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探鳥記 2018.1.28 東庄町 夏目の堰(八丁堰)16:30~17:30 曇り

銚子から東庄県民の森へ。

水辺の鳥を観察し続けてきたので山野の鳥が見たくなった!

というものも到着したのは周囲が暗くなり始めた16時半前。

森での探鳥を諦めて直ぐそばにある夏目の堰での水鳥観察に切り換える。

前回訪問したのは2016年12月17日で、この時は間近でコハクチョウや様々なカモを観察できた。

到着して直ぐに観察を開始。

夕暮れの夏目堰

まずはオオハクチョウの小群が目に入った。

オオハクチョウ

その周囲には数え切れないほどのオナガガモマガモの大群がいる。

オナガガモマガモカモ類の中では体が大きい方だが、オオハクチョウの存在感は正に抜群である。

この群れの中からミコアイサトモエガモを見つけてはメンバーで喜んだ。

時間があればハクチョウカモの様子を見に来ているという地元のおばあちゃんの話によると、これから日が暮れるまでの間、違う場所で採食していたハクチョウが戻って来る光景が観察できるとのこと。

これは良い話を聞いた!

だんだん夕暮れらしい雰囲気になって来ると、話の通り南の方面からハクチョウの群れがこちらに向かって来た。

池の上空をゆっくり旋回して水鳥がいない場所に着水してくる。

着水したハクチョウを観察すると、コハクチョウだった。

コハクチョウ

第1陣の飛来後、次から次へと南の空からハクチョウが戻って来る。

動画

しばらくハクチョウに目を奪われていたが、背後ではカモ達の大群が右に左に水面をゆっくり移動している。

ゆっくり移動中のオナガガモの大群。

カモは夜間に活発に食事をするので、これから仕事始めといった感じだ。

いくつかの群れごとに北の利根川流域方面に向かって飛び去った。

その後も、ハクチョウの群れはもう飛来しないだろうと思っていると現れるの繰り返しで、結局300羽くらいがこの池でねぐら入りしたのではないか。

動画

 たった1時間の観察ではあったが、目の前での水鳥達のダイナミックな飛び去りや着水に夢中となって周囲が暗くなるまで楽しんだ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオハクチョウ
オオバン
オナガガモ
マガモ
コガモ
カルガモ
ヒドリガモ
ミコアイサ
カイツブリ
ハクセキレイ
トモエガモ
コハクチョウ
ホオジロ

計13種

探鳥記 2018.1.28 銚子 8:30~13:15・14:45~15:15 曇り

本日は日本野鳥の会千葉支部が銚子で主催するカモメ探鳥会に参加した。

いつもより早めに出発して8時半には銚子に到着。

探鳥会開始まで銚子港の千人塚付近で軽く探鳥を行う。

前回2017年11月12日の探鳥時は千人塚付近もカモメ類の姿も少なかったが、今回はさすがのカモメ類の最盛期である。

千葉支部の支部長自らが解説するカモメ探鳥会は他支部の間でも有名のようで、当日は関東各地から多数の参加者が集まった。

ウオッセ21付近からスタート。

さっそくユリカモメウミネコセグロカモメミツユビカモメが目の前を何度も通過する。

普段間近で観察することがないミツユビカモメの黄色のくちばしが特に目を引いた。


ミツユビカモメ


頭上を乱舞するウミネコの群れ

水面にシロカモメの第1回冬羽と判断した個体が浮いている。

しかし、担当リーダーによると、くちばしの黒い部分と薄ピンクの部分の境界が明白に分かれていないので交雑種との判断だった。

もし探鳥会に参加していなければ間違いなくシロカモメ第1回冬羽と誤判断していただろう。

これだけでも探鳥会に参加して良かったと思える場面であった。

先ほど探鳥した千人塚に移動。

同じ光景と思いきやシノリガモヒメウハヤブサなどが次々と観察できた。

沖合ではウミスズメを観察した参加者もいた。

ここから第2卸売市場を経由してさかな料理礁付近までの、防波堤沿いの立ち並ぶカモメの大群の観察が始まった。

カナダカモメ やはりセグロカモメよりも胴体が小さく脚が短い


ワシカモメ


ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ) 前日野島で観察した個体よりも脚の黄色味が強かった。

さかな料理礁付近で鳥合わせを行って無事探鳥会は終了。

それにしても中身の濃い勉強になった探鳥会で、来年も是非参加したい!

