「関東エリア探鳥記」カテゴリーアーカイブ

探鳥記 2018.4.14 大井ふ頭中央海浜公園 14:15~15:45 曇り

葛西からの帰り道、葛西だけの探鳥というのは寂しい?ので、どこかにふらっと立ち寄ろうということに。

今の時期なら大井野鳥公園、多摩川河口、六郷干潟あたりが面白いので候補地に挙がった。

どの場所もちょっと探鳥するには重い。

ふと、大井野鳥公園そばに小規模の野鳥観察施設があることを思い出した。

探鳥したことがない場所なので、この機会に行くことにした。

全体図 野鳥観察の中心は上半分の運河沿いのエリア

公園内に入ると、自然観察路の看板が。

ちょっとした散策路かと思いきや大きい池に沿った緑の濃いエリアだった。

池ではダイサギアオサギの姿を発見。

ゴイサギカワセミが水面を凝視している姿やカルガモカイツブリが浮いている姿を想像して探して見たが観察できず。

今の渡りの時期ならキビタキセンダイムシクイなどの夏鳥を見聞きしても不思議ではない環境だ。

散策路を抜けると目の前に観察舎が現れた。

中に入ってレンジャーの方と当地の環境や観察できる鳥などについて会話した。

今回はほぼ満潮状態で干潟は現れていなかったが、この時期なら潮が引くとキアシシギメダイチドリなどが観察できるそうだ。

観察舎の前から運河を望む。

満潮でも杭の上や岸辺にシギチドリがいることもあるので探索するも発見できず。

また潮巡りが良い状態で観察に来よう。

帰る間際に遠くの杭にカワセミを発見!

※大井野鳥公園の近くなので、セットでの探鳥をおススメします。

見聞きした野鳥(観察順)

ダイサギ
ヒヨドリ
アオサギ
カルガモ
ハクセキレイ
カワウ
オオバン
カワセミ
コゲラ
キジバト

計10種

探鳥記 2018.4.14 葛西臨海公園 8:05~13:30 曇り

奄美大島探鳥前後は奄美大島の野鳥のことで頭が一杯であった。

ようやく通常運転ということで東京湾岸エリアに向かった。

この時期ならやはりシギチドリや夏鳥の渡りが気になる。

淡水池ではさすがに越冬カモはまばらであったが、これからの主役となる繁殖羽のカイツブリの姿が綺麗だった。

葦原では冬鳥のオオジュリンの姿はなく寂しかったが、もうすぐしたらオオヨシキリでにぎやかになるだろう。

擬岩付近ではコチドリや渡り途中のシギチドリに期待したが不在だった。

鳥類園周辺では冬鳥のアカハラシロハラを観察

アメダスポイント付近では東なぎさの遠くにいるハヤブサウミアイサミヤコドリなどを観察。

東なぎさの対岸には4羽のアオアシシギがいた。

ようやくシギチドリを発見!4羽は渡り途中ではなく越冬中の群れかも知れない。

しばらくして再度アメダスポイントで探鳥した際には、対岸の浅瀬で食事中のホウロクシギクロツラヘラサギダイサギを観察する機会に恵まれた。


ホウロクシギ


うっすらと黄色の繁殖羽になっているクロツラヘラサギ

3種の大きさを比較してみるとホウロクシギがイメージしたより小さい。

日本で観察されるシギチドリの中では最大なのだが。

大きさ比較は思わぬ発見や過去の記憶や先入観を払拭してくれることがあるので、意識して観察している。

奄美疲れ?もあってここで探鳥を終えて、西なぎさに立ち寄ることなく葛西を後にした。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
オオバン
キンクロハジロ
ハシビロガモ
オカヨシガモ
ツバメ
カルガモ
アオサギ
カイツブリ
アカハラ
シロハラ
ダイサギ
ハヤブサ
ミヤコドリ
カワウ
ウミアイサ
アオアシシギ4
スズメ
カンムリカイツブリ
ウミネコ
ユリカモメ
セグロカモメ
スズガモ
ムクドリ
ツグミ
スズメ
ホウロクシギ
クロツラヘラサギ
ハクセキレイ
カワラヒワ
セッカ

