「関東エリア探鳥記」カテゴリーアーカイブ

探鳥記 2017.8.6 葛西臨海公園① 11:25~15:00 晴れ

三番瀬から葛西臨海公園へ。

余りの暑さに西なぎさをパスして鳥類園だけの観察にしようという案も同行メンバーの中で浮上したぐらいだ。

取り敢えず鳥類園で観察してから、西なぎさに行くか考えることにする。

ところが運悪く、少しでも鳥類園に近い駐車場へ止めようとするも、葛西臨海公園で開催される野外フェスティバルの影響で最も離れた第二駐車場へ止めることになってしまった。

炎天下の中で罰ゲームを受けたみたいなものだ。

しかたなく駐車場からは鳥類園より西なぎさの方が近いので、まずは日陰の全くない西のなぎさへ!

東・西なぎさ周辺

※葛西臨海公園で初めて探鳥なさる方へ。
葛西臨海公園の臨海部には東なぎさ・西なぎさがあり、立ち入り禁止の東なぎさの方が圧倒的に野鳥が多いです。そのため東なぎさ探鳥の際は、一般的には西なぎさの最も東なぎさ寄りの場所から観察します。
文章の冒頭で「橋の上から東なぎさをチェックする」とありますが、橋の中央付近が通り道では最も高い場所であり、遠いながらも東なぎさの湾内の様子が分かり易いので、この場所で探鳥します。

いつものように西なぎさにかかる橋の上から東なぎさの様子をチェックする。

ほぼ干潮の中で大きなシギが目に留まる。

くちばしが頭の3つ分の長さなので、ダイシャクシギホウロクシギのどちらか。

下腹と下尾筒の白が遠くからでもハッキリ確認できたのでダイシャクシギと判断した。

同行者が東なぎさの外側の岸で採餌中の別個体のダイシャクシギを発見。

こちらの個体の方が近くからじっくり観察できるので、向かうことにする。

通りすがりに西なぎさの様子を観察するもシギチドリの姿はなし。

熱い砂浜を通ってようやく水路の向こうの東なぎさの岸で採餌中のダイシャクシギとご対面。

白い下腹と下尾筒が分かり易い識別ポイント!
カルガモとの大きさに注目!

ダイシャクシギを観察中に突然スピーカーからビートルズの名曲が聞こえて来た!

なぜ、この場所、このタイミングでYesterday?

「炎天下×ダイシャクシギ×Yesterday」の真夏の共演?狂宴?

大好きなビートルズだが、久々にYesterdayを聴いた。

これからYesterdayを聴く度にこの光景を思い出すことだろう。

以下がその動画。

曲が終わった後にカニのようなものを捕まえている。

 

そばにはイソシギソリハシシギキアシシギと似たもの同士が勢ぞろい。

3種の大きさ、形、動き方を確認した。(関連記事あり ここをクリック)

東なぎさの中に目を向けると干潟にはたくさんのウミネコダイサギカワウがいる。

最近東西なぎさ周辺でズグロカモメの観察例が多いので探すことにする。

しばらくすると頭部が黒いカモメが東なぎさの遠くの干潟に1羽ポツンといるのを発見!

後頭部まで黒いのでズグロカモメと推察したが、かなり遠くて陽炎が立っている状況なので断定は避けた。

次に東なぎさの突端でよく目撃するキョウジョシギを探すも、発見できず。

日陰になる場所がないので、そろそろ限界だ。

この場から逃げるように鳥類園へ向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
ダイシャクシギ
キアシシギ
ソリハシシギ
イソシギ
カルガモ
カワウ
アオサギ
ダイサギ
ウミネコ
ヒバリ
キジバト

計12種

探鳥記 2017.8.6 三番瀬 8:10~9:40 晴れ

1週間ぶりの三番瀬。

シギチドリの戻り渡りの状況は、先週と同じか?それとも好転しているのか?

