探鳥記 2019.1.6 稲敷② 8:45~16:45 晴れ

稲波干拓地から西ノ洲干拓地へ。

この冬は良い評判を聞かないが、いつもの巡回コースなので軽く覗いてみることにした。

昨年の一番の衝撃であったアカツクシガモとの再会がある鴨!

道路脇から辛うじて中が見える大池にはマガモコガモの姿がちらほら見える。

周辺の木々にはオオタカノスリの姿も見える。

奥にあるハス田では本日やっとタカブシギと会えることができた。

※昨年の探鳥の様子⇒ここをクリック

 

再びハス田街道沿いのポイントへ移動。

移動途中に車窓から本日3回目となる枝止まりのオオタカを発見。

今回はツメナガセキレイと同じ場所にオジロトウネンの小群もおり、近距離からじっくり観察することができた。


オジロトウネン 泥で見えにくいが、黄色の脚が識別ポイント

稲敷ではオジロトウネンの小群を毎年観察しているが、全国でも中々このような場所はないのでは。

ちなみに神奈川県での定期的な越冬地は、多摩川河口の登戸駅付近にある宿河原堰堤下流域です⇒参考の探鳥記


再度登場! ツメナガセキレイ


タヒバリ

 

次は甘田干拓地へ移動。

昨年は4羽のコミミズクを筆頭にハイイロチュウヒコチョウゲンボウなど猛禽の共演が繰り広げられたが、今年はさっぱりのようだ。

行くか迷ったが、環境の変化があったとしても昨年の名残を感じることはできるだろうと覗いてみることにした。

周囲の道路には奥の方に数台が見えるくらいで、嫌な予感がした。

広大な干拓地に目をやると、北側半分はばっさりと草が刈り取られている状態だが、新たに構築物などは設営されていない。

チュウヒノスリが時々、上空を舞ったり、杭止まりする姿を何度も観察した。

そろそろ浮島湿原でも移動しようと思いながら60倍スコープで遠くを眺めていると、ノスリっぽい個体が杭止まりしているのを捕えた。

これもノスリかな?と思いきや、くるっと横を向いた横顔はなんとコミミズクであった!

今年はコミミズクが越冬していないと思っていたので、無事確認できて良かった。

コチョウゲンボウハイイロチュウヒは現れず。

両者は次の目的地・浮島湿原でのねぐら入りに期待しよう。

昨年の探鳥の様子⇒ここをクリック

 

最後の目的地・浮島湿原へ移動。

今回も駐車場からねぐら入りを観察することにした。

すでにアシ原に点在する樹木や霞ヶ浦に沿って植えられている樹木にはチュウヒ達の姿が見える。

ノスリミサゴオオタカもいつの間にか姿を現わしては消えたりした。

暗くなり、徐々にチュウヒがあちこちから帰って来た。

直ぐにアシ原に入るのは稀で、たいていは旋回しては周囲の樹上に止まる。

そろそろコチョウゲンボウが登場する頃かと思っていると、仲間が素早く発見してくれた!


コチョウゲンボウ雄 毎回、霞ヶ浦に面する木立に一時的に枝止まりしてくれる

その後、アシ原を低空で駆け巡り、駐車場の裏手へ飛び去ってしまった。

コチョウゲンボウ雄のねぐらは別の場所にあるようだ。

もう撮影はもとよりスコープでの観察も厳しくなるくらい周囲が暗くなってきた。

この時間を見計らって?周囲に枝止まりしていたチュウヒ達が一斉にアシ原上空を舞った後に地上に降りていった。

今回は結局、ハイイロチュウヒは見れずじまいかと諦めかけながらも、遠くのアシ原を眺めていると、上面が白っぽいチュウヒが向こうからやって来たのが見えた。

徐々に近づいてきて、しっかりとハイイロチュウヒ雄と識別。

どこに降りるか見続けたが、結局手前には降りず、暗さで見失ってしまった。

今回は猛禽類を9種も観察できてよかった。

特にオオタカは1日に別々の場所で5回も観察できた。

一方、シギ・チドリは7種と稲敷にしては少なかったが、その後の情報ではハジロコチドリコチドリセイタカシギハマシギアカアシシギが観察されているようだ。

その他にも昨年観察されたアメリカウズラシギエリマキシギもどこかにいるかも知れない。

見聞きした野鳥(観察順)

