今回の特集は黒い頭となったズグロカモメ繁殖羽です。
今季は5羽が三番瀬で越冬したそうですが、この個体は最後まで留まっている個体と思われます。
似ているユリカモメと比べて、初列風切の白斑が大きいので、分かりやすい白黒模様です。
ユーモラスな顔に見えて好きなカモメです。ユリカモメに比べて、くちばしが太くて短いのも注目点です。
最後に動画をどうぞ。
ズグロカモメは九州では比較的多く越冬しますが、東京湾岸では毎年1、2羽程度しか飛来しないようです。
今シーズンも葛西臨海公園や三番瀬付近での観察例があります。
ですから今回は冬の大授搦で多くのズグロカモメをじっくり観察するのが楽しみでした。
大授搦の広大な干潟では、例えばウミネコやユリカモメのように群れでいるのではなく、ズグロカモメ達は点々と上空を舞ったり、地上でじっとしている姿を多く観察しました。
主な共通点
ズグロカモメもユリカモメもカモメ類の中では小型のカモメに分類され、姿・形も似ていますが、ズグロカモメの方が小さいです。
体色はくちばしの色は違いますが、ほぼ同じ配色と言えるでしょう。
主な相違点
くちばしに注目すると、ズグロカモメのくちばしは黒く短くガッチリしいますが、ユリカモメは赤く長く細いです。ズグロカモメはカニが大好物なので頑丈なくちばしを持っていると思います。
初列風切(長く後ろに突き出た黒い羽根)に注目すると、ズグロカモメでは大きい白斑が目立ちますが、ユリカモメでは小さいです。ただし、ズグロカモメ第1回冬羽はこの白斑が小さいです⇒後で登場する動画を見てください。
※最後のスロー映像では幼鳥の翼模様に注目です!
0:00 低空での水平飛行
0:04 カニを捕まえる
0:40 カニを咥えながら上空を見上げると別のズグロカモメが上から舞い降りて来る。この個体は初列風切の白斑が目立っていないので第1回冬羽。カニを奪いに来た?もらいに来た?のに中途半端な様子。
1:03~1:40 カニをくわえたまま顔を横に振っている意味は?カニは自分のものであると誇示?
1:40 別個体がカニを奪いに来るも左に飛んで回避する。
2:07 別個体が上空から舞い降りて隣に来るも、奪う様子は見せず。
2:48 飛ぶのではなく歩いて移動する。
2:57 そばにいるメダイチドリが翼を広げ尾を立てる威嚇行動をする。
3:04 カニの足をばらしては食べて、胴体を飲み込みやすくする。
3:42 ついにカニを飲み込む。
3:52 水を飲むために歩き出す。
最後 水を飲む。オオメダイチドリもカニを食べた後に水を飲むことが多い。
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