含蓄のある支部長トークは、これからカモメ類を勉強すればするほど思い出す内容になると感じた。

ここからスタート場所のウオッセ21までの復路は、探鳥会で出会ったカモメ達の再観察と担当リーダーの言葉を思い出しながら探鳥となった。

遅い昼食はウオッセ21の2階にあるシーフードレストランうおっせで取った。

以前、梅雨時期の入梅イワシの最盛期に食事をしたことがあり、とても美味しかったのを覚えている。

今回は空腹のため過度の期待を込めて入店したが、その期待にがっつり応えてくれる食事となった。

鰯ソースかつ丼 確か1080円だったような

鰯のつみれ汁 380円

昼食後に本日3度目の千人塚で探鳥したが、心もお腹も満たされてしまったのか、濃い探鳥会で燃え尽きてしまったのか、珍しく探鳥意欲が著しく減退していた。

2羽のシロカモメを観察した後、探鳥意欲を取り戻すべく?銚子を離れて東庄県民の森へ向かうことにした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ウミネコ
ミツユビカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ヒドリガモ
カルガモ
スズガモ
ハシビロガモ
カンムリカイツブリ
アカエリカイツブリ
イソシギ
カワウ
ヒヨドリ
トビ
ハシブトガラス
ユリカモメ
カモメ
イソヒヨドリ
ハクセキレイ
ヒメウ
ハヤブサ
オカヨシガモ
コサギ
アオサギ
シノリガモ
ウミウ
キンクロハジロ
ホシハジロ
オナガガモ
ハジロカイツブリ
カナダカモメ
ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ)
オオバン
キジバト
ツグミ
カワラヒワ
ムクドリ
スズメ

計38種

目撃談:クロサギ、ウミスズメ、メジロ、ジョウビタキ

探鳥記 2018.1.14 稲敷③ 8:40~17:00 晴れ

遅い食事をして、再び今朝探鳥した本新地区へ。

ハジロコチドリは今度も観察できなかったが、オオハシシギは前回と同じ場所で確認。
渋い色合いのオオハシシギ 色合いはクロジを彷彿させる


背中の模様になぜか引かれしまった。

前回と同じ光景が広がり、一昨日にタイムスリップした気分だ。

オオハシシギの群れをこんな近くでの観察できるのは幸せだと改めて感じた。

15時を回った。

いよいよ甘田干拓地で猛禽観察に向かう。

前回の観察から甘田干拓地はねぐら場所というより狩場と判断したので、本日は最終的には浮島湿原でねぐら入りを観察することにしよう。

浮島湿原の戻ることを考えると1時間ぐらいの観察時間になってしまい、満足できる観察ができるかちょっと心配であった。

が、前回同様に短時間にたくさんの出会いがあった。

まずは到着早々にコミミズクが目の前に現れる。

動画 ※以前HPのトップ画面で掲載済み

続いてハイイロチュウヒ雄が右の流れてゆく。

コチョウゲンボウは草原を低空で通り抜けていく。

さすがハヤブサの仲間だ、何回見てもその速さに惹かれてしまう。

奥にはカラスの群れが点在している。

この辺りならハシブトガラスハシボソガラスではなく、ミヤマガラスと推察した。

じっくりスコープで観察するとやはりミヤマガラスだった。

ミヤマガラスの群れときたら、群れに混じることの多いコクマルガラスのチェックも!

コクマルガラスは一回り小さいので混じっていれば目立つ存在だが確認できなかった。

再びコミミズクが登場。

隣にいたバーダーによると本新地区でさきほどアメリカウズラシギを2羽観察したとのこと。

浮島湿原に戻る前にせっかくだからアメリカウズラシギを観察したい。

少しはやく甘田を干拓地を切り上げて再度本新地区へ。

教えてもらった場所に急行したが、見当たらない。

場所を間違えたのか?付近を探索するも夕暮れが近くなったので探索打ち切り。

浮島湿原に移動する。

ここで成田からアカツクシガモの観察しに駆けつけて来た鳥仲間と合流。

同行メンバーは浮島でねぐら入り観察、私は鳥仲間とアカツクシガモの場所に急行!

