次の目的地ウトナイ湖は1981年に日本野鳥の会のサンクチュアリ第1号となった場所で、これまで観察された野鳥は270種以上と北海道屈指の探鳥地である。
その存在を知った小学生の時から長年探鳥したいと思っていた場所だ。
今回の探鳥に際しては事前にセンターのHPの野鳥情報で観察できそうな野鳥を把握しておいた。
特にマガンやハクガンが南下せずに居残っているそうなので、今回は是非観察したい。
念願の観察センターに到着、レンジャーに挨拶をして、本日の野鳥観察状況を聞いたところ、前日にウトナイ湖が結氷してしまい、ガンを含め水鳥は周辺に散らばっているとのこと。
また周囲の散策路も本日は野鳥が少ないようだ。
それでもセンター内からは、湖面の対岸にいるオオワシや上空を舞うオジロワシ、バードテーブルに来るハシブトガラを観察できた。
センター1階の様子
センター2階の様子
ウトナイ湖湖畔
センターから出て、軽く周囲を探索するも野鳥の気配がないので、日没までの残された時間をガンを探しに周辺の農耕地へ向かうことにした。
走行しながらの探索がしばらく続いた後、遠くの農耕地でついにガンの群れを発見!
しんしんと雪が降る中、ついに発見!
先月の新潟でのガン観察の経験上、ガンは特に警戒心が強いので、まずは群れから電信柱8本分くらいの遠い距離に車を止めた。
気配をなるべく消すように慎重に車から降りて、スコープで見るとマガンの群れと判明。
次の関心事は、群れの中にハクガンがいるかどうかである。
1羽1羽観察していくと意外に早くハクガンの成鳥と若鳥を見つけることができた。
左)ハクガン成鳥、右)ハクガン幼鳥
雪がちらつくマイナス気温の中、テンションが上がり、寒さも気にならない。
※中央に2羽のハクガン
一応、シジュウカラガンやカリガネなど他のガンも混じっていないか周囲を見渡すと、奥の方でオオハクチョウの小群もいることに気が付いた。
ハクガンを中心に観察を続けたのだが、この2羽のハクガンは2羽の距離が離れると成鳥が鳴いて近くに呼び寄せているような光景が見られた。
だんだん陽が沈みかける頃になると、ガンの大群が周囲を飛び回っては地面に降りる行動を繰り返して、ダイナミックな光景にしばし見とれてしまった。
辺りが更に暗くなり、寒さも増してきた。
野外観察もそろそろ限界だ。
ガンがねぐらへ向かう姿を見たかったが、我々が先にねぐらとなる札幌へ先に移動することにした。
本日、最後の最後でスケールの大きい野鳥観察ができて本当に良かった。
見聞きした野鳥(観察順)
オオハクチョウ
シジュウカラ
オオワシ
オジロワシ
マガモ
ハシブトガラ
マガン
ハクガン
計8種