前回の探鳥では鳥密度の濃かった森山干拓地。
初日に様子だけでも是非とも確認したかった場所だ。
小川のほとりでベニマシコやカシラダカなどの声を聞きながら周囲を探索していると、今度も不意にハイイロチュウヒ雄が登場。
颯爽と我々の前を横切っていった。
やはり華のある彼が登場すると盛り上がる。
次にクロツラヘラサギの小群!が頭上を通過して行った。
奥のアシ原ではナベツルとマナヅルがねぐら入りしているのが見えた。
関東では見られない光景が続き、九州に来たことを改めて実感する。
ここからは遠くではあるが諫早湾内の水鳥も観察できる。
ウミアイサ、ミコアイサ、カンムリカイツブリなどを観察。
※期間中この場所にアカツクシガモがいたとのことだったが、残念ながら計4回チャレンジしたが観察できず、当日観察できたバーダーもおり、運をナベコウとオオカラモズで使い切ったようだ。
だんだん夕暮れが近づいて来た。
急いで再度オオカラモズを見つけるため、中央新干拓地に戻る。
堤防上から2つのポイントを中心に探索するも見つからず。
本日はご縁がないので、明日早朝に気合を入れて探索しよう。
草原ではコチョウゲンボウの雄と雌が別々の木立に止まっている。
コチョウゲンボウ雄
コチョウゲンボウ雌
どちらも羽繕いをするなどのんびりとしている様子。
少しでも近くから観察しようと草原の中央にある観察台に移動。
この移動のおかげで、観察台そばでツリスガラと出会えることになった。
最後に観察したのが1998年の葛西臨海公園だから約20年ぶりの再会!
ナベコウも嬉しいが、この再会も感慨深いものとなった。
この頃は西日本の冬鳥ツリスガラが東進していた時期で、毎年葛西臨海公園で会っていた。
まさかその後に西に後退して、20年かかるとは思わなかった。
最近では生息環境や習性は異なるが、リュウキュウサンショウクイが東へ爆進中?であり、当時はこのような存在であった。
久々のツリスガラの印象であるが、20年前に観察したのと異なるのは、チゴモズと頭部が似ていることだ。
青灰色の頭部と太くて黒い過眼線はそっくりである。
周囲ではチュウヒやハイイロチュウヒがねぐら入りなのだろう舞い始めた。
ねぐら入りといえば、渡良瀬遊水地や稲敷であれば、このまま猛禽類のねぐら入りを観察するのだが、今回はナベコウのねぐら入りを観察できるチャンスであるから、きちんと押えておきたい。
観察台から駐車場へ向かう
17時を過ぎて中央旧干拓地へ移動。
先ほどのバーダーの方の情報によると、16時半過ぎにはねぐら場所の電柱にいることが多いとのこと。
すでにねぐら入りしているとの前提で、まずは前日観察したという場所に向かうも姿がない。
そこで周囲の電柱等高い場所をひたすら探すことに。
だんだん暗くなり始めて、探索が困難になってきた。
諦めムードが漂う中、ついに仲間が電柱止まりするナベコウを発見!
ねぐら入りしたナベコウ
肉眼だとすでに黒い塊状態だが、スコープではくちばしと脚の赤さは確認できた。
このナベコウ、時々くちばしを出し入れしたり、羽繕いをしていた。
そんなナベコウを見ながら、改めて本日ナベコウを観察できた喜びに浸った。
まさかねぐら入りまで見ることができるなんて、、、。
と、しんみりとしたのは数秒、欲は膨らむもので、明日はねぐら立ちを是非見たい!
夜明け前にこの場所に来ることに決めて、本日の宿のある長崎市内に向かった。
※ナベコウのねぐら入りの撮影は動画からも分かるように相当の距離から観察・撮影しており、かつ長居はしておりません。この距離がはたしてナベコウに過剰なストレスを与えない適正距離かどうかは分かりませんが、こちらを警戒しているようには見えませんでした(あくまで主観でありますが)。これは次回掲載のねぐら立ちでも同じでした。この動画が今後の観察・撮影の参考(というか検討材料)になれば嬉しいです。
見聞きした野鳥(観察順)1日目合計
ミヤマガラス
アオサギ
ダイサギ
カルガモ
ハクセキレイ
カワラヒワ
アトリ
トビ
チョウゲンボウ
ノスリ
ヒバリ
スズメ
クサシギ
コサギ
カワセミ
コガモ
ホオジロ
オオバン
ハシボソガラス
ハイイロチュウヒ
ナベコウ
タヒバリ
ミサゴ
セグロセキレイ
ムクドリ
モズ
カイツブリ
イソシギ
ハシビロガモ
マガモ
ベニマシコ
ヒドリガモ
オカヨシガモ
コチョウゲンボウ
タゲリ
ツグミ
チュウヒ
ジョウビタキ
カシラダカ
アメリカヒドリ
カワウ
ヒヨドリ ⇦ここから後半に新たに観察できた種
ハシブトガラス
クロツラヘラサギ
ウグイス
ナベヅル
マナヅル
カンムリカイツブリ
ヘラサギ
ウミアイサ
ミコアイサ
ヨシガモ
オナガガモ
タシギ
オオジュリン
ツリスガラ
アオジ
計57種