探鳥記 2017.11.19 酒匂川② 8:00~16:30 晴れ

前回酒匂川探鳥①の続き。

開成駅付近の左岸

いつも右岸からの観察で左岸から見える光景をどんなものかと気になっていた。

そこで今回は狩川合流点付近から対岸に渡って左岸から観察することにした。

左岸からの観察場所を求めてしばらく北上する。

車で通れてじっくり観察できる場所があるのか?紆余曲折を経て開成町付近にたどり着く。

到着して直ぐに同行者が後背地の池にいるクサシギを発見する。

クサシギシギの中でも警戒心が強いので、ゆっくり隠れながら進んで撮影する。

動画

最初、タカブシギに見えた。

クサシギが飛び去ってしまったので、今度は酒匂川に目を移すと、本日2度目のカワイアイサ系4羽を発見。

祈るように観察するもコウライアイサではなかった。

カワイアイサは流れに身を任せて下ったり、流れに逆らって採餌をしていた。

カワアイサ雌タイプ   左個体はボサボサした冠羽から成鳥雌、他の2個体は目先にストライプ斑があるので幼鳥と推定。

それにしても広々とした河川敷にいると、柔らかな日差しと心地良い風を受け、富士山や丹沢の山容を眺められて気持ち良いものだ。

小田原城北工業高校付近の酒匂川左岸

ふと後ろの後背地を見るとまたクサシギが戻っていた。

草陰から撮影

クサシギしばらくするとまた飛び去ってしまった。

再度酒匂川を見ると、いつの間にかカワアイサは何と10羽に増えており堤防で休んでいるではないか!

今度は体全身ハッキリと観察できるのでコウライアイサ診断をするも駄目。

どっと疲れが出てしまい、お腹も空いて来たので、移動する。

開成水辺スポーツ公園

ようやく折り返し地点に到着した。

前回この付近を探鳥した際に電線に止まるハヤブサがいたのを思い出した。

広い河川敷ではユリカモメカルガモが行き交い、ダイサギが獲物を求めてじっと水面を見ている。

猛禽類が止まりそうな周囲の鉄塔をチェックするも確認できず。

結局、河口から開成町までの往路では、コウライアイサは観察できず。

コウライアイサが観察時に死角にいる場合や移動してくる可能性があるので復路に期待しよう。

開成駅付近左岸

またしても先ほどと同じ後背地にクサシギが採餌していた。

お気に入りの場所なのだろう。

カワアイサも相変わらず堤防上で休憩中で進展はなし。

時間がない!まだ見ぬコウライアイサを求め河口に進もう!

報徳橋付近右岸

ずっと左岸からの観察が続いたので、報徳橋を渡ってすぐの右岸へ移動。

またしても同行者が小さな川筋の水たまりにいるクサシギを発見する。


背中のオリーブ色が濃くイソシギを連想させる。

この辺りの草原ではアオジジョウビタキベニマシコ、オオジュリン辺りがいそうであるが、まだ時期尚早か。

どうしてもこの辺りは走行も駐車もしにくいので左岸に戻る。

小田原アリーナ付近左岸


山の稜線上に出っ張っている山が矢倉岳。ワシタカの渡り時のランドマークである。

ここでは4羽のカワアイサを発見。
辺りはだんだん暗くなって観察条件は悪くなるが、逆に体色や模様より動き方に関心が移ってくる。


左)雄のエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体 右)雌タイプ

夕方近くだが川の上流に向かって水面に身をかがめて活発に採餌する個体もいる。

カワアイサを観察していると、突如褐色の猛禽類が目の前の石の上に止まった。

オオタカ若鳥だ!

夕陽に照らされていつもより格好良く見える!

今回は狩川でも観察しているが、同じ個体だろうか?

