今回の特集は4月26日に平潟湾で観察したチュウシャクシギです。
飛翔画像や飛び出しや降り立ちも含めた動画をアップします。
発見時、落ち着きのない様子で飛翔して居場所を見つけては採食している様子でしたので、いつもより飛翔場面を多く観察できました。
動画
今回の特集は先日の平潟湾でのチュウシャクシギです。
2年連続で平潟湾に立ち寄ってくれました。
今回は飛翔行動を何とか撮影することができました。
以下はカニをくわえたまま飛び回って、最後は着地する流れです。
背から腰のかけての白さが特徴の一つです。飛翔時はくちばしよりこの白い部分に目が行ってしまいます。
※後半にスロー再生あり。
残念ながら採食行動は撮影できませんでしたが、昨年の特集に掲載しましたので、こちらをどうぞ。
今回は平潟湾では5年ぶりの再会となったチュウシャクシギです。
西日を浴びながら、カニを捕る様子をじっくり観察することができました。
飲み込める大きさのカニはそのままパクリ!
飲み込めない大きいカニはハサミや脚をくちばしでつかんでは振り回して取り除いた後、胴体だけをパクリ!
取り除いたハサミや脚も胴体を食べ終えた後に拾って食べるか?注目しましたが、食べずに新たなカニを求めて立ち去りました。
カニに泥が付いていても食べますが、カニを洗える水場がそばにあれば洗うに越したことはないというスタンスと思われます。
大きなカニを捕まえたので、飲み込むのを諦めて両方の脚とハサミをじっくり取り除いています。
※それぞれの場面ごとに続けてスロー再生を付けています。
この大きさのカニなら飲み込めるかな?とトライして飲み込むのに苦労している表情は何とも微笑ましいですね。
9月3日葛西臨海公園の東なぎさでダイシャクシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギの「シャク(くちばしが下に反っている)系」3種を観察する機会に恵まれました。
そこで今回は以前2017.8.18に掲載したダイシャクシギとホウロクシギの違い(ここをクリック!)に、チュウシャクシギとさらに以前葛西臨海公園で観察したコシャクシギを追加した補正版を掲載したいと思います。
①くちばしの長さ
ダイシャクシギ・ホウロクシギは頭の大きさの約3つ分
⇔チュウシャクシギは約2個分
⇔コシャクシギは約1個分
②外観の模様
・ダイシャクシギは下腹から下尾筒、翼の下面、腰の各部分が白い
⇔ホウロクシギは体全体が褐色で黒褐色の縦斑がある
・チュウシャクシギとコシャクシギは頭部に注目。共に頭央線がバフ色で頭側線は黒褐色
⇔ダイシャクシギとホウロクシギはハッキリとした線はない。
③体の大きさ
ホウロクシギ≒ダイシャクシギ>チュウシャクシギ>コシャクシギ
2017.8.6に葛西臨海公園の西なぎさから東なぎさの対岸にいる個体を撮影しました。
葛西ではダイシャクシギは東なぎさの遠くの湾内にいることが多いので、今回近くで撮影できて良かったです。
0:58辺りでシャコのようなものを捕まえ食べています。
餌を探している時に前のめりになるので、体の下面の白さが目立ちます。
また飛翔時は翼の下面と腰の白さも目立ちます。
⇒チュウシャクシギも腰は白いです。
※2017.8.18掲載回と同じ動画です。
上のダイシャクシギとほぼ同じ場所(東なぎさと西なぎさの間の水路)で採餌していました。
下腹と下尾筒に注目です。ダイシャクシギのように白く見えません。
飛翔時も体のどの部位も白くないです。
=コシャクシギ
⇔ダイシャクシギ、チュウシャクシギ
※無音にしております。2017.8.18掲載回と同じ動画です。
頭部にある黒褐色の頭側線とくちばしの長さに注目です!
飛翔時は腰の白さが目立ちます。
以下の動画は2015.4.26に葛西臨海公園の西なぎさの草地や芝生上で採餌していた個体です。
神奈川県では2017年4月後半に酒匂川下流の河川敷グランドで観察されています。
コシャクシギの観察例が多いのは春の渡り時期で畑や草地などの乾いた場所で、葛西や酒匂川を始め観察例が多い九州や南西諸島でも同じような傾向です。
ざっくりですがムナグロと似た生息環境です。
チュウシャクシギと同様に頭部にある黒褐色の頭側線とくちばしの長さに注目です。
コシャクシギのくちばしは下に湾曲する具合が1番小さいですね。
小型なので動きも他の3種に比べて機敏です。
チュウシャクシギの採餌を記録した動画です。
2014.5.1に横浜市の平潟湾で撮影しました。
横浜市内でチュウシャクシギを観察できたことにとても喜んだのを思い出します。
この時は2羽同時に観察しました。
動画では小さいカニを丸呑みする姿を見ることができます。
チュウシャクシギの鳴き声を記録した動画です。
2014.5.6に葛西臨海公園の擬岩観察舎から撮影しました。
目の前の杭の上という好位置で、しかも鳴き声まで記録することができて非常にラッキーでした。
チュウシャクシギの英名はWhimbrelです。
動詞のwhimper(すすり泣きする、しくしく泣く、犬などがクンクン鳴く)に由来します。
また別名はseven whistler。
ピピピピ、、、という連続音の鳴き声が7回分のホイッスル音を聞こえるからです。
本当に7回鳴いているのか何度も聞きましたが、どうも7回以上のような気がします。
この検証は結構疲れました!
チュウシャクシギにこの別名が付けた人がフィールドで何度もこの回数を検証している姿を想像してしまいました。
チュウシャクシギの鳴き声は、どこか哀愁の漂う声に聞こえ、夏の夕暮れによく耳にするヒグラシの声を連想さしてしまいます。
首都圏に鳴き声と夕暮れの哀愁漂う雰囲気を味わえるおススメの場所があります。
その場所は4月後半から5月前半にかけての谷津干潟です。
ここでは春の渡りの際にチュウシャクシギの群れがねぐらとして利用します。
夕暮れの中で響くチュウシャクシギの声。
私のお気に入りの野鳥風景です。