計31種

探鳥記 2018.3.18 町田市 薬師池公園 14:40~15:20 晴れ

年明けの頃だったろうか、秋に新横浜公園に飛来してその後立ち去ったメジロガモが薬師池公園で見つかったという話を聞いたのは。

その後、薬師池公園から新横浜公園に舞い戻って来て、メジロガモクビワキンクロ雌の豪華2ショットがしばらく新横浜公園で観察された。

そして、最近は2羽とも薬師池公園に移動して観察され続けている。

もうすぐカモのシーズンも終わり、今シーズンは2羽とも偶然の長逗留であって、来年会える保証はない。

また、渡って来た頃とは羽根の様子に変化があるかも気になる。

町田市の薬師池公園に14時40分到着。

薬師池公園の裏山は恩田川の源流域であり、以前に恩田川の源流から河口までの探鳥の際に来たことがある。

滞在時間が限られていたので、2種中心にさっと観察した。

まずはメジロガモである。

昨年10月15日以来の再会である。

到着時には居眠りの最中で時々目を開けては周囲を観察していた。

メジロガモ雄は、他のカモとの識別の観点からはお尻と虹彩の白さが重要であり、遠目からでも目に付く。

が、今回久々の再会で印象に残ったのは、赤を基調とした格調ある色合い、特に頭部と胸の小豆色の鮮やかさである。

動画

次にクビワキンクロ雌だが、2羽同時に観察できない日もあるようだが、今回はキンクロハジロの小群の中にいるのを観察できた。

新横浜公園では、この距離で観察できることは珍しかったので、今回はじっくり観察できた。

この顔を見るとなぜか小鹿を思い出してしまう。


下腹は真っ白ではなく細かな斑が見えること、脇腹は成鳥に比べて赤みが乏しいことから、雌の第1回冬羽と思われる。


左前)キンクロハジロ雌、左奥)キンクロハジロ雄、右)クビワキンクロ

薬師池公園での観察を終える時間となった。

改めて町田の都市公園でメジロガモクビワキンクロを観察できるとは不思議な気分だ。

大阪からわざわざ観察に来たバーダーもいた話を聞いた。

同行者の一人と町田駅で別れて、強欲カモツアーは終わる予定だった。

が、まだ明るいということで近所にある奈良山公園でオシドリを観察へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

メジロガモ
キンクロハジロ
クビワキンクロ
キジバト
シジュウカラ
コゲラ

計6種

探鳥記 2018.3.18 三鷹市 野川 12:30~13:40 晴れ

三番瀬探鳥を終えて、次にどこに行こうか?検討する。

いつもなら近場の葛西臨海公園へ!となるが、今回はちょっと強欲だが、都内で現在観察できるシマアジクビワキンクロメジロガモの観察ツアーをすることにした。

まずはシマアジを観察するために調布飛行場近くの野川へ。

数年前から野川では冬季シマアジ雄が観察できる話は聞いていた。

到着後シマアジがどの辺りにいるか分からないまま、野川を下流へ進むことにする。

もうカモが北国に向かう頃だから飛び去ってしまったのでは?と不安な気持ちで探索しつつも、野川のゆったりとした流れを見ると心が和む。

しばらく歩いても見つからないので、しびれを切らして先日観察した鳥仲間に連絡して観察ポイントを聞くことに。

ポイントへ向かう途中で川面に浮かぶシマアジ雄を発見、ようやくご対面となった。

発見した時、やはり目立ったのは白く太い眉斑である。

シマアジ雄をこんな至近距離で観察したのは初めてである。

改めて実物を間近で観察してみると、エレガンスな色模様で非常に気に入った。

そして間近で観察できたのでシマアジの鳴き声を聴くことができた。

動画 ※0:06、1:07頃に「ギュイイイイイイイン」という扉がきしむような鳴き声が聞こえる。

このシマアジ雄がここ数年冬季に野川で観察されているシマアジ雄と同一個体かは不明である。

が、住宅地の中を流れる小川に毎年越冬するのは同一個体の可能性が高いのでは?

ちなみにシマアジは日本では冬鳥ではなく渡り鳥なので、冬季に観察されるのは稀である。

この個体は、左脇腹に黒斑があるので、個体識別には有効なポイントとなりえるので、来年以降が楽しみだ。

シマアジ観察をしていると、奥の水際でクイナがもぞもぞしている。

動画

クイナシマアジの2ショットを初めて見た。

しばらくすると、突然カラスにモビングされるオオタカが上空を舞うシーンも見られて一同大興奮!


