探鳥記 2018.10.21 新横浜公園 14:45~16:00 晴れ

いよいよカモの季節が到来した。

今年の横浜市内でのカモの動向を把握しておきたいところ。

まずは昨年メジロガモクビワキンクロが観察され、横浜市いや神奈川県で一番盛り上がった新横浜公園へ行くことにした。

池の周りではモズの高鳴きがあちこちから聞こえてくる。
モズ

ざっと池を見渡すとコガモがポツンポツンと水面や対岸の草原の水際にいる。

シマアジアメリカコガモが紛れている可能性もあるので慎重に確認する。

右手からハシビロガモの群れが移動してきた。


ハシビロガモ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中

8か月ぶりに間近で観察したが、どこか悪役の雰囲気が漂う印象は変わらない。


ハシビロガモ雌 非繁殖羽

このハシビロガモが多いのが新横浜公園の特徴だろう。

この日は少なくとも雄9羽雌7羽を確認。

野鳥の会神奈川支部が毎年1月に実施している県内のガンカモ調査では、ここ数年50羽前後しか記録されていない。

今年も総数50羽としたら、およそ3分の1がここに集まっている計算になるので、ハシビロガモを観察する絶好の場所であると言える。

ハシビロガモの次に存在感があったのがヒドリガモ。


ヒドリガモ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中の個体で、額から頭頂にかけてはまだクリーム色になっていない。こういう換羽の経過を観察できるのが今の時期の魅力である。

引き続き水際チェックを行っているとヨシガモ雌を発見した。


ヨシガモ

ヨシガモといえば緑光沢に輝くナポレオンの帽子のような頭部を思いつくが、雌も色は地味だが頭部の形は似ている。

ヨシガモを横浜市内で見つけるのに毎年苦労しているので、このカモに横浜市内で出会う度に安堵感が混じった嬉しい気持ちになる。

その他、キンクロハジロカルガモを観察するもオカヨシガモとは結局会えなかった。

今回はいつもよりカモをじっくり観察することを意識していたので、水門付近までしか観察できずにお開きとした。

ちなみにカモ以外では、そばから飛び立つタシギを2羽観察することができたが、昨年観察できたヨシゴイ対岸にある草原を探索するも確認できなかった。

見聞きした野鳥(観察順)

モズ
スズメ
コサギ
アオサギ
バン
コガモ
ハシビロガモ雄9雌7
オオバン
ヒドリガモ雄5雌3
ヨシガモ
タシギ2
カルガモ
カワセミ

計13種

探鳥記 201810.14 東京港野鳥公園 12:00~15:00 晴れ

各地でカモの到来を耳にし始めた今日この頃、東京港野鳥公園のHPにオシドリシマアジを含む10種類のカモが記録された。

この時期のカモはエクリプス、非繁殖羽、幼鳥とオスもメスも様々な装いであり、カモを深く知るには良い機会ということで探鳥することにした。

現地に12時到着、秋空の下マッタリモードの中でスタート。

最近オシドリは西淡水池で観察されているので、まずはそちらから園内を回ることに。

4号観察小屋ではノスリを、3号観察小屋ではエクリプス状態から繁殖羽へ移行中のマガモ3羽とバン幼鳥を観察。


マガモ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中の個体

3羽いるマガモ雄はそれぞれ繁殖羽へ移行中の装いが異なり、こういうのを見たかったのよ!としばらく見入ってしまった。


右個体から左個体へ進むにつれて繁殖羽へ移行していく過程の並びになっている。深緑色になっていく頭部に注目すると分かり易い。

今の秋の渡り時期になると、西淡水池周辺の樹木にはキビタキコサメビタキエゾビタキなどが観察されるので意識して探索したが、観察できなかった。

次に東淡水池へ移動。

ここでの観察はカルガモコガモカイツブリアオサギダイサギなどで、まだまだ冬鳥シーズン序盤といった雰囲気。

次にセンタ―に入って、目の前に広がる汐入りの池に浮かぶカモを観察。

まずはシマアジを探すことにする。

100羽くらいいるだろうカモの中から、まずはコガモと同じ大きさで選別し、次にコガモと似て非なる顔模様に注目して探すとと見つけることができた。

シマアジは1羽だけのアウトサイダーと認識しているのか、カモの群れの外側にいたり、離れてポツンといることが多かった。

今回一番目に付いたヒドリガモの群れでは、雄のエクリプスから繁殖羽へ移行中の様々な個体を観察できて満足した。

また遠くに全体が黒っぽく見えるカモがいたので注視するとヨシガモであった。

シギに関しては、先日までは長逗留のアカアシシギや30羽のトウネンなど観察されて盛り上がっていたが、本日は両者は見当たらず。

しかし第1回冬羽のアオアシシギ3羽を観察!やはりどこにいってもシギチドリは気になる存在で嬉しいものだ。

ちなみに知り合いのレンジャーの話によると、30羽のトウネンは新設された前浜干潟での観察であり、今後のシギチドリの渡りの際は目が離せなくなりそうだ。

※今週に入ってタゲリケリが飛来したとのこと。

今回はオシドリは観察できなかったが、1日で10種類のカモを観察でき、これから始まるカモ観察の良い予行練習となった。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
ノスリ
バン
マガモ
モズ
ハシブトガラス
コガモ
シジュウカラ
ハシボソガラス
カイツブリ
アオサギ
ダイサギ
スズメ
キジバト
キンクロハジロ
スズガモ
カルガモ
シマアジ
ヨシガモ
オナガガモ
ヒドリガモ
ホシハジロ
アオアシシギ
キアシシギ
カワウ

計25種