探鳥記 2018.1.6 宇都宮市内 10:30~11:40 晴れ

宇都宮市内の貯水地にアカハシハジロが12月後半から滞在しているとのことで本日は栃木県探鳥ツアーを行った。

もちろん最初の目的地はアカハシハジロが滞在している貯水池。

アカハシハジロは昨シーズン琵琶湖で2羽観察されており、今シーズンも琵琶湖に飛来すると思っていた。

そのため11月から琵琶湖に行く準備をしていたが、今シーズンは観察されていないようだ。

このような状況であるから、関東での飛来情報は幸運だった。

このアカハシハジロ、正月三が日は観察されず飛び去ってしまったと諦めていたのだが、どこかに帰省していたのだろう舞い戻って来た。

到着して貯水池が目に入った場所で直ぐに双眼鏡を取り出して探索。

早朝の冷え込みで貯水池はほとんど氷が張り、カモ達は草地の斜面に上がったり、残された水面の集まっていた。

あのアカハシハジロのパンチの効いた頭は遠くからでも目立つはずだ。

まずは手前の群れを見るもいない!

祈る気持ちで奥の群れを見ると金髪頭が目に飛び込んできた!

一安心してバーダーがいる場所へ向かう。

金網越しの観察ではあるが、観察・撮影に見えにくいという支障はない。


最初のショット!頭部の色は図鑑では赤褐色とあるが、太陽に当たると金髪に見える

アカハシハジロは休息中であり、時々頭を上げてはバーダーを喜ばせるが、直ぐにまたくちばしを背中に隠してしまう。

太陽が上がり、気温が上昇してきたのか氷が解け始めてくると、カモ達の動きが良くなってくる。

この貯水池には少なくとも300羽以上のカモがいる感じで、アカハシハジロの周囲はキンクロハジロホシハジロが多い気がした。

左手前)ホシハジロ雌  右奥)アカハシハジロ

同じハジロという名前が付くぐらいだから生活環境も似て一緒に行動しているのか。


名前の由来である赤いくちばしがやはり目立つ

アカハシハジロも他のカモと同じく動きが良くなってきた。

遠くから地味なカモ達の群れの中に目立つアカハシハジロを見ていると、中学校の朝礼で黒髪の生徒の中に一人だけ金髪頭の方がいる光景を見ているようだと思ったのは私だけだったか。


胸の光沢ある黒も何気に目を引く。

もう少しこちらに近づいてもらいたいが、氷が張ってあるので厳しい。

距離は遠かったが、じっくり観察することができた。

アカハシハジロのいる貯水池の様子

次の目的地・八溝県民休養公園 四季の森に向かうことにした。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ホオジロ
カルガモ
アカハシハジロ
オナガガモ
マガモ
キンクロハジロ
ホシハジロ
オカヨシガモ
オオバン
コガモ

