キアシシギの採餌を記録した動画です。
2014.5.1に横浜市の平潟湾で撮影しました。


キアシシギの採餌を記録した動画です。
2014.5.1に横浜市の平潟湾で撮影しました。
三番瀬から葛西臨海公園へ。
まずは西なぎさから探鳥スタート。
なぎさにかかる橋の中央付近は周囲の中でも高いので、実は東なぎさをのぞくには良い観察場所である。
毎回ここから取り敢えず東なぎさをチェックする。
今回もスコープでのぞくと、採餌中の大きいシギが目に入る。
くちばしが頭3個分の長さなのでホウロクシギかダイシャクシギか?全身褐色で白い部分が見えない。
ホウロクシギだ。
幸先の良いスタートで気分よく更に探していると、今度は浜辺近くでまた同様の大きさのシギを見つける。
太陽を受けて下腹の白がハッキリと見える。
ダイシャクシギだ。
見比べるとその違いが分かる。
似たもの同士を同時に見ることは良い勉強になる。
もっと近くで見ようと西なぎさの奥へと向かう。
目の前の浜辺の杭の上には夏の海辺の妖精コアジサシが、水路には夏羽のカンムリカイツブリがいる。
東なぎさの浜辺には約200羽のミヤコドリが集結。
もうすぐ繁殖地に向かうのだろう。
先ほどのホウロクシギとダイシャクシギは相変わらず採餌中。
葛西名物クロツラヘラサギも確認。
動画の前半はダイシャクシギ、後半はクロツラヘラサギとホウロクシギ。
次に鳥類園に向かう。
同行メンバーが観察センターから葦原付近にいるタシギを発見。
今シーズンはこれで見納めかなぁと思い、普段よりじっくり観察。
左奥では白鷺が1羽草地にたたずんでいる。
夏鳥のチュウサギだ。
こちらは久々の再会だ。
センター情報だと葦原にオオヨシキリも到来したとのこと。
来週末は葛西臨海公園と谷津干潟で自分の担当する探鳥会を行うことになっている。
当日は今回より更に充実した探鳥ができることを祈って葛西を後にした。
ホウロクシギ
ダイシャクシギ
コアジサシ
オオバン
カンムリカイツブリ
ミヤコドリ
ダイサギ
アオサギ
クロツラヘラサギ
コサギ
ユリカモメ
アオアシシギ
スズガモ
ヒヨドリ
ウミアイサ
カワウ
ハシブトガラス
スズメ
ムクドリ
カルガモ
コガモ
タシギ
チュウサギ
オカヨシガモ
カイツブリ
ホシハジロ
キンクロハジロ
バン
オナガ
計30種
ハヤブサがシギチドリを飛ばした後が気になる。
どんな光景が待っているのか?
干潟は先ほどより潮がかなり満ちてきており、シギチドリは干潟上に見当たらない。
何とか1羽でもシギチドリを見つけるぞ!とスコープで探すと、遠くのネットの上にシギチドリがずらっと並んでいるではないか!
ラッキーなことに、さきほどは観察できなかったチュウシャクシギやオオソリハシシギ雄もいる。
オオソリハシシギ雄の鮮やかな赤褐色の繁殖羽が遠めからでも目立ち綺麗だ。
ざっと数えてチュウシャクシギ2、オオソリハシシギ72、キョウジョシギ4、その他ダイゼン、ハマシギなどが多数。
オオソリハシシギの群れはどこから飛んできたのだろうか?
