探鳥記 2018.1. 27 金沢臨海部 前半 10:35~16:15 晴れ

富岡総合公園 10:35~12:30

数日前に富岡総合公園にレンジャクが飛来した話を聞いた。

ここ数年はレンジャクの飛来が確認されておらず、久々の朗報であった。

ということで今回は富岡総合公園を含めて金沢臨海部探鳥を行うこととした。

レンジャクポイントへ向かう前に公園内を見ることにする。

駐車場そばのスロープ付近は冬のこの時期は要チェックの場所だ。

駐車場から見たスロープ

昨年はクロジアオジアトリシメカラ類の混群、アオゲラを観察でき、充実した探鳥だったが、今回はシメウグイスをチラッと観察しただけとなった。

公園内は閑散としていたが、知り合いバーダーの御夫婦とお会いすることができ、しばらく野鳥談義に花が咲いた。

いよいよレンジャクポイントへ向かう。

バーダーが数人おり、ここで鳥仲間と合流する。

話によるとレンジャクは朝から観察されていないようだ。

いつ来るかいつ来るかとレンジャクの登場を期待したが、盛り上がった場面はノスリが上空を通過したのみ。

今日は残念ながら出ないと見切りを付けて、次のポイントである幸浦沖へ移動した。

見聞きした野鳥(観察順)
ヒヨドリ
シメ
ウグイス
ハシボソガラス
ヤマガラ
エナガ
メジロ
ノスリ
ムクドリ
キジバト
ツグミ
トビ
カワラヒワ
コゲラ

計14種

幸浦沖 13:10~14:00

富岡総合公園近くにある幸浦沖の岸壁に移動する。

ここは前方奥には300羽近くのスズガモの群れと数羽のカンムリカイツブリが混ざっている。

今年は両種とも例年より半分くらい少ない感じだ。

湾内奥に浮かぶスズガモの群れ

遠くからだとスズガモ雌の目先部分の白さが目立つ。

左岸の堤防下にはキョウジョシギが打ち寄せる波を避けて群れで食事中である。

画面中央にキョウジョシギが群れでいる

今年も越冬中のキョウジョシギを観察できたが、その数は約30羽で今までで一番多い。

横浜の湾岸でキョウジョシギが30羽も越冬中していることに改めて驚くし嬉しいことだ。

左右に伸びる前方の堤防では頻繁にクロサギミサゴが観察されるが、今回は観察できず。

※2月4日に湾内を飛翔するクロサギを観察した。

この堤防突端はウミウポイントであるが、今回も観察できて地味に嬉しい。

ウミウは冬季は三浦半島では普通に観察できるが、東京湾岸では稀である。

更にここから南の岸壁に移動する。

ここでは例年カンムリカイツブリの大群とそれに混じるアカエリカイツブリが見どころである。

また時々ヒメウウミアイサウミウも観察できる場所だ。

今回はいつも前方にカンムリカイツブリの群れがいるのだが、数羽がポツリといるだけである。

こんなにカンムリカイツブリが少ないのは初めてなので戸惑った。

左右をじっくり観察すると左手奥の水面に数羽のカンムリカイツブリを発見。

アカエリカイツブリも少し離れたところにいる。

遠目だとなおさらアカエリカイツブリカンムリカイツブリの白さに比べて灰色に見える。

幸運にもヒメウが岸壁の上でカワウとともに上陸して休憩中だった。

ヒメウの背中が太陽光線を受けて緑色光沢に輝く様は綺麗でしばらく見入ってしまった。

※幸浦沖は60倍のフィールドスコープを使用しての観察となるため、カメラ撮影には厳しい探鳥地です。

見聞きした野鳥(観察順)
キョウジョシギ
スズガモ
カンムリカイツブリ
イソシギ
ムクドリ
カワウ
ウミウ
オオセグロカモメ
セグロカモメ
アカエリカイツブリ
ヒメウ
ミサゴ
ウミネコ
オオバン

