2018年最後の探鳥は葛西臨海公園での私的探鳥会となった。
天気は晴れであるが、強風で小鳥や猛禽類の観察には良くない状況。
まずは西渚へ向かうことにした。
開門の9時まで時間があったので、そばの芝生の広がる場所で探鳥。
この時期この環境ならツグミがいるだろうと探すが、見当たらない。
今年はツグミが例年より少ないような、、、。
芝生の上ではハクセキレイとビンズイがいた。
ビンズイの体下面の縦斑は遠くからでもハッキリ分かる。
不意に頭上をヒメアマツバメが通過。
参加者が松林の林床にいるツグミを遂に発見!
奥の林からはウグイスの声。
開門待機中でも様々な出会いがあった。
開門後、西なぎさの浜辺へ。
ざっと周囲を見渡すと、杭の上にダイシャクシギの姿が、しかも4羽!
ダイシャクシギ 遠くからでも下面の白さとダウンカーブしたくちばしが目立つ
ミサゴの杭止まりは見られず。
洋上にはスズガモのみで、ウミアイサや東京湾を彷徨うコオリガモの姿はない。
目の前の海面を20羽前後のハマシギの群れが右往左往した後、遠くの浜辺へ着地。
そばにはシロチドリの群れもいる。
シギ・チドリをじっくり観察するため、飛ばさないように慎重に前進。
ハマシギの群れは2手に分かれて地面にうずくまっていた。
繁殖羽の腹黒模様がないハマシギの冬羽は、くちばしの形状が識別のポイントになる。
地面にうずくまるハマシギ達
ハマシギの少し先の波打ち際にミユビシギがポツンと1羽いる。
ミユビシギは群れで水際を転がるように歩き回るのを目にすることが多いので、1羽でいると仲間とはぐれたのか?怪我をしているのか?心配になるが、怪我ではないようで一安心。
ミユビシギ
遠い防波堤にいるイソシギを観察し、西なぎさで予想外の5種類のシギ・チドリを観察できた。
西なぎさの向こうには富士山の姿
次に西なぎさから東なぎさを観察。
満潮を迎える時間帯で東なぎさ内は水鳥の姿は乏しい。
アシ原上を舞うチュウヒや休憩中のハヤブサをイメージして探鳥するも観察できず。
ここでは魚をつかんで上空を飛ぶミサゴを発見、そのまま場所を変えて食事するのかと思いきや何度も旋回している様子。
するともう1羽のミサゴが近づいて来て、一緒に旋回するではないか!
どうやら求愛行動のようだ。
プレゼントするかと思いきや、結局そのまま魚を持って杭の上に止まり食事をする様子だった。
鳥類園へ移動。
淡水池ではカモの多くがアシ原の水際で休憩中。
2羽のハシビロガモが一緒にクルクル回って独特の食事方法をしていた。
この冬、淡水池周辺ではハイタカやオオタカなどの猛禽類の観察機会が多いようだが、この日は休風のため休息中のノスリのみであった。
本来なら鳥類園の2階から汽水池を観察したいところだが、年末なので閉鎖中。
ちなみに秋の台風の被害でしばらく鳥類園は閉鎖中であったが、修理を終えて12月28日から再開。
擬岩へ向かう観察窓のある通路付近では、突然チュウヒが真上を通過して我々を驚かせた。
擬岩そばの林ではオナガの群れと遭遇。
尾が欠損しているオナガ
擬岩ではいつの観察されている越冬中のアオアシシギが見当たらない!観察を楽しみにしていただけに残念!
いつもならここで鳥類園に引き返すのだが、この先にある水辺での水鳥観察も楽しめるので、今回はそのまま進んだ。
水辺ではイソヒヨドリ、ミミカイツブリを意識して探すも見当たらず。
が、参加メンバーが遠く対岸にいる3羽の白っぽい鳥を発見、スコープでチェックすると全て片足立ちでシギのように見える。
行方不明のアオアシシギ?
ちょうど顔を横にした時にやや上に反ったくちばしが見えたので、やはりアオアシシギだった。
対岸の浦安側で休憩中の3羽のアオアシシギ
東なぎさを望む場所に移動。
この辺りの針葉樹では冬にヒガラやキクイタダキの観察例が多いので、注視するも強風で小鳥の気配がない。
東なぎさ内の樹上にノスリを発見。
小径を直進して、アメダスポイントから東なぎさを探鳥する。
この冬、葛西では3羽のチュウヒがいるとのこと。
せっかくだから何とか東なぎさの草原上を舞うチュウヒを観察したい。
しばらくすると珍しく願いがかなって本当にチュウヒが我々の面前で飛翔してくれた。
更にはノスリも同時に飛翔する時間もあり、探鳥会の良い締めとなった。
見聞きした野鳥(観察順)
ハクセキレイ
ビンズイ
ヒメアマツバメ
カワウ
ツグミ
ウグイス
ジョウビタキ
ミサゴ
ダイシャクシギ4
ハマシギ
シロチドリ
ミユビシギ
イソシギ
スズガモ
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ
ユリカモメ
ヒヨドリ
ムクドリ
トビ
オオバン
カイツブリ
ハシビロガモ
ホオジロガモ
カルガモ
オカヨシガモ
コガモ
キンクロハジロ
マガモ
バン
スズメ
カワラヒワ
アオサギ
ノスリ
アオジ
チュウヒ
オナガ
メジロ
アオアシシギ
キジバト
オナガガモ
ヒドリガモ
計42種 目撃談:カラスSP、ウミアイサ、ヒバリ