もしかしたら長い渡りから到着したばかりかも。
じっとしているので、シギチドリ同士の大きさ比較の勉強になる。
ダイゼンの意外な大きさには毎回驚いたり、オオソリハシシギの雄雌の差も分かる。
せっかくなので船橋側の堤防を観察する。
海面にはいまだ滞在中のスズガモの小群がいるだけ。
防波堤の上は潮が満ちてくるとシギチドリの絶好の避難場所となるのだが、今日は何もいない。
次の探鳥地、葛西臨海公園に向かう。
続きは次回。
チュウシャクシギ2
オオソリハシシギ72
キョウジョシギ4
ダイゼン
ハマシギ
カワウ
スズガモ
ミサゴ
ハシブトガラス
計9種
三番瀬から谷津干潟へ。
前日の谷津干潟のセンター情報ではシマアジがまだ滞在しており、オオメダイチドリが観察されているとのこと。
まずはシマアジがいるというセンター脇の淡水池へ。
シマアジ雄のあの白い眉斑が頭に駆け巡る。
早く見たい!
観察窓から食い入るようにシマアジを探すが見当たらない。
昨夜のうちに抜けってしまった鴨!
葦原の中に白い物が動く。
シマアジの眉斑か?いやいや、ハシビロガモでした。
抜けたものはしょうがないと勝手に言い聞かせて、干潟に向かう。
相変わらずアオサが多い。
センター前には白鷺の群れがいる。
ダイサギ、チュウサギ、コサギとそろっている。
それぞれのサギの大きさやくちばしなどの部位を比較する。
さて、これからシギチドリを探鳥するぞ!とざっと見渡すが、シギチドリがいない!
どうしたものかと右手を見るとバーダーがたくさん集まっている。
そこには久々に見るオオメダイチドリ。
まだまだオレンジ色の部分が見えず繫殖羽という感じではない。
休憩中なのか活動が鈍い。
時々周囲を見渡したり、数歩とぼとぼ歩くだけ。
不意にオオメダイチドリがしゃがみこむ。
また、ハヤブサか!勘弁!勘弁!と早合点するが、自衛隊のヘリコプターを見ての反応と分かる。
付近にメダイチドリがいるので、大きさ比較をしてみる。
脚は長く見えるが、くちばしはそれほど長くはない印象だ。
他のシギチドリも探すが見当たらない。
来週はシギチドリ探鳥会を谷津で行うため、今日のシギチドリの種類・数の状況では少し不安だ。
帰り際、駐車場の奥の森からセンダイムシクイの声を聞く。
なんか得した気分だ。
来週の探鳥会は大丈夫と言い聞かせて谷津干潟を後にする。
ハヤブサ飛ばしからどこまで持ち直しているか?三番瀬に向かう。
続きは次回。
ウグイス
シジュウカラ
ヒヨドリ
コガモ
カルガモ
コサギ
ハシビロガモ
セイタカシギ
チュウサギ
ダイサギ
オオバン
ヒドリガモ
オオメダイチドリ
メダイチドリ
センダイムシクイ
計15種
そろそろシギチドリの春の渡りが楽しめる時期だ。
今回は葛西臨海公園・三番瀬・谷津干潟と東京湾最奥部のシギチドリの探鳥地を巡ることにしよう。
まず向かった先は三番瀬。
神奈川方面からだと葛西から順に西へ移動、あるいは谷津干潟から順に東へ移動が自然な流れだが、①ちょうど干潮へ向かうタイミングであること②なるべく干潟に人が入る前の時間に観察することを考えて三番瀬からスタートした。
干潟の前には干潟を高い所から望める施設が建設されていた。
まだオープンされていないが、どんな光景が見られるのか今から楽しみだ。
ただ、ここからシギチドリ観察はちょっと厳しいか?
