26 葛西臨海公園 14:30~16:20 晴れ

三番瀬から葛西臨海公園へ。

まずは汽水池にある擬岩観察舎で観察開始。

キアシシギコチドリを確認するも毎週のように観察しているアオアシシギが今日に限って見当たらない。

探鳥会では毎回ここでアオアシシギをじっくり観察するのが恒例なのだが、、、。

センターに移動して2階から汽水池を丹念に探索するもアオアシシギはやはり見当たらず。

がっかりしていると、「チョー、チョー、チョー」とアオアシシギの声が遠くの方から聞こえたような?

知らぬ間に妄想モードに入っていたか!と思ったが、隣人も確かに聞こえたという。

アメダスポイントに移動して空耳でないことが判明、対岸の東なぎさの護岸から3羽のアオアシシギが盛んに鳴き交わしていたのだ。

それにしてもアオアシシギの声は良く響くので感心した。

ここでは毎週恒例のシャク系のシギ探し。

参加者の皆さんに遠くからでもシャク系シギを観察・識別してもらいたいのだが、肝心のシャク系シギが見当たらない。

今回の葛西探鳥会はアオアシシギに続きつくづくタイミングが悪い。

遠くの防波堤に並ぶ海鳥を何往復したことか、そろそろ終わりにしようと考え始めた頃、参加者の方が一段低い波打ち際のたたずむダイシャクシギを発見!

シギチドリ探鳥会のまさにオオトリを飾ってくれた。

今シーズンは例年よりシギチドリの渡りは良くない状況ではあったが、2か所で16種観察することができで安堵した。

※酷暑の中、ご参加していただきまして、有難うこざいました。

見聞きした野鳥(観察順)

ムクドリ
スズメ
メジロ
ヒヨドリ
キアシシギ
コチドリ
ダイサギ
アオサギ
コサギ
ハクセキレイ
カワウ
カイツブリ
カルガモ
アオアシシギ
キジバト
ウミネコ
ダイシャクシギ

計17種   目撃談:カワセミ、バン、ツバメ、シジュウカラ、ハシボソガラス、イソシギ、ソリハシシギ

探鳥記 2018.8.26 三番瀬 9:45~13:15 晴れ

本日は自分が担当するシギチドリ探鳥会を三番瀬と葛西臨海公園で行った。

開始早々に市川側の上空にオオグンカンドリが登場して、シギチドリ探鳥会は一時機能不全?となり、全員で滅多に目にすることができない姿を堪能した。


撮影中、一度も羽ばたきをせず悠然と飛行していた

このオオグンカンドリは探鳥会が終わるまでの間、何度も出現するサービスをしてくれた。

本日の主役!シギチドリはというと、ミユビシギメダイチドリの群れが干潟にできた水たまり周辺に集まり、遠くにオオソリハシシギダイゼンの姿を確認。

市川側の最奥の防波堤付近でオオメダイチドリを発見するも、間もなく飛び去ってしまい残念だった。

しばらくまったりとした観察が続く中、何とサシバが数十メートルの高さで我々の上空を横切っていったのには驚いた。

横からの観察だったので最初はオオタカ幼鳥かと思ったが、撮影画像からサシバと判明。

翼後縁の次列風切部分のふくらみがオオタカのようにふくらんでいなかった。

熱中症の予防のため、いったん干潟から引き揚げて、新しくできた展望台で小休止。

簡単なシギチドリ解説後に再び干潟に出陣。

後半は左手の船橋側を探鳥しようと思っていたが、キアシシギしかいないようなので、再度右手の市川側へ。

まずはソリハシシギ2羽が目に入った。

くちばしはもちろん鮮やかな黄色の脚が目立つ。

そばにいるオオソリハシシギとのソリハシ共演が実現。

そしてオオソリハシシギも前半は雌だけであったが後半は雄も雌のそばで食事中。

雄雌の体の大きさとくちばしの長さの違いがはっきりと分かる。

担当者としては参加者の皆さんに説明しやすい場面を作ってもらい感謝!感謝!

水たまりではシロチドリの群れが盛んに水浴びをし始めた。

シロチドリという名前だけあって下面の白さが一際目立つ。

暑さを忘れるぐらい(私だけだったか)楽しい時間が続くが、そろそろ葛西に移動する時間だ。

本日は三番瀬の名物ミヤコドリを観察できていないのが心残りではある。

移動しますか!と言いながらもミヤコドリの登場を未練がましくも期待してウロウロしていると、最後の最後にミヤコドリの群れが我々の近くに舞い降りてきた!

白黒のツートンカラー・大きい体・鮮やかなくちばしと存在感抜群だから、参加者の皆さんには是非観察してもらいたい鳥であった。

バスの時間が近づいて来たので、名残惜しくも三番瀬を後にして、次の探鳥地・葛西臨海公園へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

オオグンカンドリ
ミユビシギ
ダイゼン
コアジサシ
ウミネコ
カワウ
ダイサギ
メダイチドリ
オオソリハシシギ
トビ
アオサギ
キアシシギ
オオメダイチドリ
オバシギ
サシバ
ソリハシシギ
シロチドリ
チョウゲンボウ
ミヤコドリ

計18種  目撃談:キョウジョシギ、ハマシギ、チュウサギ、オオセグロカモメ、アジサシ

野鳥 オバシギの採食行動 2018.8.18 三番瀬

今回はオバシギです。

この時期のオバシギ成鳥の繁殖羽は、冬羽へ生え変わる前なので摩耗などで状態は悪く、全体に黒っぽく見えます。


発見時の様子 後ろからでも黒っぽくずんぐりした体型と脇の黒斑は目立ちます。


オバシギを見ると羊の顔を思い出すのは私だけ?

オバシギ幼鳥との比較 2018.8.5  三番瀬

分かり易い違いは、幼鳥の方が上面の羽根の状態が良く、はっきりとした白い羽縁があります。

くちばしの長さは成鳥よりも短く感じますが、この差は個体差なのか幼鳥の特徴なのか分かりません。

ちなみにシャク系のシギは幼鳥のくちばしは成鳥に比べて短いことが多いです。