祈り思いで到着するも、どこにもいない。

飛び去ってしまったようだ、、、。

残念無念!遠くにきれいな夕暮れの筑波山が目に入り、複雑な思いでしばし見ていた。

浮島湿原組と合流して、ねぐら入りの話を聞くと、コチョウゲンボウを堪能したようだった。

前回と今回の2日間で稲敷のあちこちを探鳥することができ、たくさんの野鳥と出会えることができた。

特にシギチドリはこんなにたくさんの種類を観察できるとは思わなかった。

シギチドリといえば、春秋の渡りシーズンではあるが、冬も十二分に楽しめる場所であった。

見聞きした野鳥(観察順)

トビ
タゲリ
ツグミ
アカアシシギ
タカブシギ
タヒバリ
オオタカ
カワウ
アオサギ
スズメ
コチドリ
タシギ
セグロセキレイ
ムクドリ
ホシムクドリ
シメ
コサギ
キジバト
ヒヨドリ
ミサゴ
オジロトウネン
コガモ
モズ
ヒシクイ
チョウゲンボウ
ノスリ
オナガガモ
カルガモ
カワラヒワ
ダイサギ
ハシボソガラス
ムナグロ
ハシビロガモ
カンムリカイツブリ
チュウヒ
カワセミ
イソシギ
イカルチドリ
ハマシギ
ヒバリ
アオジ
ホオジロ
アカツクシガモ
クサシギ
オオハシシギ
コミミズク
ハイイロチュウヒ
ミヤマガラス
コチョウゲンボウ
キジ

計50種

探鳥記 2018.1.14 稲敷②  8:40~17:00 晴れ

江戸崎干拓地から西ノ洲干拓地へ。

まずは秋にオグロシギの群れがいたハス田を確認しよう。

水がほとんど抜かれており、わずかに水気のある場所に2羽のコチドリを発見。

ハジロコチドリではないか慎重に確認するもコチドリであった。

コチドリのそばにコチドリ似の明らかに大きい個体もいる。

イカルチドリだ!

意外にも稲敷では初めて観察した。

コチドリイカルチドリの似たもの同士が並ぶ画像を以前から撮りたいと思っていた。

今回良い機会だったが、あまりに距離が遠すぎるので観察に専念する。

もちろんイカルチドリの方がくちばしも脚も長いのだが、並ぶと胴体が大きいのが一番目立つ。

この先々にあるハス田を確認しては移動を繰り返す。

以前タカブシギを何回も観察したハス田にやって来ると先着のバーダー車が何かをじっくり観察している。

何を見ているのか、その先にいたものは?

オレンジ色のカモ、、、。

アカツクシガモだ!!!

あまりの衝撃に一瞬言葉を失う。

車内はパニックとなり、しばらくして落ち着いてからアカツクシガモを飛ばさないように慎重を重ねてジワリジワリと前方に陣取った。

アカツクシガモは主に西日本、特に九州で冬季に稀に観察できるカモであり、関東地方での観察は非常に稀であり、観察されても飼育個体の例が多い。

昨年の12月の九州遠征であわよくば観察したいと思っていただけに、まさか稲敷でご対面できるとは!

こちらの興奮にお構いなく、アカツクシガモは水面に浮かんでゆっくり移動している。

はっきりとしたオレンジ色の体色ではないが、冬枯れの風景の中では目立つ。

もちろん発見時は嬉しかったが、アカツクシガモを目の前にすると飼育個体かどうかを冷静にチェックしようという気持ちになっていた。

アカツクシガモが水面から畦に上がったので、足輪がないかを早速確認する。

両脚ともに装着されていない!

飼育個体と疑う要素がない限り自然個体の可能性が高いとして観察開始。

現場では雄に特有の首に黒い首輪の模様がないので雌と思っていたが、後に腹部に幼羽が残っているように見えるとの指摘があり幼鳥と判断した。

このアカツクシガモ、稲敷に飛来した直後か分からないが、目の前で活発に食事をしている。
動画


※後日、アカツクシガモ特集を掲載します!

