探鳥記 2018.4.7 奄美大島探鳥① 1日目 15:40~22:30 曇り 強風

4月7~9日の3日間、鹿児島県奄美大島で探鳥をした。

奄美大島での探鳥は1995年3月以来23年ぶりである。

前回はルリカケスヤツガシラアカショウビンズアカアオバトなどを観察できたが、アマミヤマシギ観察できず。
ここ数年はシギチドリへの関心が特に高いので、アマミヤマシギへの思いは募るばかりであった。

今回は何としてもアマミヤマシギを探して、できれば捕食活動など様々な行動を長時間観察したい。

出発日当日は日本列島に強風が吹き荒れて、奄美大島も例外ではなく、奄美大島空港への着陸もやり直しを余儀なくされるほどであった。

宇宿漁港  15:40〜15:50

最初の目的地は空港から車で数分のところにある宇宿漁港で、渡りの時にムネアカタヒバリなどのタヒバリ類やセキレイ類が観察されることが多い。

最近も知り合いがムネアカタヒバリを観察している。

地上でも相変わらず風が強く探鳥コンディションはよくないが、芝生や空き地でじっとしている野鳥をイメージして探索開始。
強風の影響かタイミングが悪いのか岸壁にイソヒヨドリがいるのみ。

すぐそばにある大瀬海岸に移動。

見聞きした野鳥(観察順)
イソヒヨドリ

大瀬海岸  15:55〜16:55

渡りの季節はシギチドリ観察で有名なイントであり、海が荒れると沖合に思わぬ海鳥が登場する場所である。

到着時、海岸はほぼ干潮状態で鳥との距離が遠い。

シギチドリで最初に見つけたのはムナグロ

黄色の繁殖羽から非繁殖羽まで様々な個体がいる。

目が慣れてくるとメンバーでオオソリハシシギキョウジョシギメダイチドリと次々とを見つけていく。

いつの間にかオバシギ20羽の群れが飛来しており、遠目からでも胸の黒い繁殖羽が目立つ。

強風の中での割にはシギチドリを中心に観察できた方だと思う。

シギチドリ観察の合間にミサゴクロハラアジサシが不意に現れて間近まで飛んで来たりした。

見聞きした野鳥(観察順)

アオサギ
ダイサギ
オオバン
コガモ
ムナグロ15
オオソリハシシギ
キョウジョシギ
メダイチドリ2
アオアシシギ2
ミサゴ
シロチドリ
クロハラアジサシ
ダイゼン
オバシギ20
ヒヨドリ

計15種

アヤマル岬周辺  17:05〜17:30

次はさらに北上してアヤマル岬へ。

23年前はここで知り合いがヤツガシラを観察している。

渡りの時期は岬や島の突端などは渡り鳥が休んでいることが多いので注目である。

駐車場に到着すると、地面に20羽以上のツバメがうずくまっている。

時々地上1メートルくらいの高さで短い距離を飛んでは着地を繰り返している。

警戒心がないのか近づいても逃げず、こちらが心配するくらいだ。

やはり強風の影響はあるのだろう、鳥が少ない。

18時を過ぎたので、周辺の田んぼや畑をチェックしながらホテルのある名瀬市へ向かった。

見聞きした野鳥(観察)

ツバメ
キジバト
ハシブトガラス

南部林道  20:30~22:30

チェックインしてからホテルそばのよろこび庵で奄美名物の鶏飯を食べた。

美味しい鶏飯でお腹と冷えた体を整えて、個人的には最大の目的であるアマミヤマシギの探索に南部の林道へ向かう。

名瀬市から南部の林道までは車で1時間弱。

南部の林道では一定間隔ごとにリュウキュウコノハズクの「コホッ、コホッ」という声が闇夜から聞こえてきた。

全部で10個体の声を確認。

一方、アマミヤマシギは林道の両側を見逃しがないようにメンバーで集中して探索したが、結局、観察できず。

野鳥以外ではアマミノクロウサギを3回、ケナガネズミを1回観察した。

どちらも日本固有種であり、アマミヤマシギルリカケスと同様に非常に貴重な生き物だ。

ケナガネズミはその体の大きさと尾の長さが特に印象に残った。

22時半頃まで林道観察を続けて、ホテルへ戻ることに。

正直、アマミヤマシギは林道に行けば、観察するのは難しくないと思っていただけに意気消沈!

明日の夜しかアマミヤマシギを観察する機会がない。

明日の観察の成功を祈りながら夜の林道を後にした。

※夜間での林道観察における注意点です。最近、夜間走行中に貴重なカエルなど小動物を轢いてしまうロードキルが増えているそうです。野鳥だけでなく、路上にも注意が必要ですね。

見聞きした野鳥(観察)

リュウキュウコノハズク10回声、1回姿

※アマミノクロウサギ3
※ケナガネズミ

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