「神奈川探鳥記」カテゴリーアーカイブ

探鳥記 2017.10.1 権現山 9:30~12:30 晴れ 

 

前日は青梅市の梅の公園で鷹の渡り調査に参加して、東京エリアの鷹の渡りの流れをおよそ把握できた。

神奈川の鷹の渡りも気になるので2週間ぶりに権現山に向かった。

※前回の権現山探鳥記はここをクリック!

展望台へ向かう山道で秋を告げるモズの高鳴きが聞こえて来た。

秋を告げる使者モズ

展望台では本日も「ふれあい」の常連メンバーの皆さんが観察活動中。


360度見渡せる観察拠点の展望台

本日はどういう展開が待っているのか?早速、観察開始である。

今回はツミが何回も登場してくれた。

ツミの発見時の場面は2つのパターンがあり、①おそらく付近の山の斜面から上昇したのだろう突然目の前の上空を旋回したり横切ったりした後に降下して視界から消える場面と、②遠くの高い上空でオオタカなどにモビングしながら視界から遠く離れて消える場面で、おそらく渡りの最中ではないかと思った。


今回1番の接近となったツミ。形状だけでもご参考に!

サシバは遠くの大山の稜線付近のコースを飛行していたので、今回も近くでの観察は叶わなかった。

チゴハヤブサオオタカは遠くの西の空でちょっかいを出し合っている姿を観察できた。

関東では観察するのが難しいと思っていたチゴハヤブサではあるが、権現山に来る度に観察できている。

今回もっとも嬉しかったのは、神奈川では今年初めてハチクマを観察できたことだ。


悠然と飛翔してくれたハチクマ

この画像を見ると、尾や翼の後縁が凸凹しているので換羽中であること、また先端部が黒っぽくないので幼鳥ではなく成鳥であることが分かる。

この日も展望台の周囲ではエゾビタキを観察できた。

先日はサンショウクイリュウキュウサンショウクイも観察されたとのこと。

エゾビタキ。体色は違えどビンズイを彷彿させる

この日の権現山での鷹の渡りは、2日前に大きな渡りがあったので数が少なかった。

昨日に梅の公園、本日の権現山の鷹の渡りの観察を終えてみて、今シーズンの渡りはそろそろ終わりを迎えていると感じた。

ノビタキを探しに境川遊水地周辺に向かうため権現山を後にした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
モズ
ツミ
トビ
サシバ
ヤマガラ
チゴハヤブサ
オオタカ
ハチクマ
アオバト
エゾビタキ
アカゲラ

計12種

探鳥記 2017.9.18 神奈川県央エリア 8:15~14:50 晴れ

平塚市内の田園地帯 8:15~10:30

約3週間ぶりの平塚でのシギチドリ探鳥である。

前回はいくつかの休耕田の中にヒバリシギセイタカシギコアオアシシギなどがいた。
シギチドリと休耕田の様子も変わっているだろう。

確かに変わっていた、悪い方に!

毎回巡回している休耕田にシギチドリがいない。

こりゃ、マズイ!と休耕田は期待できないと思い、ジシギ目的で田んぼと田んぼの間のあぜ道や水路も丁寧に観察することにした。

すると直ぐに水路で採餌しているジシギ類を発見!

じっと身をひそめて警戒中。

発見と同時にこのジシギ類も動きを止めて、お尻を持ち上げて固まってしまった。

この状況では車から出ることもできず、車窓からしばらく観察する。

ジシギ類を識別するためには尾羽を広げてくれる瞬間まで待ちたいのだが、私達がいる間はこのままの膠着状態が続きそうだ。

しばらくしてから再度戻ってきて観察しようと、この場を後にする。

しばらく進むとまたもや休んでいるジシギ類を発見!

いかにも眠そうな表情である。

このジシギ類も眠そうで尾羽を広げてくれる気配がない。

よし、次に行って見よう!