計11種 目撃談 カワラヒワ、カシラダカ

探鳥記 2018.1.4 新横浜公園 13:00~15:15 晴れ

前回はSDカード未装着の失態でクビワキンクロを撮影できなかったので、今回は何が何でも撮影するぞ!と鼻息荒く現地へ。

いつクビワキンクロが飛び去ってしまうか分からない。

さっきまでいたのになぁ~という死の宣告を何度受けたことか。

長池の前の到着するとちょうどクビワキンクロが奥の水際の盛り上がったところに上陸していた。

ほっと一安心して、早速撮影する。

動画

草陰に入ってしまったので、他のカモを観察することに。

まずはハシビロガモに目が行ってしまう。


エクリプスから繁殖羽へ移行中のハシビロガモ

今日もヒール役の雰囲気が漂う。この時期の雄が一番黒っぽく見える。

到着時は気が付かなかったがヨシガモ雄がいた。

横浜市内では観察する機会が少ないのでテンションがあがる。

目の前でハシビロガモヨシガモが羽繕いを始めた。

動画

しばらくするとクビワキンクロがまた見えるところに出て来た。

目の周辺はホシハジロ雌やオシドリ雌に似ている。

本日は前回と比べて採食行動よりも休息する時間が多かった。

休息中でも意外と器用に脚を使って動く様子が微笑ましい。

動画

キンクロハジロがそばにいると比較できて良いのだが、今回は見当たらなかった。

欲深いものでクビワキンクロ雌を見ているそばから今度は雄を見たくなった。

名前の由来である首輪を是非見たいものだ。

新横浜公園や近くにある三ツ池公園に雄がやって来るのも、そう遠いことではないような気がする。

以上。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
オオバン
クビワキンクロ
ホシハジロ
コガモ雄16雌12
ハシビロガモ雄8雌3
オカヨシガモ雄13雌6
ヨシガモ雄1
ノスリ
ヒヨドリ
キジバト
ムクドリ
モズ
アオサギ
トビ
カワウ

計16種

探鳥記 2018.1.2 こども自然公園 11:50~15:30 晴れ

本日2日は旭区のこども自然公園に行く予定だが、昨日の元旦探鳥が予想外の結果だったので、横浜市内の都市公園は似たような状況なのか?と気が進まない。

が、年末に鳥仲間がミヤマホオジロ雌を観察しているので、とりあえず探鳥に行こう。

つい箱根駅伝に見入ってしまい、到着は正午前となった。

まずはミヤマホオジロを探そうと遊具施設の手前の草原を探索する。

何年前になるだろうかミヤマホオジロ雄若を観察した場所で、昨年はハチジョウツグミが盛んに採食していた。

しばらく探索するも野鳥の気配がしないので、更に奥へ進み登り切ると周囲を疎林に囲まれた広い空間に出た。

鳥仲間が年末にこの辺りでミヤマホオジロ雌を観察したそうだ。

しばらく気配を伺っている間もカラ類、アオゲラカケスなどを見聞きした。

普段は何気なく素通りしてしまうポイントだが、こうしてじっくりと待っていると出会いが多いのに気がつく。

タイミングもあるので公園内を一回りして戻ってこようと梅園に向かう。

梅林までのアプローチはトラツグミポイントが複数あるので油断できない。

トラツグミは警戒心が強いので自然と忍び足が多くなるも他人から見れば怪しい人である。

梅林前のトイレ脇のせせらぎに青い物体がさっと横切った。

正体は2日連続のルリビタキである。

警戒心が強い個体でさっと茂みに隠れてしまった。

目の前の斜面では松の根元付近はビンズイを、枝先付近はヒガラキクイタダキをチェックするもいない。

斜面と森の縁はトラツグミポイントであるので、入念に探索するもいない。

山を越えてホタルの湿地付近でミソサザイクロジトラツグミを狙って探すもいない。

いない!いない!の連続で疲れたので、カワセミキンクロハジロがいつもいる!いる!中池へ。

本日もカワセミはカメラマンに大人気である。

まどろんでいる表情に見えるカワセミ

キンクロハジロの小群の中に虹彩が黄色の成鳥とは異なる個体を発見。

くちばしの基部と目元付近が白いから雌の幼鳥。

この卵も黄身のような虹彩が気になる。幼鳥でも短い冠羽が生えている!

この個体の観察に夢中になり過ぎてしまい、急いで最初のミヤマホオジロポイントへ。

ポイントの周囲からはアオジシジュウカラの鳴き声が時々する中で、ミヤマホオジロの探索に集中する。

しばらくすると前方を鳥が横切って、着地した付近を見るとミヤマホオジロ雌であった!