8時10分に到着。

本日の干潮は10時だが、沖合まで潮がずいぶんと引いている。

ざっと見渡すと潮干狩りの人達があちらこちらにいる。

さぁ、シギチドリはどこかな?と双眼鏡で探すと、正面にミユビシギの小群とキアシシギを発見。

キアシシギの「ピュイー」という声が干潟に響く。

数人のバーダーが右手奥に見えて、その先にいる大小さまざまなシギチドリの姿を確認。

他の場所を探したが、現時点ではそのエリアだけにシギチドリがいるようなので向かうことにする。

移動中にメダイチドリの小群を発見。

先週三番瀬でメダイチドリの群れが飛来していないことを心配していたが、ようやく解決!

繁殖羽の胸のオレンジ色がすすけて見えて、まさにこの時期のメダイチドリといった感じだ。

ようやく渡って来たメダイチドリ

メダイチドリの群れの中には一回り小さいトウネンを発見。

このトウネン、繁殖羽のオレンジ色と眉斑、特に目の後方の白が目立つ個体だ。

バーダー達のそばではオオソリハシシギ3羽、幼鳥、繁殖羽、換羽途中など様々なダイゼン、水際を駆け回るミユビシギの姿がある。

オオソリハシシギとミユビシギ達

前回会えなかったミユビシギの小群がいよいよ渡って来た!

前からダイゼン、オオソリハシシギ、ダイゼン若、ウミネコ
この距離感が良い!オオソリハシシギ

9時15分、突然オオソリハシシギダイゼンミユビシギの群れがいっせいに舞い上がり浦安方面に飛び去ってしまった。

しばらく舞い戻ってくることを期待して待つことにする。

その間、潮が引いた時に現れる沖合の岩礁を観察する。

岩礁では数十羽のミヤコドリキアシシギが盛んに採餌をしている。

ふと、周りを見ると潮干狩りの人達が増えており、これから更にシギチドリが安心して採餌できる状況ではなくなるだろう。

ということで、思っていたより早い時間で三番瀬を離れることとなった。

次は葛西臨海公園だ!と意気込む前に、ガリガリ君(アイスの製品名)を食べたくなった!

あまりの暑さにソーダ味とコーラ味の両手持ちで食べようかと考えたが、ソーダ味だけにしておいた。

この夏、何本のガリガリ君を食べることになるのだろうか?

見聞きした野鳥(観察順)

ダイゼン
ミユビシギ
キアシシギ
メダイチドリ
ウミネコ
トウネン
オオソリハシシギ
シロチドリ
カワウ
ダイサギ
コサギ
ハクセキレイ
ミヤコドリ

計13種

 

探鳥記 2017.7.30 三番瀬 12:20〜15:10 曇り

いよいよシギチドリの戻り渡り(北の繁殖地から南の越冬地への渡り)の時期が到来!

満を持して三番瀬に向かった。

今年の4月23日以来の三番瀬探鳥である。

まずは前回訪問時は工事中だった展望台がオープンしたので向かう。

なかなか立派な造りである

エレベーターが設置されていてビックリ!

せっかくなのでエレベーターで3階の屋上へ。

屋上からは三番瀬全体が見渡せて素晴らしい展望だ。

予想以上に視界が開けて良い眺め

なによりバーダーにとって嬉しいのは、向かって左隅にある堤防と奥にある湾内の様子が展望台から分かることだ。

以前は堤防まで足を運ばないと、堤防上で休んでいるシギチドリの群れや湾内のカモの様子を把握できなかった。

干潟に入る前に要チェック!