この後も休耕田巡りをするもシギチドリを見つけることができない。

今日のメインは権現山での鷹の渡り観察である。

時間が無くなってきたので、権現山に向かう。

見聞きした野鳥(観察順)

ジシギ類
コサギ
ダイサギ
チュウサギ
セッカ
スズメ

計6種

権現山 11:00~13:30

だいぶ遅くの到着となった。

急いで観察場所の展望台に向かい、知り合いの方々に挨拶をした後に、さっそく探鳥開始!

今日は天気が良くて周囲をハッキリと見通せる。


西側の富士山方面を望む。この方向に鷹が渡って行く。

ここ数日関東地方では天気が悪かったので、天候が回復した今日は相当数の鷹の渡りが見られるはず。

しかし、予想に反してトビノスリオオタカチョウゲンボウなどおそらく地付きの猛禽類は比較的近くで観察できるのだが、主役のサシバは遠くで2羽観察できただけで、ハチクマは結局観察できなかった。

それでも久々のお会いできた方々との野鳥談義は楽しかった。

鳥を見るより話している時間が多かった、反省!

今の時期は鷹の渡りだけでなく、小鳥の渡りに時期でもある。

鷹の出が悪い時は周囲の樹木に注目していると、色々な小鳥を観察できる。

今回はエゾビタキヤマガラを観察した。

エゾビタキの胸の縦斑を見ると秋の渡りの実感してしまう。

日本では繁殖しないので、この時期だけの出会いである。

13時半を過ぎても相変わらずタカの出が悪い。

この辺が潮時と思い、観察を終了した。

我々が立ち去った後にサシバが近距離で観察できたそうだ。

こういうことはよくある話だ。

帰宅時間が決まっているので、ギリギリまで再度平塚の水田地帯で探鳥することにした。

 

見聞きした野鳥(観察順)

ヤマガラ
エゾビタキ
トビ
ノスリ
オオタカ
チョウゲンボウ2
サシバ2
ハシブトガラス
シジュウカラ

計9種

平塚市内の水田地帯 14:15~14:50

再び午前中に観察した場所に戻ってきた。

時間がないので急ぎ足でポイントを絞って探鳥開始!

午前中ジシギ類を観察した場所には姿なし。

別の休耕田をいくつか回ってようやくケリコアオアシシギを見つけることができた。


コアオアシシギ

午前も午後もじっくり観察しなかったが、今日の観察した感触や複数の知り合いの話をまとめると、このエリアでのシギチドリの渡りは終わりを迎えつつあるようだ。

見聞きした野鳥(観察順)

チュウサギ
トビ
コサギ
ダイサギ
スズメ
ケリ
コチドリ
コアオアシシギ

計8種

探鳥記 2017.7.22 二子山 15:15~18:20 晴れ

半年間ぐらい前からお腹が出ているのが気になっていた。

探鳥でずいぶん歩き回っていると思っていたが、、、。

どうせ運動するなら街中よりも森の中で野鳥を見聞きしながら歩くほうが良いだろう。

ということで、今回は探鳥目的というより減量目的で二子山の大山林道を歩くことになった。

林道を2往復するぐらいの勢いで逗子へ向かった。

1往復目 15:15~16:50

林道入口に到着。

上空では換羽中のトビが弧を描いて飛んでいる。

さすがにこの時期はオオルリセンダイムシクイなどの声はもう聞こえない。

林道沿いに流れる川では子供たちが川遊びをしている。

林道内では「ホーホケキョ」のウグイス、ホオジロの声が聞こえるが、それ以外の鳴き声は聞こえない。

が今回予想外に嬉しかったことは「カナカナカナカナ」というヒグラシの鳴き声を聴きながら林道を歩けたことだ。

汗がダラダラ状態でも不思議とヒグラシの声を聴くと涼しい気分になった。

ヒグラシの声です。

林道終点に16時に到着。

林道終点でサンコウチョウを見聞きできることを期待したが現れず。

ここではセンダイムシクイの「チ―、チヨー」という声を聞いた。

「チヨチヨビー」のさえずりにしては中途半端な感じがする。

地鳴きの意味合いなのか?若鳥の声なのか?

