探鳥記 2017.5.6 利根川中流域② 17:50~19:00 晴れ

コジュリン公園から小見川大橋に戻る。

堤防の上から目の前に広がる水田を観察する。

すでに多くのチュウシャクシギが集結しており、実際、目の当たりにするとその数に驚いてしまう。

徐々にチュウシャクシギが集まり始める

時間が経つにつれ様々な方向からチュウシャクシギが飛来してくる。

日中はどの辺りで活動しているのだろうか?

まだまだ知らない探鳥地がありそうだ。

夕日を受けるチュウシャクシギ達

夕暮れの中でチュウシャクシギの哀愁漂う「ホイピピピピピピピ」という鳴き声が辺りに響き渡る。

時々群れの中に混じるキアシシギの「ピューイ」という声も聞こえてくる。

それにしてもこんなにたくさんのチュウシャクシギを見たことない。

観察場所となった水田地帯

現地で出会った熱心な若いバーダーからの話では、
①正しくはこの水田エリアはねぐら入りする前に集結する場所で、本当のねぐら場所はもう少し河口側の沼地とのこと。
②ねぐら入りする時刻は辺りが真っ暗になってからねぐら場所へ移動すること

③この光景は4月中旬から5月中旬まで見ることができること

④今日のカウント数は345羽とのこと。

 

観察場所の裏手、小見川大橋を望む

日の入りを迎えて辺りが暗くなってきた。

ねぐら入りの飛翔も観察したかったが、こちらもねぐら入りしないといけない時間となので終了となった。

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
キアシシギ
ヒバリ
セッカ
ウグイス

計5種

探鳥記 2017.5.6 利根川中流域① 16:15~17:30 晴れ

稲敷からチュウシャクシギのねぐらが観察できるという利根川中流の小見川大橋付近の水田へ移動。

ざっと辺りの水田を見渡すも数羽のチュウシャクシギがいるだけで、ねぐら入りには早すぎたようだ。

そこで付近にあるコジュリン公園でコジュリンオオセッカなどを観察することになった。

公園付近には田植えをしたばかりの水田が広がる。

農耕民族のDNAなのか初夏のこの風景はどこか懐かしく心地良い。

しばらくして水田の中にたたずむチュウシャクシギを発見。

逆光で見にくいが西日が水面を照らしてキラキラ輝いて綺麗だ。

田植えの頃のこの風景が好きです

 

飛翔時の背中に見える白い二等辺三角形

チュウシャクシギを1羽見つけると不思議と次々と周囲の水田にもいることに気付く。

この辺りのチュウシャクシギが先ほどのねぐら場所を利用するのだろう。

更に奥にあるコジュリン公園そばまで行くも問題発生。

数年前にコジュリン公園を利用した際には公園そばに大きな駐車スペースがあったのだが、今回そのスペースに入る道が封鎖されていた。

更に水田そばにかろうじて2台分しか置けない駐車場があるのみでしかも満車状態である(皆さん、利用時には気を付けてください!)。

仕方なくコジュリン公園から離れた場所に駐車して、その付近で探鳥することになった。

コジュリン公園のそばのアシ原だから野鳥もいるだろうということで探鳥スタート。

上空ではヒバリが気持ち良さそうに上下にホバリングしながらさえずっている。

アシ原からはオオヨシキリの声があちこちから聞こえるも、コジュリンオオセッカの声はせず。

ふらりとアシ原に分け入ると大きな沼が見えてきた。

そこには1羽のセイタカシギがたたずんでいる。

 

そこには静かな時間が流れていた

不意に「チュウヒが飛んでいる!」という同行者の声が聞こえた。

声の方を振り向くとチュウヒがアシ原を舞うように飛んでいる。

チュウヒは関東では主に冬鳥ではあるが、利根川流域では繁殖している個体もいるとの話は聞いている。

このチュウヒがどちらなのか興味がある。

付近の芝生に目をやるといつの間にかチュウシャクシギが4羽採餌中だ。

ゆっくり近づくも30m近くの距離でチュウシャクシギが飛び去ってしまった。

近づきすぐたことを反省しつつ、チュウシャクシギとの間合いの参考となった。

ふと、先日の葛西臨海公園の擬岩観察窓からチュウシャクシギを7mくらいの教理から観察できたのは改めてラッキーだったと思う。

チュウシャクシギの代わりにヒバリが近くに降りてきた。

最近ヒバリをじっくり見ていない。

やはり冠羽が立っている状態と寝ている状態とでは印象が違って見える。

じっくり観察して帰ってね

夕暮れが近づいてきた。

そろそろチュウシャクシギがねぐらポイントに集まっている頃だ。

先ほどの小見川大橋に向かう。

続きは次回に。

 