タゲリ
トビ
スズメ
ツグミ
ムナグロ
チュウヒ
ムクドリ
アオサギ
セグロセキレイ
タシギ
ヒヨドリ
オオバン
ダイサギ
モズ
イソシギ
ユリカモメ
ハシボソガラス
カイツブリ
カワウ
ノスリ
ミサゴ
ホオジロ
キセキレイ
ハシブトガラス
カワラヒワ
アオジ
クサシギ
オカヨシガモ
マガモ
オジロトウネン
ツメナガセキレイ
タヒバリ
カシラダカ
ヒシクイ
チョウゲンボウ
オナガガモ
コガモ
カルガモ
カンムリカイツブリ
ヘラサギ
オオタカ
ハシビロガモ
コサギ
セグロカモメ
タカブシギ
ミコアイサ
ホシハジロ
ハジロカイツブリ
コミミズク
キンクロハジロ
ウグイス
コチョウゲンボウ
ハイイロチュウヒ

計53種  同行者観察:バン、クイナ、ジョウビタキ

探鳥記 2019.1.6 稲敷① 8:45~16:45 晴れ

今年初めての遠征場所に選んだのは稲敷、主目的は猛禽類と越冬シギ・チドリの観察である。

まずは越冬シギ・チドリを求めて、本新地区へ。

収穫を終えたハス田や農耕地を回って、オオハシシギエリマキシギ辺りを見つけたい。

まず目に入ったのは、畔の草地に休むタゲリだが、よく見るとそばにはムナグロツグミがいた。

ムナグロは周囲の色合いと似ていて、この時期は意外と見つけにくい。


左からツグミタゲリムナグロ

ハス田にはタゲリタシギ、そしてオオハシシギの小群を観察した。

タゲリは目立つので見つけやすいが、タシギはそうはいかない。

だが、1度見つけてしまうと周辺に次々と見つけ出すことができるから面白い。


タゲリ 


オオハシシギ 

エリマキシギは数日前までは周辺にいた模様で、常連のタカブシギの姿が見られなかった。

周辺では、この冬もムクドリの群れの中にホシムクドリが観察されている。

ムクドリの群れを見つける度にホシムクドリを必死に探すも、今回は見つけることができなかった。

次は通称ハス田街道周辺に移動。

この辺りはタカブシギクサシギ、イソシギの似たもの3種の他、水深が浅いところではオジロトウネンの群れをよく観察できる場所だ。

先着バーダーのよると、ツメナガセキレイが3羽いるとのこと。

ツメナガセキレイセグロセキレイタヒバリと一緒になって盛んに採餌していた。


ツメナガセキレイ 寒い中での観察なので、黄色を見ているだけでホッコリしてしまった。

オジロトウネンの小群を周辺で確認したが、ここでもタカブシギがいないのが気になった。

またここに戻ることに決めて、次の目的地・稲波干拓地(江戸崎)へ移動。

※稲波干拓地へは、そばを流れる小野川の堤防沿いの道を進むと監視小屋に到着します。オオヒシクイにストレスを与えないよう、くれぐれも干拓地の中央からの進入はお控え下さい。

ここは毎年冬にオオヒシクイヒシクイの亜種)が越冬地する場所として有名である。

監視員の方によりますと、この冬の初認は11月3日で8羽の飛来で現在132羽とのこと。

昨年この時期に観察した際には途中でオオヒシクイの群れが海上へ移動する場面を見たが、今年はその行動は見られていないそうだ。

昨年は何らかの理由で強い警戒心から、食事をした後は休憩場所として干拓地ではなく海上を選んでいたそうだ。


観察小屋そばからの風景 画面奥にオオヒシクイの群れがいる


3600ミリズームで撮影 ※ガン類は警戒心が強いので、近距離の撮影目的であればお勧めの場所ではありません

広大な干拓地にはオオヒシクイの他に猛禽類を観察する機会が多い。

今回はノスリチョウゲンボウは簡単に観察でき、帰り際には仲間が杭止まりのオオタカを発見して盛り上がった。


本日も存在感あるオオタカ

オオタカをじっくり観察して、移動しようとしたら、今度はハス田で採餌中のヘラシギが発見!