30分くらいは観察しただろうか?他のポイントでの観察もあるので、時間ができたらまた戻ってこよう。

多少の心残りはあるものの、先ほどのオジロトウネンのいたポイントへ移動。

前回観察したクサシギタカブシギにみならず、目撃談があるアメリカウズラシギ辺りも期待したい。

奥に入ったハス田にオジロトウネンハマシギを発見。

ハマシギ


オジロトウネン

初めて?観察する2ショットだ。

左)ハマシギ 右)オジロトウネン

大きさ、くちばし、脚の色、動き方、羽根模様などを比較観察できた。

次は再び今朝探鳥した本新地区へ。

ハジロコチドリオオハシシギは今度こそ観察できるか?

続きは次回。

探鳥記 2018.1.14 稲敷① 8:40~17:00 晴れ

えっ、また稲敷に行ったの?という声が聞こえてきそうだが、私もまさか2日ぶりに稲敷に来るとは、、、。

今回は前回と異なる鳥仲間との探鳥となった。

前回の素晴らしい探鳥内容に、今回の鳥仲間の強いリクエストがあったのだ。

正直また行くの?と思ったりもしたが、今回は前回にも勝る内容となり、鳥仲間に逆に感謝!感謝!である。

2日前の稲敷の野鳥の動向を把握していたので、より効率よく広範囲に探鳥することができた。

横浜を6時半に出発して、8時40分に到着。

まずは本新地区でハジロコチドリオオハシシギを観察しよう!

車窓から畑にいるツグミタゲリが見える。

氷の張った蓮田が見えたのでチェックするため引き返して観察すると、朱色の脚とくちばしが目に飛び込んでアカアシシギとすぐ分かった!

アカアシシギ

スタートからアカアシシギとはテンションが上がる。

前回は観察できなかったので嬉しい。

胸の太い縦斑が目立つ

このアカアシシギ、氷の張った場所で何をするまでもなく、じっとしている。

他にはタカブシギタヒバリがいた。
その場から遠くを見ると怪しい鳥影が電柱上にいる、近づくとオオタカと判明

車で間合いを詰めてすぐそばまで行くも、車外に出れば飛び去るのは分かったので、車内からじっくり観察。

それにしても幸先の良いスタートだ。

動画

オオタカ 車窓からの撮影

前回ハジロコチドリを観察した場所はすぐそばなので、この勢いで観察したかったが、いたのはコチドリタシギだけ。

そばの電線にはムクドリの群れがいたので恒例のホシムクドリをチェックすると、仲間が早速見つけた。

オオハシシギポイントは氷が張っていたので、どこかに移動したのだろう観察できず。

わずかな時間で有意義な探鳥となった。

次は前回淡水系シギで盛り上がったポイントへ。

しかし、今回はオジロトウネンのみの観察となった。

オジロトウネン

氷が張っている影響でいないと考えて再度訪問することにして、ヒシクイの亜種オオヒシクイを観察するため江戸崎干拓地へ。
前回来訪時と同様に保護観察員のいる小屋から観察する。

江戸崎干拓地と観察小屋

※オオヒシクイは非常に警戒心が強いので、遠距離ですが小屋からの観察をお願いします。初めて探鳥した際に中央の田んぼを突っ切って小屋に来てしまい、オオヒシクイの群れを飛ばしてしまう危険があったので、皆さん注意して下さい!

当日の確認飛来数は126羽であり、例年通りのようだ。

画面中央にオオヒシクイの群れ

遠くからでもオオヒシクイの甲高い声は良く聞こえて耳に残る。

この声を聞くと伊豆沼でのガンの観察を思い出す。

警戒中のオオヒシクイ

群れにも役割分担があるようで首を伸ばして周囲を見張っている個体が見られる。

動画

しばらく続いたオオヒシクイ観察が一段落したので、周囲を見渡すと休憩中のノスリや空に舞うチョウゲンボウを観察。

前回は農耕地でじっとしているハヤブサを観察したので妄想探鳥していると、突如オオヒシクイの群れが飛翔して周囲は騒然となった。
動画

何度も大群で目の前の上空をゆっくり飛翔したのち、霞ヶ浦の方へ飛び去っていった。

オオヒシクイの編隊

目的地は霞ヶ浦ではなく鹿島灘ということだ。

後30分遅く到着していたら、オオヒシクイの雄大な飛翔のみならず干拓地での食事の光景も観察できなかったことになっていたので幸運だった。

主役が去ったので、我々も移動することにしよう。

トラクターで掘り起こされた農耕地に前回同様に様々な鳥が集まっている。

ツグミタゲリなどの中にムナグロが2羽いたので、しばらくじっくり観察する。

動画

ムナグロ

次の目的地は西ノ洲干拓地。

前回行かなかったので、とりあえず向かうことにしたのだが、鳥会えずどころか鳥会えたのである!!