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
カルガモ
キョウジョシギ
ヒバリ
オオヨシキリ
セイタカシギ
トビ
チュウヒ

計8種

 

探鳥記 2017.5.6 稲敷 12:50~15:30 晴れ

 

前日に稲敷で探鳥した知り合いからシギチドリがあまりいない話を聞いた。しかし今が春のシギチドリの渡りの最盛期である。毎日シギチドリの動向は変化するから、今日は素敵な出会いがきっとあると言い聞かせて稲敷に向かう。

まずは前日オオハシシギがいたというポイントに向かう。
目の前に広がる蓮田を探すもオオハシシギはすでにいない。すると同行者が畔の上で休んでいるチュウシャクシギを発見。まずはホッと一息。辺りをスコープで丁寧に探すと、草で見え隠れしているムナグロタカブシギキョウジョシギの小群、タシギを次々と発見できて良いスタートだ。

チュウシャクシギ
遠くからだと見つけにくいキョウジョシギ

次に通称蓮田街道へ向かう。
この時期は黒い繁殖羽になっているツルシギを期待できる場所だ。初めて稲敷で探鳥した際にこの場所で3羽のツルシギに出会えて喜んだのを覚えている。それ以後、成功体験が忘れられず毎年来ているが、それ以降は観察できていない。そろそろ成功体験を上書き更新したいものだ。いつもより丁寧に観察するが、今回もいない、、、。次回に期待して去る。

次は西の洲干拓付近へ向かう。
ここでもシギチドリが見当たらない。と思った矢先、同行者が採餌中の2羽のタカブシギを発見。

タカブシギ

周囲の蓮田にはタカブシギ以外は見当たらない。こういう時はどんどん場所を変えて良い流れを作ろう!

 

次に妙岐ノ鼻(浮島草原)に向かう。
ここでシギチドリ探鳥の気分転換にコジュリンオオセッカを観察することにする。
草原では強風のためアシ原が揺れているので、野鳥達がなかなかアシの上まで出てきてさえずらない。時々オオヨシキリコジュリンの声がアシ原から聞こえてくるだけだ。

強風のアシ原には泣かされました

この状況を打開すべく意地になってコジュリン探しを開始。鳴いている方向を探してスコープでひたすらアシ原を探索する繰り返し。ようやく単調なアシ色の画像の中に黒い塊を発見。コジュリンだ。遠くからだと繁殖時に黒くなる頭部が目立つ。風に揺れて見え隠れするコジュリンをしばらく観察する。

コジュリン 2016.5.5 浮島草原

一方のオオセッカは姿のみならず鳴き声も聞こえない。昨年の同じ時期に探鳥した際にオオセッカの鳴き声を遠くで一回聞いたのみで、その生息数の減少を心配したのだが。
草原の反対側の水田には目を移すと遠くにチュウシャクシギキョウジョシギムナグロを観察。

まだ帰るには早すぎる。利根川中流域にチュウシャクシギのねぐら場所があるというので、そちらに向かう。

続きは次回に。

 

見聞きした野鳥(観察順)

チュウシャクシギ
ムナグロ
タカブシギ
キョウジョシギ
タシギ
バン
セッカ
オオヨシキリ
ツバメ
ヒバリ
キジ
モズ
スズメ
コジュリン

計14種

 

 

 

野鳥 ミソサザイのさえずりの場所

2017.4.30早朝に富士山麓の十里木でミソサザイのさえずりを観察しました。

今回の新しい発見はミソサザイが高い木のてっぺんで囀っていたことです。

今までの探鳥経験でミソサザイのさえずる光景を思い浮かべると、山間部の水が流れる付近にある倒木や岩の上とか低い枯れ木の先端などであったので、てっぺんでのさえずりには驚きました。

最初、声がした時に今までの経験からとっさに下の方を見て探しましたが、どう考えても高い方から聞こえて来る。

てっぺんでさえずるミソサザイを見つけた時は思わず唸りました。

似たような経験は地上で観察することが多いコルリコマドリにもあり、さえずりは地上付近だけでなく高い場所でも行います。

ミソサザイは中央の木のてっぺんでさえずっていた
ミソサザイがさえずりを行う典型的な環境
一生懸命にさえずる姿が大好きです! 奥日光 2016.5.28

 

 

