9月3日葛西臨海公園の東なぎさでダイシャクシギ、ホウロクシギ、チュウシャクシギの「シャク(くちばしが下に反っている)系」3種を観察する機会に恵まれました。
そこで今回は以前2017.8.18に掲載したダイシャクシギとホウロクシギの違い(ここをクリック!)に、チュウシャクシギとさらに以前葛西臨海公園で観察したコシャクシギを追加した補正版を掲載したいと思います。
シャク系4種の簡単な識別点
①くちばしの長さ
ダイシャクシギ・ホウロクシギは頭の大きさの約3つ分
⇔チュウシャクシギは約2個分
⇔コシャクシギは約1個分
②外観の模様
・ダイシャクシギは下腹から下尾筒、翼の下面、腰の各部分が白い
⇔ホウロクシギは体全体が褐色で黒褐色の縦斑がある
・チュウシャクシギとコシャクシギは頭部に注目。共に頭央線がバフ色で頭側線は黒褐色
⇔ダイシャクシギとホウロクシギはハッキリとした線はない。
③体の大きさ
ホウロクシギ≒ダイシャクシギ>チュウシャクシギ>コシャクシギ
ダイシャクシギ
2017.8.6に葛西臨海公園の西なぎさから東なぎさの対岸にいる個体を撮影しました。
葛西ではダイシャクシギは東なぎさの遠くの湾内にいることが多いので、今回近くで撮影できて良かったです。
0:58辺りでシャコのようなものを捕まえ食べています。
餌を探している時に前のめりになるので、体の下面の白さが目立ちます。
また飛翔時は翼の下面と腰の白さも目立ちます。
⇒チュウシャクシギも腰は白いです。
※2017.8.18掲載回と同じ動画です。
ホウロクシギ
上のダイシャクシギとほぼ同じ場所(東なぎさと西なぎさの間の水路)で採餌していました。
下腹と下尾筒に注目です。ダイシャクシギのように白く見えません。
飛翔時も体のどの部位も白くないです。
=コシャクシギ
⇔ダイシャクシギ、チュウシャクシギ
※無音にしております。2017.8.18掲載回と同じ動画です。
チュウシャクシギ
頭部にある黒褐色の頭側線とくちばしの長さに注目です!
飛翔時は腰の白さが目立ちます。
コシャクシギ
以下の動画は2015.4.26に葛西臨海公園の西なぎさの草地や芝生上で採餌していた個体です。
神奈川県では2017年4月後半に酒匂川下流の河川敷グランドで観察されています。
コシャクシギの観察例が多いのは春の渡り時期で畑や草地などの乾いた場所で、葛西や酒匂川を始め観察例が多い九州や南西諸島でも同じような傾向です。
ざっくりですがムナグロと似た生息環境です。
チュウシャクシギと同様に頭部にある黒褐色の頭側線とくちばしの長さに注目です。
コシャクシギのくちばしは下に湾曲する具合が1番小さいですね。
小型なので動きも他の3種に比べて機敏です。