探鳥記 2017.11.11 長浜公園 12:05~13:45 晴れ

今回は横浜市金沢区臨海部のカモの飛来状況とカモの換羽の様子を知りたいので長浜公園と野島で探鳥することにした。

最近、新横浜公園ばかりでカモの観察をしていたので、ずっと長浜公園が気になっていた。

幸浦駅で降りて歩いて5分くらいで長浜公園に到着。

まずはD観察窓へ。

そばまで来るとカワセミの鳴き声が聞こえてきた。

急いでD窓から探すと、遠くの岩に上にカワセミを発見、しばらく美しさを鑑賞する。

茂みからはウグイスの「ジャッ、ジャッ」という声。

次にC観察窓へ。

これからのカモの時期、C窓前の水面にオカヨシガモの小群を観察する機会が多い。

毎年、不思議とこの場所にいることが多いのだが理由は分からない。

オカヨシガモの主食は植物なので、この付近に好物の水草でも自生しているのか。

今回はこの窓からは何も観察できず。

次にB観察窓へ。

到着時は潮が満ちてきており、中の島は干潮時の半分ぐらいの狭さだ。

ざっと見たところ、中の島にはカワウコガモカルガモホシハジロアオサギが目に付いた。

島の向こうの対岸付近にはキンクロハジロホシハジロの群れが休憩中。

今回は渡って来たばかりのハシビロガモオカヨシガモの換羽の様子を是非とも観察したかったのだが、まだ飛来していないのか?

まいったな~と再度1羽1羽丁寧に観察すると、なんだか周りのカモより黒っぽいカモを見つけた、ハシビロガモだ。


ハシビロガモ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中。

くちばしが見えなくても抜群の存在感!だったら早く見つけろ!ではあるが、悪役が似合いそうなカモだ。

当日は4羽確認した。

そして黒いお尻が目立つオカヨシガモも無事発見、目立つところに登場してくれた。

オカヨシガモ雄 繁殖羽

水浴びの時間帯なのか今回はあちこちでカワウの豪快な水浴びを観察できた。

この動画を掲載した理由は、カワウが長い羽根を咥えながら豪快な水浴びをしていたからである。

観察当初、魚を捕まえる練習でもしているのかと考えたが、幼鳥ならともかく成鳥であるから考えにくい。

巣材を運んでいるのかと思ったが、動画に映っているように最後は捨てているし、巣材を持って飛んでいく様子もない。

しばらくすると別個体が枝をくわえて泳いでいるのを観察したが、この個体もしばらくして枝を捨てた。

師匠S.Sさんによると、巣作りのための擬似行動の可能性があるとのこと。

フィールドに出るとまだまだ分からないことがたくさんあるのに気付かされる。

次に隣接する淡水池へ。

休憩中のコガモの小群とカルガモを観察。

ここでは樹木に止まっているゴイサギをイメージして探すが、最近は見る機会がない。

カワセミの声が聞こえてくるが、樹木で見えないのはいつもの光景である。

次にA観察窓へ。

ここからはB窓からは死角となるエリアを観察できる。

中の島の裏に2羽のハシビロガモを発見。


2個体とも先ほど同様にエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体。

B観察窓からは気がつかなかったが、オナガガモもみつけることができた。

再度B観察窓へ。

オカヨシガモ雄とホシハジロ雌が並んで泳いでいたのだが、こんなに大きさに差があったのか?驚いてしまった。

両者の全長は、フィールドガイド日本の野鳥にはオカヨシガモ50cmホシハジロ45㎝で、日本のカモ識別図鑑にはオカヨシガモ45~57㎝ホシハジロ42~49㎝とある。

目視で10㎝くらいの差はあると感じた。

最後にD観察窓へ。

ちょうどゴイサギが正面手前の水面に現れたところだった。


何か違和感があると思ったら通常の個体より目玉が大きい!

成鳥のくちばしは非繁殖期になると、一部黄色になるとのことで、観察時は若鳥と勘違いしていた。

そろそろ次の目的地の野島に行く時間が来た。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

カワセミ
ウグイス
ムクドリ
スズメ
モズ
ヒヨドリ
シジュウカラ
カルガモ
カワウ
アオサギ
トビ
ハシボソガラス
コガモ
ハシビロガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
オオバン
オカヨシガモ
カイツブリ
ヤマガラ
オナガガモ
ハクセキレイ
メジロ
ハシブトガラス
ゴイサギ

計25種

野鳥 ムナグロ 2017.11.5 平塚

2017.11.5に平塚の刈田で30羽近くのムナグロを観察しました。

発見当初は数羽のムナグロだけかと思いきや、次々と周囲にいることに気が付き、改めてカモフラージュ能力の高さに驚きました。

このムナグロたち、時々採餌や羽繕いする個体もいましたが、じっとうずくまっている個体がほとんどでした。

目が慣れると、あれよあれよとムナグロが浮き上がって来ました!

