今回は先日のみなとみらい地区でのスズガモを特集します。
この冬はカモの特集をずいぶんと掲載しましたが、スズガモはまだでしたね。
スズガモの名前の由来は、鳴き声が鈴の音に似ているからです(鈴鴨)。
英名はGreater Scaupで、Scaup自体がスズガモという意味があり、直訳すると大きいスズガモです。
ちなみにGreater⇔Lesserということで Lesser Scaupはコスズガモの英名です。
オオメダイチドリとメダイチドリもGreater⇔Lesser Sandploverで同じパターンです。
スズガモというと海ガモの代表として東京湾岸では見慣れたカモですが、沖合で大群となって浮かんでいるような場面が多く、意外と間近で観察する機会は少ないような気がします。
今回は6羽のスズガモを5mくらいの距離で観察できました。
間近で改めて観察すると、雄の深緑色の頭部の美しさと目つきの悪さが気に入りました!
成鳥 雄 繁殖羽
雄 第1回冬羽と推定
今さっきまで脇羽に褐色斑が残っているのでエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体と思っていました。
が、胸を見ると特に水面付近に幼羽があるように見えるのですが、どうでしょう?
※下段の参考文献 P212 ♂1年目冬 P215 画像
この時期の移行中の成鳥なら、胸は繁殖羽のように水面部分まで黒くなっていることが多いと思います。
下の参考画像の手前の2羽は左が繁殖羽の成鳥雄で、右が脇腹に褐色斑があるので繁殖羽へ移行中の成鳥雄と思います。
この右個体の胸の色模様と上の画像個体と比べると違いが分かると思います。
参考画像
2018.1.27 野島にて ちなみに奥の雌は虹彩が黄土色なので幼鳥と思われます。
成鳥 雌
成鳥雌の虹彩は黄色です。一方、雌の幼鳥の虹彩は黄土色で上の参考画像で比べて見てください。
目先とくちばしの基部との間に広がる白い大きな斑は遠くからでも目立ちます。
この白斑はまれにキンクロハジロの雌にも現れますが、スズガモに比べて面積は小さいです。