マガモ雄のコバルトブルーの翼鏡にしばし見入る

帰り際、カワセミを観察できないのが不思議だと思いながら歩いていると最後の最後できちっと登場してくれて大満足の野川探鳥であった。

ちなみにシマアジの観察ポイントのそばに新選組の近藤勇局長の菩提寺である龍源寺があった。

ファンとしては御挨拶をしたいところであったが、次の目的地・町田市の薬師池公園へ。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
マガモ
シマアジ
ヒヨドリ
ムクドリ
クイナ
コガモ
バン
カワウ
オオタカ
アオジ
シジュウカラ
ハシボソガラス
モズ
カワセミ

計15種

探鳥記 2018.3.18 三番瀬 8:40~11:00 晴れ

久々の三番瀬探鳥。

今回はこの冬三番瀬で観察されているヨーロッパトウネン冬羽とズグロカモメ成鳥を中心に探鳥したい。


到着時の三番瀬 まだ静かな雰囲気である

干潮前の干潟でハマシギダイゼンミヤコドリなどが点々としている状態である。

沖合にはスズガモウミアイサが見えるが、春先なので個体数は少ない。

潮が引いてくるにつれて、ハマシギミヤコドリユリカモメの群れが干潟を行き来する光景が増えて、水鳥達が近場で食事するようになった。


動画解説
ミヤコドリが二枚貝をこじ開けようとするも断念する。
そばにはカモメ成鳥がくつろいでいる。周辺ではミユビシギハマシギが食事中である。


ユリカモメが集結して食事中である。

そろそろ繁殖地に向かう頃で、まっ黒な頭の夏羽個体はいないが、頭の模様が夏羽になりかけているのもいる。

ここでは先日ユリカモメの群れの中にボナパルトカモメがいたとのこと。

この話を聞いて、改めてユリカモメでもムクドリでもそうだが、群れを見たら「たくさんいるなぁ~」だけではなく「何か珍鳥がいるのでは?」という意識を持とうと思った。

ハマシギの群れが目の前に来た。


ハマシギ 第1回冬羽から第1回夏羽へ移行中

ハマシギは繁殖期に下腹に黒い模様が現れるのだが、まだどの個体にもない。

ハマシギの群れは若鳥が多いようだ。

現場で知り合いと話していると、突如ズグロカモメ幼鳥が上空を横切って行った。

しばらく観察を続けていると、いつの間にかズグロカモメ幼鳥が舞い戻っており、そばの水たまりに着水している。

撮影しようとしたら飛び去ってしまい、以後再び戻っては来なかった。

ヨーロッパトウネンはというと、トウネンハマシギの群れで1羽観察しただけで今回は観察できなかった。

最近の三番瀬はトウネンよりヨーロッパトウネンの方が観察されやすい逆転現象?が続いていただけに残念であった。


シロチドリ

ハマシギユリカモメの活発な食事の様子とは対照的に、4羽のシロチドリが喧噪から離れた場所で食べ物を探していた。

小さい体でストップ&ゴーを繰り返しチョコチョコと動いている様子はかわいい。

11時となった。

干潟はほぼ干潮状態で、あちこちで潮干狩りが行われている。

水鳥達もどこか居心地が悪そうで、人の少ないエリアに移動を繰り返している。

本来の目的であるヨーロッパトウネンズグロカモメ成鳥のまっ黒な頭を見ることができなかったが、ズグロカモメ幼鳥、ハマシギユリカモメの群れを観察できた。

久々となる三番瀬での水鳥探鳥、スケールの大きい野鳥観察に満足してお開きとなった。

見聞きした野鳥(観察順)

ハマシギ
ユリカモメ
ダイゼン
スズガモ
ウミアイサ
ウミネコ
ミヤコドリ
カモメ
ミユビシギ
セグロカモメ
ミサゴ
ハシボソガラス
コサギ
トウネン
ダイサギ
ズグロカモメ
ムクドリ
スズメ