さっそくスコープで堤防上を見ると、越夏中(繁殖地に向かわずに繁殖期もそのまま越冬地にとどまっていること)のミヤコドリの群れが休んでいる。

他のシギチドリは展望台からはハッキリとは確認できず。

 

今度は正面に目を向けると干潟上にはシギチドリの姿はない。

今日はハズれたか?とじっくり探すとネット上にシギチドリの姿が。

かなり遠い距離だが、大きく反ったくちばしと胸から腹にかけての赤色が目立つ。

オオソリハシシギの雄だ。その隣には越夏中の若いダイゼンがいる。

もっと近くで観察したいので干潟に向かう。

できるだけ近くまで撮ったのが以下のが画像。

左がオオソリハシシギ雄、右がダイゼン

しばらくすると先ほどの堤防上で休憩していたミヤコドリの小群が前方を横切り右手の干潟に降りて採餌をし始めた。

その数、30羽近くだ。

越夏中ということで余程この場所がお気に入りなのだろう。

休憩明けのせいか盛んに二枚貝などを採餌したり、羽繕いしている。

それにしても発色の良いオレンジのくちばしだ。

遠くにいてもこのオレンジ色のおかげでミヤコドリだとすぐ分かる。

オレンジ色のくちばしが目立つミヤコドリ

ミヤコドリをたっぷり観察した後は、先ほどネット上で休んでいたシギチドリのその後が気になったので戻る。

以前シギチドリ達はネット上で休憩していたが、新手のシギが登場した。

下の画像がそのメンバー。

左からハマシギソリハシシギダイゼンキアシシギ

大きさを比べるとダイゼンの大きさが目に付く。

しばらくすると、シギチドリが干潟に降りて来た。

下の画像の左からオオソリハシシギハマシギダイゼン

現地で東京湾で熱心にシギチドリ観察をしている知り合いと会ったので、今シーズンのシギチドリの動向を質問する。

知り合いの話によると、ここ最近では今年は一番状況が悪いそうで何よりメダイチドリの群れが渡って来ていないことを気にしていた。

単なる渡りの時期が例年より遅いだけなのか?

シギチドリの減少で渡来数が減少しているのか?

渡りのコースに変化が生じたのか?

まだ今年のシギチドリの戻り渡りは始まったばかりである。

期待と不安の中で三番瀬を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ミヤコドリ
オオソリハシシギ
ダイゼン
ウミネコ
カワウ
ダイサギ
キアシシギ
コチドリ
ハクセキレイ
スズメ
ハシブトガラス
ソリハシシギ
ハマシギ
コサギ
オオセグロカモメ

計15種

探鳥記 2017.6.24 コジュリン公園 15:30~17:30 晴れ

コジュリン公園周辺はGWに来て以来だから1カ月半ぶりだ。

※参考までに前回の様子は2017.5.6利根川中流域①(⇦ここをクリック)

前回は少し早すぎたのかタイミングが悪かったのか、コジュリンオオセッカ達と出会えなかった。

今回は観察できるだろうか?

今回は前回と異なり駐車場に駐車することができて、まずは一安心。

堤防に上がると公園内を見下ろせるバルコニーが設置されている。

鳥との距離はあるが観察しやすい場所だ

さっそくコジュリンのさえずりが正面から聞こえてくる。

距離はかなり遠いが、コジュリンは繁殖期になると頭部全体が黒くなるので、まずは黒い部分に注目すると意外と見つけやすい。

と、ここまでは一般論だ。

実際は第一発見者から場所を教えてもらうが、どこを指しているのか分からない。

草原のような場所だと分かり易い目印がないから大変だ。

特に奥行きの説明が難しい。

何とか探し出してやっと観察できた。

遠くからでも黒い頭が目立つ

動画 コジュリンのさえずり(⇦ここをクリック)

 

参考画像

コジュリン 2016.5.5 稲敷にて

 草原では数羽のセッカが活発に動き回っている。

「ヒッ、ヒッ、ヒッ」と鳴きながら上に飛んで、「チャッ、チャッ、チャッ」と下に降りて来る典型的な動作を何度も観察できた。

そして隣の草原から「ジュクジュクジュクジュク」というオオセッカのさえずりが聞こえて来た!

