探鳥記 2019.3.8 石垣島② 1日目 11:20~18:40 雨

前回からの続き。

名蔵周辺 14:40~18:00

浦田原周辺に到着するも、水辺の鳥がいるような水田地帯るを随便と探し回ったが見当たらず。

閉塞感を打開すべく、いったん名蔵湾に出ることにした。

屈指の探鳥地の名蔵湾であるが、ざっと見渡すも遠浅の干潟が広がり、水鳥の姿が見えない。

雨が降る中で時間だけが過ぎて行く。

そこでグーグルマップの航空写真で付近に田んぼがないか探すことにした(最初からそれをやれ!と無駄となった時間を惜しんだ)。

このそばに横長に伸びる水田地帯を見つけたので、そこに行くことにした(実はこれが平田原であった)。

走行中にメンバーが枝止まりしているカンムリワシを見つけた!

車を止めて、突然の出会いを喜んだ。

もう少し探索するのに苦労するかと思ったが、あっさりと観察することができた。

このカンムリワシ、猛禽類にしては警戒心がないのか?のんびり屋なのか?こちらを意識しているが、泰然とした雰囲気でじっとしている。

外見も立ち振る舞いも威風堂々という感じで、非常に気に入った。

この様子だから、当初は車内からの観察だったが、カンムリワシはお構いなしだろうとゆっくり扉を開けて車外に出ることにした。


カンムリワシ この出会いから良い流れができた


さすが猛禽類、眼光が鋭い!

車外に出て、30mくらいの距離を保ちつつ、辺りをウロウロしながら観察・撮影することができた。

依然として動かないので、別角度での撮影をするため、車道を渡って農道に入ると目の前に水田地帯が広がっていた。

ここはシギチドリがいそうだ!と躍起になって探索開始する。

と、直ぐに畦の上にいるタゲリを発見!

そのそばの水田にはタカブシギの群れがいる、その数30羽以上はいるだろう。

時々、群れで飛翔しては新たな水田で採餌を行っている。


タカブシギ

タカブシギの他には、雨でも朱色の脚が目立ったアカアシシギや、アオアシシギコアオアシシギの共演を観察できた。

猛禽を見つけるのが得意なメンバーが遠くにいるチョウゲンボウミサゴを発見。

ここに来てから短時間で次々と様々な野鳥を観察でき、ようやく空港到着時からのモヤモヤした気分が晴れた。

そう言えば、ここまで水辺の探鳥スポットを訪れているがムラサキサギを見ていない。

正直、石垣島のムラサキサギは、神奈川県でのアオサギのような存在で頻繁に観察できる鳥だと思っていた。

この問題のムラサキサギ、いつ飛来したのだろう?ついに発見することができた。

遠くからだとアオサギに見えないこともないが、体も大きく首が長細さがアオサギとはやはり違う。


ムラサキサギ 

更に奥へと水田地帯に進む。

野鳥の数は先ほどのエリアより少ないが、近くでアカアシシギを観察。


アカアシシギ 下腹に繁殖羽が見える

水路では2羽のシロハラクイナを発見!

昨年の奄美大島ではチラッとしか観察できなかったので、今回はきちんと観察できた、しかも2羽。

ただ、警戒心が強く、車窓からの観察でも徐々に遠くへ移動して行き、最後は土手の上がって姿を隠してしまった。

この時は、これでシロハラクイナはこの旅では見納めかな?と思っていたが、この後の滞在中、頻繁に目撃することになった。


シロハラクイナ

水田地帯での観察を終えて、車道に戻ってからは、電線止まりのシロガシラや走行中に車の前方を横切るおそらくクロツラヘラサギなどを観察するなど、また水田地帯にはない楽しみがあった。

見聞きした野鳥(観察順)

イソヒヨドリ
カンムリワシ
タゲリ
カルガモ
タカブシギ
イシガキヒヨドリ
アオサギ
アカアシシギ
アオアシシギ
コアオアシシギ
チョウゲンボウ
ミサゴ
リュウキュウツバメ
ムラサキサギ
コサギ
チュウサギ
バン
オオバン
シロハラクイナ
アマサギ
リュウキュウキジバト
シロガシラ
キンクロハジロ

計23種  おそらくクロツラヘラサギ

バンナ公園 18:10~18:40

日の入りの時間が近づき、辺りは薄暗くなってきた。

探鳥を切り上げて、ホテルに向かうことも考えたが、薄暗い中でひっそりとズグロミゾゴイが採餌している姿を妄想してしまった。

そこでズグロミゾゴイ観察のポイントであるバンナ公園に立ち寄った。

ゆっくりする時間がないので、公園内にある小径を散策することにした。

いかにもズグロミゾゴイがいそうな雰囲気の小径であったが、気配なし。

夜になれば、リュウキュウコノハズクの声が聞こえてきそうだ。

夕食後に夜探をしに再訪するつもりなので、よい下見になった(結局、石垣島滞在中は夜間に雨が降っていたので夜探は実施できなかった)。

帰り際、夕暮れではあるが、ようやく石垣島で太陽の光を見ることができた。

本日は終日、雨の中での探鳥で、更に後半はポイントが分からず手探りでの厳しい探鳥となった。

その停滞ムードが漂う中、カンムリワシを観察したのを境に気分も野鳥状況も好転していった。

また、今回の探鳥はシギ・チドリがメインではなかったが、本日は12種類も観察できて、思わぬご褒美となった。

見聞きした野鳥(観察順)

オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ

計2種

1日目の観察総数39種

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