ムナグロ 幼鳥から第1回冬羽へ移行中の個体


2個体とも特に三列風切のギザギザ模様がはっきりしていますので幼鳥と思われます。
それにしても同じ幼鳥でも体色の濃さやギザギザ模様の大きさも違いますね。

上画像の拡大図
更によく見ると肩羽に羽縁が黄色の新羽が出始めていますので、第1回冬羽への換羽中と思われます。

参考画像 ムナグロ幼鳥 2017.9.24  稲敷

体上面の模様や風切羽は黄色の発色も良く、きれいではっきりとしたギザギザ模様が目立ちます。

野鳥 タゲリ 2016.11.6 稲敷

前回の続きでタゲリを掲載します。
昨年の稲敷探鳥では、刈田で採餌中のタゲリの小群を間近で観察することができました。


上画像の拡大図です。
どうも下の成鳥冬羽に比べて、体上面の光沢が弱い点、余りに冠羽が短い点、雨覆にも淡色の羽縁が多い点から幼鳥と思います。

以下の2個体は成鳥冬羽と思います。

動画 採餌①②

採餌①

採餌②

動画 水浴び

上記とは別のポイントでは1羽だけで水浴びをしていました。

※音声は消しています。再生動画ではタゲリの「ミャー」という鳴き声を入れました。

野鳥 タゲリ 2017.11.5 平塚

平塚の刈田で4羽のタゲリを観察しました。

付近ではケリの小群も観察できましたし、ようやく両種が揃いました。

4羽のタゲリとも採餌せずにじっとして時々羽繕いをしていました。


右のタゲリは上空を警戒していますね。


上の画像の拡大図

【成鳥と幼鳥の主な違い】
①成鳥の背中には淡色の羽縁が見えない⇔幼鳥には見える
②大雨覆や三列風切には切れ込み状の羽縁が見えない⇔幼鳥には見える
③成鳥の羽縁は羽先が淡色になるだけのことが多い⇔幼鳥の羽縁はより広く淡色となる
④成鳥の体上面の光沢具合の方が幼鳥より強い
⑤下尾筒の赤褐色が成鳥の方が幼鳥より濃い、など。

※これらはあくまで傾向であるということで、個体差、摩耗状況等により見え方が変わるでしょう。
タゲリは冬鳥なので、ざっと幼鳥≒第1回冬羽と考えてもよいと思います。

【冬羽の雄と雌の違い】
冠羽の長短や顔・頭頂・胸模様の濃淡などで識別する方法があります。しかし個体差や羽根の成長具合や状態等で識別が難しいことが多いので、現時点では成鳥ということにしておきます。
以上から、上2枚のタゲリは成鳥の冬鳥とします。

動画

奥にいるタゲリは雨覆や三列風切の淡色の羽縁が目立ちますね。幼鳥の可能性が高いです。

野鳥 キョウジョシギ 2017.11.5 平塚新港

先日の相模川河口探鳥では河口の岸辺で渡り途中?越冬予定?のキョウジョシギを観察しました。

確かにシギチドリの渡りのピークは過ぎていますが、成鳥はともかく幼鳥はこの時期でも観察されています。

越冬の可能性ですが、神奈川県内の長井や横浜の金沢臨海部では毎年越冬するキョウジョシギの小群を観察しています。

この個体の4方向画像


上2枚の側面画像を見ると、雨覆の幼羽の白い羽縁が摩耗して細くなり、羽根が尖っている感じに見えます。

肩羽にでも新しい羽根が出ていれば第1回冬羽へ移行中と言えるのですが。
後方の肩羽は新羽のように見えるような?どうでしょうか?
こういうレベルになると、画像の質もきちんとしない話が進みませんね。
キョウジョシギの冬羽あるいは第1回冬羽を意識してきちんと観察してこなかったので、現時点ではこの個体は幼鳥もしくは第1回冬羽へ移行中?と思われるにとどめておきます。
今シーズンは長井や金沢区臨海部で冬羽あるいは第1回冬羽をきちんと観察して勉強したいですね。