おそらく水浴びをしに来たのだろう。

しばらくじっとしていたが、我々が気になるのか中州の草むらに入ってしまった。


夕暮れの河川敷 背景には富士山と矢倉岳の姿

日没となって急に寒くなったので、お開きとすることにした。

探鳥した日以後もコウライアイサを撮影した画像を見ていないし、ハッキリ目撃談も耳にしていない。

おそらく誤報だったと思うが、この時期なら人知れず飛来していた、あるいは今後も飛来する可能性は十分ある。

今回こんなにカワアイサを食い入るように観察したのは初めで、カワアイサの勉強に非常に役立った。

見聞きした野鳥(観察順)①②合計

ヒヨドリ
モズ
カワラヒワ
ユリカモメ
オオバン
アオサギ
ダイサギ
カルガモ
イカルチドリ
ハシボソガラス
コガモ
ムクドリ
マガモ
タヒバリ
ハシブトガラス
イソシギ
カワセミ
トビ
ヒバリ
ツグミ
セグロセキレイ
カワアイサ
ヒドリガモ
カイツブリ
カンムリカイツブリ
キンクロハジロ
オカヨシガモ
オオセグロカモメ
セグロカモメ
ウミネコ
オオタカ
ホオジロ
クサシギ
チョウゲンボウ
キジバト

計35種

探鳥記 2017.11.19 酒匂川① 8:00~16:30 晴れ

ここ数年この時期にコウライアイサが神奈川県内の酒匂川や相模川で短期間立ち寄る姿が観察されている。

昨年も酒匂川で目撃されていたそうで、今年はコウライアイサの飛来を念頭に入れてカモの季節を待っていた。

そろそろかな?と思っていたら、どうやら酒匂川に飛来しているという噂を聞いた。

そこで今回は1日かけて河口から中流域の開成町付近までコウライアイサを主目的にして探鳥することになった。

それでは酒匂川のどこで探すのか?

酒匂川は上流は丹沢湖から下流は小田原市街地の東側を流れているが、河川の状況や過去の観察例から判断して開成町から下流域で探索するのが良いと考えた。

そこで河口からスタートして狩川合流点までは右岸を、そこから左岸に渡って開成町付近まで行き、同じ道を戻って飯泉取水堰手前で終えるコースと採った。

河口右岸付近

前回11月5日の探鳥時は2羽のクロハラアジサシユリカモメともに河川敷上空を頻繁に行き来していたが、今回は見当たらず。

前回登場したクロハラアジサシ幼鳥 Sさん撮影

カモの姿もポツンポツンと見えるだけである。

河口から丹沢を望む。これからの季節、山を眺めるのも楽しみの1つである。

運動場の芝生にはヒバリの姿を久々に間近で観察できた。

ヒバリの仲間には珍鳥が多いので、珍鳥を識別するためにもヒバリをこういう機会にじっくり観察しよう。

 


以上2枚ともヒバリ。冠羽が立ってないと一瞬ドキッとしませんか?

東海道線の高架下付近ではカワセミを発見。

河口から高架下辺りまでは、カワセミイソシギイカルチドリの3種が最も観察しやすい場所だ。

カワセミイソシギは活発に飛び回るので見つけやすいが、鳴きながら飛ぶことが多いので鳴き声を覚えると更に見つけやすくなる。

一方イカルチドリは河川敷の石ころに紛れてじっとしていることが多いので目立たないが、漠然とフワッと見るのではなく意識して探せば見つかるだろう。

河川敷では今シーズン初めてのツグミを見つけた。

冬季は普通に観察できるツグミではあるが、やはり初認は嬉しい。


ツグミの登場で本格的な冬鳥シーズンが開幕!

この付近河川敷は奥行きがあり、オオタカミサゴなどの猛禽類が安心して食事をできるところなのだろう観察する機会は多いが、今回は観察できず。

飯泉取水堰付近

堰の手前の川の流れが滞っている場所では小魚がいるのだろうユリカモメカワウコサギダイサギアオサギの群れが水面を漁ったり、上空を飛び回っている。


堰から下流を望む。

堰の上流では前回より気持ちカモの数が増えたように感じる。

堰から上流を望む。

奥のカモの群れの中に遠くからだと体が白っぽいのがいる。

カワアイサコウライアイサか?

緊張が走るも脇腹にうろこ模様がなかった!残念!