計18種

探鳥記 2018.3.4 水元公園 12:45~14:15 晴れ

葛西臨海公園から水元公園へ。

実は水元公園は今回が初探鳥である。

その存在を知ってから約20年。

来なかった理由を考えると交通の便が悪いくらいしか思い当たらない。

水元公園で熱心に野鳥観察を行っている方のブログが気に入っているので定期的に閲覧している。

ブログから周年様々な野鳥が観察されていることが分かり、知っている場所から行きたい場所へと変わった。

ちなみに20年前は関東では珍しくコイカルが繁殖する場所として有名だったと記憶している。

葛西からセブンイレブン定食を済ませて駐車場に到着。

まずは公園利用者の多さに驚く。


葛西で男の子から聞いた情報ではアメリカコガモは水生植物園付近の川面で観察されているとのこと。

そこで、川沿いにバードサンクチュアリー経由で水生植物園へ向かうことにする。

川面ではヒドリガモオオバンがポツポツと浮いているだけで、葛西同様ここでもカモは少なかった。

バードサンクチュアリーに入る。

最初の観察窓では水元公園の主役?カワセミに御挨拶。

次の観察窓ではカワウの日光浴する姿を観察した。


立派な観察小屋

この辺りの森からシジュウカラのさえずりが盛んに聞こえてくる。

目標のハスが自生する川面に到着。

アメリカコガモはもちろん、カモの姿が見えない。

困った!困った!とさらに上流に向かって少し進むとコガモの群れを発見する。

この中でしょ!と祈りながら1羽1羽確認して、ようやく胸と脇の境にある縦の白線が入ったコガモを見つけた。

アメリカコガモだ!


コガモ


次の瞬間、白い縦線が見えた!


正面からでも白線は目立つ

動画

動画に一緒に登場するコガモと比べると、
コガモは体の側面に水平に白線があるのに対して、アメリカコガモは縦線が入る。
②また顔の緑色帯を縁取るクリーム色のラインがアメリカコガモの方がコガモより細くぼんやりと見える。
③の薄橙色はアメリカコガモの方がコガモより濃く見える
ということが分かる。

このアメリカコガモの頭部の形は、後髪が膨らんでいてヨシガモのようで違和感があった。

アメリカコガモの特徴にはないので個体差なのか?

このアメリカコガモ、日本ではコガモの亜種扱いであるが、海外では別種扱いとなっている。

繁殖地と越冬地を含む生息地もコガモはユーラシア大陸、アメリカコガモは北アメリカ大陸であり、ハッキリと棲み分けができている。

日本でも別種扱いされる日が来るのだろうか、今後の動向が気になる。

目的のアメリカコガモをじっくり観察できたので、今度は来た道を戻ってアメリカヒドリヒドリガモの交雑個体を見ることに決めた。

しかし、この日は強風で野鳥観察のコンディションが悪く、またメンバー全員お疲れ状態だったので、ここでお開きとすることにした。

今回は珍しく2つの目的を完遂できて気持ちよく帰路に着いた。

見聞きした野鳥(観察順)

ムクドリ
モズ
ハシボソガラス
カルガモ
ハクセキレイ
ヒドリガモ
オオバン
アオサギ
ダイサギ
カワウ
シジュウカラ
カワセミ
ヒヨドリ
シメ
ハシブトガラス
コガモ(亜種アメリカコガモを含む)
オカヨシガモ

計18種

探鳥記 2018.3.4 葛西臨海公園 7:30~11:30 晴れ

この冬、葛西臨海公園ではサンカノゴイが越冬しており、時々幸運なバーダーに目撃されている。

また近隣の水元公園ではアメリカコガモが越冬しており、まだ観察したことがないので是非見に行きたい。

そこで今回はこの2種の観察を目標に都内の公園をはしご探鳥することにした。

サンカノゴイは午前中の方が観察されやすいとのことなので、まずは葛西臨海公園へ。

今回は東西なぎさに行かず真っ直ぐ鳥類園の上の池に向かう。

歩道から上の池のアシ原が見えてた所で本格的な探鳥モードになる。

今回の舞台となった上の池(淡水湖)

サンカノゴイは①擬態をするなど隠れ上手である②ゆっくりとした動作である③日中は活発に動き回らない④体色もアシ原と似ているなど、探索難易度が非常に高い鳥である。

以前、大井野鳥公園で観察した時も非常に苦労した思い出がある。

とりあえず根気よく視界に入るアシ原を何度もじっくり観察するしかない。

アシ原の下部を凝視する時間が続く中、アシ原の上部では時々オオジュリンの小群が現れてはアシの表面をむしって中に潜む虫を捕食する光景が見られた。


オオジュリン

動画

上の池に沿って進み、センター前に到着。

今シーズンはここからサンカノゴイを最も多く観察できるそうだ。

冬鳥シーズン終盤でカモの姿もまばらだ。

視界に入るアシ原をくまなく探したが見つからず。

再度逆コースをたどって探索を続けることにする。

通り道の通称クイナ池でアシ原を注視しているとガサゴソと動く気配を察知した。

双眼鏡でチェックするとまさにクイナであった。

警戒心が強いため直ぐに奥に引っ込んでしまったのは残念だったが、サンカノゴイ探索の良い練習となった。

今日は行けるぞ!