まずは存在を確認できて嬉しい。

久々に姿を見たいので草原を見下ろせる場所に移動する。

オオセッカの生息している草原

観察場所が良かったため、鳴きながら草の上を飛んでいる姿はもちろん、着地した地点で草のつかまっている姿もじっくり観察できた。

今回は何回も飛んでいる姿を見ることができた。

その時の動画オオセッカの飛翔(⇦ここをクリック)

さえずりながら飛翔する範囲は10m四方くらいか。

このエリアでは競合するオオセッカは確認できなかったので、元来縄張りの範囲は狭いかもしれない。
遠くからでは茶色の長い尾が目立つ

オオセッカ観察を楽しんでいる最中にチュウヒが突然現れた。

しばらく周囲をフワフワと舞った後、飛び去って行った。

前回観察したチュウヒと同一個体だろうか。

やはり翼の角度は浅いV字の状態

一通り見たい野鳥を観察できたので、満足して帰路につく。

最後に

やはりコジュリン公園の名前が付いているので、コジュリンがこれからも生息できる環境であってもらいたい。

ここは撮影目的なら鳥との距離が遠いので厳しい面もあるが、スコープでの観察には最適な場所だ。

オオセッカセッカオオヨシキリコジュリンの姿と鳴き声、行動をきちんと観察できるので、個々の野鳥だけでなく種別の比較を勉強したい人にはオススメの場所だ!

 

見聞きした野鳥(観察順)

ヒバリ
コジュリン
セッカ
オオセッカ
オオヨシキリ
ウグイス
スズメ
アオサギ
チュウヒ
キジ
カルガモ
コサギ
チュウサギ
ダイサギ
ムクドリ

計15種

 

探鳥記 2017.6.24 印旛沼 10:00~10:45 晴れ

印旛沼の近くに住んでいる鳥仲間のお誘いを受けて印旛沼で探鳥することになった。

前回訪問時は2016.7.16。

初めて探鳥する場所だったので、探鳥ポイントが分からずにずいぶん苦労した思い出がある。

鳥仲間に案内された場所は前回私達も探鳥した場所だった。

車外に出ると早速サンカノゴイの重低音の鳴き声が聞こえて来た。

鳥仲間の話によるとサンカノゴイの鳴き声はアシ原の奥の別々の場所から聞こえてくるとのこと。

2羽はこのアシ原に少なくともいることになる。

ただし、この時期とこの時間帯ではアシ原から姿を出すことはめったにないそうで鳴き声の鑑賞になりそうだ。

このアシ原のオオヨシキリとヨシゴイの密度は凄い

いつもの通り、オオヨシキリは元気にさえずっている。

この鳴き声を聴きながらオオヨシキリのメスがオスを選ぶ鳴き声の基準は何か?とふと考えてしまった。

音量なのか?回数なのか?抑揚なのか?単なる好みの問題か?

動画オオヨシキリのさえずり(⇦ここをクリック)

口を大きく広げて今日も叫ぶオオヨシキリ

印旛沼の周囲のアシ原ではヨシゴイを普通に観察できる。

狭いアシ原でも数羽はいる感じだ。

特に目の前に広がるこのアシ原では数分置きにヨシゴイが右に左に目の前を飛翔していく。

凄い密度だ!

1996年頃、葛西臨海公園の淡水池でもこのぐらいのヨシゴイ密度があり、当時は興奮して観察したのを覚えている。

このヨシゴイ、たくさんいるのだが、姿を見ることは目の前を飛びながら通り過ぎる時ばかり。

じっくりスコープで観察したい。

ヨシゴイがアシなどに止まっている時は全身がほぼ褐色に見えるが、飛翔すると体の上面にかなりの範囲で黒い部分が現れる。

昔、初めて飛翔する姿を見た時に黒色に引っ張られて何の鳥か分からなかったことがあった。

飛翔時にどの部分が黒く見えるかに注目!
ヨシゴイ 2016.7.16 印旛沼にて

この場を去るまでにサンカノゴイの鳴き声を何回も聴くことができた。

今回の鳴き声でも大きいと感じたが、もっと早い時期なら車内にいても鳴き声がハッキリ聞こえるそうだ。

印旛沼の主、カンタ君

帰り際、ここの名物、モモイロペリカンのカンタ君に挨拶に行く。

前回訪問時にはその存在すらも知らなかった!