干潟の前の立ち、最初に目に飛び込んできたのは何百羽?のカワウの大群の飛翔である。
大群が視界から消えたところで干潟に目を移す。
かなり遠くまで干潟となっている状態で、驚いたことに潮干狩り用の囲いのネットが広範囲に設営されて、干潟にいるシギチドリまで近づくことができない。
まぁ、どんな状況でも受け入れて楽しむのが大事と、観察を始める。
まずは目の前に小型のシギの群れがいる。
腹が黒くなったハマシギだ。
きちんと見ると腹黒にも個体差があり、見ていて楽しい。
ハマシギの識別点は、冬に観察する場合には下に曲がる特徴的なくちばしにまずは注目する一方、繁殖羽になっているこの時期は腹黒に注目ことが一番簡単で確実である。
ネット際には三番瀬では珍しいムナグロの群れが休んでいる。
ムナグロは干潟よりも畑や草地などで観察されることが多く、三番瀬のような干潟にいることは少ない。
そばにいるダイゼンと見比べると、ムナグロは姿は似ているが大きさに差があるのが分かる。
太陽光線を浴びて背中が金色に輝いて美しい。
正に英名のGolden Ploverだ。
ハマシギの群れが飛び上がって何回か上空を旋回してどこかへ飛んで行った。
地上にいるシギチドリもいつの間にか少なくなっていた。
その時はあまり意識していなかったが、同行者が干潟に降りているハヤブサを発見して、理由が分かった。
ハヤブサの出現でシギチドリ達が驚いて逃げてしまったのである(鳥業界では、ハヤブサに飛ばされたという表現が使われる)。
このハヤブサ、獲物を持っていないので狩りに失敗したようだ。
シギチドリ探鳥での最大のリスクはハヤブサを筆頭とする猛禽類の出現だ。
今回もハヤブサにより突然の中止を余儀なくされた。
ハヤブサは大好きな野鳥の1つだから、この状況には複雑な思いだ。
同じ飛ばすなら獲物を捕まえてくれよ、ハヤブサ君!
同行メンバーとの協議で、シギチドリはしばらくは干潟に戻らないだろうから一度谷津干潟に行って再度三番瀬に戻ってこようと決めた。
谷津干潟に向かう。
続きは次回。
オナガ
ツバメ
ハマシギ
ムナグロ
オオソリハシシギ
ダイゼン
コサギ
ユリカモメ
ダイサギ
カワウ
スズガモ
ウミアイサ
ミユビシギ
ハヤブサ
セグロカモメ
ハシボソガラス
アオサギ
ムクドリ
計18種
じっくりカワガラスを観察したので、さらに奥に進み、例年コマドリやミソサザイが観察できる場所に向かう。
付近のせせらぎからはミソサザイが、木々の高い方からはオオルリがその姿と美声を披露している。
周囲には日曜日ということもあってか、コマドリ目的?のバーダーやカメラマンが多数。
しばらく待つがちょっとコマドリも出にくい状況と判断して、大山へ向かう登山道を途中まで歩くことにする。
登り始めてすぐにイカルのユーモラスな声がする。
声の方を探すと斜面にイカルが5羽採餌中。
今度は杉林の上の方からコマドリのさえずりが聞こえて来る。
コマドリは地上付近や枝止まりでも下の方の枝でさえずっているイメージがあるので違和感があったが、そういえば以前8月の上高地でも上の報で囀っていた。
近くで鳴いているので何とか見ようと、久々に気合を入れて道なき斜面を登ったが確認できず。
この辺りは野鳥密度が濃いのか続いてクロツグミの美声が聞こえてきた。
何とか姿を見たい。
クロツグミは木のてっぺんで囀さえずるイメージがあるので、周囲の木々を見渡せる場所に移動して木のてっぺんに絞って探鳥する。
すると、こちらを向いて鳴くクロツグミを発見!