続いて向かったアメダスポイント前のアシ原では再度クイナが、その後直ぐにヒクイナが一瞬現れては引っ込む光景が目撃された。

また気分転換にアメダスポイントから東なぎさを観察すると、ウミアイサクロツラヘラサギアオアシシギなどを観察することができた。

今日はやはり観察は難しいか?あるいはもう繁殖地へ飛び去ってしまったのか?と諦めモードの中、未練たらしくもう一度センター前に行くと、、、。

ひょっこりと首を伸ばしているサンカノゴイがついに登場したのだ!

全長が70㎝でチュウサギとほぼ同じだが、ずんぐりしているので大きく見える。

また同じ体型であるヨシゴイの約2倍の全長だから、単純計算で2×2×2=8倍の体積比であるが、見た目の印象と比べても悪くはない数字ではある。

最初は周囲を警戒しているのか首を伸ばしてじっとすることが多かったが、徐々にアシ原の中を動き始めた。

ちょっと目線を外すと、いるのは分かっているのに再度見つけるのに苦労した。

以上、3枚ともSさん撮影

動画

しばらくして手前の死角のアシ原に飛び去ってしまい、これ以上の観察はできなくなった。

その後、どうにか飛び去った場所が見える場所を探しては探索したが駄目だった。

駄目元で葛西臨海公園に来たが、幸運にも目的のサンカノゴイを観察できて良かった。

気持ちよく、次の目的地の水元公園へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
ハクセキレイ
シジュウカラ
ウグイス
ジョウビタキ
ヒヨドリ
オオジュリン
セグロセキレイ
ホシハジロ
バン
オオバン
アオサギ
カイツブリ
コガモ
ムクドリ
ハシブトガラス
キジバト
ミサゴ
カンムリカイツブリ
ウミアイサ
スズガモ
ヒドリガモ
ウミネコ
ハジロカイツブリ
ハシボソガラス
アオアシシギ
オカヨシガモ
カワウ
ハシビロガモ
ハクセキレイ
キンクロハジロ
メジロ
アオジ
クイナ
ヒクイナ
サンカノゴイ
シジュウカラ
カワラヒワ
カルガモ
クロツラヘラサギ
イソシギ

計41種

探鳥記 2018.2.18 多摩森林科学園 10:00~14:30 晴れ

前日に野鳥の会神奈川支部の事務所でホオジロ類の談話会を先輩方と行った。

探鳥経験が豊富な先輩達との談義は面白く勉強になる内容であった。

談話会を終えて、ミヤマホオジロのこと、特に地鳴きをきちんと把握しておきたいと考えた。

ミヤマホオジロは関東では珍鳥ではないが、観察機会が多い鳥でもない。

どこで観察しようか?

そこで思い浮かんだ場所が高尾にある多摩森林科学園だ。

高尾山の近くにあり高尾山と同じくらい野鳥が観察できる場所として以前から関心があった。

最近はミヤマホオジロの越冬場所として有名で、個体数も多いようなので観察頻度も高いことだろう。

今回は時間があれば高尾山と両方行くつもりで出発。
入口にある森の科学館

JR高尾駅から歩いて10分もかからずに到着、アクセスの良い場所だ。

入場料は300円(桜の開花時期は400円)で駐車場はない。

ここは全国の主要な桜を集めたサクラ保存林があり、3月後半から4月下旬まで楽しむことができる。

この時期は入園者が多く、野鳥観察に不向きといえよう。

広大な園内のため、入園時にミヤマホオジロの観察されやすいポイントを聞くと、柳沢林道沿いが良いとのこと。

そこで柳沢林道でミヤマホオジロをじっくり観察してから、園内をできるだけ観察することにする。

入口付近で遠くからイカルの朗らかな声が聞こえて、目の前にはジョウビタキの雌を観察。

第2樹木園の中は、週末であるが人影がなく静かな雰囲気である。

森の中を抜けると、斜面に植えられているたくさんの桜の樹木が目に入り、一足早く桜の開花状態を想像してみた。

道沿いでは桜や野鳥の案内板が設置されており、種の識別点はもちろん、他種との相違点も丁寧に記載されている。

ここまで詳細に記載した掲示板はあまり見たことがない

ここの職員の方のおもてなしの気持ちが伝わってくる掲示板であった。

柳沢林道に入ると初めて人と出会った。

やはりバーダーの皆さんである。

観察・撮影の先には斜面で採食中のミヤマホオジロが見える。

まずは雌が目に留まり、カシラダカとの違いを意識してじっくり観察する。

ミヤマホオジロ雌 

動画

次は雄の観察に移る。

発色の良い黄色と黒のコントラストが良い!