計14種

探鳥記 2018.1.21 静岡探鳥④ 朝霧高原 15:00~17:00 晴れ

陣馬の滝から朝霧高原へ。

今回は主にハイイロチュウヒコミミズクなどの猛禽類と高望みで密かにオオモズを観察することを目的とした。

冬場の朝霧高原内の猛禽出没スポットを知らないので、まさに手探り状態での探鳥となった。

広大な草原内を転々としたが、牧場付近ではカラスノスリを、草原ではホオジロを目撃することが多かった。


樹上で休むノスリ

転々としたが、なかなか良い出会いがないので、長瀞ダムそばの見通しの良い草原での定点観察に切り換えた。

付近に到着してすぐに「フィッ、フィッ」というベニマシコの声が聞こえてきた。

周囲を探索すると、少なくとも5羽の群れを確認した。

我々にそこまで警戒した様子もなく、しばらく採食行動を観察できた。

動画① 雄と雌

動画② 雄

群れが去ったので、猛禽探索を開始する。

360度見渡す限り、ひたすら探索を繰り返す。

結局、この場を離れるまでに私は遠くの樹上にいるノスリを、仲間はハイタカが飛んでいくのを目撃しただけだった。

この場所はそもそも観察に不向きだったのか?それとも今年は猛禽類が少ないだけなのか?

野鳥観察はいまいちであったが、何と言っても雄大な富士山が目の前にあり、富士山好きにはたまらない光景だった。

横浜から見る夕暮れの富士山は山容がシルエットなのだが、反対側の静岡から見る富士山は刻々と夕暮れが進む中で山肌の色合いが微妙に変化していった。

朝霧高原から望む

夕暮れとなり、夜行性のコミミズクが動き出す頃である。

最後に草原の上をヒラヒラと舞う姿を想像して朝霧高原を去ることにした。

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロ
シジュウカラ
ノスリ
ハシボソガラス
ヒヨドリ
ベニマシコ
カワラヒワ
コゲラ
エナガ
モズ

計10種 目撃談 ハイタカ

探鳥記 2018.1.21 静岡探鳥③ 陣馬の滝 13:40~14:10 晴れ

田貫湖から陣馬の滝へ。

陣馬の滝での探鳥は2016年5月21日以来である。

この時は猪之頭公園での探鳥がメインで、陣馬の滝は立ち寄った感じだった。

滝のそばでカワガラスをようやく発見して喜んだのを覚えている。

今回の目的はこのカワガラス観察で、そろそろ繁殖期であるから活発に活動する姿を期待した。

到着後、仲間が駐車場付近の川岸でカワガラスを発見。

動画

盛んに水中に頭を突っ込んで捕食活動をしていた。

少し離れた上流にはルリビタキキセキレイもおり、しばらくするとカワガラスも2羽と合流した。

川岸でのこの3ショットは新鮮であった。

上流にある陣馬の滝に向かう。

滝の周辺では鳥の気配はなかった。

今回は出会えなかったが、冬季はカヤクグリミソサザイも観察できるとのこと。

期待したカワガラスも観察できたので、次の目的地である朝霧高原へ。

出発して間もなく、滝の裏手の疎林でカシラダカの群れと遭遇した。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カワガラス
ルリビタキ
キセキレイ
カシラダカ

計4種

探鳥記 2018.1.21 静岡探鳥② 田貫湖 12:40~13:20 晴れ

富士川河口から朝霧高原方面へ。

まずは初探鳥となる田貫湖へ行くことにした。

田貫湖は以前から朝霧高原での探鳥で近くを通る度に気になっていた場所だった。

富士川河口で水鳥中心の探鳥をしたので、田貫湖ではウソアトリなど山野の小鳥に期待したい。

田貫湖ふれあい自然館の前から探鳥スタート。

そばの樹木でカシラダカが現れた。

続けてウソアトリルリビタキ!を期待したが、現れず。

道を渡って湖畔の小道に入る。

目の前に現れたのはカケスだった。

落ち葉の中からドングリを見つけては口の中い入れていく。

その場で皮をむいて中身を食べてはいないので、口の中にため込んでどこかに貯蔵するのだろう。

動画 ※最後にスロー再生画像あり。

0:13、0:26、0:43、0:46、0:55、1:28辺りでドングリをくわえる。

カケスは普段は警戒心が強いので声は聞けども姿を近くでじっくり見ることは稀である。

しかし、食糧難となる冬だから人間にお構いなしでドングリ拾いに夢中といった感じなのだろう。

それにしてもカケスの雨覆の青白黒の細かな模様は綺麗だ。

普段森にいてもカケスの鳴き声が聞こえると、せめてこの模様だけでもチラ見したいと思ってしまうほどだ。

しばらくしてカケスが森に消えたので、そのまま時計回りで小道を進む。

休暇村富士にたどり着くと、目の前に展望デッキがあり、その向こうに田貫湖と遠く富士山が見えた。


今回は残念ながら富士山の頂が雲に隠れてしまった

初めて知ったのだが、ここは4月と8月の中旬にダイヤモンド富士が観察できる有名スポットだそうだ。

次回の4月中旬は夏鳥がこの辺りに飛来して美声を披露している頃なので、それに合わせてくるのも良い。

目の前に広がる水面にはキンクロハジロカルガモカイツブリがいる。

さらに同行者が遠くにいるホオジロガモを見つけてくれた。

しばらく水鳥と風景を堪能していると、突然正面から白っぽい水鳥の群れがこちらに向かってグングン近づいて来た!