濃い濃い稲敷探鳥、続きは次回。

探鳥記 2018.1.12 稲敷 後半 9:30~17:00 晴れ

一息ついてから本新地区の農耕地へ。

まずはホシムクドリが例年観察されるポイントへ行く。

ムクドリの大群が電線と田畑を行き来しているが、見つけられず。

今年も飛来しているので、このエリアのどこかで会うだろう。

次のポイントでは奥のハス田でコチドリに似た個体を発見。

脚が鮮やかなオレンジ色なので、ハジロコチドリの可能性がある。

ハジロコチドリは名前の由来である翼上面に白い翼帯があるので、遠目からだとコチドリとの差はこの識別点が有効だ。

しばらく60倍でのじっくり観察が続いたが、ついに翼を広げてくれて白い翼帯を確認した。

その後、隣の草原に飛び去ってしまったので、ちょうど良いタイミングの観察となって嬉しい。

更に堤防に突き当る手前のハス田ポイントへ向かう。

このポイントは冬季はハマシギの群れ、オジロトウネンタカブシギなど何かいつも観察されている。

今回は14羽のオオハシシギがそこにいた!

思わぬ出会いとなったオオハシシギの群れ

車内や車の陰からの観察・撮影となったので、15mくらいの近距離からオオハシシギを堪能した。

なかなかこの距離からの観察はできないので幸運だった。
寄りそう仲睦まじい姿は見ている私もホッコリしてしまった。

そばにタシギもいたので、大きさ比較をする。
オオハシシギと体色は違えど体型とくちばしは似ているタシギ

15時を過ぎた。

本新地区の堤に上がり、川越しに浮島湿原を観察する。

目の前でチュウヒが舞ったり、ミサゴが上空を通過する。

湿原内の木立にはまだ猛禽類の姿は見えない。

今回の猛禽類のねぐら入り観察は浮島湿原ではなく甘田干拓地であるので、そろそろ移動しよう。

甘田干拓地ではすでに多くのバーダーが集まっており、さすが今年の注目ポイントである。

甘田干拓地

準備を終えて周囲の草原を見渡すと、さっそくチュウヒが舞っていたり、杭の上にチョウゲンボウ雌がいる。

この場所は猛禽類のねぐらだけでなく、日中からの狩場にも使われているような感じがするが、どうなのだろう。

しばらくするとハイイロチュウヒ雄が現れた。

この個体は他の狩場からねぐら入りのため飛んで来たようだ。

グレーを基調とする雄はやはり目を引いて、その登場に周囲のバーダーも興奮状態となる。

もう一つの主役はコミミズクである。

飛翔するコミミズク

コミミズクはこの場所に3羽おり、必ず1羽はどこかの杭に止まっている状態であった。

周囲を必要以上?に首を振ってキョロキョロして姿はいつ見てもユーモラスだ。

先ほどの杭止まりのチョウゲンボウ雌がコミミズクの捕まえたモグラ?ネズミ?を横取りして、食事する光景も観察できた。

この頃になると、広大な草原のどこかで猛禽類が観察できる状態で、あっという間に時間が過ぎていく。

猛禽類自体の観察総数は浮島湿原の方が多いと感じたが、甘田干拓地の方が今シーズンに限ればハイイロチュウヒコミミズクは近くい距離で観察できている。
また私がチョウゲンボウ雌の食事を観察中に、コチョウゲンボウが目の前を横断したそうだ。

