今回は2015.8.9に平塚市の休耕田で撮影したアメリカウズラシギです。
観察時は盛んに休耕田の中を動き回り採餌していました。
成鳥か幼鳥か
①上面の羽根の模様と状態
この個体は全体的に繁殖羽が摩耗して黒さが目立ちます。肩羽の一部にバフ色の羽縁の太い冬羽が見えます。一方、幼鳥はウズラシギ幼鳥のように赤褐色の羽縁と黒の羽軸がハッキリとしてフレッシュな状態です。
②特徴である胸模様の下地の色
成鳥は白っぽく見えますが、幼鳥はより褐色に見えます。
以上から成鳥と判断しました。
雄か雌か
①大きさ
アメリカウズラシギはエリマキシギと同じように雄の方が雌より大きいです。雄雌を一緒に見た方の話によると一回り大きいようです。ちなみにエリマキシギの雄はツルシギぐらい、雌はクサシギぐらいとの大きさです。
②特徴である胸飾りのような繁殖羽
雄は雌より縦斑が太くて密度が濃いです。冬羽でもこの模様は繁殖羽ほどではありませんが残ります。
それでは、この個体はどうでしょうか。
観察時この個体は単独でいましたし、付近に比較するシギチドリもいなかったので、大きさで判断するのは難しいです。
それでは、この個体の胸飾りのような模様はどうでしょうか。
以上の観察状況を考えると今回は雄と雌の判断はしないことにします。
アメリカウズラシギは簡単には観察できないので、次回の観察の機会に恵まれた時には個体細部の観察はもちろん、他のシギとの比較などして雄雌の大きさも意識していきたいです。
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