ミヤマホオジロ

動画

盛んに地面に降りたり草木の周囲で動き回って実などを食べている様子だった。

画像の日陰部分でミヤマホオジロが採食していた

当初、数羽しかいないと思っていたが、じっくり観察してみると少なくとも8羽を確認した。

30分ぐらい観察しただろうか、群れが奥の茂みに入って行ったので、一旦観察を止めて園内を回ることにする。

園内を見渡せるくらいまでの高さを登り、園内の外周を進む。

桜の満開の頃は良い眺めであろう

緑が濃いのでヤマドリアオゲラアカゲラカケスなどの登場を期待したが、見聞きできたのはカラ類やモズジョウビタキであった。

鳥影が少ないので先ほどのミヤマホオジロのポイントに戻ると、ミヤマホオジロが歩道に出てきて採食中であった。

これは絶好のチャンス!と興奮を必死に抑えて、こちらに近づくように念じながら動かないでいると、だんだん近づいて来た。
動画

最後は3mくらいまで接近して、おいおい!こんなに近づいて大丈夫?と思ってしまうほどだった。


ミヤマホオジロ雄 右脚に足輪が付いている

念願の地鳴きもたくさん聴くことができた。

カシラダカの優しい「ティッ」とアオジの鋭い「チッ」とは違い、その中間?の感じに聴こえた。

しばらくすると、ミヤマホオジロの群れは隣の樹林帯へ移動したが、移動する際に数を確認したところ、30羽くらいだった。

「えぇ、そんなにいたの!」と驚いてしまった。

関東地方ではミヤマホオジロが一番多く越冬している場所ではないかと思った。

雄・雌・若鳥・地鳴き・採食行動などミヤマホオジロを堪能できて、当初の目的も達成された。

その後、ここで出会ったバーダーさんとしばらく楽しい鳥談義となった。

私と同様にミヤマホオジロに絞って観察に来た方で、お住まいの千葉の探鳥地を聞いたり、神奈川の探鳥地を紹介したりした。

ふと時計を見ると13時を過ぎており、次の目的の高尾山へ行くか微妙な時間となった。

それでもせっかくだから、行って見よう!とバーダーさんと別れて50mを過ぎたところで、ミヤマホオジロをまたまた見つけてしまった。

その時、おそらくミマホオジロを探しているだろう若者2人が目に入った。

ここにいるよ!と手招きすると、やはりミヤマホオジロ目的の二人であったので一安心。

2人にとってはミヤマホオジロは初めての出会いだったので、声を掛けて良かった。

2人は野鳥観察を始めて間もないようで、野鳥観察を楽しさが言葉の端々から感じ取れた。

こういう方々との野鳥談義も大好きで、しかも爽やかで感じの良い若者達である。

先ほど野鳥談義を終えたばかりなのに、まさかの第2幕の開幕である。

高尾山探鳥は置いといて、楽しい時間を過ごした後、真っ直ぐ帰宅した。

ビギナーの若者2人が今後も楽しく野鳥観察を続けて、いつかどこかで再会できたら嬉しいな!

見聞きした野鳥(観察順)

イカル
ジョウビタキ
アオジ
シロハラ
ミヤマホオジロ
コゲラ
シジュウカラ
ヤマガラ
ヒヨドリ
エナガ

計10種  目撃談:カシラダカ、ルリビタキ

この冬の観察情報:ヤマドリ、アオバト、ツミ、ノスリ、トラツグミ、カワセミ、ウソ、ミソサザイ、カケスなど

探鳥記 2018.2.11 渡良瀬遊水地 14:20~17:30 晴れ

涸沼から渡良瀬遊水地へ。

渡良瀬遊水地では最近目撃されたケアシノスリを観察するのが目的だ。

涸沼でオオワシを、移動中もチョウゲンボウを観察でき、良い流れで渡良瀬遊水地に到着。

最近ケアシノスリが観察されたという北エントランス入ってすぐのチュウヒのねぐらポイントへまずは向かう。
地元バーダーの話では、本日の目撃談はなく渡良瀬にはいない可能性が高いとのこと。