漁船の上にくつろいでいる。じっとしていると置物みたいに見える。

ちなみにこのカンタ君、もともとは飼育個体で印旛沼には1994年から住み着いているそうだ。

 

見聞きした野鳥(観察順)

サンカノゴイ
ヨシゴイ
オオヨシキリ
セッカ
ウグイス
カルガモ
バン
カワウ
スズメ
アオサギ
ムクドリ

計11種

探鳥記 2017.6.11 奥日光③ 戦場ヶ原 7:10~13:30 晴れ

光徳牧場から湯滝へ。

スタートしてすぐ売店の裏でミソサザイを発見。滝の音に負けないくらいの音量でさえずっている。

毎回この辺りでミソサザイを観察できている。

湯川のせせらぎを右手に聴きながらハイキングコースを進む。

川面を黒っぽい鳥が通り抜ける。カワガラスだ。

水面を泳いだり上陸したりと忙しくエサを探している。

湯川の主!カワガラス

同行者がコルリを発見!

コルリは声・色・形良しの大好きな鳥だ!

どうやら歩道沿いで採餌中の様子。

ホッピング(両脚をそろえて飛び跳ねて移動する⇔ウォーキング)する姿がこれまたかわいい。

コルリ参上!
羽虫を捕まえた!
背中の青も綺麗!

コルリ観察の夢中になって気がつかなかったが、森の中はエゾハルゼミの声であふれている。

鳥の鳴き声が聞きづらい中、頭上のオオルリのさえずりを何とかキャッチする。

湯川流域は野鳥の種類も数も豊富な方ではあるが、この状況だと探鳥は目視中心となって苦労する。

泉門池(いずみやどいけ)に到着。

ここはハイキングコースの真ん中辺りの地点で休憩するには最適な場所。

泉門池から男体山を望む

周辺の景色を見ながら休憩しているとカワガラスの幼鳥を発見。

このカワガラス、まだ幼鳥だからか警戒心を感じずのんびりと休んでいる。

見ている分には心和むが、この調子だと天敵などに狙われないか心配ではある。

のんびり休憩中のカワガラス幼鳥

以下動画

 

泉門池を出発して樹林を通り抜けると広大な草原が広がる戦場ヶ原に出る。

視界が開けて心も高揚する。

例年この辺りはカッコウモズが飛び回ったりしているのだが、今回はアオジが枝先でさえずっているだけ。

独演中のアオジ

草原の木道を進むと男体山の雄姿が視界に入ってくる。

白いワタスゲが群生しており、この時期ならではの光景だ。

遠くではホオアカノビタキのさえずっている。

ワタスゲと男体山

木道の両脇にズミの白い花が咲き誇っているエリアを通る。

「チュン、チュン」とニュウナイスズメの鳴き声が聞こえて来た。

例年この辺りで目撃している。ニュウナイスズメの観察にはおススメの場所である。

ズミの花の中で採餌中のニュウナイスズメ雌

11時半にようやく赤沼に到着した。

しばらく休憩して湯滝への復路スタート。

さきほどのニュウナイスズメポイントを通る。

相変わらず活発に行動している。湯川を挟んで対岸を行き来しているパターンのようだ。

 

湯川の両岸で咲くズミ

草原ではホオアカノビタキのさえずりを目にする。

ずっと奥に枝先にノビタキより大きいが止まっているのが目に入った。

なんだ?なんだ?とよく見るとビンズイだった。

私の経験上、夏にビンズイをよく目撃する環境は高地の林縁や林が多かったので、草原での目撃は意外だった。

ビンズイ まさか草原で出会うとは

動画

森には入ると会い変わらずエゾハルゼミの声が響き渡っている。
例年キクイタダキカラ類を観察しているエリアでも探せない。

湯川沿いに入って新たな出会いを期待したが、オオルリコルリカワガラスミソサザイ結局会えず。

 