結局ここにはカワイアイサ雄1と雌タイプ3がいた。

左からカワアイサ雄、マガモ雄、オカヨシガモ雄、奥にオカヨシガモ雌

狩川合流点

ここで開成町付近の上流からコウライアイサを探索してきた鳥仲間と合流。

残念ながら上流ではカワアイサを観察するもコウライアイサは発見できなかったとのこと。

探索を中止して丹沢湖への探鳥に切り換えるか考えたが、このままのプランで続けることにした。

ここでは枝止まりするオオタカ若鳥をじっくり観察することができた。

若鳥といえども眼光は鋭い。

猛禽類と言えば、酒匂川沿いには高圧電線の鉄塔が多くあり、ハヤブサチョウゲンボウオオタカなどが止まっているイメージで1本1本チェックするようにしている。

例年この辺りの河川敷ではカワアイサを目撃することが多いのだが観察できず。


合流点の方からかり狩川上流を望む。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
モズ
カワラヒワ
ユリカモメ
オオバン
アオサギ
ダイサギ
カルガモ
イカルチドリ
ハシボソガラス
コガモ
ムクドリ
マガモ
タヒバリ
ハシブトガラス
イソシギ
カワセミ
トビ
ヒバリ
ツグミ
セグロセキレイ
カワアイサ
ヒドリガモ
カイツブリ
カンムリカイツブリ
キンクロハジロ
オカヨシガモ
オオセグロカモメ
セグロカモメ
ウミネコ
オオタカ

計31種

野鳥 コチョウゲンボウの枝止まりの目的は?

先日の稲敷探鳥では、2羽のコチョウゲンボウがねぐら入りするために集結してきた小鳥の大群に突入して追いかけ回していました。

その後、1羽のコチョウゲンボウ雌が枝先に止まってしばらくじっとしている姿を観察できました。

その場所がコチョウゲンボウのねぐら場所と思っていましたが、いつに間にか飛び去って再度空中戦を行った後、アシ原から飛び去って行きました。

おそらくコチョウゲンボウのねぐら場所は別の場所なのでしょう。

稲敷でも渡良瀬でもチュウヒ類のねぐら入りを観察する際に、コチョウゲンボウが枝先に止まって休んでいる光景を見かけることが多いです。

こちらは以前稲敷の同じ場所で撮影した動画です。

こちらは渡良瀬で撮影した動画です。
4羽!の雄と思われるコチョウゲンボウが枝止まりしていて、コチョウゲンボウの成る木となっていました。

 

稲敷も渡良瀬のコチョウゲンボウもねぐら入りと思いきや気が付いたらどこかに飛び去っていました。

今回ねぐら入りする小鳥を襲っているコチョウゲンボウを観察して現場で思ったことは、これらの枝止まりは小鳥ねぐらポイントで待ち構えているのではないかということでした。

と考える一方で渡良瀬の4羽の群れの場合は別の意図があるのではないかとも思っています。

狩場なら競合するので集合するのを嫌がると思いますし、、、。

真相はいかに?進展したらまた掲載します。

野鳥 シロカモメ 2017.11.12 銚子港

シロカモメは日本で観察されるカモメ類の中では最も大きいカモメの1つと言えます。

ですから実際の現場でも存在感抜群でした。

銚子で観察する時は防波堤の上で休んでいることが多いのですが、今回は目の前で何度も飛んでくれました。

画像


脚ピンク色の脚ですが胴体が白いので薄くても目立ちますね。


着地に備えて、両翼の後縁を下げ気味にして、尾羽を広げて、脚を垂らし気味にしています。


虹彩が黒いので第1回冬羽で体全体の白が強い個体です。
シロカモメの第1回冬羽は個体によって体全体が白いのから褐色味が強いのまで幅があります。

動画

動画内でユリカモメが何回も映っていますが、シロカモメに比べるとずっと小さいですね。

野鳥 チョウゲンボウの停空飛翔 2017.11.12 波崎港

2017.11.12に茨城県の波崎港そばでチョウゲンボウの停空飛翔と空中停止を観察しました。

停空飛翔(ホバリング)とは、チョウゲンボウカワセミが獲物を捕まえるタイミングを計る時に羽ばたきながら空中の一点でとどまることです。

 


※逆光で黒い飛行物体となっていますが、飛び方を把握しておくとフィールドで役立つと思います。

停空飛翔というと、継続して翼を一生懸命に動かしているイメージがあります。

が、動画内では向かい風を上手に利用して時々両翼をヒラヒラと動かす飛翔だけで継続して羽ばたいていません。

更には羽ばたかずに空中の一点でとどまっている状態も長時間行っています。

以前に2回ほどノスリが同じような動きをしているのを観察したことがあります。

ちなみにヒラヒラの動きはチョウゲンボウの飛行では頻繁に見られますので、フィールドで遠くの未確認飛行物体がヒラヒラと翼を動かしていればチョウゲンボウではないかとまずは推定しています。