何だ?何だ?と目で追うとカワアイサの雄の群れだった。

目の前に着水すると、早速水面に潜って捕食活動を始めた。

動画 ※最後に潜水場面のみ追加

水面上に出てくるのを待つも随分水中で移動したようで、予想より遠い地点で浮上。

カワアイサは手当たり次第に潜るのではなく、水中に頭部を入れて水面下の様子を探りながらりタイミング良く潜っているようだ。

カワアイサが数回潜り終えた頃にはずっと先の湖面にいて、撮影は厳しくなっていた。

カワアイサも去ったので、こちらも引き際と思い、次の目的地の陣馬の滝に移動する。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カシラダカ
カケス
モズ
キジバト
キンクロハジロ
カルガモ
カイツブリ
ホオジロガモ
カワアイサ
シジュウカラ
アオゲラ

計11種

探鳥記 2018.1.21 静岡探鳥①  富士川河口 9:00~11:25 晴れ

 

富士山麓での探鳥は、4月から6月の夏鳥シーズンはずいぶんと多く実施している。

それに比べて冬鳥シーズンの探鳥は少ないので、どうなっているかもっと知りたい。

ということで、行く先は未定にして取り敢えず富士山周辺探鳥を実施することにした。

横浜を7時半に出発。

車中でどこに行くか決めることになった。

プラン① 北富士演習場での猛禽類や小鳥、山中湖畔でのカモレンジャク
プラン② 奥駿河湾でのウミスズメカモなどの海鳥、浮島が原での猛禽類
プラン③ 富士川河口での水鳥や猛禽類、朝霧高原周辺での小鳥や猛禽類、の観察案が出た。

車中では、行先を巡って怒号や札束が乱れ飛ぶこともなく、今年の冬鳥は低調であるので無難な富士川河口をまずは探鳥しよう!ということですんなり落ち着いた。

前回富士川河口を探鳥した際は左岸からの観察を試みたのだが、堤防工事の影響や駐車スぺースや探鳥場所が分からないことなどで、さっと観察して浮島が原に流れてしまった。

今回は東名高速道路の富士川SAで降りて、右岸をゆっくり進みながら河口へ向かうことになった。

右岸は駐車スペースや運動場が点在しているおかげで、野鳥のいる雰囲気だ!と思えば近くで観察できる機会に恵まれた。

SAを降りて富士川が見えた付近で、まずは探鳥開始。

さすが富士川である。川幅は広く酒匂川の2倍くらいはあるだろう。

同行メンバーがさっそくカワアイサを発見したとのこと。

その他はカモ類が少々とタヒバリを含むセキレイ類を観察。

はるか上空に相当数のツバメ類が乱舞しており、ヒメアマツバメは少なくとも確認した。

このまま河口に向かって右岸をゆっくり進む。

岸の草原ではキジシメホオジロアオジなどを観察していく。

ベニマシコカシラダカオオジュリン辺りもいると思ったが見つからなかった。

途中途中車を止めては探鳥して、河口そばのグライダーの滑走路のたどり着いた。

ざっと河川敷を眺めると中州で休憩中のハヤブサを発見!

胸の濃い縦斑があることからハヤブサの若い個体だろう。

この個体、時々止まり木から飛び出しては獲物の鳥を追いかけ回し、一度はカワセミを狙ってこちらの方に向かってきたこともあった。

しかし、若鳥ゆえかいつも失敗してしまい、狩りは難しいものだなぁと実感。

同じ猛禽類ではミサゴトビ以上に観察したと思うぐらい悠然と目の前を何度も通り過ぎた。

ここでは印象深い観察が2つあった。

1つはウミアイサカワアイサの両方が一緒にいるところを観察したことだ。

同時観察は初めてであり、カワアイサの方が明らかに大きいことが改めて分かった。

もう1つは河川敷でタゲリを観察したことだ。

タゲリというと農耕地でしか観察したことがなかったので新鮮だった。

このエリアで探鳥するバーダーから見れば、よくある光景なのかも知れないが。

遠く雲にかかった富士山を望む。次回は天晴の富士山を是非拝みたい!