雌はカシラダカと似ているが、分かり易い違いは眉斑がミヤマホオジロは淡黄色、カシラダカは白である。

淡黄色でも濃淡の差はあるので、見分けが難しい場合もあるが、この個体は分かり易かった。

カメラ撮影を試みるも草むらの中を動いて見つけにくい。

そうこうしているうちに飛び去ってしまい、ここで探鳥をお開きにして帰宅した。

※横浜でのミヤマホオジロの記録は2014.1.13のここでの記録が最後ですので、4年ぶりでした。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
カルガモ
アオジ
エナガ
ヤマガラ
キジバト
アオゲラ
カケス
コゲラ
シジュウカラ
ルリビタキ
カワセミ
キンクロハジロ
ミヤマホオジロ雌

計14種

 

 

探鳥記 2018.1.1 舞岡公園 12:30~13:50 晴れ

円海山から舞岡公園へ。


天晴な元旦の舞岡公園

毎年正月に舞岡に来てヤマシギ詣でをするので、まずはヤマシギを探すことに。

今年は堆肥場のそばにある湿地ときざはし湿地で観察されることが多い。

2つの湿地はもちろん、他のヤマシギポイントでも丹念に探索したのだが、ヤマシギが見つからない、、、。

観察時間とタイミングにもよるが、ここ数年舞岡では以前よりヤマシギを観察する機会が明らかに少なくなっている。

他の野鳥に目を向けると、きざはし湿地の道向かいの草地では今年もタシギが予想通り食事中である。

この草地の奥では今シーズンアリスイクイナが観察されているが、今回は発見できず。

瓜久保ではウソカシラダカを、大池周辺ではカワセミを期待するも観察できず。

夕方まで待てば、ヤマシギクイナは活発に動くと思うが、タイムオーバーで切り上げることにする。

観察時間帯が悪いとはいえ、冬の一番野鳥が多い時期なのに10種類の観察とは!

ジョウビタキモズシメなど冬の小鳥も常連バーダーもいない寂しい舞岡公園であった。

見聞きした野鳥(観察順)

アオジ
ヒヨドリ
コガモ
カルガモ
タシギ
ハクセキレイ
シジュウカラ
ハシブトガラス
メジロ
ウグイス

計10種

あまりに寂しい内容なので、以前の正月の舞岡で観察したヤマシギウソを掲載します

2016.1.2 ヤマシギ 

動画もあります


0:08 ミミズを捕まえて食べています

2015.1.3   ウソ雄

2015.1.3  ウソ雌

動画

正面から見るとふっくらした胴体がかわいいですね

 

 

 

探鳥記 2018.1.1 円海山周辺 9:30~12:00 晴れ

ようやくブログ上も新年を迎えることができました!

改めて本年も宜しくお願い致します。

起床が6:50。

毎年初日の出というより朝日を浴びる秀麗の富士山を見たいので地元の円海山に行くのだが、ちょっと間に合いそうもない。


昨年2017年元旦の朝富士

ということで、正月行事を済ませた後に円海山に初探鳥へ向かった。

本日の探鳥コースは栄高校裏~瀬上池~氷取沢の往復コースを採用。

スタートして直ぐにアオジを見聞きしてので、2年連続初見鳥はアオジであった。

しばらく歩くと小川沿いの露出した斜面にルリビタキを発見!

警戒心が強いのか直ぐに茂みの中に入っていった。

その直後、今度は崖の上部の水気のある窪地の方からミソサザイの「チョッ、チョッ」という鋭く高音の地鳴きが聞こえて来た。

さっと動いたがきちんと姿を見ることはできなかった。

何と幸先良いスタートではないか!

欲を言えば、初見鳥がルリビタキだったら最高だったと元旦から欲張りな気持ちになった。

この時点で今日は鳥運が良いと思ったが、この後はさっぱりの展開が待っていた。

瀬上池周辺は横浜でも野鳥が濃いエリアだが、この日は不思議と野鳥の気配がない。

トラツグミルリビタキウソクロジなどを観察できるイメージ場所を中心に探索するも見当たらない。

森で見かける地元バーダーも手持無沙汰な雰囲気だ。

こういう時は場所を変えようと氷取沢へ向かうことにする。

途中、富士山を見るためにコースを外れて、定点ポイントで初見富士。

今年2018年元旦の午前富士。雲が出てきてやはり朝の方が断然良い!