参考動画

以前掲載したチョウゲンボウの飛翔です。

探鳥記 2017.11.12 稲敷 14:20~16:50 晴れ

銚子から稲敷へ。

何とか稲敷に14時過ぎにたどり着いた。

田畑の中を浮島湿原へ向かって進む。

途中、鉄柱にとまるチョウゲンボウを発見。

チョウゲンボウ雌タイプ ※成鳥雌か幼鳥かは当日の観察状況では判断できなかった。

今日はチョウゲンボウとの遭遇率が高い。

チョウゲンボウが飛び去ったので、こちらも再出発。

しばらくすると、今度は刈田で採餌中のタゲリの群れと遭遇。

タゲリ成鳥


暗色光沢なので意外と見つけにくい

車内からの観察だがタゲリは警戒心が強く、車で近づくとその分だけ車との距離を保つため移動する感じだった。

もう少しタゲリの観察・撮影をしたいが先を急ぐことにする。

15時過ぎに浮島湿原の駐車場に到着すると、すでに多くのバーダーが集まり、撮影体制を整えている。

まだ猛禽類のねぐら入りは早いだろうと近場での探鳥に再度向かう。

まずは毎年越冬しているホシムクドリが気になる。

幸運にも直ぐにムクドリの群れに中にいる3羽のホシムクドリを発見する。

先週の相模川河口に続き、2週連続でまさか関東地方で観察できるとは!

太陽光線を受けないと暗色で地味な野鳥に見える。

しかし、太陽光線を受けると綺麗!

上画像の拡大図 V字というより♡マーク! 人気の野鳥となるか⁈

ムクドリと比べるとやはり体は気持ち小さく、また飛翔時もムクドリと飛び方がどこか違うので意外と見つけやすい。

次にオオハシシギオジロトウネンなどのシギチドリを求めて付近の農耕地を探すも見当たらず。

だいぶ日が傾いて来たので、猛禽類のねぐら入りに備えるため駐車場に戻った。

今回の探鳥で驚いたのは浮島湿原の観察窓が撤去されていたことだ。

その観察窓跡地でねぐら入りを待つことにする。

例年正面からこちらに向かってチュウヒハイイロチュウヒが飛来するため観察時間が長く見やすい点が浮島湿原の良いところだ。

遠くからチュウヒの姿を確認でき、だんだん近づいて来てアシ原を何度か旋回したり、横切って後にストンとアシ原の中に降りるのがチュウヒ類の典型的なパターンである。

ざっと湿原を渡すと、すでに遠くの木々にはチュウヒトビオオタカ若がじっとしているのが見える。

3種の大きさを比較すると改めてトビの大きいのとオオタカの小さいのが分かる。

60倍のスコープで遠く正面からの飛来に備えていると、チュウヒが予想外の左奥から飛来して、湿原の上空をゆっくりと飛んで来た。

翼を浅いV字の角度(正面から見た時に浅いⅤ字に見えるという意味)にしてねぐら場所を探しているのか?降りるタイミングを計っているのか?ふわりふわりとアシ原を舞っている。

今度はハイイロチュウヒの雌がまたしても左奥から現れた。


※途中ピンボケあり。飛び方や翼を浅いV字形にしている点に注目!


チュウヒが前の動画でねぐら入りしたハイイロチュウヒ雌にちょっかいを出して、ハイイロチュウヒ雌が再度飛行するシーン。
最後に飛翔スロー画像あり。ハイイロチュウヒ雌の翼下面の鷹斑に注目!
ハイイロチュウヒ雌は腰の白さが目立つが、翼下面の鷹斑模様がチュウヒとの識別ポイントである。

人気者のハイイロチュウヒ雄も左奥から登場して観察しているうちにねぐら入りしてしまい、動画が撮れなかったのが残念!