これがその声です。

復路の途中、ウグイスホトトギスの声がするポイントがあった。

しばらく待機したが、鳴き止んでしまった。

2セット目?の楽しみを取って置こうと先に進む。

17時前に無事大山林道の入口に戻って来た。

ようやく一セット目が完了だ。

もう一往復するか疲れからか迷うが、夕暮れ時の方が野鳥の声を聴けるはずと言い聞かせて2セット目へ突入!

2往復目 16:50~18:20

足取り重く林道を進む。

森の奥からアオゲラホトトギスの声が時々聞こえる。

2セット目にして、ようやくヤマガラシジュウカラの群れと会うことができた。

群れの中にオオルリ若がいないかチェックするが、いない。

先週探鳥した鳥仲間の話によると、カラの混群にオオルリ若が混ざっていたとのこと。

ようやく17:40に林道終点に到着。

林道終点で休んでいると樹林の上の方からサンコウチョウの地鳴きと脱力系?のさえずりが聞こえて来た!

2セット目の決断が報われた瞬間である!

長い尾をした雄と幼鳥?雌?の2羽を確認できた。

サンコウチョウは下には降りてこずに森の奥に消えていった。

1往復目のセンダイムシクイの声を今回も期待したが、聞こえず。

復路の途中ではウグイスが近い距離で「ホーホケキョ」と「ケキョケキョケキョ」と盛んに鳴いている姿を観察できた。

時々ホトトギスが「特許許可局!」と森の奥の方で鳴いている。その場で待機中に幸運にも上空を飛ぶ姿を確認できた。

このホトトギス、この時期になってもウグイスへの托卵を狙っているのか?

単に鳴いているだけなのか?

そもそもウグイスは繁殖条件が整えば、この時期でも繁殖活動をするのだろうか?

ウグイスホトトギス、ヒグラシの音が静かな林内に響いてなかなか良い時間だった。

だんだん林内が暗くなってきたので、先を急ぐ。

早足で進みながら、途中エナガカワセミの声を聞いて、無事入口に到着した。

まとめ

・大山林道を2往復で2万歩近く歩いた。

・ゆっくり歩いて片道平均40分くらい。

・消費水分量はペットボトル500ml×3本である。この時期はやはりこのぐらい用意して正解だった。

・逗子駅行きの最終バスの時刻(川久保バス停17:25)は過ぎており、歩く覚悟はできていたのだが、重い足取りでの駅までの徒歩40分はキツかった。

・今回の新発見は林道に響き渡るヒグラシだろう。ヒグラシ好きにはおススメの場所。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
キジバト
ウグイス
ホオジロ
ヒヨドリ
トビ
ホトトギス
メジロ
センダイムシクイ
ハシボソガラス
ヤマガラ
シジュウカラ
サンコウチョウ
エナガ
カワセミ

計15種

探鳥記  2017.4.16 日向薬師② 8:45〜12:00 晴れ

じっくりカワガラスを観察したので、さらに奥に進み、例年コマドリミソサザイが観察できる場所に向かう。

付近のせせらぎからはミソサザイが、木々の高い方からはオオルリがその姿と美声を披露している。

周囲には日曜日ということもあってか、コマドリ目的?のバーダーやカメラマンが多数。

しばらく待つがちょっとコマドリも出にくい状況と判断して、大山へ向かう登山道を途中まで歩くことにする。

登り始めてすぐにイカルのユーモラスな声がする。

声の方を探すと斜面にイカルが5羽採餌中。

どこにいても黄色の嘴は目立つ

今度は杉林の上の方からコマドリのさえずりが聞こえて来る。

コマドリは地上付近や枝止まりでも下の方の枝でさえずっているイメージがあるので違和感があったが、そういえば以前8月の上高地でも上の報で囀っていた。

近くで鳴いているので何とか見ようと、久々に気合を入れて道なき斜面を登ったが確認できず。

この辺りは野鳥密度が濃いのか続いてクロツグミの美声が聞こえてきた。

何とか姿を見たい。

クロツグミは木のてっぺんで囀さえずるイメージがあるので、周囲の木々を見渡せる場所に移動して木のてっぺんに絞って探鳥する。

すると、こちらを向いて鳴くクロツグミを発見!