猛禽観察の合間に周囲の草原の小鳥に注目すると、ホオアカオオジュリンホオジロを確認した。

どうやらコジュリンの観察例もあるようだ。

だんだん周囲は暗くなり始めて、ねぐら入りの光景を期待したが、浮島湿原に比べて数は少ないようだ。

帰り際、これから本格的な狩りをするコミミズクの姿が車窓から見えたので、車を止めて観察。

暗闇で狩りをする姿を想像して、名残惜しくも稲敷を後にした。

夕暮れのフィールド

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ノスリ
トビ
カイツブリ
チョウゲンボウ
ハシボソガラス
タゲリ
ハクセキレイ
セグロセキレイ
タヒバリ
モズ
カワラヒワ
ホオジロ
クサシギ
イソシギ
オジロトウネン
タカブシギ
ベニマシコ
ムクドリ
タシギ
ムナグロ
オオジュリン
スズメ
ダイサギ
コサギ
アオサギ
カワウ
ヨーロッパトウネン
ハジロコチドリ
オオハシシギ
ミサゴ
コガモ
カンムリカイツブリ
セグロカモメ
コミミズク
ハイイロチュウヒ
チュウヒ
ハヤブサ
ホオアカ
アオジ
オオバン
キジバト

計42種 目撃談 クイナ、コチョウゲンボウ

探鳥記 2018.1.12 稲敷 前半 9:30~17:00 晴れ

沖縄探鳥計画が中止となり、金土日がフリーとなった。

せっかくの平日探鳥なので、地元巡りはもったいない。

そこで鳥仲間5人で稲敷に行くことになった。

例年冬の稲敷は、浮島湿原の猛禽類のねぐら入りと越冬シギチドリの観察がメインである。

特に今シーズンは越冬シギチドリに恵まれているのと甘田干拓地という私の知らない場所での猛禽類の目撃情報が多く、気になっていた。

稲敷に9時30分に到着。

まずは甘田干拓地が稲敷のどこにあるのかを下見してから、時間のある限り定番コースを探鳥することにする。

甘田干拓地へ向かう途中、農耕地で食事中のタゲリを発見。

じっくり観察するとタゲリの周囲にハクセキレイタヒバリツグミムクドリなどが多く集まって一緒に食事している。

トラクターによって地中にいた虫が地表に出て来たのだろう、鳥達にとって格好の食事場所となっていた。

様々な鳥達の姿、格好、大きさの比較ができて面白かった、やはりタゲリは大きい!


存在感抜群のタゲリ

動画

 

実はこのポイントの直ぐそばに甘田干拓地があった。

第1印象は稲敷にもまだこんな広い干拓地があったのか!稲敷恐るべしである。

とりあえず一周してみて、午後からの観察ポイントをおおよそ把握した。

準備完了ということで、まずは付近にあるハス田が広がるポイントでシギチドリを観察。

直ぐに2羽のクサシギを発見、白いアイリングが遠くからも目立つ。

クサシギ

朝の冷え込みが厳しかったので、水面の半分以上は氷が張っている。

しばらくすると、イソシギオジロトウネンタカブシギが次々と飛来して来て、淡水系シギの似たものが集まった。

比較する対象が間近にいるので、良い勉強になった。

タカブシギ

現場でパッと観察すると、クサシギはよくタカブシギと似たものとして比較されるが、むしろイソシギとの方が似ていると思う。

イソシギは翼の付け根の白い切れ込みが分かり易いポイントではあるが、見方や羽根の状態でハッキリとしないこともある。

ハス田の奥に移動すると、オジロトウネンを何度も目撃したので、意外と数は多いかも。

タシギは一度見つけると、どんどん見つけることができて楽しい。

タシギ

タシギとかくれんぼをしている気分だ。

それにしても稲敷はタシギが多い、この日何羽のタシギと出会ったのだろうか。

ハス田での探鳥が続く。

畦の裏側で動くものを注視すると、ムナグロだった。

実は1羽だけでなくハスの枯葉に見え隠れして10羽前後はいたかもしれない。

その後、2羽のヨーロッパトウネンを観察して、次のポイントへ移動した。


最後に観察したノスリ 虹彩が黒くないので若い個体

次回に続く。

探鳥記 2018.1.6 井頭公園 15:45~17:30 晴れ

15時45分到着!