13時半にようやく湯滝に到着。

今回の探鳥ではエゾハルゼミの声がにぎやかで、それに野鳥の鳴き声や生活音が負けてしまい、探すのに苦労した。普段の探鳥でいかに音を頼りに野鳥を探しているのかを改めて分かった。
この時期の探鳥ではエゾハルゼミの鳴き声を考慮して探鳥計画を立てることが大事である。

私がウワサのエゾハルゼミです。

帰り際、光徳牧場に立ち寄ってみたが、早朝とは違い、鳥の気配がなかった。
しかし、ほのぼのとした牧場の景色にホッコリさせてもらった。

ホッコリ光徳牧場
ホッコリ光徳牧場

見聞きした野鳥(観察順)

ミソサザイ
カケス
キビタキ
マガモ
カワガラス
ヤブサメ
コルリ
ヒガラ
コガラ
コゲラ
シジュウカラ
オオルリ
アオジ
ホオアカ
ノビタキ
カッコウ
コサメビタキ
ニュウナイスズメ
ビンズイ

計19種

参考まで:過去の奥日光の記事です。
2016.10.13 奥日光(前半)
2016.10.13 奥日光(後半)

 

探鳥記 2017.6.11 奥日光② 光徳牧場 5:45~7:00 晴れ

駐車場ではゴジュウカラのお出迎え。

昨年11月13日の奥日光探鳥の際にも駐車場に人懐っこいゴジュウカラがいた。今回も同一個体か。

牧場内の地図はネットでも見つからなかったような気がする。
こういう看板があると便利だ。
朝日が森に差し込む

森に入るとキツツキのドラミングの音が聞こえて来た。

何度もドラミングをするので音が発する方向と高さが徐々に分かり始める。こういう探索も野鳥観察の楽しさだ。

遂に立ち枯れた樹木の上部で幹を突いているオオアカゲラを発見!

松之山でもオオアカゲラが枯れ木をドラミングに使用していた。

ドラミングは縄張り宣言や求愛行動の1つだから生木より遠くまで響く枯れ木を選ぶのだろう。

オオアカゲラが森の奥へと去ってしばらくすると今度はアカゲラが飛んできて木を突き出した。

アカゲラ雄 やはり背中の白斑は目立つ

以下はアカゲラの採餌行動の動画です。


前回秋の来訪時には奥日光でアカゲラを観察できなかったので心配したが、ここでじっくり観察できて良かった。

この他、ここで初めてニュウナイスズメを観察した。

それでは、いよいよ戦場ヶ原に行くことにしよう。

例年赤沼からスタートして湯滝間を往復するが、今回は湯滝スタートして赤沼間を往復することに決めた。

湯滝に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ゴジュウカラ
キビタキ
オオアカゲラ
ウグイス
キジバト
エナガ
アカゲラ
カッコウ
キセキレイ
メジロ
シジュウカラ
ニュウナイスズメ

計12種

探鳥記 2017.6.11 奥日光① 赤沼~金精峠~赤沼 3:45~5:40 晴れ

 

今年はまだ夏鳥を見に奥日光に行っていない!