距離は相当離れているが、遠目からでも黄色のくちばしがハッキリと見える。

こちらを向いているので、距離以上に近くに聞こえる。

証拠写真ギリギリ

クロツグミを十分楽しんで再び登り始める。

高度が上がったせいかヒガラの声が聞こえてくる。

ヒガラが近くまで寄って来たので姿を観察。

やはりシジュウカラより体は小さいと再認識する。

野鳥の声が不活発になったと感じた地点で下山を開始。

先ほどのコマドリポイントでは杉林だけでなく遠くの草地からも美声が聞こえるが、観察にまたも失敗。

 

下山して再度コマドリミソサザイポイントに向かう。

先ほどよりバーダーやカメラマンが増えたようだ。

コマドリはあれからずっと観察されていないそうだ。

夕方、人が少なくなるまでコマドリは観察できないだろう。

そばのせせらぎでミソサザイが盛んにさえずっているのをじっくり観察して、次の探鳥地に向かうことにした。

小さい体で一生懸命に鳴く
一休みさせていただきます

見聞きした野鳥(観察順)①②共通

カケス
ヤブサメ
ミソサザイ
カワガラス
アオゲラ
イカル
ヒヨドリ
ウグイス
オオルリ
コマドリ
クロツグミ
カワラヒワ
メジロ
センダイムシクイ
ホオジロ
ヒガラ
エナガ

計17種

探鳥記 2017.4.16 日向薬師① 8:45~12:00 晴れ

カワガラスのヒナがようやく巣だったので、日向薬師に行った。

到着して直ぐに川の流れの中で活発に動く幼鳥を発見。

カワガラスの親は全身が黒というよりはチョコレート色をしている。

一方、幼鳥は小さい白斑が全身にちらばり、羽縁の白が目立つ。

体型は尾が短く足が体の割に大きく見えてヤブサメのようだ。

この幼鳥、しきりに水際の石にこびりついているものを突いたり川底に潜ったりしてエサを探している。

さすがカワガラスの幼鳥。

すでに水を恐れない様子。

※動画でどうぞ。滝の近くなのでBGMは水音です。


確認画像

ん~、何か捕まえたぞ!

今回は2羽の幼鳥を確認。岩場の白い部分はフンの跡。これを見れば幼鳥の好きなポイントが分かる。

どっちが年上かな?

 

突然、幼鳥が大きな声で鳴きながら翼をバタつかせる。

翼に虫でも付いていて振り払っているのか?

その直後、黒い物体が瞬時に幼鳥に近づいた。

親鳥が幼鳥に餌を与えて来たのだ。

今回この動作を把握したので、給餌場面を動画に撮ることができた。


確認画像

親鳥がくちばしにくわえているのは何かの幼虫。

それにしても幼鳥の全身を使った必死のエサねだり。

あごが外れないか心配だ。

ちなみにカワガラスの好物はカワゲラ、トビケラ、カゲロウ等の水生昆虫やその幼虫などである。

母ちゃん、めし!

 

幼「おかわり!」 親「おだまり!」

親からの給餌だけでなく、自ら積極的にエサを探している姿はたくましく微笑ましい。

今は歩き回るだけだが、翼が成長すれば自由に動き回れて親離れも近いことだろう。

途中からもう1羽の幼鳥が見かけなくなったのが気がかりだ。

じっくりカワガラスを観察したので、さらに奥に進み、例年コマドリミソサザイが観察できる場所に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)①②共通

カケス
ヤブサメ
ミソサザイ
カワガラス
アオゲラ
イカル
ヒヨドリ
ウグイス
オオルリ
クロツグミ
コマドリ
カワラヒワ
メジロ
センダイムシクイ
ホオジロ
ヒガラ
エナガ