今回はほとんどのチュウヒが左奥からの登場で、正面からの飛来という従来のコースではなかったのが気になるところ。

チュウヒが日中活動するエリアが変わったしまったのか?渡来直後という時期の問題なのか?今シーズンはこの点を注視していこう。

だいぶ暗くなってカメラマンが撤収し始めた頃に、正面遠くの方で2羽のコチョウゲンボウが小鳥の群れに飛び込んで追いかけ回しているのを発見。

チョウゲンボウの狩りはモズのように高い場所からの待ち伏せするスタイルが多いが、コチョウゲンボウの狩りはまるで違い、ツバメのように高速スピードで小鳥を追いかけるスタイルである。

1度はアシ原の上空低く猛スピードで突っ切って行く姿を目撃!速くて格好いい!

コチョウゲンボウファンが多いのもうなずける。

同行者の話によると、タヒバリを襲っていたのではないかとのこと。

しばらく、コチョウゲンボウの狩りに見入ってしまい、気がつけば日に入り間近で観察も厳しい状況になっていた。

結局、チュウヒ類は10羽くらいを確認しただけだったが、冬の寒さが厳しくなる頃には猛禽類の数も増えて行くことだろう。

今回は各地の冬鳥シーズン序盤の動向を知ることができて有意義な探鳥となった。

この冬、何回かまた訪れる予定なので今後の動向が楽しみである。

見聞きした野鳥(観察順)

チョウゲンボウ
モズ
ハシボソガラス
アオサギ
スズメ
セグロセキレイ
タゲリ
ノスリ
キンクロハジロ
キジバト
ムクドリ
ホシムクドリ
オオバン
チュウサギ
チュウヒ
ホオジロ
オオタカ
ハイイロチュウヒ
タシギ
ウグイス
コチョウゲンボウ
タヒバリ

計22種 目撃談:クイナ、ジョウビタキ、バン

探鳥記 2017.11.12 波崎港・銚子港 10:20~12:00 晴れ

神之池から波崎港へ。

 波崎港 10:20~11:00

まずは同行者が10月の台風通過直後に訪れた際にオニアジサシを観察した場所に向かう。

やはりオニアジサシはもういなかったが、どういう場所で観察されたかを把握するのは大事なことだ。

ここでは岸壁の縁に止まるカワセミを発見した。

どうしてもカワセミは淡水域で生活しているイメージだが、以前平潟湾でも観察したことがあるので不思議ではない。

水鳥を求めて港湾施設内や防波堤を丁寧に観察するも、カモカモメ類の鳥影は薄い、、、。

波崎港脇の海水浴場に向かうと、セッカが現れてしばらく楽しませてくれた。


相手をしてくれたセッカ

広大な景色の中で前回観察したミユビシギの群れをイメージして探すもいない。


太平洋を望む 

帰り際にチョウゲンボウがこちらに近づいて来て、しばらく空中停止を披露してくれた。

セッカチョウゲンボウに感謝!

銚子港に向かう。

見聞きした野鳥(観察順)
カンムリカイツブリ
スズガモ
コサギ
オオバン
ウミネコ
カワセミ
ホオジロ
ハシブトガラス
ユリカモメ
オオセグロカモメ
ホシハジロ
カワウ
セグロカモメ
ウミウ
トビ
ミサゴ
イソヒヨドリ
セッカ
チョウゲンボウ

計19種

銚子港  11:10~12:00

波崎港と銚子港は利根川河口の両岸にある港であるから、それほど野鳥の観察状況に変化はないだろう。

何とかこの状況を打開しよう!

祈る気持ちで銚子大橋を渡る車窓からカモメ類の群れが止まっていそうな防波堤やテトラポットなどを探すも見当たらない。

港内の定番スポット「魚料理 礁」前でまずはウミネコユリカモメ100羽ぐらいの群れを観察。

次に定番スポットの「千人塚」前の堤防にカモメの群れを見つけたので観察開始。

千人塚前の様子

直後に同行者が海面に浮かぶシロカモメを発見。

シロカモメ第1回冬羽

一年ぶりに見るシロカモメの印象は体の白さよりも体が大きいことであった。

観察当初、体全体に褐色味が少なく特に肩羽が淡い灰色に見えたので第2回冬羽と考えたが、よく見れば虹彩が淡黄色ではなく黒いので第1回冬羽と納得した。


若鳥にしてこの白さ


ん、翼が黒くなった?


カワウが後ろにいました

昨年1月に探鳥した際は、ここでは堤防の側壁に止まるミツユビカモメワシカモメカモメシノリガモなどを観察したが、やはりまだ時期が早いようだ。

この後、ウオッセ21付近の港内も観察したが、ほとんどカモメ類は観察できず。

今までのところ、モヤモヤした探鳥となっている。

このまま銚子近辺で探鳥を続けるか?探鳥時間は短くなるが稲敷に向かうか?