距離は相当離れているが、遠目からでも黄色のくちばしがハッキリと見える。
こちらを向いているので、距離以上に近くに聞こえる。
クロツグミを十分楽しんで再び登り始める。
高度が上がったせいかヒガラの声が聞こえてくる。
ヒガラが近くまで寄って来たので姿を観察。
やはりシジュウカラより体は小さいと再認識する。
野鳥の声が不活発になったと感じた地点で下山を開始。
先ほどのコマドリポイントでは杉林だけでなく遠くの草地からも美声が聞こえるが、観察にまたも失敗。
下山して再度コマドリ、ミソサザイポイントに向かう。
先ほどよりバーダーやカメラマンが増えたようだ。
コマドリはあれからずっと観察されていないそうだ。
夕方、人が少なくなるまでコマドリは観察できないだろう。
そばのせせらぎでミソサザイが盛んにさえずっているのをじっくり観察して、次の探鳥地に向かうことにした。
カケス
ヤブサメ
ミソサザイ
カワガラス
アオゲラ
イカル
ヒヨドリ
ウグイス
オオルリ
コマドリ
クロツグミ
カワラヒワ
メジロ
センダイムシクイ
ホオジロ
ヒガラ
エナガ
計17種
カワガラスのヒナがようやく巣だったので、日向薬師に行った。
到着して直ぐに川の流れの中で活発に動く幼鳥を発見。
カワガラスの親は全身が黒というよりはチョコレート色をしている。
一方、幼鳥は小さい白斑が全身にちらばり、羽縁の白が目立つ。
体型は尾が短く足が体の割に大きく見えてヤブサメのようだ。
この幼鳥、しきりに水際の石にこびりついているものを突いたり川底に潜ったりしてエサを探している。
さすがカワガラスの幼鳥。
すでに水を恐れない様子。
※動画でどうぞ。滝の近くなのでBGMは水音です。
確認画像
今回は2羽の幼鳥を確認。岩場の白い部分はフンの跡。これを見れば幼鳥の好きなポイントが分かる。
突然、幼鳥が大きな声で鳴きながら翼をバタつかせる。
翼に虫でも付いていて振り払っているのか?
その直後、黒い物体が瞬時に幼鳥に近づいた。
親鳥が幼鳥に餌を与えて来たのだ。
今回この動作を把握したので、給餌場面を動画に撮ることができた。
確認画像
親鳥がくちばしにくわえているのは何かの幼虫。
それにしても幼鳥の全身を使った必死のエサねだり。
あごが外れないか心配だ。
ちなみにカワガラスの好物はカワゲラ、トビケラ、カゲロウ等の水生昆虫やその幼虫などである。
親からの給餌だけでなく、自ら積極的にエサを探している姿はたくましく微笑ましい。
今は歩き回るだけだが、翼が成長すれば自由に動き回れて親離れも近いことだろう。
途中からもう1羽の幼鳥が見かけなくなったのが気がかりだ。
じっくりカワガラスを観察したので、さらに奥に進み、例年コマドリやミソサザイが観察できる場所に向かう。
続きは次回。
カケス
ヤブサメ
ミソサザイ
カワガラス
アオゲラ
イカル
ヒヨドリ
ウグイス
オオルリ
クロツグミ
コマドリ
カワラヒワ
メジロ
センダイムシクイ
ホオジロ
ヒガラ
エナガ
計17種
前回2017.4.15の二子山探鳥会でオオルリのさえずりの中にジュウイチの「ジュウイチ」の鳴き声が入っている動画を撮りました。
オオルリの代表的なさえずりは「ピールーリーリー、ジジッ」や「ポイヒーピピ」などですが、「ジュウイチ」という節は通常入りません。
昨年ここ二子山でオオルリの「ジュウイチ」アレンジバージョンを初めて聞いて以来ずっと気になっていましたが、今回も同じエリアで再度聞くことができました。
以下はその動画で撮影時間が夕方17時過ぎであり、かつ手持ちでの撮影となったので、非常に見にくいと思いますがご容赦下さい。
「ジュウイチ」の部分は0.07秒と0.47秒辺りで聞こえます。
以下はジュウイチの鳴き声です。
この動画のオオルリのさえずりに似ていると思いませんか?
鳴き声がだんだん速くなって行きます。
私にはヒステリックな鳴き声に聞こえます!
ちなみにジュウイチはカッコウ、ホトトギス、ツツドリなどと同じカッコウ科に属し、主にオオルリ、コルリ、ルリビタキに托卵します。
托卵される鳥がどれも青い鳥であるのは単なる偶然か?