計17種

探鳥記 2017.4.15 二子山 16:30~20:30 晴れ

本日は夕暮れ探鳥会なるものを二子山で行った。

夕暮れに行ったのは、①明るい時間帯はウグイスや渡ってきた直後のオオルリセンダイムシクイヤブサメなどの姿を観察したり鳴き声を聴くため、②暗い時間帯はフクロウミゾゴイの鳴き声をあわよくば聴くためである。

コースは大山林道を往復するコースで、折り返し地点の林道終点で日没を迎える予定である。

大山林道手前にある橋付近の斜面や林道入口の辺りでは、例年この時期になると2つのポイントでオオルリが美声を披露してくれるのだが、今日は聞こえない。

今年はすでにオオルリの観察記録があるので、どこかしらで観察できるとは思う。

しかし、確認するまでは企画者としては安心できない。

3か所目のオオルリポイントに近づくと、ようやく懐かしいオオルリの「ピールーリーリー、ジィジィ」という伸びやかな美声が高い所から聞こえて来る。

今年も同じ枯れ枝でさえずっている。

しばらくその姿と美声を味わう。

オオルリは渡来直後は主に縄張り宣言や雌への求愛活動のために木のてっぺんなど高い所でさえずる。

なので、この時期は下からのオオルリ観察となり、見たい上面の瑠璃色よりも下部の白い部分を見る機会が多くてもどかしい。

シロハラビタキと呼んじゃうぞ~。
ようやくオオルリを観察できて一安心。

ウグイスの美声を聞きながら林道を進む。

二子山のウグイスは本当に綺麗に聞こえる。

美声の持ち主がそろっているのか?

狭い谷沿いという地形がそうさせているのか?

林道に設置された看板。みんなで注意して探鳥していきましょう。

4か所目のオオルリポイントに近づくと、ここでも今年さえずりが聞こえてくる。

ここのオオルリは他とは少しさえずりが異なる。

さえずりの途中か最後にジュウイチに似た「ジュウイチ」と鳴くのである。

その声がこちら(⇦ここをクリック)

昨年初めて聞いて注目したのだが、今年も同じようなさえずりである。

昨年と同じ個体かな?

その後、センダイムシクイヤブサメの声も聞くことができ、18時30分に無事林道終点に到着。

昨年の探鳥会は日没後ここで幸運にも山の奥の方からミゾゴイの声を聞いた。

今年はどうなることやら?

ちなみにミゾゴイは夜行性ではないが、繁殖期は夜に鳴く。

それも日没後30分後くらいから鳴き始めるそうだ。

19時まで参加メンバーとミゾゴイの動画を見ながら静かに待つ。

しかし、今年は鳴き声が聞こえない。

残念だが、復路の途中で聞こえる可能性もあるので、戻ることにする。

夜の森は静かで怖いくらいだ。

一人では怖くて歩けないだろう。

懐中電灯で足元を照らして慎重に歩く。

途中で参加メンバーが太鼓を叩くような音を何度も聞く。

私は最後尾にいたので聞き漏らしたが、どうやらツツドリの声のようだ。

参加メンバー同士で検討するも確信が持てないので、今回は野鳥リストに敢えて入れていない。

そして遂にその瞬間がやって来た!