まだチュウヒハイイロチュウヒなど猛禽類のねぐら入りには間に合うので、稲敷に行くことにした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)
ウミネコ
ユリカモメ
カワウ
セグロカモメ
シロカモメ
オオセグロカモメ
ヒドリガモ
オナガガモ
ホシハジロ
オオバン
カンムリカイツブリ
ムクドリ
スズメ
イソヒヨドリ
ウミウ

計15種

探鳥記 2017.11.12 神栖市神之池   9:10~9:40 晴れ 

まだカモメ観察の最盛期ではないが銚子方面に行くことになった。

まずは途中にあるカモの越冬地として有名な神栖市神之池へ。

前回2016.1.3以来の探鳥である。

前回の探鳥では神之池のミコアイサの多さに驚き、存分に通称パンダガモを観察できた。

ちなみに神奈川県内ではミコアイサの観察する機会はほとんどなく毎年1、2羽程度しか記録されていないと思う。

駐車場から見て左端の前回カモが多く集まっていた場所で観察を開始する。

池といっても谷津干潟ぐらいの広さがあるので、まずはざっと水面を見渡す。

今回はここから観察した。

近くにはヨシガモの群れ、奥の対岸には100羽ぐらいのオナガガモコガモの群れが目に付いた。

せっかく近くにいるのだからまずはヨシガモをじっくり観察しよう!

左奥)ヨシガモ雌の非繁殖羽 他の3羽)雄の繁殖羽へ移行中の個体

ヨシガモも神奈川県では観察する機会は少く、横浜市内で把握している限りでは毎年数羽程度だ。

この時期のヨシガモの雄は繁殖羽のいわゆるナポレオンの帽子みたいな姿へ成りかけの状態で観察できるため面白い。

頭部の金属光沢の色彩は太陽光線を受けると、角度によって見え方も変わる。

エクリプスから繁殖羽へ移行中のヨシガモ雄

※ヨシガモ特集は後日掲載します!

ヨシガモ観察が一段落したので、他のカモの様子を観察した。

ミコアイサはまだ到着していないようだし、存在感抜群のカンムリカイツブリも目立たない。

まだまだカモの越冬も序盤ということだろう。

本日は波崎・銚子の観察もあるので切り上げることにした。

帰り際ミヤマガラスらしい鳥が現れて緊張が走ったが、ハシボソガラスに落ち着いて神の池を後にした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
ヨシガモ
オナガガモ
コガモ
カルガモ
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ
キンクロハジロ
ヒドリガモ
マガモ
カワウ
オオバン
イソシギ
ハクセキレイ
ハシボソガラス

計15種 目撃談:ハシビロガモ、カイツブリ

前回観察記録 神栖市 神之池 2016.1.3 10:10~10:40 晴れ

カイツブリ、ハジロカイツブリ、カンムリカイツブリ、カルガモ、ヒドリガモ、キンクロハジロ、ヨシガモ、オナガガモ、マガモ、コガモ、ミコアイサ、コサギ、アオサギ、ユリカモメ、セグロカモメ、メジロ、イソシギ、アオジ、ジョウビタキ、オオバン、カワウ、ハクセキレイ、チョウゲンボウ、ノスリ 計25種

野鳥 ヒドリガモ 2017.11.11 野島

今回の野島探鳥の目的は、冬鳥シーズン序盤のヒドリガモの羽衣の様子を観察することでした。

カモ達は日本で越冬するために主に10月頃に大陸から渡って来て、4月頃までには繁殖のために帰って行きます。

日本にいる間に幼鳥は第1回冬羽へ、成鳥は非繁殖羽(雄はエクリプスと言います)から繁殖羽へと換羽します。

このエクリプスは繁殖羽と異なり、地味で雌の羽衣と似ている種が多いので、雄雌の識別が難しいこともあります。

しかし、それがまたカモ観察の楽しみでもあります。

この時期のは幼羽、エクリプス(非繁殖羽)、繁殖羽、は幼羽、非繁殖羽、繁殖羽の羽衣が見られ、しかも移行中の状態もあるので、様々な姿を観察できます。

今回の野島で私が観察したヒドリガモは雄は全てエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体、雌は非繁殖羽の個体だけでした。