ちょっと時期が遅いかと迷っていたので、奥日光に住む知り合いに問い合わせたところ、なんとかなるとのことで今回も深夜に出発して奥日光に向かう。

赤沼駐車場 3:45~4:00

戦場ヶ原の入口・赤沼駐車場に到着。

周囲から早速カッコウホトトギスの鳴き声が聞こえる。

隣にある草原からはオオジシギの声のみならずディスプレイフライトの急降下時に出す音まで聞こえる。

真っ暗闇だがオオジシギが飛行しているのだ。

遠くからはノビタキの声も聞こえている。

ここで早朝のコーラスをどこで聴こうか検討する。

戦場ヶ原内はコーラスというほどには野鳥が鳴かないので、コマドリの声が良く聞けるという金精峠に向かうことにした。

 

見聞きした野鳥(観察順)

カッコウ
ホトトギス
オオジシギ
ノビタキ

計4種

金精峠付近 4:10~5:10

赤沼から湯ノ湖の脇を通って金精峠に向かう。

空も明るくなり始めた。

途中の駐車場(標高1629m)で早朝のさえずりを聴くことにする。

最初に聞えてきたのはヤブサメだ。

いつもは「シシシシシシ」と控えめな鳴き声だが、今回は音も大きく抑揚がある。

近くでコルリが連続して鳴き始めた。

「チッチッチッチッチッ(前奏)、チンチュルルー」の1フレーズごとに鳴くことがほとんどだが、ここのコルリは休みなく連続して鳴き続けている。

最初、2個体が競い合っていると勘違いしてしまった。

また前奏部が通常より長いので、時間を計ってみると平均12秒。

この長いのには意味があるのか?単なる個体差なのか?

センダイムシクイヒガラキビタキのさえずりも頻繁に聞こえるが、姿を見つけるのに苦労する。

コマドリの声が聞こえない。

声を聞けても良い標高だが、奥日光ではコマドリの生息地はもっと高いのか。

さえずりが一段落したので、この場を去ることにする。

峠へ向かう途中、湯ノ湖と男体山が綺麗に見える場所で下車。

朝を迎える湯ノ湖と男体山

「ヒンカララララン」右手の斜面からコマドリの声が聞こえた!

もちろん遠くて見えないのだが、5羽以上の声は確認した。

金精峠付近はコマドリの密度が高い話は本当だった。

時々「ヒーツーキー、ヒーツーキー」とエゾムシクイも声も聞こえる。

カメラマンのおかげで思わぬ光景と野鳥との出会いができた。

車は金精峠の下にあるトンネルを抜けて群馬県側の菅沼周辺に到着。

外気温は0度!と表示。まさかこの時期に0度を体験するとは、、、。

知り合いとの合流時間も考えてこの辺で赤沼に戻ることにする。

ちなみにここから金精峠までの登山道は日光でも評判の良い探鳥コースらしい。

日光白根山登山も興味があるので、この辺りを中心と探鳥をしたいものだ。

見聞きした野鳥(観察順)

ヤブサメ
センダイムシクイ
ヒガラ
コルリ
ウグイス
キビタキ
コマドリ
エゾムシクイ
イワツバメ

計9種

赤沼 5:20~5:40

駐車場に到着するとカッコウのお出迎え。今回は声だけでなく姿も確認できた。

知り合いと合流して最近の奥日光の野鳥状況を聞く。

戦場ヶ原に行く予定だったが、オオアカゲラが見やすいとのことで光徳牧場へ向かうことにする。

見聞きした野鳥(観察順)

カッコウ

計1種

探鳥記 2017.5.6 利根川中流域② 17:50~19:00 晴れ

コジュリン公園から小見川大橋に戻る。

堤防の上から目の前に広がる水田を観察する。

すでに多くのチュウシャクシギが集結しており、実際、目の当たりにするとその数に驚いてしまう。

徐々にチュウシャクシギが集まり始める

時間が経つにつれ様々な方向からチュウシャクシギが飛来してくる。

日中はどの辺りで活動しているのだろうか?