それとも深い意味があるのか?
これは後日また考えたいと思います。
話を戻します。
なぜ、オオルリのさえずりにジュウイチの鳴き声が入ってしまったのでしょう?
そう聞こえるだけなのか?単なる偶然なのか?そうですと言ってしまうと終わりなので続けます。
ここからが私の仮説ですが、ジュウイチは托卵するためにオオルリの親の動きを把握すべく付近に生息して、隙あらばオオルリの巣に卵を産み落とす段取りのはずです。
近くで共に生活しているわけなので、オオルリはジュウイチのけたたましい鳴き声をよく聞いていたことでしょう。
そのため
①オオルリの成鳥がジュウイチの声を気に入って?意識的に自分のさえずりに組み入れてしまったケース
②オオルリのヒナが巣立つまでの間に、ジュウイチの声がヒナに刷り込まれてしまったケース
により、「ジュウイチ」とさえずるのではないかと考えました。
ちなみにケース①は例えばクロツグミは他の野鳥のさえずりを自分のさえずりの中に取り入れることをよく行いますし、カケスは鳴きマネ名人というあだ名があります。
オオルリも実はこの手の野鳥なのか分かりませんね。
現時点では答えが見つからないのですが、二子山でオオルリの声を聞いてこんなことを考えてみました。
本日は夕暮れ探鳥会なるものを二子山で行った。
夕暮れに行ったのは、①明るい時間帯はウグイスや渡ってきた直後のオオルリ、センダイムシクイ、ヤブサメなどの姿を観察したり鳴き声を聴くため、②暗い時間帯はフクロウやミゾゴイの鳴き声をあわよくば聴くためである。
コースは大山林道を往復するコースで、折り返し地点の林道終点で日没を迎える予定である。
大山林道手前にある橋付近の斜面や林道入口の辺りでは、例年この時期になると2つのポイントでオオルリが美声を披露してくれるのだが、今日は聞こえない。
今年はすでにオオルリの観察記録があるので、どこかしらで観察できるとは思う。
しかし、確認するまでは企画者としては安心できない。
3か所目のオオルリポイントに近づくと、ようやく懐かしいオオルリの「ピールーリーリー、ジィジィ」という伸びやかな美声が高い所から聞こえて来る。
今年も同じ枯れ枝でさえずっている。
しばらくその姿と美声を味わう。
オオルリは渡来直後は主に縄張り宣言や雌への求愛活動のために木のてっぺんなど高い所でさえずる。
なので、この時期は下からのオオルリ観察となり、見たい上面の瑠璃色よりも下部の白い部分を見る機会が多くてもどかしい。
ウグイスの美声を聞きながら林道を進む。
二子山のウグイスは本当に綺麗に聞こえる。
美声の持ち主がそろっているのか?
狭い谷沿いという地形がそうさせているのか?
4か所目のオオルリポイントに近づくと、ここでも今年さえずりが聞こえてくる。
ここのオオルリは他とは少しさえずりが異なる。
さえずりの途中か最後にジュウイチに似た「ジュウイチ」と鳴くのである。
その声がこちら(⇦ここをクリック)
昨年初めて聞いて注目したのだが、今年も同じようなさえずりである。
昨年と同じ個体かな?
昨年の探鳥会は日没後ここで幸運にも山の奥の方からミゾゴイの声を聞いた。
今年はどうなることやら?
ちなみにミゾゴイは夜行性ではないが、繁殖期は夜に鳴く。
それも日没後30分後くらいから鳴き始めるそうだ。
19時まで参加メンバーとミゾゴイの動画を見ながら静かに待つ。
しかし、今年は鳴き声が聞こえない。
残念だが、復路の途中で聞こえる可能性もあるので、戻ることにする。
夜の森は静かで怖いくらいだ。
一人では怖くて歩けないだろう。
懐中電灯で足元を照らして慎重に歩く。
途中で参加メンバーが太鼓を叩くような音を何度も聞く。
私は最後尾にいたので聞き漏らしたが、どうやらツツドリの声のようだ。
参加メンバー同士で検討するも確信が持てないので、今回は野鳥リストに敢えて入れていない。
そして遂にその瞬間がやって来た!