それでも個体ごとに羽衣の模様が異なり、興味深い観察となりました。

エクリプスから繁殖羽へ移行中の雄


雨覆が白いので成鳥雄です⇔幼鳥雄や幼鳥・成鳥の雌は灰褐色で白い羽縁があります。
成鳥雄として次に肩羽にエクリプス時の羽根が残っているので繁殖羽に移行中と分かります。
ここまで雨覆がハッキリ見えると識別が楽です。黒緑黒ラインの翼鏡も見えます。


上の個体と違って雨覆は見えませんが、三列風切の灰色と黒の模様がハッキリありますので成鳥雄⇔幼鳥雄は褐色と黒みが弱い模様。
上の個体より肩羽も脇羽も灰色の繁殖羽は半分ぐらいの割合で換羽の進行は遅いです。


雨覆の白が見えるので成鳥雄で換羽の進行具合は最初の画像と同じぐらいですが、お尻の黒さはこちらの方が進んでいます。


小さいですが白い雨覆が見えます。上記の3個体に比べて胸にエクリプス時の細かな黒斑が目立ちます。


正面見ると側面から見るよりふっくらしていますね。
灰色の繁殖羽はずいぶんと出そろっていますが、上個体同様に胸はまだ換羽が進んでいないです。


2015.2.7 野島
参考画像として、こちらが換羽が終わった繁殖羽の雄です。

非繁殖羽の雌


手前)雌の繁殖羽 奥)雄のエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体

手前の個体の横に細長く見える雨覆は雄の特徴である白色ではなく灰褐色で羽縁が白いです。⇒この個体は雌です。
次にこの白い羽縁が目立たないのが幼鳥雌でハッキリと目立つのが成鳥雌です。⇒この個体は成鳥雌です。
次に参列風切が黒いのが雌の非繁殖羽であり、黒の部分に橙褐色の斑が現れるのが雌の繁殖羽です。⇒この個体は雌の非繁殖羽です。

雌の繁殖羽の三列風切の褐色斑がはっきりと映った画像があれば良かったのですが見当たりません。
今シーズン撮影して改めて後日ヒドリガモの雌の特集を組みたいと思います。

探鳥記 2017.11.11 野島 14:15~15:05 晴れ

幸浦駅から野島公園駅で下車して野島に向かう。

伊藤博文別邸付近から八景島を望む。

2017.1.9  撮影
ウミネコが海上でポツンポツンと浮いているだけである。

別邸前の護岸には例年通りヒドリガモの群れが水草を採餌していたので一安心。

実は渡って来たばかりのヒドリガモの換羽の様子をじっくり観察したかったのである。


ヒドリガモ雄。雨覆が白いのでエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体。

しばらく1羽1羽の羽衣の様子をじっくり観察した。

自然海岸の方へ進むと、こちらでは単独で採餌中のヒドリガモを発見した。

以下、その様子の動画


波間に揺れながら水草を次々と採餌している。

沖合では5羽のスズガモを発見。

これからどんどん増えて行き、冬の最盛期にはスズガモ大群が沖合に浮かぶ光景を目にすることができる。


野島の自然海岸から沖合のカモの群れを望む。2017.1.9

野島水路には50羽近いオオバンの群れが工場の排水口付近に溜っている。

ここではカンムリカイツブリスズガモヒドリガモの姿を観察。

松林ではビンズイを探したが見つからず。

斜面の樹林からはウグイスジョウビタキの声がする。

モズシメアオジなどの冬の小鳥達もまだのようである。

昨シーズンは常連のカモの他に、シロエリオオハムオオハムホオジロガモウミアイサなどが現れて、この海域はずいぶんと海鳥観察で盛り上がった。

今シーズンはどうなるか今から楽しみである。


ウミアイサ雄 幼鳥から第1回冬羽へ移行中と推定。2017.1.9 野島沖


ホオジロガモ雄 第1回冬羽と推定。2016.1.1 野島水路

 

見聞きした野鳥(観察順)

ハクセキレイ
ウミネコ
オオバン
ヒドリガモ
ヒヨドリ
ハシボソガラス
スズガモ
カンムリカイツブリ
ジョウビタキ
カワウ

計10種

 

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

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