ヘラサギ 体には薄っすらではあるが黄色い部分も見えた

最後の最後でご褒美をいただいて、気持ち良く次の目的地・西ノ洲干拓地へ移動した。

続きは次回。

※参考までに:昨年の探鳥の様子⇒ここをクリック

野鳥 コガモ雄の求愛行動 2019.1.12 鶴見川 小机付近

先日、鶴見川でコガモの求愛行動を観察しました。

ガンカモ調査中に下流の方向から妙にコガモ達の鳴き声が耳に入ってきます。

声の方向に目をやると、複数のコガモ雄が雌の前で求愛行動をしていました。

以前掲載したヨシガモの求愛行動(⇒ここをクリック)と同じようにお辞儀をするように頭を上げ下げした後にお尻を上に持ち上げる動作です。

 

 

野鳥 アカエリカイツブリ 2019.1.13 横浜市金沢臨海部

今回は横浜市内で観察したアカエリカイツブリです。

毎年この時期になると金沢臨海部でカンムリカイツブリの群れの中にアカエリカイツブリを見つけるのが楽しみの1つとなっています。

初めてアカエリカイツブリを発見した時は、横浜市内でもいるのか!と驚いたものでした。

確かこの年は横浜市内でカイツブリ類を全種観察でき、今でも思い出してはニヤニヤすることがあります。

話を戻します。

昨年12月に臨海部で探鳥した際には少数のカンムリカイツブリが浮いていたのみだったので、今回もまだ少し早いかな?と思いつつ、フラッと立ち寄ってみました。

釣り人の合間から海面を注視すると、白い点々がちらほら見えます。

カンムリカイツブリです。

カンムリカイツブリの総数を数えながら、アカエリカイツブリを探索したところ、カンムリカイツブリより小さく、体全体がより黒っぽい個体を発見。

さらに頭部を注視するとくちばしが黄色く見える。

まさにアカエリカイツブリ!しかも2羽!

ちなみにカンムリカイツブリはざっと数えて150羽くらいでした。

動画
※現場でも作成中でも波間に漂うアカエリカイツブリを見ていると酔いそうです。

両者の大きさと体全体の明暗の差に注目です!

野鳥 ニシオジロビタキの地鳴き 2019.1.1 舞岡公園

今回はニシオジロビタキの地鳴き10連発です。

前回の舞岡探鳥ではニシオジロビタキの地鳴きを聞くことができ、また動画にも収めることができました。

現場でも動画でも「ジジジッ」という濁音に聴こえました。

※あっという間の10連発動画です。

野鳥図鑑「日本の野鳥650 平凡社」では、オジロビタキトリルが短く連続した「ジジジジッ」などと、 ニシオジロビタキはトリルの間隔がやや空く「ティティティ・・・」「ティキティキティキ・・・」などと記載されています。

また野鳥図鑑「新訂 日本の野鳥550 山野の鳥 文一総合出版」では、オジロビタキ「ジジッ、ジジッ、あるいはティ、ティ」ニシオジロビタキはやや間隔を空けて、「ティティティ・・、またはティキティキティキ・・」などと記載されています。

2冊の図鑑によれば、ジジジッと鳴いたこの個体は、実はニシオジロビタキではなくオジロビタキ

声を重視するなら、オジロビタキ

様々な地鳴きを持つことが最近の研究で分かってきたシジュウカラのように、両者の地鳴きも様々にあり、まだ解明されておらず、野鳥図鑑の記載もその一部分だけかもしれないのでは?

一方、外観を重視するなら、①下くちばしは、この冬、大阪で観察されているオジロビタキはやはりくちばしが上下とも黒く、大阪個体と比べるとやはり舞岡個体は下くちばしが黄色味でニシオジロビタキのように見えますし、②上尾筒の色は褐色に見え、黒あるいは尾より黒いオジロビタキには見えません。

この個体は結局どちらなのか?悶々とした日々が続いておりましたが、昨夜バードリサーチのHP上に鳴き声が掲載されていることに気が付き、聴いたところ、ニシオジロビタキの地鳴きも「ジジジッ」というような濁音でした。

そこで現時点では、地鳴きも姿も条件を満たすニシオジロビタキということにしておきます。

 

 

探鳥記 2019.1.1 舞岡公園 7:10~10:40 晴れ

探鳥記ようやく新年を迎えることになりました。改めて本年も宜しくお願い致します!