コースに戻って氷取沢へ下る。

途中の下り道はクロジ街道と呼ぶほど例年クロジを見聞きするのだが、全く気配がないのには驚いた。

その代わり、エナガの群れを何度も目撃できた。

エナガは同じところにじっとしないので、観察も撮影も難しい。

葉の裏に回って虫を探すエナガ

動画


氷取沢に到着して探鳥するも瀬上池と同様に野鳥の気配が少ないので瀬上池に戻ることにする。

帰りの登り斜面でもエナガの群れに遭遇して、エナガの機敏な動きに楽しく翻弄された。

瀬上池周辺では往路よりは幾分シジュウカラメジロエナガの声が増え、遠くからはカケスの「ジャー、ジャー」という声も聞こえた。

今日はこれ以上ここにいても厳しいだろう。

出だしは好調だったが、あまりの少なさに途中から今季の冬鳥の状況が心配になって来た。

次の目的地は毎年恒例の舞岡公園への梯子探鳥。

舞岡でこの停滞した雰囲気を変えようと鼻息荒く向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

アオジ
ハシボソガラス
ヒヨドリ
シジュウカラ
コゲラ
モズ
ルリビタキ
ミソサザイ
メジロ
キジバト
トビ
ハシブトガラス
シロハラ
エナガ
ヤマガラ
カケス

計16種

探鳥記 2017.12.31 新横浜公園~亀甲橋~新羽大橋 11:30~13:30 曇り

2017年酉年の大晦日、隙あらば鳥見ということで、クビワキンクロ雌を観察するために新横浜公園へ。

小机駅から公園内に入る土手から周囲を見渡すと日産のスタジアムのサブグランドで横浜マリノスの選手が明日の天皇杯へ向けて最後の練習をしていた。

一際目立っていたのはボンバーこと元日本代表の中澤佑二選手だ。

やはり背が高く、リラックスしている雰囲気の中にもオーラが出ている。

この39歳のベテランの雄姿を撮らねば!

とシャッターを切るもどうも様子がおかしいので調べるとメモリーカードを家に忘れてきた!

初歩的ミスを大晦日にしてしまい、しばらく呆然。 ※皆さんも改めて気を付けてください。

元旦にミスするよりは良いかと気持ちを切り替えたつもりだったが、悲しいかなバックの中を何度も調べてしまった。

長池の前に立つとクビワキンクロ雌がちょうどタイミング良くこちらに向かって来た。

距離にして5mくらいか。

良いショットが撮れるだけに悔しい!

あまりに悔しいので拡大ズームで画面にあふれるクビワキンクロのドアップを連射してシャッター音の心地よさを楽しんだ情けない大晦日だった。

それにしても大晦日に横浜市内でクビワキンクロを観察できるとは!

新横浜公園では秋から大晦日までにメジロガモ雄、クビワキンクロ雌幼鳥、マガンホオジロガモクビワキンクロ雌成鳥が飛来しており、これも酉年のおかげか。

しばらく、ここで観察を続けてもよかったが、新横浜公園から鶴見川沿いに下流へ向かうコースも良い探鳥地なので、ちょっと足を延ばすことにした。

この時期の亀甲橋付近は木々のてっぺんの止まるチョウゲンボウ、川面ではキセキレイセグロセキレイハクセキレイタヒバリセキレイ科4種が一度に観察できる場所であるが、今日はどれも観察できない。