探鳥記 2017.5.4 富士山④ 御殿場周辺 15:45~16:45 晴れ

十里木から御殿場の森へ。

4時間ぶりに戻って来た。

2セット目はさすがにお腹一杯の気分ではあるが、どうしてもオオルリを間近で撮影したかったのだ。

オオルリを探すも、やはり鳴き声が聞こえるのは遠くの木の上の方からである。

オオルリ撮影は諦めて、近くで鳴くアオゲラを探すことにする。

頻繫の鳴き声がすると思っていたら、実はペアで鳴いていた。

この森ではアオゲラの巣を見たことはまだないが、もうすぐ繁殖活動だろう。

1日に2回来たのは初めてであるが、野鳥活動は時間帯によってそれほど変化していないと感じた。

今回も1日中慌ただしく動き回って疲れたが、富士山麓の野鳥を堪能できて良かった。

見聞きした野鳥(観察順)

オオルリ
サンショウクイ
キビタキ
エナガ
アオゲラ
ヒヨドリ
ヤマガラ
シジュウカラ
コゲラ

計9種

 

探鳥記 2017.5.4 富士山③ 十里木周辺 12:45~15:00 晴れ

御殿場から十里木へ4時間ぶりに戻ってきた。

森は朝ほどにぎやかではないが、様々な鳥がその存在を鳴き声で教えてくれる。

森の小道に入っていく。

途中で出くわしたバーダーによると、この先でジュウイチを見たとのこと。

歩くには時間がかかる場所なので探鳥は諦めたが、ジュウイチのいることが分かっただけでも嬉しい。

前回クロツグミの雌を見つけた付近を探索する。

クロツグミのいる雰囲気はぷんぷん匂うのだが、やはり二匹目のドジョウ(クロツグミ)はいないようだ。

ここで幸運にも同行者が巣作りに励むコサメビタキを見つけてくれた。

まだ巣の土台を作成している段階で頻繁にその場に出入りしている。

ここ最近、各地の探鳥地でコサメビタキの巣を何度も見る機会に恵まれている。

よく目にする巣の配置場所は、横枝に巣を作りその上部に枝がある場合が多い。

カラス
などの外敵に襲われないようにするためと思われるが、雨に濡れないため目的もあるのかも。

子供部屋の大きさ、どうしようかな?
めんどくせぇ!業者に丸投げだ!とはいかないしなぁ、、、。

長居無用なので、駐車付近に戻ることにした。

駐車付近に残って観察していた同行者によると、クロツグミが何度も近くに来てくれたそう観察を楽しめたとのこと。

この方はクロツグミとの遭遇率は非常に高いので驚くばかりである。

そろそろ朝も早かったので帰る時間となったが、帰り道の途中にあるということで、再度御殿場の森に向かう(ようにお願いした)。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

イカル
ヤマガラ
アオゲラ
クロツグミ
センダイムシクイ
コサメビタキ
メジロ
ウグイス
コガラ
ヒガラ
エナガ
ミソサザイ
キビタキ
コゲラ
ヤブサメ
ゴジュウカラ

計16種

 

探鳥記 2017.5.4 富士山② 御殿場周辺 9:00~12:00 晴れ

十里木から御殿場の森へ。

前回4月30日の帰り際に探鳥した森。

4日ぶりだが、森の新緑は進んでいるようだ。

森に入るといつものようにオオルリの声が森の上部から聞こえて来る。

キビタキの声を頼りに森を進むと、ようやく見つけることができた。

木から木へ移動して盛んにさえずっている。

ここではまだキビタキ雌を観察していない。

うまくパートナーを見つけることができるか。

サンショウクイは前回と同様に森の上空を鳴きながら移動しては、時々木の上部に止まっている姿を観察することができた。

ここで面白かったのはヤマガラのさえずりが横浜市内で頻繁に聞くのより、更にテンポがゆっくりなことだ。

地域差なのか、単なる個体差なのか、興味を持った。

ここでふとシジュウカラの鳴き声のパターンが120種近くあることが最近話題に上がっていたのを思い出した。

よく観察するヤマガラでもまだ分からないことが多い。

一通り森を回って観察できそうな鳥は見ることができた。

さぁ、これからどうしようか。

富士山5合目や山中湖周辺での探鳥も考えたが、早朝探鳥で野鳥の手ごたえが良かった十里木に戻ることにした。

続き次回。

見聞きした野鳥(観察順)

オオルリ
キビタキ
ヒヨドリ
サンショウクイ
コゲラ
アオゲラ
メジロ
コサメビタキ
シジュウカラ
ヤマガラ

計10種

 

探鳥記 2017.5.4 富士山① 十里木周辺 4:00~8:30 晴れ

4日前の4月30日に探鳥したばかりの場所だが、朝のコーラスが気に入ったので別のメンバーでまた来てしまった!

