14時を過ぎて、ようやくサロベツ原野に入る。
途中休憩しながらも旭川空港から5時間であるから、遠い場所に来たのだという実感が沸く。
サロベツ原野には南北2つのビジターセンターがあり、どちらも有名な野鳥観察スポットとなっている。
北側にあるのがシマアオジが観察できるサロベツ湿原センター、南側にあるのが長沼を中心とする幌延ビジターセンターである。
まずは幌延ビジターセンターへ向かう。
幌延ビジターセンター 14:20~15:20
センターに到着して、まず驚いたのは気温の低さと風の強さである。
これでは野鳥の観察は厳しい!
この状況なので今日はさらっとフィールドを把握して、明日再度じっくり観察することにしよう。
センター内の木道を進むとさっそくノビタキとアオジを間近で観察。
幸先良いスタートで観察条件は悪いが何となると思ったが、その後はコヨシキリ、オオジュリンを時々観察するだけ。
センター入口付近から長沼を望む
長沼では繁殖羽のアカエリカイツブリが観察できるのを楽しみにしていたが姿なし。
本来なら北に帰るべきオオハクチョウが1羽ポツンと浮いているのを確認、怪我でもして取り残されてしまったのか。
湿原の奥に進むにつれて寒々とした空気と野鳥の不活発さにテンションが下がり始めて来た。
観察条件が良ければ、ベニマシコ、シマセンニュウ、エゾセンニュウ、オオジシギなどを見聞きすることができるのだろうなぁと現実逃避妄想モードへ。
停滞した雰囲気を打開したのがツメナガセキレイであった。
ペアでの行動やえさを巣に運ぶ姿を何度も観察することができた。
寒々とした雰囲気のせいか、黄色の体色は綺麗なだけでなく暖かさまでも感じてしまった。
動画 ※3つの場面を合わせました。必ずしも同一個体とは限りません。
最後も場面はくちばしに雛のエサとなる羽虫のようなものをたくさんくわえています。じっとしているので、おそらく我々のそばに巣があるのでしょう。お邪魔しました!
ツメナガセキレイをじっくり観察することもできたが、繁殖活動真っ盛りで長居無用!ということでセンターに引き返すことにした。
戻る途中、遠くの草原ではチュウヒがの強風中で低空をヒラヒラと舞っている。
チュウヒは関東では冬鳥として観察する機会が多いが、繁殖地の北海道では夏に観察できる。
センターの戻ってレンジャーの方に最近の野鳥の動向を尋ねたところ、最近は悪天候と低温のため野鳥の活動が不活発であること、ここでは早朝から午前中までが野鳥観察には良いとのことであった。
明日の素晴らしい野鳥観察を期待して、サロベツ湿原センターへ向かうことにする。
※残念ながら翌日は時間がなくなり、ここで探鳥することなく旭川へ戻ることになった。
見聞きした野鳥(観察順)
カワラヒワ
ウグイス
ノビタキ
アオジ
コヨシキリ
オオジュリン
カワウ
ツメナガセキレイ
トビ
オオハクチョウ
チュウヒ
ノゴマ
計12種