日没までもうすぐなので、公園内を一通り観察するのではなく、一番野鳥がいると思われる自然植物園の方へ直接向かうことにする。

駐車場から池の西岸の遊歩道に出ると、目の前をピョンピョン歩くルリビタキ雄を発見。

歩道沿いの草木にはエナガの群れが採食中。

幸先良いスタートだ。

目の前の池を見ると手前にヨシガモの群れが、奥にはカルガモマガモの姿が目立つ。
ボート池を望む。


ヨシガモの群れ

辺りがだんだん暗くなってくるので、先を急ぐと再びルリビタキ雄とエナガの群れに出会った。

どちらも警戒心が薄くてじっくり観察することができた。


ルリビタキ

野鳥に興味のない歩行者も立ち止まって、ルリビタキに見入っていた。


エナガ


ボート乗り場

この付近もカモが多く、後で登場するトモエガモは今シーズンは画像の手前の岸にいることが多いとのこと。

湿地付近を通ると水面に一際目立つ白い鳥が浮かんでいる。

ミコアイサ雄だ。

井頭公園の冬の名物?らしいが、今回はこの1羽だけの観察となった。

ミコアイサ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中

この付近で地元の家族連れバーダーと会って、この先の自然植物園でトラツグミを観察した話を聞いた。

トラツグミを見て、探鳥を終わりにしようと探索しながら進むも観察できず。


日没が近づく自然植物園付近

もはや探鳥する明るさではなくなっているが、この辺りは冬の小鳥は多そうな雰囲気はある。

再度、先ほどの家族連れバーダーと出会って、栃木県内の野鳥や探鳥地の状況を話しながら帰ることに。

話の中でトモエガモ雄が池にいる話を聞いたので、暗視スコープが欲しいくらいの薄暗い状況下で最後の悪あがきをする。

するとメンバーのYさんが何とトモエガモを発見!

急いで確かめると巴模様が見えた。

井頭公園探鳥の最後にして最高の瞬間だった。

今回の栃木遠征はアカハシハジロに始まりトモエガモで終わった良い探鳥であった。

見聞きした野鳥(観察順)