そろそろ場所を移動しようと思い始めた頃、ふと気が付くと目の前の水面にカモがずいぶんと集まっていた。

ヒドリガモスズガモハシビロガモ達だ。

淡水・汽水の混在する河口付近だからかスズガモハシビロガモの2ショットは意外に見ることが少ないのではないか?

河口付近は広大な河川敷なので、鳥との距離が遠く撮影には苦労というかほとんど良い画像が撮れなかった。

しかし、スコープでの観察ならば、話は変わる。

大河の河口ということで、カモメ類、猛禽類、シギチドリ類、カモ類、小鳥類、そして直ぐ隣で離着陸する飛行機とグライダーと多種多様な観察ができて、とても楽しい探鳥となった。

更には大河の雄大でのんびりした雰囲気とおそらく富士山の素晴らしい眺めを味わえる場所でもあり、また必ず来たいと思わせてしまう富士川河口であった。

次は朝霧高原方面に行くことにした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

メジロ
マガモ
カワアイサ
カルガモ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
タヒバリ
コガモ
ツグミ
ホシハジロ
キンクロハジロ
ヒヨドリ
アオジ
イソヒヨドリ
ムクドリ
トビ
ヒメアマツバメ
キジ
シメ
ハシボソガラス
ホオジロ
オカヨシガモ
キジバト
カワセミ
ハヤブサ
スズメ
ミサゴ
ウミアイサ
カワアイサ
カワラヒワ
ヒドリガモ
ノスリ
ジョウビタキ
カワウ
ケリ
タゲリ
カンムリカイツブリ
スズガモ
ハシビロガモ
ユリカモメ
セグロカモメ

計40種

 

探鳥記 2018.1.20 新横浜公園 11:30~13:00 晴れ

最近、新横浜公園で昨年秋に飛来したメジロガモが再び観察されている話を聞いた。

時々観察されているようなので、昨年観察された以降も鶴見川流域のどこかで越冬していた可能性がある。

もちろん、別個体の可能性もあるのだが、非常に珍しいカモなので微妙ではある。

せっかくの再登場なのでメジロガモクビワキンクロを同時に観察するという贅沢?なことをしてみたくなった。

それぞれのカモを横浜で観察できるだけでも幸せなことなのに、欲には切りがないものだ。

現地で合流した鳥仲間と一緒に水門付近から観察開始。

向こう岸にノスリが止まっているが見えた。

ここではノスリは冬の常連さんである。

今シーズンはチョウゲンボウハイタカオオタカの観察が続いているのだが、残念ながら観察できず。

目の前でオカヨシガモが水中に頭を突っ込んで逆さになって採食中である。

下尾筒の黒パンツがはっきり見える。

足並みがそろっている


足並みが乱れた!シンクロの井本監督からお叱りを受けそうだ

池の中央に進むと本日もクビワキンクロ雌を観察できた。

動画

くつろいでいる様子を見るとすっかりここが気に入って春先まで滞在してくれそうだ。


細部を見比べれば、クビワキンクロ雌とは違うが、似ている部分も多いホシハジロ

一通り水面にいるカモを観察し終えたが、メジロガモの姿が見えない。

茂みに隠れているのか?そもそもこの場所にいないのか?

気分転換にタシギクイナを探索することにした。

タシギは今シーズンは池の対岸で何度も目撃しているし、クイナは今シーズンは未見だが、背後にある水路で観察することが多い。

今回も対岸の水際にいるタシギを発見することができて一人ご満悦。

カモ観察を再開。

水際で休んでいたハシビロガモが活発に泳いでいる。

繁殖羽へ移行中のハシビロガモ雄 

繁殖羽に移行中の個体が多いが、以前より白い繁殖羽が目立つようになってきた。

水門付近の池に突き出た木には本日もカワセミが止まっている。

本日の探鳥はここで終了。

最後までメジロガモを観察できなかったが、今回も短時間ながら楽しめた。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
オオバン
コガモ
ハクセキレイ
ノスリ
オカヨシガモ
キジバト
モズ
ホシハジロ
カンムリカイツブリ
カワウ
クビワキンクロ
ハシビロガモ
ムクドリ
タシギ
アオサギ
バン
シジュウカラ
ダイサギ
カワセミ
カイツブリ
ジョウビタキ
ヒヨドリ
メジロ

