今回の特集は、前回のミユビシギに続き、東京湾最奥部で出会った夏羽のトウネンです。
動画①では2個体のトウネンを、動画②ではトウネンと他のシギとの大きさの違いに注目してください。
動画①
動画の後半に登場する個体です。この個体には宮城県の鳥の海で装着された足環がありました。

動画②
手前からトウネン、ハマシギ、ミユビシギ、トウネンの順。夏羽のトウネンとミユビシギは体色や体型が似ていますが、大きさは一回り違います。ミユビシギとハマシギは胴体の大きさはほぼ同じに見えます。
それではどうぞ。
あ今回は前回のヨーロッパトウネン幼鳥と一緒にいたトウネン幼鳥です。

ヨーロッパトウネンに比べて、胴体が横長で脛が短く見えます。

トウネンとヨーロッパトウネンとの識別点として、脚の長さの差から前傾姿勢の角度の浅い深いが注目されます。
この識別点は、今回の水気の多い休耕田などの地面では差を見分けるのが厳しい状況となります。
それでは動画をどうぞ。
比較のため、前回のヨーロッパトウネン幼鳥に再登場してもらいましょう。
今回は探鳥記で予告しましたウトウトトウネンです。

もはや焦点が定まっていないような目つきですね。

不覚にも眠る寸前ですね。
続きは次回ではなく、以下の動画でどうぞ。※3つの動画をつなげています。
最初から眠るつもりなら、地面にしゃがみ込んで眠ると思うのですが。
ふと我に返って周囲を見渡したり、眠気覚まし?に羽繕いをしたり頭掻きをしている動作は本当に可愛くて参りました!!
今回は先日三番瀬で観察した繁殖羽あるいは移行中のトウネンです。
到着した時はほぼ満潮の状態、最後まで手前で食事をしていたシギチドリ達も1羽1羽と飛び去って行きました。
ふと前方の波打ち際に目をやると、トウネンの群れがじっとしていました。


さきほど谷津干潟で何百羽と観察してきましたが、今回は近距離でしかも動きが少ない観察状況!
鮮やかな繁殖羽の模様、作り、長さをじっくり観察できました。
手前の左個体は右個体に比べて、特に肩羽に注目すると繁殖羽の移行中のため羽根の大きさが小さく、赤褐色部分も少ないですね。

右個体は左個体に比べて、特に顔から胸周辺に注目すると繁殖羽へ移行中のため赤褐色の鮮やかさがないですね。

動画
波の動きに動じる個体、動じない個体とどちらもカワイイです。
というより、何をやってもカワイイと思える存在でした。
次回はこの群れの中にいたヨーロッパトウネンです!

5種ともだいたい同じ色合いと模様で幼鳥であることが共通しています。
ヒバリシギとウズラシギは大きさは一回り以上ウズラシギの方が大きいですが、白いV字模様の他に茶色のベレー帽をかぶったような頭頂と黄色の脚が似ています。
ヒバリシギ、ウズラシギ、キリアイは黄色の脚が共通です。大きさはウズラシギ>キリアイ>ヒバリシギです。
また白いV字模様はヨーロッパトウネンの識別点の判断材料として有効で有名ですが、トウネンも白いV字模様がある個体もいますので、V字模様だから即ヨーロッパトウネンであるという判断はキケンです。