ここから鶴見川沿いに草原が広がり、アオジホオジロモズジョウビタキなどが多いが、今日はアオジがパラパラと観察できるだけ。

更に進むと新羽の地下鉄車両基地付近に到着するも鳥の気配がほとんどない。

ここはベニマシコカシラダカツグミが観察されることが多い。

冬の小鳥のあまりの少なさに戸惑いつつ、救いを求めて?川面を観察するも常連のキンクロハジロホシハジロカワセミもいない。

新羽大橋経由で東急大倉山駅に出て2017年の探鳥を無事終えた。

2018年1月13日15時の時点でクビワキンクロ雌を確認しました。水際の草むらに入って死角になることもあるので注意です。睡眠時に特徴あるくちばしを背中に隠している場合でも、ホシハジロ雌のように目の後方に涙が流れるような顔模様は見えることが多いので注目です。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ムクドリ
ホシハジロ
コガモ
クビワキンクロ雌
オカヨシガモ
ハシビロガモ
スズメ
オオバン
カワラヒワ
ハシボソガラス
トビ
ノスリ
カワウ
キジバト
ホオジロ
ヒヨドリ
アオジ
シジュウカラ
モズ
ハクセキレイ

計21種

野鳥 オオマシコ 2017.12.24 岡谷市

今回はオオマシコ特集です。

成鳥雄の分かり易い赤い個体ではありませんでした。

今回観察した個体は2羽(以下の個体A、B)ともに赤みが非常に薄いので、現場での判断は雌の若鳥ではないかということにして、帰宅後に何冊かの手持ちの図鑑で調べてみました。

2個体ともに雌第1回冬羽とした理由

個体A

個体B Aより更に赤みが薄い

それでは2個体の識別をしてみましょう。

前提としてオオマシコはどうやら3~4年かけて成鳥になるようで、成鳥に進むにつれて体色は濃くなります。

まずは、雄の若鳥の検討からしましょう。

雄のある分かり易い特徴は、額と喉に銀白色の模様があり、第1回冬羽でも少なくとも額には銀白色の模様があります。

また、第1回冬羽でも体全体の赤みは目立ち、個体A、Bのような体全体が淡褐色ではありませんので、この時点で雄ではなく雌です。

次に雌の年齢の検討です。

複数の図鑑を調べましたが、雌の年齢は現時点では体色の赤みの広さや濃淡で判断しているようです。

図鑑で第1回冬羽としている個体より明らかに赤みが薄いので、2個体ともと雌の第1回冬羽と判断しました。

※参考文献: ①新訂 日本の野鳥 山野の鳥 著 五百澤日丸 ・山形則男ほか 文一総合出版 ②新版 日本の野鳥  著 叶内拓哉ほか 山と渓谷社 ③日本の野鳥650 著 真木広造ほか 平凡社

参考画像 ベニマシコ雌との比較

オオマシコは全長17.5㎝、ベニマシコは15㎝です。

ベニマシコの方が尾が長いのに全長は短いので、オオマシコの方が胴体が大きいことが分かります。

ベニマシコ尾が長いこともあって体型はスマートに見えますが、オオマシコは胴体がふっくらして見えます。

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2枚とも2016.1.11登戸にて撮影

動画

個体Aの採食の様子です。

次は探鳥記で掲載した動画です。

最後に、今回は赤い成鳥雄はもちろん、成鳥雌や若鳥を観察・撮影できませんでした。

これらの画像があれば、性別や年齢を比較することや詳細な内容を掲載できることでしょう。

ネタと知識が揃い次第、続編を是非掲載したいものです。

野鳥 イスカ 2017.12.24 岡谷市郊外 

今回は長野県岡谷市で観察したイスカ特集です。

探鳥を始めた小学生の頃から、あの独特のくちばしをしたイスカは気になる存在で見たい野鳥でした。

毎年、寒い季節になると各地でイスカの観察の便りを聞きますが、観察できる場所が遠いか既に飛び去った後の話で、なかなかご縁のない野鳥でした。

ご縁のない野鳥ということでタイミングが合えばどこかで出会えるだろうと気長な気持ちでいたのですが、昨年知り合いから横浜の野島の松林でイスカが観察された話を聞いてビックリ!