計24種

野鳥 コミミズク 2018.1.14 稲敷


今回は稲敷探鳥で観察したコミミズクの特集です。

今シーズンの甘田干拓地では私が確認した限りでは3羽のコミミズクがいました。

干拓地内には止まり木となる杭が何本もあり、しかも立ち入り禁止なので、コミミズクとバーダーとは適度な距離感を保って観察できる場所でした。

以下の画像は20、30mの距離での撮影だったと思います。

動画

※音声は消去しています。

飛翔

草原の上を低空でフワフワ(この画像はそこまでフワフワしていませんが)と飛んでネズミやモグラなどを捕食する姿はチュウヒの仲間と似ています。

野鳥 アカツクシガモ 2018.1.14 稲敷

今回は衝撃の出会いとなったアカツクシガモの特集です。

和名の由来は赤い(実際は橙赤褐色)ツクシガモ

英名はRuddy Shelduckで和名同様に赤いツクシガモ

ちなみにRuddyといえば、キョウジョシギの英名がRuddy Turnstoneでした。

アカツクシガモの全長は63.5㎝ですので、カルガモ(60.5㎝)より気持ち大きいぐらいです。

アカツクシガモは、ツクシガモとは繁殖地も越冬地も重なるエリアがあります。

ちょうど同じ時期に関東でツクシガモが飛来していたので、一緒に関東まで飛来してきた可能性もあります。

カモのみぞ知るですが。

※下段の参考文献 P39~

画像

動画 

※観察機会が少なく、また比較的近距離での撮影となったので、なるべくたくさんの動画をアップしておきます。皆さんの参考になれば嬉しいです。






探鳥記 2018.1.14 稲敷③ 8:40~17:00 晴れ

遅い食事をして、再び今朝探鳥した本新地区へ。

ハジロコチドリは今度も観察できなかったが、オオハシシギは前回と同じ場所で確認。
渋い色合いのオオハシシギ 色合いはクロジを彷彿させる


背中の模様になぜか引かれしまった。

前回と同じ光景が広がり、一昨日にタイムスリップした気分だ。

オオハシシギの群れをこんな近くでの観察できるのは幸せだと改めて感じた。

15時を回った。

いよいよ甘田干拓地で猛禽観察に向かう。

前回の観察から甘田干拓地はねぐら場所というより狩場と判断したので、本日は最終的には浮島湿原でねぐら入りを観察することにしよう。

浮島湿原の戻ることを考えると1時間ぐらいの観察時間になってしまい、満足できる観察ができるかちょっと心配であった。

が、前回同様に短時間にたくさんの出会いがあった。

まずは到着早々にコミミズクが目の前に現れる。

動画 ※以前HPのトップ画面で掲載済み

続いてハイイロチュウヒ雄が右の流れてゆく。

コチョウゲンボウは草原を低空で通り抜けていく。

さすがハヤブサの仲間だ、何回見てもその速さに惹かれてしまう。

奥にはカラスの群れが点在している。

この辺りならハシブトガラスハシボソガラスではなく、ミヤマガラスと推察した。

じっくりスコープで観察するとやはりミヤマガラスだった。

ミヤマガラスの群れときたら、群れに混じることの多いコクマルガラスのチェックも!

コクマルガラスは一回り小さいので混じっていれば目立つ存在だが確認できなかった。

再びコミミズクが登場。

隣にいたバーダーによると本新地区でさきほどアメリカウズラシギを2羽観察したとのこと。

浮島湿原に戻る前にせっかくだからアメリカウズラシギを観察したい。

少しはやく甘田を干拓地を切り上げて再度本新地区へ。

教えてもらった場所に急行したが、見当たらない。

場所を間違えたのか?付近を探索するも夕暮れが近くなったので探索打ち切り。

浮島湿原に移動する。

ここで成田からアカツクシガモの観察しに駆けつけて来た鳥仲間と合流。

同行メンバーは浮島でねぐら入り観察、私は鳥仲間とアカツクシガモの場所に急行!