残念な話だが、もちろん広大な遊水地内のどこかにいる可能性もあるのだから、できるだけの探索はしてみよう。

探索中、アシ原に囲まれた池で繁殖羽へ移行中のミコアイサヨシガモを観察したり、カワラヒワアトリの混群などを観察した。

しかし、ノスリチュウヒハイイロチュウヒは観察するも、ケアシノスリはいまだ観察できず。

広大な遊水地内のどこを探索するべきか?

16時前になり、いよいよ猛禽類の本格的なねぐら入りが始まる。

こうなったら悪あがきで、猛禽類が一番観察できる鷹見台で日没までケアシノスリを探索したい。

そこでチュウヒ類のねぐら入りを観察するグループと鷹見台でケアシノスリを探すグループに分かれ、日没まで別行動を取ることにした。

鷹見台に到着すると、草原の中にできた大きな池のそばでミサゴがじっとしており、チュウヒが草原を低空で飛ぶのが見えた。

ノスリが現れるとケアシノスリか?と場が緊張したり、大きな水鳥がはるか遠くの上空で舞うとマガンか?ヒシクイか?で盛り上がったりした。

また近くの大橋から下に流れる水面でシギチドリを探すのが鷹見台での恒例探鳥なのだが、今回はクサシギが盛んに動き回っていた。

動画

再び鷹見台に戻って探索を再開すると、そばのバーダーからケアシノスリの存在を知らされて驚愕した!

教えてもらったポイントを見ると、ケアシノスリが水面近くの草地のすると中で上半身だけ姿を表してじっとしているではないか。

興奮状態でじっくり観察するが、この見える状態でケアシノスリと判断して良いものか?としばらくしてから思い始めた。

遠くから見た場合のケアシノスリの識別ポイントは、体色のコントラストがノスリよりハッキリして、尾羽の先端に黒帯があるということぐらいしか頭になく、しかも辺りは暗くなり始めていて観察条件が悪い。

そのバーダーにこの状態での識別ポイントを質問すると、喉元から胸にかけて黒斑の密度の濃いことがポイントであると教えてもらった。

確かに黒っぽく見えるが、ノスリはどうだったか?ノスリも黒斑があるような?とあれこれ思案した。

このバーダーによると、14時半頃にケアシノスリが狩りをして食事をしている姿を目撃しており、そのまま今に至って観察を続けているとのこと。

じっとしているケアシノスリを観察している間も、コチョウゲンボウ雄が3羽斜面の草地に降り立ったり、ハイイロチュウヒの雌、チュウヒノスリが飛ぶ姿を観察した。

そういえばケアシノスリを撮影していなかったことに気が付いて、かなり遠いが証拠写真を撮ろうと構えた瞬間、突如ケアシノスリが飛び立って、目の前の草原を右の方へ低空で横切って行った。

「あ!あ!あ!飛んだ!」と今回も叫びながらも、飛翔時のポイントの尾羽先端の黒帯がハッキリと見えたし、翼の下面の白っぽさがノスリとハッキリと違ったのでケアシノスリと断定できた。

特に尾羽から上尾筒付近?が更に真っ白と言えるぐらい白く見えたのが印象に残った。

この後は別動隊と合流するまでの間、現場で知りあった御夫婦と鳥談義に花を咲かせて気持ちよく渡良瀬探鳥を終えることができた。

今回の探鳥では、オオワシチュウヒハイイロチュウヒトビノスリケアシノスリミサゴチョウゲンボウコチョウゲンボウハイタカと猛禽類が10種も観察でき、大きさや飛び方や色模様など比較できたので良い勉強となった。

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロ
ツグミ
トビ
チュウヒ
シジュウカラ
コガモ
カルガモ
ヨシガモ
ハシビロガモ
ミコアイサ
カワラヒワ
アトリ
ミサゴ
クサシギ
タシギ
セグロセキレイ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
コチョウゲンボウ
ケアシノスリ
マガン
キジ
オオバン
マガモ
ノスリ
カイツブリ
カワウ
シメ
オオジュリン
キジバト

計30種

探鳥記 2018.2.11 涸沼 9:00~12:30 晴れ

今年も涸沼にオオワシが飛来したとの一報が届いた。

この個体は1998年から毎年飛来しているということで、毎年飛来が途絶えるか心配しては飛来の一報を聞いて喜んでいる。

オオワシは関東在住だとなかなかお目にかかれないし、昨年末は諏訪湖で見損なっていたので、今回は是非見に行きたい。

また涸沼で昨年の4月に日本初記録のカオグロアメリカムシクイを観察したのだが、今季もまた同じポイントに飛来したとのうわさもある。(20174.2涸沼探鳥記⇒ここをクリック)

もう行くしかないでしょ!