まさか横浜で観察されるとは!

横浜バーダーとしては飛来した嬉しさと見逃した悔しさで複雑な心境でした。

それ以降、イスカを見たい気持ちが高まっていたので、今回はじっくりとたくさんにイスカを観察できて良かったです。

それでは画像と動画をどうぞ。

イスカの雄

 

動画

もうつぼみが付いていないのか白樺の樹皮のくぼみをほじっているようです。

最後に飛び出しのスロー映像があります。後ろ姿も要チェックです。

イスカ雌

動画

探鳥記 2017.12.24 諏訪湖・野辺山高原 12:45~16:45 晴れ

諏訪湖 12:15~12:45 

アルプスを見渡せる高原から諏訪湖畔へ。

湖畔からのんびりムードのカモ達を眺めると集中してオオマシコを探索した疲れが癒される。


諏訪湖畔からの眺め 左奥に八ヶ岳を望む

ハクチョウの飛来はまだのようだが、餌付け慣れしたのだろうカモ達は我々の存在に気がつくとどんどん寄った来て、しまいには上陸してくるカモもいた。


マガモ雄 肩羽に旧羽が残っているので、エクリプスから繁殖羽へ移行中の個体

 


オナガガモ雌の非繁殖羽 雨覆に淡色の羽縁があるので雌

この辺りではオナガガモが周囲のカモに比べて多かった。


カワイアイサ雄成鳥繁殖羽 遠目からだと側面の白さが目立つ。

カモをのんびり観察したいのだが、諏訪湖のオオワシ、野辺山のフクロウとこの後猛禽探索が続くので切り上げる。

諏訪湖で越冬するオオワシはグルの愛称を持ち、1999年1月の初飛来から19季連続で諏訪湖で越冬しているそうで、2日前の22日に今季初めて姿をみせたそうだ。

グルが観察される湖畔のポイントに移動する。

現場でお会いした地元バーダーによると、一時間前に湖畔そばの山の斜面で確認するも裏の谷の方に飛び去ってしまい、本日の観察は厳しいとのこと。

残念ではあるが、グルとの20季目の出会いを期待して次の目的地・野辺山高原に向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
オナガガモ
キンクロハジロ
カワアイサ
ミコアイサ
ヒドリガモ
オオバン
トビ
ハシボソガラス
ダイサギ
カイツブリ
ハクセキレイ

計12種

野辺山高原 14:30~16:45

野辺山高原の牧場付近に到着。


雪化粧の八ヶ岳を望む

この荒涼とした雰囲気の中でフクロウの探索を開始。

この画像のような風景を見ながら、フクロウがひっそりとこちらを警戒しながらじっと枝に止まっているイメージで探鳥する。

八ヶ岳が目の前に見えるまで奥へと進むもフクロウは発見できず。

しかし、ノスリが何回も現れてくれて車内を和ましてくれた。

日没近くなって時間がない。

森でのフクロウ探索から農耕地や荒廃地でのコミミズクや冬の小鳥探索に切り換えることにした。

場所や観察対象を変えても、この日の野辺山高原は野鳥の気配が少なく探鳥に苦労した。

そんな中で森の奥にいるヒレンジャクの小群を発見したのが一番の盛り上がりだった。

こういう時もあるとあると言い聞かせて、八ヶ岳山麓を後にした。

イスカオオマシコを観察でき、帰りの中央高速道も気持ち悪いぐらい空いていて良い一日となった。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ノスリ
ハシボソガラス
ヒレンジャク
カワラヒワ
コゲラ
ヤマガラ

計7種

探鳥記 2017.12.24 岡谷市郊外 9:30~11:45 晴れ

本格的な冬になると毎年鳥仲間と今年こそオオマシコイスカを見よう!と誓い合うのだが、数年来、空振りが続いている。

しかし、今回訪れる場所は鳥仲間の下見や情報から彼らとようやく会えることになりそうだ。

今回の観察ポイントは岡谷市郊外の諏訪湖を見下ろす場所で北・中央・南アルプスや八ヶ岳を展望できる絶景だった。


諏訪湖を眼下に、奥には八ヶ岳を望む。

現地に到着するとアルプスを望む展望に大興奮!