参考画像① 2017.1.8 長井


右個体の雨覆の部分は摩耗がかなり進んでいるように見え、上の肩羽と比べると羽根の状態に差があることが分かります。
成鳥冬羽なら同じ時期に換羽するので羽根の状態も同じと考えるのが普通です。
このことから雨覆が幼鳥のままの第1回冬羽の個体と判断したいと思います。

参考画像② 2016.10.29  三番瀬

囚われの身?のキョウジョシギではなく、三番瀬の左端の堤防奥でじっとして動かない個体を柵越しに撮影しました。
今回の個体とほぼ同じ時期ですが、この個体の方が幼鳥の特徴である淡色の羽縁が目立ちますね。

この個体の水飲み動画

水をくちばしですくってごくごくと飲むのではなく、上を向いて喉に落とし込んでいます。

野鳥 ハマシギ 幼羽から第1回冬羽へ移行中の個体

ハマシギの幼鳥が最初に行う換羽(第1回冬羽)は部分換羽であり、全身の羽根が生え変わる完全換羽ではありません。

具体的には雨覆や風切羽は換羽せずに幼羽のままの状態で翌年の換羽を待ちます。

先日の平塚新港では渡り途中?越冬予定?のハマシギを観察しましたが、この個体は幼羽から第1回冬羽へ換羽移行中でした。

今回はこのハマシギの換羽移行中の状態を掲載します。

ほぼ1年前の稲敷でも幼羽から第1回冬羽へ移行中の個体を観察したので、合わせて掲載します。

2017.11.5 平塚新港


灰色の冬羽の肩羽と白縁が幼羽の雨覆の違いが遠目からでも分かります。


上画像の拡大図

肩羽と雨覆の羽根の色と質に違いがあるのが分かります。
肩羽はほぼ灰色の冬羽になっていますが、肩羽の1番下の部分と右端に見える部分は、黒と褐色の幼羽が残っています。
この幼羽が冬羽になれば、第1回冬羽の個体と言えることになります。

2016.11.6 稲敷


以上、2枚とも同じ個体です。

幼羽の部分は平塚個体よりも羽縁が綺麗です。
ほぼ第1回冬羽と言えるのですが、肩羽に幼羽の黒斑がポツンと見えています。

これらの個体はまもなく第1回冬羽となり、繁殖時期になると幼羽はそのままに他の部分は成鳥の繁殖羽のように変化します(第1回夏羽)。

そしてハマシギは繁殖を終えて夏から秋にかけてようやく全身換羽できることになります。

つまり、その間は幼羽のままの状態ですから、全身換羽前などの幼羽は摩耗が進んだボロボロの状態になることが多いです。

 

野鳥 ホシムクドリ② 採食行動 2016.11.6 稲敷

前回の流れで昨年撮影したホシムクドリを掲載します。

数十羽のタゲリの群れが刈りが終わった田んぼで採餌しているのを発見、車中からじっくり観察・撮影していました(※後日このタゲリの様子も掲載します)。

しばらくすると、同行者が畦付近で採餌中のホシムクドリを発見しました。

ホシムクドリは遠目からだと暗色で目立たず、太陽光線を浴びたメタリックな体色をイメージしていると、意外と見つけにくいと思いました。

ホシムクドリは、タゲリが上空を舞うと一緒になって舞うなど共に行動している感じでした。


斜面の土砂を崩しながらエサを探しています。

その時の様子です。


水の張った田んぼの中でも暗色の体色のため意外と目立ちません。


頭部は細かい白斑がたくさんあるので白っぽく見えます。


この田んぼには2羽いました。

田んぼ内の様子です。※飛び出しスロー再生あり

タゲリホシムクドリ、共に光沢のある綺麗な野鳥を同時に観察できて良かったです。

野鳥 ホシムクドリ① 2017.11.5 平塚新港

今回は2017.11.5に平塚新港で偶然観察したホシムクドリです。

観察時の様子は探鳥記に記載しましたが、やはり偶然の出会いは嬉しいものです。

後から聞いた話によると、このホシムクドリは11月1日に初認されていたそうで、同一個体とすれば5日間は滞在していたことになります。

ホシムクドリの英名はCommon Starlingであり、普通に見ることができるムクドリといった意味合いでしょうか。

ヨーロッパでは普通に観察できるそうで、日本ではムクドリと同じ感覚でしょうか。

日本では少ない冬鳥として九州や西南諸島では観察される機会は多いですが、神奈川県では非常に稀な冬鳥です。

以下の3枚は平塚新港での撮影です。

太陽光線を浴びるとメタリックな輝きが際立って非常に映えます!