さて、今年の初探鳥はどこにしようか?

例年、円海山⇒舞岡公園だが、今年は舞岡公園に直行して、ヤマシギ詣をすることにした。

ちなみに今年最初に見聞きした野鳥は、コンビニの駐車場で見かけてしまった?ハクセキレイであった。

舞岡公園に入るとアオジウグイスの地鳴きが聞こえてきた。

ヤマシギの観察スポットを回りながら、きざはし湿地に到着。

ヤマシギを丁寧に探索するも見つからない!

今シーズンは少なくとも2羽の目撃談があるのだが。

ヤマシギは夜行性で日中は不活発であることは分かっているが、ついつい舞岡ヤマシギには期待してしまう。

道を挟んだ草原では今年もアリスイが越冬しているとのこと。

ここでは冬季アリスイクイナヒクイナを特に意識して探索している。

草原手前の湿地にいることが多いタシギも見当たらない。

ここでの探索中、シメジョウビタキを何回も観察することができた。


ジョウビタキ雌

※尾っぽをフリフリする仕草が可愛いですね

瓜久保に移動。

年末に観察したニシオジロビタキがまだ滞在中。

依然として2羽いるとのことだが、今回もオジロビタキに似ている個体を観察した。

盛んに地表と周囲の枝先とを行き来していた。


ニシオジロビタキ

そばの水場を覗くと、数羽の鳥影がサッと草陰に逃げ込んだ。

アオジ?かと、しばらくして再び今度は慎重にのぞき込むと正体はクロジ雄若だった。

再度きざはし湿地に移動してヤマシギアリスイを探索するも願いかなわず。

これで3年連続で元旦ヤマシギ詣は叶わなかった。


メジロ

見聞きした野鳥(観察順)

アオジ
ハシブトガラス
ウグイス
ヒヨドリ
メジロ
シメ
キジバト
ジョウビタキ
モズ
シジュウカラ
コゲラ
カワセミ
エナガ
シロハラ
ニシオジロビタキ
クロジ
ヤマガラ

計17種

野鳥 カリガネ 2016.12.11 登米市

今回もガン関連の流れで、カリガネを特集します。

前回と同じく伊豆沼周辺の探鳥の際に撮影したものです。

この探鳥ではカリガネを探すのに非常に苦労しました。

マガンの群れを見つけては、群れの中にカリガネが混じっていないか?発見するまでチェックし続けました。

何十回と繰り返して、心が折れそうになりながらも粘りに粘って、やっと発見した時は仲間で喜び合ったものでした。

マガンと比べて、金色のアイリング、小さい胴体、そして顔の前面に広がる白い部分が頭頂近くまであること等の差があります。

発見時の手掛りは前面の白さでした、やはり目立ちました。


金色のアイリングも意外と目立ちますね。


正面を向くと一際前面の白さが目立ちます。

※動画後半のスロー再生では、横を向いて左手に移動する時に頭部の白さが目立つ個体がカリガネとなるように編集しました。また消音再生にしています。

探鳥記 蕪栗沼 雁のねぐら入りの光景 2016.12.10

前回からの流れでガン関連のネタをアップします。

今回は蕪栗沼の雁のねぐら入りの光景です。

今から約2年前に伊豆沼・蕪栗沼で探鳥しました。

このHPの作成前の探鳥となったので、お蔵入り状態でしたが、ようやくアップする機会ができました。


日没を待つ蕪栗沼


続々とガンが戻って来た


夕陽を受けるマガンの群れ


月と雁 次回は満月の時に訪問したい!


隣接する農耕地で最後までねぐら入りのタイミングを待っていたガンの大群 一斉飛び出しには圧倒された!!


ねぐら入り後もしばらくは周囲に鳴き声が響き渡っていた

※最後に体を左右に揺らしながら水面に降りる様子のスロー再生あり

※追加で翌日のねぐら入りの様子

 

野鳥 ハクガン幼鳥 2015.11.8 荒川 北千住付近

前回のハクガン特集の続きということで、今回は以前荒川の河川敷に飛来した3羽のハクガン幼鳥を特集します。

この3羽は幼鳥だからでしょうか?ガン類としては不思議なくらい警戒心が非常に薄かったのを覚えています。


くちばしの合わさる上下にギザギザの歯のようなものが見えます

 

 

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

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