京葉線の冷房で鋭気を高めたつもりだが、葛西に降り立って余りの暑さに気力が萎えて東西なぎさでの観察を断念、鳥類園にある擬岩観察窓に直行した。
擬岩では予想通り2羽のアオアシシギがいた。
繁殖羽から冬羽へ移行中で、背中には灰色の冬羽がかなり生えていた。
昨年の今頃はコアオアシシギが観察され、3週間くらい長逗留していた。
今年も淡い期待をしていたが、未だ確認されていない。
センター付近に移動。
数日前に飛来したクサシギは飛び去ってしまったが、センター前で本日午前中に飛来したばかりのヒバリシギを幸運にも観察できた。
ヒバリシギは昨年のこの時期に平塚で幼鳥を観察して以来だ。⇒その時の様子はここをクリック
トウネンと同じぐらいの大きさであるが、黄色の脚が分かり易い違いである。
小型のシギの中では脚が長いため、姿勢が良く見える。
ヒバリシギは盛んに採餌行動をしては羽繕いや頭掻きをして、いかにも旅の途中で立ち寄ったという感じだ。
後ろから見ると幼鳥の体上面の鮮やかで綺麗な羽根模様が分かる。
ヒバリシギを観察していた場所である小屋の中のバーダー密度と高湿度が観察欲を凌駕してしまった。
センター二階に退避して上から目線でヒバリシギの観察やクサシギ、タカブシギなどの探索をした。
周囲を探索した後、ふと視線をヒバリシギの戻すとツミの登場で水面上でしゃがんでしばらく動かなくなっていた。
幼鳥にとっては初めて行く越冬地への長い旅路、悪天候や外敵からの難を逃れて無事に辿り着くことを祈るのみ。
ヒバリシギ観察を終えて、次はアメダスポイントから東なぎさをざっと観察する。
ほぼ満潮状態なので、なぎさの周囲の堤防沿いに野鳥が休憩している。
この距離であるからダイシャクシギやホウロクシギなど大型のシギチドリを中心に探索した。
60倍のスコープで堤防沿いを3往復したぐらい探索した時だろうか、長くて下に曲がるくちばしのあるシギを発見。
くちばしの長さが頭3つ分ぐらいなのでホウロクシギかダイシャクシギのどちらか。
下腹や下尾筒の白さも両者の識別点ではあるが、ホウロクシギでも白っぽい個体もいる。
そこでより確実な識別点である腰や翼の下面の白さの有無が見えるまで待つことにする。
休憩中で動きが少ないため時間がかかったが、白い腰がはっきりと見えたのでダイシャクシギと判明。
不思議なもので1羽見つけると周囲に次々と似たシギがいることに気がつく。
結局、ダイシャクシギ4!ホウロクシギ、頭2つ分のチュウシャクシギ2を観察することができ、気持ちよく葛西臨海公園を後にした。
見聞きした野鳥(観察順)
アオアシシギ
コチドリ
コサギ
ダイサギ
ヒバリシギ
キジバト
スズメ
カワラヒワ
ヒヨドリ
ムクドリ
チュウシャクシギ
ホウロクシギ
ダイシャクシギ4
カワウ
ウミネコ
計15種