体下面の深緑色の光沢が美しいですね!


後頭部の紫色の光沢も美しいですね!


肩羽の青緑色の光沢も美しいですね!

 

参考画像

以下の画像でムクドリとの大きさを比べて見て下さい。

ホシムクドリ21cm、ムクドリ24cmです。参考までにコムクドリ19cmです。

ムクドリに比べてホシムクドリはやや小さく、フィールドでも違いを実感できるでしょう。

西日を受けたホシムクドリは先の3枚の画像と比べると別種と思えてしまうほど地味に見えますね。


右端。2015.11.28 稲敷

探鳥記 2017.11.5 酒匂川河口 10:30~13:30 晴れ

相模川河口から酒匂川河口へ。

2016.12.3以来の探鳥である。

今回は相模川河口と同様に台風の影響で飛来して来ただろうアジサシ類の観察が主目的である。

コースは国道1号線そばの小田原側の河川敷から飯泉取水堰までとした。

スタート地点の高台から河川敷を探鳥する。

スタート地点から河口を望む。

間もなく、目の前にクロハラアジサシ幼鳥が現れ、同じコース取りで何度も往復している。

幸先良いスタートだ。

このクロハラアジサシ幼鳥が河口に向かったので、一緒に河口へ移動する。

河口付近で再度クロハラアジサシ幼鳥を見つけて観察していたが、どうやら2羽いるようである。

外見が同じく白っぽく見えるユリカモメも一緒に飛んでいたが、大きさはユリカモメの方がずっと大きい。
クロハラアジサシ幼鳥 Sさん撮影

観察中に向こう岸の河川敷でオオタカ成鳥が一直線に通り過ぎるのを目撃!

これからの季節、オオタカミサゴハヤブサチョウゲンボウなど猛禽類の観察も増えて楽しみである。

クロハラアジサシ観察も一段落したので、ここから上流に向かって歩くことにする。

休日なので河川敷のグランドはソフトボール大会で大盛況である。

この辺りの河川敷では前回はイカルチドリを観察したが、今回は見当たらず。

中州にはユリカモメの小群が休憩中である。

幼鳥がいないか確認すると群れの中にクロハラアジサシの成鳥が2羽いた。


左の2個体)クロハラアジサシ 右の2個体)ユリカモメ

この2種では大きさが全然違う。

このクロハラアジサシ達は成鳥夏羽から冬羽へ換羽中で、頭部が黒色から白色へ、肩羽や雨覆などが灰色から更に薄い灰色になりつつある。

この付近ではクロハラアジサシが活発に飛び回り少なくとも4羽を確認した。

電車の鉄橋から取水堰までの広大な中州では、過去に食事中のミサゴオオタカの姿を何回も目撃したことがある。

ここは猛禽類にとっては食事しやすい場所なのだろう。

取水堰内ではカモの姿はまだまだ少なかったが、オカヨシガモヨシガモキンクロハジロなどの姿を見つけることができた。

しかし何か物足りないと思ったら、冬の酒匂川の名物カワアイサを本日は見ていない。

そろそろ酒匂川に渡って来ても良い頃である。

祈りが通じたのか対岸付近の遠くのほうで潜水を繰り返して採餌中のカワアイサの発見に成功!

雌タイプの色合いだが、遠いので雄のエクリプスか雌なのか分からなかった。

 

ここで酒匂川での探鳥を終える時間が来た。

冬の酒匂川は猛禽類、カモ類、カモメ類、冬の小鳥などバラエティに富んで観察種類数も50種前後と非常に楽しめる探鳥地である。

次回は冬の最盛期に再訪して冬鳥を堪能しよう!

帰り道、平塚の水田地帯に立ち寄ることを決めて酒匂川を後にした。


遠く丹沢山地を望む。

見聞きした野鳥(観察順)

モズ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
ユリカモメ
クロハラアジサシ
ダイサギ
アオサギ
マガモ
カワセミ
オオタカ
トビ
ヒヨドリ
カワラヒワ
ホオジロ
タヒバリ
コサギ
カルガモ
コガモ
オカヨシガモ
ヒドリガモ
ヨシガモ
オナガガモ
キンクロハジロ
カンムリカイツブリ
カイツブリ
オオセグロカモメ
カワアイサ
ジョウビタキ
スズメ
イソシギ

計30種

 

