いよいよツアー最後の探鳥地・福島潟へ。
福島潟は日本一のオオヒシクイ(ヒシクイの亜種)の越冬地であり、例年5000羽以上が越冬する。
また最近の野鳥観察情報を収集したところ、今回の4か所の探鳥地の中で最も観察種数が多いようである。
本日の日の入りは16時43分なので、じっくり3時間近く探鳥することになった。
まずは地元バーダーのアドバイスにより、福島潟周辺の田園地帯で食事中のガン類を探索することにした。
飛来数の多いマガンやヒシクイだけでなく、ハクガン、シジュウカラガン、カリガネなど少数派との出会いに期待したい。
周辺の田畑をしばらく徘徊して後、ようやくマガンとオオヒシクイの群れに遭遇した。
ガン類は非常に警戒心が強い傾向にあり、群れで食事中でも何羽かは見張り役となり、絶えず周囲を警戒していることが多い。
そこでガンの群れのそばをゆっくり通り過ぎ、離れた場所で停車して隠れるように観察した。
オオヒシクイの群れ 左下はマガン
ガン類を無事観察できたので、福島潟に移動。
水の駅「ビュー福島潟」方向から自然学習園を通って雁晴れ舎という観察小屋まで探鳥することにした。
自然学習園からの眺め
水面にはマガモを筆頭とした多くのカモ類が広く見られた。
佐潟に比べてホシハジロやヒドリガモが多いようだ。
アシ原ではベニマシコやオオジュリンを間近で観察できた。
福島潟での観察に非常に役立った観察小屋・雁晴れ舎
観察小屋の屋上からは福島潟はもとより周囲の雄大な風景を一望できる。
遠くに飯豊連峰を望む
遠くの草原ではノスリやチュウヒが舞う姿を何度も観察できたが、欲を言えばもう少し近くで観察したかった。
だんだん夕焼け空に近づくにつれて、周囲から福島潟に向かって水鳥が戻って来た。
水面にいるカモ達の鳴き声も先ほどよりにぎやかになってきた。
遠くの水面に目をやると、周りのカモより明らかに黒くて大きい水鳥がいる。
いつの間にかオオヒシクイの群れがねぐら入りしていた。
ねぐらに戻るオオヒシクイ
これからの時期、ガン・カモの飛来数が増えていけば、福島潟ではもっとにぎやかな水鳥の活動が観察されることだろう。
悲しき弾丸ツアー、帰る時間となった。
名残惜しくも、水鳥の鳴き声が響き渡る雪景色の福島潟を想像して帰路についた。
夕陽に照らされる福島潟 中央の山が佐潟の背後にある角田山、左が弥彦山
見聞きした野鳥(観察順)
マガン
ヒシクイ
コガモ
マガモ
アオサギ
コサギ
スズメ
オオバン
カワウ
ヒドリガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
カイツブリ
トビ
ハシボソガラス
カワセミ
シジュウカラ
カワラヒワ
ベニマシコ
オオジュリン
ムクドリ
カンムリカイツブリ
ダイサギ
ハシブトガラス
ノスリ
チュウヒ
計26種