「ボォー、ボォー、ボォー、ボォー」の4コールが遠くの山の方から聞こえて来る。

待ちに待ったミゾゴイの声である。

願望が強すぎて幻聴かと一瞬、耳を疑ったが、、、。

今度は全員が聞くことができた。

今年も二子山のどこかに飛来してくれたのだ。

観察できなくても存在を確認するだけで嬉しい。

参加メンバー同士で聴いたことを興奮気味に確かめ合いながら喜ぶ。

企画者としては最高の瞬間だ。

アンコールを期待したが、それ以後は探鳥会終了までミゾゴイの声は聞こえなかった。

今回、ミゾゴイの声を聞けてラッキーだったが、更に探鳥会をより充実したものとしたのは参加メンバーの野鳥以外の話だ。

天文に詳しいメンバーが夜空を眺めながら星座を解説したり、夜空を輝きながら移動する国際宇宙ステーションを見つけてくれた。

また世界で最も二子山に詳しい?Sさんが暗闇で光るクロマドホタルの幼虫を解説してくれた。

もちろん、ミゾゴイフクロウなど夜の声を聞くことがメインだが、探鳥会の良いところはこういう野鳥以外の話を聞けることだとつくづく思う。

ジュウイチ似のオオルリの鳴き声、国際宇宙ステーションの輝き、クロマドホタルの控えめな光、遠くからのミゾゴイの声、そして無事探鳥会を終えることができたことに感謝。

見聞きした野鳥(観察順)

イワツバメ
メジロ
ムクドリ
ヒヨドリ
カワラヒワ
ホオジロ
ウグイス
ハシブトガラス
シジュウカラ
アオゲラ
オオルリ
カルガモ
ヤブサメ
ヤマガラ
センダイムシクイ
コゲラ
エナガ
ミゾゴイ

計18種

 

探鳥記 2017.3.19 丹沢湖 11:30~13:30 晴れ

丹沢湖探鳥の際は湖の手前にある「道の駅 山北」に毎回立ち寄る。

ここから先はコンビニがないので、栄養補給とトイレ休憩には便利だ。

冬場はここの石焼き芋(紅あずま)がおススメ。

ホクホクネットリして美味しい。

駅からは旋回飛翔するノスリを観察。

丹沢湖畔に入って前回クマタカを観察できた世附大橋で探鳥を開始する。

まずは周囲の山々の稜線から斜面までじっくり探索するもクマタカは発見できず。

今度は湖の岸を探索する。

ヤマセミは白と黒の模様を持つ鳥だが、丹沢湖のような遠目からの観察だと白さが目立つ。

ここで何回も遠くからヤマセミを探し出したことがあるが、見つけたきっかけは「何だあの白い塊は?」であった。

ヤマセミ 2014.11.30撮影 丹沢湖

見える範囲の岸にはいない。

死角になっている岸があるので移動して双眼鏡を構えようとした時に、白い物体が水面を短く飛翔して見えなくなった。

ヤマセミだ!

死角から抜けようと速足になる。

すると水面をヤマセミがすごい勢いで横切っていく。

急いで双眼鏡を覗くと魚をくわえている。

そのままヤマセミは湖の奥地まで突き進み視界から消えた。

魚をくわえていたので今の時期なら①雌への求愛プレゼントか②巣穴で抱卵しているペアへの食事だろうか。

先ほどのヤマセミを求めて湖の奥へ移動する。

以前のヤマセミ観察付近で探索するが見当たらない。

こうなったら湖の周遊道路を一周しようと旧ビジターセンターの方まで探索することにした。

視界が良いところを見つけては停車して探索したが、発見できず。

湖面にはオシドリを見ることはできなかったが、カンムリカイツブリホシハジロの小群、マガモを観察。

もうすぐ旅立つのだろうか。

鳥会えず?最初にヤマセミが観察できて本当に良かった!

見聞きした野鳥(観察順)

ノスリ
トビ
ハシボソガラス
カワウ
ヤマセミ
ハクセキレイ
ウソ
ウグイス
ジョウビタキ
アオサギ
コサギ
カンムリカイツブリ
ホシハジロ
マガモ

計14種

探鳥記 2017.3.19 厳島湿生公園 8:45~10:15 晴れ 

冬鳥には遅く夏鳥には早いこの時期、どこで探鳥しようか?

城ケ島で海鳥観察?

丹沢湖でヤマセミ

迷った挙句ヤマセミに決めた。

次にせっかくの遠征だから丹沢湖とどこをセットで行こうか?

権現山?厳島湿生公園?酒匂川中流?