 

探鳥記 2017.11.5 相模川河口 8:00~10:00 曇り

前週の台風の通過後、神奈川県各地の沿岸でオニアジサシハシブトアジサシクロハラアジサシなどのアジサシ類が観察された。

これらアジサシ類は週末までには残っていないだろうと諦めていたが、知り合いの話ではまだ観察の可能性はあるようだ。

そこで駄目元で相模川河口と酒匂川河口に行くことにした。

相模川河口に近づいて来て、手前の茅ヶ崎寄りか橋を渡った先の平塚港かどちらで探すか迷ったが、港の防波堤の上にアジサシがいるというイメージから平塚港に決めた。

平塚港に到着して鼻息荒く探鳥しようと車外に出たら、湾内には多数の釣り人がいて、イメージは早くも崩壊。

湾内は期待できないと港外の方に目を向けて探索開始。

手前の河口付近の海上にコンクリートの堤防が見え、そこに鳥が休憩している。

中央にはユリカモメウミネコセグロカモメが、そして右端に2羽のアジサシ類を発見!

いくら手前にある堤防にいるとはいえ距離はかなりあってスコープでも明確に観察できない。

第1印象はクロハラアジサシ幼鳥かハジロクロハラアジサシ幼鳥のどちらかの可能性。

2羽とも体上面には灰色の冬羽がずいぶんと生えていたため、幼鳥の主要な識別点となる背中や肩羽の褐色斑が分かりづらいので現場では苦労した。

※目の後方にある通称ヘッドフォン模様の位置による識別法は採用せず。

現時点ではクロハラアジサシ幼鳥から第1回冬羽へ移行中の個体と考えている。

個体A 薄い褐色斑に混じって黒っぽい斑が見え、クロハラアジサシ幼鳥の上面模様に似ている。


個体B 残った上面の褐色斑から平べったい褐色斑の名残が見えるような気もするので、ハジロクロハラアジサシ幼鳥の上面模様に似ていなくもない点は気になるところではある。羽根の模様の見え方は個体差や摩耗状況などによって変わるので難しい。

現場で知り合ったバーダーからは2羽の脚の長さが違うように見えるとのこと。

掲載前に脚の長さの違いについて調べてみたが、記載している文献はなかった。

脚を覆う羽毛の状態で見える脚の長さが変わることや個体差ということで現時点では少なくともクロハラアジサシの幼鳥から第1回冬羽へ移行中の個体を観察したとしておく。

並んでみると確かに脚の長さが違うように見える。Sさん撮影。前が個体A、後ろが個体B。

 

アジサシ類への熱視線の気分転換にふと周囲を見ると、私達から10mくらい離れた先の護岸にはハマシギ2羽とキョウジョシギの姿が!

のんびりと休憩している様子だ。

左)中央)ハマシギ 右)キョウジョシギ

この時期だから渡り途中なのか越冬するのか微妙だ。


左)ハマシギ 右)キョウジョシギ

3羽とも釣り人の残した釣り餌の興味を示すも採餌まではせず。

その後、キョウジョシギはずいぶんと水分補給をしていた。

やがてそれぞれ飛び去って対岸の砂浜へ降り立ていった。

一通り観察し終えて、移動しようと駐車場へ向かったのだが。

最後の最後にサプライズゲストが登場!!

探鳥中、周辺で時折イソヒヨドリの朗らかな美声や綺麗な姿を見聞きしていた。

ので、帰り際、前方の堤防に止まっている鳥にさほど関心もせずにイソヒヨドリの雌と思っていたら、同行者が「イソヒヨドリじゃない!ホシムクドリだ!」と叫んだ。

半信半疑で急いで双眼鏡で見たら、太陽光線を浴びてメタリックに輝く紛れもなくホシムクドリ


ギラギラ輝くまさにスター! 

すぐに後方の電線の飛び移りしばらくいたが、運悪くトビが上空に現れて向こう岸の茅ヶ崎方面の飛び去ってしまった。

ホシムクドリはおそらく渡りの最中に立ち寄っただけだったのだろうと推察した。

※実は前日もその数日間は観察されていたそうです。

興奮冷め止まぬまま次の目的地、酒匂川河口へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
トビ
イソヒヨドリ
ユリカモメ
カワウ
ウミネコ
クロハラアジサシ
セグロカモメ
キョウジョシギ
ハマシギ
ハシボソガラス
ハシブトガラス
ムクドリ
ホシハジロ
ホシムクドリ

計15種