前回と同じ場所と時刻からスタート。

前回と同じく暗闇の中、ノビタキの声が遠くから聞こえる。

オオジシギトラツグミの声は聞こえず。

コーラスを聴くために森に入る。

今回はどの鳥が一番最初に鳴くか?

「ジョイジョイジョイジョイ!」今回も元気なコルリのさえずりから始まった。

続いてミソサザイクロツグミセンダイムシクイカラ類が続く。

合間にキジカケスキツツキの鳴き声がアクセントを付ける。

同行者はコーラスの最中にフクロウの声を耳にしたそうだ。

コーラスが一段落する。

近くでツツドリの「ポポ、ポポ」という声がしてきた。

ツツドリを見れるチャンスだ!

声を頼りの森の奥へ進む。

進むと声もその分遠くなる感じでしばらく探す。

ツツドリは主にセンダイムシクイに托卵する。

なるほど確かにセンダイムシクイの声をよく耳にするエリアでツツドリは鳴いている。

頭に入っている知識をフィールドで活用しないともったいない。

結局、声が聞こえなくなくなり、元の場所に戻ることに。

あまり動かずに上空の視界が開けて森が見やすいところで野鳥の動きを観察することにする。

キビタキの鳴き声があちこちから聞こえる。

しばらくすると近くにキビタキ雄がやって来た。

私達の前でしばらくとどまってくれて声も姿も楽しめた。

胸のレモン色が綺麗!
のどのオレンジ色も綺麗!

キビタキに夢中になった後に、今度はまたツツドリの声が聞こえて来る。

今度も近い。

と思って探そうとしたら、上空を通過するではないか。

やはり翼は長くその先端は尖り、尾は長く見える。

一段落してそろそろ探鳥場所を変えようと思っていながら、何気なく正面の木の上部に止まった鳥を見ると、何とヒレンジャク

確かにレンジャクが好きなヤドリギが上部にあるが、まさかこの時期にこの場所で観察できるとは。

1羽だけか思っていたら、次々と現れて実を食べている。

いきなり野鳥が現れるとカメラで撮るより双眼鏡で覗いてしまう癖がある。

カメラを構えようとしたら飛び去ってしまった。

朝のコーラスからキビタキツツドリヒレンジャクとの出会いと十分に楽しめて大満足だ。

4日前はこの後に西臼塚に向かったが、いつもより野鳥の出が悪かった。

そこで前回最後に訪れた御殿場市内の森に行くことにする。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

ノビタキ
コルリ
ミソサザイ
キジ
ツツドリ
クロツグミ
センダイムシクイ
シジュウカラ
ヤマガラ
ゴジュウカラ
ヒヨドリ
カケス
イカル
キビタキ
エナガ
ヒガラ
アオバト
メジロ
ウグイス
ヤブサメ
キジバト
ハシブトガラス
ハイタカ
ヒレンジャク

計24種

フクロウ(声)

野鳥 ウズラシギのカモフラージュ

以下の画像は2015.11.3に鳥仲間が江の島で撮影したものです。

撮影当時の状況を聞いたところ、ウズラシギは渡りの疲れなのか人が近づいても逃げなかったそうです。

前回キョウジョシギのカモフラージュの話をした後に、このウズラシギのことを思い出しました。

この画像もただの偶然か?

ウズラシギが意識して自分の羽根に似た環境色の場所を選んで休んでいるのか?

ウズラシギに是非聞きたいですね。

 

野鳥 キョウジョシギのカモフラージュ 2015.5.3 野島

 

以下は2015.5.3に横浜市の野島で撮影した画像です。

キョウジョシギは繁殖期になると白・黒・茶の三色(三毛猫と呼んでいます)の繁殖羽になります。

撮影時はキョウジョシギが錆付いた鉄製の防波堤の上で休んでいる姿を偶然発見して喜んだだけでした。

しかし後々画像を見て、キョウジョシギは自分の三毛猫模様を認識してわざわざ似たような色合いの場所を選んで休憩したのではないか?と考えました。

というのも最近シギチドリが繁殖地で抱卵している画像を見たのですが、繁殖羽が地面などの周りの環境色と似ていて周囲に溶け込んでいるのです。

種によっては雌にアピールするために繁殖羽を派手にしますが、シギチドリに関しては、繁殖羽になる目的は繁殖地で外敵に見つからないようにするカモフラージュの意味合いが強いのではないか?と思いました。

ですから、今回のキョウジョシギの休憩場所も敢えて彼らはその場所を選んだと思ったのです。

 

お分かりのようにピンボケブレブレ画像三連発でブログに出せるクオリティ(他の画像も?)ではありませんが、敢えて掲載しました。

証拠写真で良いと開き直らずにきちんと撮らないといけませんね。

 

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

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