初めての場所、厳島湿生公園に決めた。

最近コイカルが観察されているそうだ。

現地に着くとすぐ目の前の木にイカルの10羽前後の群れがやって来た。

コイカルが混じっているかな?と確認する途中で飛び去ってしまった。

後から振り返るとコイカル観察の最初にして最大のチャンスだった。

その後、イカルがゆっくりしたテンポの美声を披露してくれたり、数羽で上空を行き来していたが、コイカルは結局見つからなかった。

公園内に目をやるとメジロが数羽で盛んに寒緋桜の蜜を吸っている。

補給中
次、行くぞ!

カワセミが巣穴と狩場を盛んに行き来している。

くちばしに土が付いているような。

マイホームはまだ工事中かな。

表情が格好いいな

のんびりした雰囲気の公園でした。

神奈川にもこのような公園があって驚いた。

湿生地なので様々な水生動植物が鑑賞できるそうだ。

探鳥以外でも是非再訪したい場所だ!

ここは神奈川か?

タイムオーバーで丹沢湖に向かう。

 

見聞きした野鳥(観察順)

イカル
メジロ
シメ
ヒヨドリ
カワラヒワ
コガモ
カワセミ
アオゲラ
コゲラ
ムクドリ
ツグミ
ジョウビタキ
モズ
キジバト
ゴイサギ

計15種

 

探鳥記 2017.1.9 三浦半島 13:00~16:30 曇りのち晴れ

走水

走行中に小さな漁港の中にたくさんのカモが見えたので停車した。

正体はヒドリガモオナガガモだった。

幸運?にも堤防でじっとしているミユビシギを発見。

この冬、ミユビシギの群れが周辺の砂浜海岸で観察されていることは耳にしていた。

これからミユビシギを探そうと海岸に向かっていた途中だったので思わぬ出会いとなった。

野比海岸

海を一望できる見晴らしの良い所から探鳥した。

海岸沿いのテトラポットの上ではウミウヒメウが休憩中。

この辺りになるとウミウの方がカワウより多い。

ヒメウは遠目からだと黒い顔と細いくちばしがウミウカワウとの識別点となる。

休息中のウミウとヒメウ

洋上には予想以上に海鳥が少ない。

なんとか遠くにいるウミアイサオオハムを観察できた。

浜辺ではミユビシギを探すも見つからず。

時間はまだある。長井に行こう!

長井

遅くの到着により西日の逆光下での探鳥スタートとなった。

まもなく日没の相模湾

目の前に広がる相模湾上で波間に漂う4羽のウミスズメの群れを発見。

小さく白黒に見えるので白波と見間違えたり、何度も潜るので見つけては見失うの繰り返し。

目の前の岩礁ではウミネコセグロカモメが休んでいる。

昨年3月に探鳥した際はシロカモメがいたが、今回はいなかった。

また例年キョウジョシギが越冬する場所なので注意深く探してみたところ、見つけた!

岩に見え隠れしていたが5羽を確認した。

今日は金沢臨海部でもキョウジョシギを観察できたし、探せばまだまだ越冬している場所が見つかりそうだ。

ただいま越冬中のキョウジョシギ
湾内を見ると生け簀の上にいるクロサギウミアイサカンムリカイツブリが目に入る。

オオハムシロエリオオハムを探すも見つからず。

帰り際にヒドリガモとアメリカヒドリとの交雑種が近づいてきた。

太陽光線を受けて頭部の緑色の鮮やかさが印象に残った。

ヒドリガモ×アメリカヒドリの交雑種

 

見聞きした野鳥(観察順)

ヒドリガモ
オナガガモ
ミユビシギ
カンムリカイツブリ
カワウ
イソシギ
セグロカモメ
ウミウ
ヒメウ
ウミアイサ
オオハム
アカエリカイツブリ
ハジロカイツブリ
ハクセキレイ
トビ
イソヒヨドリ
ウミスズメ
ウミネコ
キョウジョシギ
クロサギ
アオサギ

計21種