9時に涸沼に到着して、まずは昨年カオグロアメリカムシクイを観察した涸沼の西岸からスタート。


涸沼西岸は野鳥密度が濃い!

さっそくカオグロアメリカムシクイを探索する。

ウグイスに似た地鳴きと機敏に動く鳥影を求めて草原を丁寧に探しまわった。

探索中に昨年の探索に苦労した記憶が蘇ってきた、、、あれはきつかった!

もちろんオオワシの出現にも備えないといけないので上空探索も怠らないようにした。

そのかいもあって、ノスリハイタカハイイロチュウヒチュウヒミサゴの飛翔を観察できた。


草原の主役であったオオジュリン


やはりカワセミが登場すると嬉しい


ノスリ幼鳥 ※虹彩に注目!黒くないので成鳥ではない

結局カオグロアメリカムシクイは見つからず、長居をしても観察できる雰囲気もないので気持ちよく見切りを付けた。

一方のオオワシというと、地元バーダーによると風がもう少し出ないと上空を飛翔しないとのこと。

それならばオオワシが休憩している場所を探しに行くことにした。

移動中、付近の農耕地で食事中のオオハクチョウをしばらく観察する。

食事に夢中のオオハクチョウ

10羽の群れ灰色の幼鳥も混じっている。

オオハクチョウ観察を終えた後、またまた途中でレンジャクがこの時期に湖畔のキャンプ場そばのヤドリギで目撃されることがあるというので寄ってみた。

レンジャクはいなかったが、そばの草地でシメツグミの食事光景をのんびりと観察。

食事中のシメ 小鳥には珍しく誤解されやすい顔であるが隠れファンは多い。

湖面のほとりにあるキャンプ場でのんびりとした雰囲気をしばらく味わった後、そろそろオオワシが枝止まりしているというポイントへ向かうことにした。

と、そこで地元の方が「風が出て来たから、もうすぐオオワシがこの上空を飛んで来るよ」と声を掛けられた。
半信半疑で待っていると、驚いたことに間もなく本当にこちらにオオワシが向かってくるではないか!

オオワシとの距離はぐんぐんと近くなり、あっという間に地上から50mくらい上空を通過した。

「ア!ア!ア!」と発しながら後ろ姿をパチリと写したのが下の画像である。


オオワシ、見参!

開長が220~250㎝であり、見る度にその大きさに圧倒される。

オオワシは湖面を横切って対岸の森の方へ消えていったが、しばらくすると上空を雄大にソアリングしてくれた。
動画

オオワシの姿が見えなくなったので湖面に目をやると、手前にミミカイツブリハジロカイツブリが浮いている。

2種とも潜水を頻繁に行うので、じっくりとした観察・撮影は難しかったが、2種の違いを改めて確認することはできた。
やはりミミカイツブリの方がハジロカイツブリに比べて大きいこと、首の前面が白いこと、顔の白黒模様がハッキリしている。

待望のオオワシも登場して満足感一杯となり、次の目的地である渡良瀬遊水地へ向かうことにした。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
アオジ
ホオジロ
シメ
ノスリ
ハシボソガラス
オオジュリン
ハイタカ
ハイイロチュウヒ
トビ
カワラヒワ
キジバト
カシラダカ
バン
カルガモ
モズ
カワウ
ジョウビタキ
マガモ
カワセミ
カイツブリ
コガモ
オナガガモ
オオバン
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ
ミサゴ
アオサギ
チュウヒ
スズメ
オオハクチョウ
キンクロハジロ
ビンズイ
オオワシ
ミミカイツブリ
イソシギ
シロハラ
ハクセキレイ
メジロ
ヒヨドリ
ダイサギ
スズガモ
ムクドリ
ハシブトガラス

計44種 目撃談:ホオアカ、アカハラ、クイナ、セグロセキレイ、ヒバリ