カルガモの雄雌の違い
カルガモの雄雌は他のカモ類のように外観上分かり易い違いがありません。
雄雌の違いは
①上・下尾筒の色の違い(黒なら雄、褐色なら雌)、
②雄の方が雌より大きい、
③雄の方が羽根の羽縁の幅が狭く全体的に暗く見える
などがあります。
今回は特徴①の上・下尾筒の観点から動画を見てみましょう。
0:00 1羽目は下尾筒が黒くないので雌と推定。
0:23 2羽目は下尾筒が黒いので雄。
0:32 3羽目は下尾筒が黒いので雄。
0:46 4羽目は下尾筒が黒く見えたので雄と推定。
0:48 5羽目は下尾筒が褐色なので雌。
0:50 5羽目の雌が翼を上げる⇒上尾筒も褐色。
と、私は動画からの情報でのみ判断しましたが、個体差や羽根の状態や太陽光線によって見え方が変わりますので識別には苦労します。
雄雌の識別を学ぶ時期ついては、春先から始まる繁殖期になるとカルガモがペアになって行動しますので、その際に観察して理解するのが良いと思います。
以下はカルガモの交尾の画像と動画で、上が雄で下が雌です。
交尾の場面では雄雌を間違えることはありませんから問題なしです。
雄の上尾筒の黒と、雌の下腹から下尾筒の褐色がハッキリと分かります。
交尾後の雄の喜びが水面を進む姿に現れていて微笑ましいですね!
カルガモの成鳥と幼鳥の違い 羽縁を見てみる
カルガモの幼鳥の特色には、
①脇や肩羽の淡色の羽縁が羽先で欠けてことが多い、
②脇の最上列の羽根は、成鳥は丸いが幼鳥は尖っている
③胸から腹にかけて細かい縦斑が蜜に生えていること
などがあります。
今回は特徴①の羽縁の様子を以下の画像で確認してください。
カルガモ雌 下尾筒が黒くないので雄ではなく雌です。
上の個体の部分拡大図
拡大すると脇や肩羽だけでなく、雨覆(青い翼鏡の右側に続く羽根です)も先端で羽縁が途切れていますね。
そこでこの個体は成鳥ではなく幼鳥の可能性が高いです。
※参照文献:「日本のカモ識別図鑑」氏原巨雄・氏原道昭