南アルプスを望む。左の頂から南アルプスの天然水で有名な甲斐駒ヶ岳、中央は富士山に次ぐ高さの北岳、左はなだらかで優雅な山容を誇る仙丈ケ岳。

しばらくアルプスの山容に酔いしれていると、背後から小鳥の鳴き声が聞こえて来た!

数十羽の群れでこちらに向かって飛んでくる。

小鳥の目指した先は我々の目の前のある白樺の木々であった。


白樺の木に止まるイスカの群れ 背景は北アルプス

双眼鏡でチェックすると、あのくちばしが目に飛び込んできた!

イスカだ!!


冬枯れの木々に突然華やかな実が!

突然のそしてたくさんのイスカの登場に周囲は大興奮!


朱色とくちばしが目立つイスカ

雄の艶やかさはないが渋さが漂うイスカ

イスカといえば、松林で松ぼっくりをあのくちばしでこじ開けるイメージが強かったので、白樺での採食は新鮮な驚きだった。

直ぐに飛び去ってしまうのではないかと心配しながら、しばらく待ちに待った出会いを楽しんだ。

動画

イスカの脚掻きは翼を下げて脚を翼越しにして頭を掻く間接法を採用。

イスカの群れはその後しばらくは小群に分かれて白樺の木々を飛び去っては戻ってくるの繰り返していた。

一通りイスカをじっくり観察・撮影できたので、今度はもう一つの目標であるオオマシコを探そう!

私はスコープを置きに車に戻ることにして、他のメンバーは先に探索に向かうこととなった。

後からのんびりと探索しながら合流すると、すでに他のメンバーが2羽のオオマシコを観察していた。

撮影画像を見ると雌の若い個体のようだ。

オオマシコとの出会いを求めて、1時間近く目撃ポイント周辺、更に奥まで探索範囲を広げるも見当たらない。

観察できないのでは?と一人でイスカを観察した周辺に戻って探索中にメンバーから携帯に吉報が入った。

猛然と400m近くをダッシュして現場に到着!

とっさに目の前に動くものを見るとオオマシコだった!

頭部と胸元が薄っすら赤い雌第1回冬羽

道路脇で採食中のオオマシコとのご対面となったが、10秒ぐらいでいなくなってしまった。

今回も2羽で行動していたとのこと。

オオマシコの採食ポイントはいくつかあって、順番に回っていると推測したので、しばらくはこの場所に戻らないと思って、先の方にまた一人で探しに行くことにした。

気配のないまましばらく進むと後方の方で他のバーダーが血相を変えて先ほどのポイントの方へ走っている。

しまった!またあの場所で出たのか!と本日2回目のダッシュで現場に急行。

今度は2羽のオオマシコの採食をじっくり観察することができた。

動画

オオマシコベニマシコに比べると胴体が丸く大きく見える。

前の画像個体より赤みが強いオオマシコ雌第1回冬羽

先日まではもっと多くのオオマシコがいたようだが、今回はこの2羽だけのようだ。

先ほどまで見つけるのに必死っだったのに一度観察してしまうと今度は欲深いもので真っ赤な成鳥雄が見たくなった。

真っ赤な雄は次回に楽しみにして、次の目的地の諏訪湖畔に行くことにする。

長年諏訪湖で越冬するグルという愛称のオオワシが今シーズンも飛来したそうなので是非観察したい!

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ヤマガラ
ヒヨドリ
イスカ
ツグミ
シジュウカラ
オオマシコ
シメ

計7種

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

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