「ボォー、ボォー、ボォー、ボォー」の4コールが遠くの山の方から聞こえて来る。
待ちに待ったミゾゴイの声である。
願望が強すぎて幻聴かと一瞬、耳を疑ったが、、、。
今度は全員が聞くことができた。
今年も二子山のどこかに飛来してくれたのだ。
観察できなくても存在を確認するだけで嬉しい。
参加メンバー同士で聴いたことを興奮気味に確かめ合いながら喜ぶ。
企画者としては最高の瞬間だ。
アンコールを期待したが、それ以後は探鳥会終了までミゾゴイの声は聞こえなかった。
今回、ミゾゴイの声を聞けてラッキーだったが、更に探鳥会をより充実したものとしたのは参加メンバーの野鳥以外の話だ。
天文に詳しいメンバーが夜空を眺めながら星座を解説したり、夜空を輝きながら移動する国際宇宙ステーションを見つけてくれた。
また世界で最も二子山に詳しい?Sさんが暗闇で光るクロマドホタルの幼虫を解説してくれた。
もちろん、ミゾゴイやフクロウなど夜の声を聞くことがメインだが、探鳥会の良いところはこういう野鳥以外の話を聞けることだとつくづく思う。
ジュウイチ似のオオルリの鳴き声、国際宇宙ステーションの輝き、クロマドホタルの控えめな光、遠くからのミゾゴイの声、そして無事探鳥会を終えることができたことに感謝。
イワツバメ
メジロ
ムクドリ
ヒヨドリ
カワラヒワ
ホオジロ
ウグイス
ハシブトガラス
シジュウカラ
アオゲラ
オオルリ
カルガモ
ヤブサメ
ヤマガラ
センダイムシクイ
コゲラ
エナガ
ミゾゴイ
計18種
ミゾゴイを間近で観察したくなったので野毛山動物園へ。
横浜市立野毛山動物園はJR桜木町駅から歩いて約15分の横浜市の中心部にある。
開園は昭和26年で現在100種類以上1000個体以上の動物を有し、今時珍しく入場無料の動物園である。
いつもはじっとして動かないミゾゴイだが、今回はエサがあるのか時々ゆっくり動く。
隣のゲージがインコなのだが、声も姿もにぎやかでミゾゴイと対照的で面白い。
ミゾタロウという名なので雄だったのか。
ぎこちない歩き方をするので、脚を怪我して自然放鳥できずに、飼育されているのだろう。
これは動画でとらねば。
エサは肉だが、野生のミゾゴイはミミズが大好物。
画像にはないが、エサの付いたくちばしを容器に擦り付けて掃除していた。
ちなみに横浜市繁殖センターでは2015年、2016年と2年連続ミゾゴイの繁殖に成功しました。
今年の繁殖を祈るとともに繁殖の成功で新たに分かったミゾゴイの生態が公表されることを望みます。
みなさん、野生のミゾゴイはなかなか見ることはできませんので、雰囲気も含めてミゾゴイを野毛山動物園で観察することをお勧めします!
一度観察しておくと、フィールドでミゾゴイを探す時あるいは不意に出くわした時に役立つことでしょう!!
野毛山動物園では、もちろんミゾゴイの他にも鳥が展示されている。
その他、キジ、インドクジャク、コンドル、ブロンズトキ、ホオアカトキ、シロトキ、キンクロハジロ、オシドリ、コガモ、マガモ、オナガガモなど。
フィールドで野鳥観察するだけでなく、動物園で間近に観察することからも楽しく学べる。
雨の日などフィールドに行けない時は動物園に行くのもありだと思いました。