今回は前回の臨港パークで観察したオオセグロカモメの特集です。
大きさ、背中の濃いグレー、脚のピンクからオオセグロカモメと判断しました。
次に年齢ですが、
くちばしに注目すると①くちばしが黄色である点で、ピンク色である第2回・第3回冬羽や黒褐色の第1回冬羽ではなく、成鳥か第4回冬羽のどちらかとなる ②次に成鳥のくちばしには赤斑が先端下部にあるが、第4回冬羽にはウミネコのような黒斑があるので、この個体は第4回と思われます。
ウミネコのようなくちばし
今度は上面の体色に注目すると背中や肩羽は成鳥のような濃いグレーではあるが、雨覆や三列風切には褐色の部分も残っていることから成鳥ではないです。
上の画像を見ると尾羽の黒斑が特に目立ちますね。カモメ識別ハンドブック(文一総合出版 氏原巨雄・氏原道昭 著)には第4回冬羽の飛翔図がないので成鳥と第3回冬羽の飛翔図を見て類推しなくてはいけませんが、尾羽の黒斑や翼の上下面を見ると第3回冬羽のようにも見えます。
セグロカモメやワシカモメの個所も第4回の飛翔図はありませんので、成鳥と第4回冬羽の差はくちばし模様の違いであって体色はほとんど差がない、あるいはその中間の色合いということでしょうか。
現時点での私の判断では、くちばしからは第4回冬羽、体色からは第3回冬羽に見えます。
この個体はどちらなのでしょうか。
くちばしと羽根の成長スピードは、個体差や生息環境や状況に寄って変わると思いますので難しいです。