祈り思いで到着するも、どこにもいない。

飛び去ってしまったようだ、、、。

残念無念!遠くにきれいな夕暮れの筑波山が目に入り、複雑な思いでしばし見ていた。

浮島湿原組と合流して、ねぐら入りの話を聞くと、コチョウゲンボウを堪能したようだった。

前回と今回の2日間で稲敷のあちこちを探鳥することができ、たくさんの野鳥と出会えることができた。

特にシギチドリはこんなにたくさんの種類を観察できるとは思わなかった。

シギチドリといえば、春秋の渡りシーズンではあるが、冬も十二分に楽しめる場所であった。

見聞きした野鳥(観察順)

トビ
タゲリ
ツグミ
アカアシシギ
タカブシギ
タヒバリ
オオタカ
カワウ
アオサギ
スズメ
コチドリ
タシギ
セグロセキレイ
ムクドリ
ホシムクドリ
シメ
コサギ
キジバト
ヒヨドリ
ミサゴ
オジロトウネン
コガモ
モズ
ヒシクイ
チョウゲンボウ
ノスリ
オナガガモ
カルガモ
カワラヒワ
ダイサギ
ハシボソガラス
ムナグロ
ハシビロガモ
カンムリカイツブリ
チュウヒ
カワセミ
イソシギ
イカルチドリ
ハマシギ
ヒバリ
アオジ
ホオジロ
アカツクシガモ
クサシギ
オオハシシギ
コミミズク
ハイイロチュウヒ
ミヤマガラス
コチョウゲンボウ
キジ

計50種

探鳥記 2018.1.14 稲敷②  8:40~17:00 晴れ

江戸崎干拓地から西ノ洲干拓地へ。

まずは秋にオグロシギの群れがいたハス田を確認しよう。

水がほとんど抜かれており、わずかに水気のある場所に2羽のコチドリを発見。

ハジロコチドリではないか慎重に確認するもコチドリであった。

コチドリのそばにコチドリ似の明らかに大きい個体もいる。

イカルチドリだ!

意外にも稲敷では初めて観察した。

コチドリイカルチドリの似たもの同士が並ぶ画像を以前から撮りたいと思っていた。

今回良い機会だったが、あまりに距離が遠すぎるので観察に専念する。

もちろんイカルチドリの方がくちばしも脚も長いのだが、並ぶと胴体が大きいのが一番目立つ。

この先々にあるハス田を確認しては移動を繰り返す。

以前タカブシギを何回も観察したハス田にやって来ると先着のバーダー車が何かをじっくり観察している。

何を見ているのか、その先にいたものは?

オレンジ色のカモ、、、。

アカツクシガモだ!!!

あまりの衝撃に一瞬言葉を失う。

車内はパニックとなり、しばらくして落ち着いてからアカツクシガモを飛ばさないように慎重を重ねてジワリジワリと前方に陣取った。

アカツクシガモは主に西日本、特に九州で冬季に稀に観察できるカモであり、関東地方での観察は非常に稀であり、観察されても飼育個体の例が多い。

昨年の12月の九州遠征であわよくば観察したいと思っていただけに、まさか稲敷でご対面できるとは!

こちらの興奮にお構いなく、アカツクシガモは水面に浮かんでゆっくり移動している。

はっきりとしたオレンジ色の体色ではないが、冬枯れの風景の中では目立つ。

もちろん発見時は嬉しかったが、アカツクシガモを目の前にすると飼育個体かどうかを冷静にチェックしようという気持ちになっていた。

アカツクシガモが水面から畦に上がったので、足輪がないかを早速確認する。

両脚ともに装着されていない!

飼育個体と疑う要素がない限り自然個体の可能性が高いとして観察開始。

現場では雄に特有の首に黒い首輪の模様がないので雌と思っていたが、後に腹部に幼羽が残っているように見えるとの指摘があり幼鳥と判断した。

このアカツクシガモ、稲敷に飛来した直後か分からないが、目の前で活発に食事をしている。
動画


※後日、アカツクシガモ特集を掲載します!

30分くらいは観察しただろうか?他のポイントでの観察もあるので、時間ができたらまた戻ってこよう。

多少の心残りはあるものの、先ほどのオジロトウネンのいたポイントへ移動。

前回観察したクサシギタカブシギにみならず、目撃談があるアメリカウズラシギ辺りも期待したい。

奥に入ったハス田にオジロトウネンハマシギを発見。

ハマシギ


オジロトウネン

初めて?観察する2ショットだ。

左)ハマシギ 右)オジロトウネン

大きさ、くちばし、脚の色、動き方、羽根模様などを比較観察できた。

次は再び今朝探鳥した本新地区へ。

ハジロコチドリオオハシシギは今度こそ観察できるか?

続きは次回。