ルリビタキ
エナガ
ヨシガモ
カルガモ
マガモ
オナガガモ
ヒドリガモ
カワウ
ハクセキレイ
カイツブリ
カワセミ
ミコアイサ
オオバン
トモエガモ

計14種

探鳥記 2018.1.6 八溝県民休養公園 四季の森 12:45~14:45 晴れ

アカハシハジロの観察を終えて、次に向かった先は八溝県民休養公園 四季の森である。

今の時期だと渡良瀬遊水地や多々良沼での探鳥も考えたが、まだ行ったことのない探鳥地に行きたくなった。

そこで、持参した「新日本の探鳥地 首都圏編 文一総合出版」から最寄りの探鳥地を探して、四季の森から井頭公園に行くことにした。

四季の森の中央広場前から探鳥開始。

さっそくカシラダカの小群のお出迎え。

ミヤマホオジロがいないか1羽1羽確かめる。

ここで出会ったバーダーによると、梅林そばの池が今は一番観察しやすいとのことで現場に向かう。

探鳥地本の地図を頼りに勘を働かせて舗装道路から分かりにくい森に続く小道を降りてみる。

小道を降りる途中でミヤマホオジロ雄を発見するも、直ぐに飛び去ってしまう。

降り切ったところが幸運にも池の裏手だったので、表に回るとバーダー達の姿が。

彼らは氷の張った池の縁にわずかにできた水たまりに来る小鳥を待っているようだ

梅林そばの氷の張った小さな池

しばらくすると、ルリビタキがまず現れた。

ルリビタキの瑠璃色は枯葉色の周囲の中では映える(粗い画像ではそこまでに見えませんが)。

奥の林からはウソの「フィッ、フィッ」という声が複数聞こえて来た。

その後もメジロヤマガラが出て来た。

野鳥が来るのを待つ野鳥観察に飽きたので、森を一周してみることにした。

森の中の主要な道はコンクリートで舗装されたおり、そのコースを突き進むとぐるっと一周できる感じであった。

野鳥の様子はというと、カラ類が中心でアカゲラミヤマホオジロらしき個体も観察できたが、やはり池周辺が一番野鳥が濃かった。

池に戻ると、残って撮影していた仲間はミヤマホオジロ雄の撮影に成功していた。

ミヤマホオジロ雄 2枚ともSさん撮影

池に戻ると直ぐにウソ雌が水を飲みに来た。

最近お気に入りのウソ雌。雄とはまた違ったエレガントな配色。

次の登場はルリビタキ雄。先ほどより瑠璃色が濃い個体だ。

周囲を警戒しながら枯葉をかき分けては食料を探していた。

背後の草原で鳥影が走ったので注視するとベニマシコ雄であったが、こちらを警戒したのか一瞬現れて直ぐに奥に引っ込んでしまった。

そろそろ次の目的地に移動しないといけない時間だ。

地元のバーダーから次の目的地・井頭公園への時間や最近の野鳥動向など貴重なアドバイスをいただいた。

池から戻る途中、アオゲラルリビタキが現れ、観察を楽しんだ。

駐車場の戻ってきて、最後の最後にビンズイを観察して探鳥終了。

初めての探鳥地、冬の主要な小鳥を間近でしかも何度も観察することができる良い場所であった。

15時前の出発となった。

暗くなる前に井頭公園で探鳥できるか、不安の中で現地に向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

カシラダカ
ヒヨドリ
ジョウビタキ
ミヤマホオジロ
ルリビタキ
ウソ
ウグイス
アオジ
ヤマガラ
シロハラ
エナガ
シジュウカラ
ハシボソガラス
トビ
アカゲラ
コゲラ
メジロ
ベニマシコ
ビンズイ

計19種

探鳥記 2018.1.6 宇都宮市内 10:30~11:40 晴れ

宇都宮市内の貯水地にアカハシハジロが12月後半から滞在しているとのことで本日は栃木県探鳥ツアーを行った。

もちろん最初の目的地はアカハシハジロが滞在している貯水池。

アカハシハジロは昨シーズン琵琶湖で2羽観察されており、今シーズンも琵琶湖に飛来すると思っていた。

そのため11月から琵琶湖に行く準備をしていたが、今シーズンは観察されていないようだ。

このような状況であるから、関東での飛来情報は幸運だった。

このアカハシハジロ、正月三が日は観察されず飛び去ってしまったと諦めていたのだが、どこかに帰省していたのだろう舞い戻って来た。

到着して貯水池が目に入った場所で直ぐに双眼鏡を取り出して探索。

早朝の冷え込みで貯水池はほとんど氷が張り、カモ達は草地の斜面に上がったり、残された水面の集まっていた。

あのアカハシハジロのパンチの効いた頭は遠くからでも目立つはずだ。

まずは手前の群れを見るもいない!

祈る気持ちで奥の群れを見ると金髪頭が目に飛び込んできた!

一安心してバーダーがいる場所へ向かう。

金網越しの観察ではあるが、観察・撮影に見えにくいという支障はない。


最初のショット!頭部の色は図鑑では赤褐色とあるが、太陽に当たると金髪に見える

アカハシハジロは休息中であり、時々頭を上げてはバーダーを喜ばせるが、直ぐにまたくちばしを背中に隠してしまう。

太陽が上がり、気温が上昇してきたのか氷が解け始めてくると、カモ達の動きが良くなってくる。

この貯水池には少なくとも300羽以上のカモがいる感じで、アカハシハジロの周囲はキンクロハジロホシハジロが多い気がした。

左手前)ホシハジロ雌  右奥)アカハシハジロ

同じハジロという名前が付くぐらいだから生活環境も似て一緒に行動しているのか。


名前の由来である赤いくちばしがやはり目立つ

アカハシハジロも他のカモと同じく動きが良くなってきた。

遠くから地味なカモ達の群れの中に目立つアカハシハジロを見ていると、中学校の朝礼で黒髪の生徒の中に一人だけ金髪頭の方がいる光景を見ているようだと思ったのは私だけだったか。


胸の光沢ある黒も何気に目を引く。

もう少しこちらに近づいてもらいたいが、氷が張ってあるので厳しい。

距離は遠かったが、じっくり観察することができた。

アカハシハジロのいる貯水池の様子

次の目的地・八溝県民休養公園 四季の森に向かうことにした。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ホオジロ
カルガモ
アカハシハジロ
オナガガモ
マガモ
キンクロハジロ
ホシハジロ
オカヨシガモ
オオバン
コガモ

計11種 目撃談 カワラヒワ、カシラダカ