まだまだ知らない探鳥地がありそうだ。

夕日を受けるチュウシャクシギ達

夕暮れの中でチュウシャクシギの哀愁漂う「ホイピピピピピピピ」という鳴き声が辺りに響き渡る。

時々群れの中に混じるキアシシギの「ピューイ」という声も聞こえてくる。

それにしてもこんなにたくさんのチュウシャクシギを見たことない。

観察場所となった水田地帯

現地で出会った熱心な若いバーダーからの話では、
①正しくはこの水田エリアはねぐら入りする前に集結する場所で、本当のねぐら場所はもう少し河口側の沼地とのこと。
②ねぐら入りする時刻は辺りが真っ暗になってからねぐら場所へ移動すること

③この光景は4月中旬から5月中旬まで見ることができること

④今日のカウント数は345羽とのこと。

 

観察場所の裏手、小見川大橋を望む

日の入りを迎えて辺りが暗くなってきた。

ねぐら入りの飛翔も観察したかったが、こちらもねぐら入りしないといけない時間となので終了となった。

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
キアシシギ
ヒバリ
セッカ
ウグイス

計5種

探鳥記 2017.5.6 利根川中流域① 16:15~17:30 晴れ

稲敷からチュウシャクシギのねぐらが観察できるという利根川中流の小見川大橋付近の水田へ移動。

ざっと辺りの水田を見渡すも数羽のチュウシャクシギがいるだけで、ねぐら入りには早すぎたようだ。

そこで付近にあるコジュリン公園でコジュリンオオセッカなどを観察することになった。

公園付近には田植えをしたばかりの水田が広がる。

農耕民族のDNAなのか初夏のこの風景はどこか懐かしく心地良い。

しばらくして水田の中にたたずむチュウシャクシギを発見。

逆光で見にくいが西日が水面を照らしてキラキラ輝いて綺麗だ。

田植えの頃のこの風景が好きです

 

飛翔時の背中に見える白い二等辺三角形

チュウシャクシギを1羽見つけると不思議と次々と周囲の水田にもいることに気付く。

この辺りのチュウシャクシギが先ほどのねぐら場所を利用するのだろう。

更に奥にあるコジュリン公園そばまで行くも問題発生。

数年前にコジュリン公園を利用した際には公園そばに大きな駐車スペースがあったのだが、今回そのスペースに入る道が封鎖されていた。

更に水田そばにかろうじて2台分しか置けない駐車場があるのみでしかも満車状態である(皆さん、利用時には気を付けてください!)。

仕方なくコジュリン公園から離れた場所に駐車して、その付近で探鳥することになった。

コジュリン公園のそばのアシ原だから野鳥もいるだろうということで探鳥スタート。

上空ではヒバリが気持ち良さそうに上下にホバリングしながらさえずっている。

アシ原からはオオヨシキリの声があちこちから聞こえるも、コジュリンオオセッカの声はせず。

ふらりとアシ原に分け入ると大きな沼が見えてきた。

そこには1羽のセイタカシギがたたずんでいる。

 

そこには静かな時間が流れていた

不意に「チュウヒが飛んでいる!」という同行者の声が聞こえた。

声の方を振り向くとチュウヒがアシ原を舞うように飛んでいる。

チュウヒは関東では主に冬鳥ではあるが、利根川流域では繁殖している個体もいるとの話は聞いている。

このチュウヒがどちらなのか興味がある。

付近の芝生に目をやるといつの間にかチュウシャクシギが4羽採餌中だ。

ゆっくり近づくも30m近くの距離でチュウシャクシギが飛び去ってしまった。

近づきすぐたことを反省しつつ、チュウシャクシギとの間合いの参考となった。

ふと、先日の葛西臨海公園の擬岩観察窓からチュウシャクシギを7mくらいの教理から観察できたのは改めてラッキーだったと思う。

チュウシャクシギの代わりにヒバリが近くに降りてきた。

最近ヒバリをじっくり見ていない。

やはり冠羽が立っている状態と寝ている状態とでは印象が違って見える。

じっくり観察して帰ってね

夕暮れが近づいてきた。

そろそろチュウシャクシギがねぐらポイントに集まっている頃だ。

先ほどの小見川大橋に向かう。

続きは次回に。

 

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
カルガモ
キョウジョシギ
ヒバリ
オオヨシキリ
セイタカシギ
トビ
チュウヒ

計8種