探鳥記 2019.3.10 石垣島⑥ 最終日 7:00~15:30 雨のち晴れ

いよいよ本日は最終日。

相変わらず雨が降り続いている。

さすがに雨の探鳥に慣れてしまい、さほど気にならなくなってきた。

本日の狙いはリュウキュウヨシゴイズグロミゾゴイだ。

特にズグロミゾゴイはタイミングの問題と思われるので、帰りの飛行機の時間に間に合うギリギリまで何とか探索したい。

バンナ公園周辺 7:00~7:40

まずはズグロミゾゴイの観察例が多いバンナ公園へ。

まだ人が少ない早朝にズグロミゾゴイがひっそりと採餌している姿が頭に浮かんだので。

通り道にある平田原に寄りたい気持ちを振り払って、バンナ公園入口に到着。

まずは車窓から探索しようとした矢先、いきなり前方の車道脇に赤褐色の成鳥を発見!

開始早々の登場に車内は一気に盛り上がった。

こちらの興奮が伝わったのか、後ろに振り返り、そばの茂みに逃げ込んでしまった。

しばらくすれば、また現れるだろうと予想し、反対側に回って茂みとの距離を置いて車内で待機。

20分くらい待っただろうか、ふと前方ずっと奥に目をやると、別個体と思われるズグロミゾゴイが車道脇に出ているではないか!

今度は直ぐに逃げないように祈りながら観察開始。

しかし、運悪く車が近づいて来たので、斜面を駆け上がって消えた。

このツアー中に観察できるか不安であったズグロミゾゴイ、、、とうとう観察できた安堵感と喜びで気持ち良い朝となった。

しばらく現場で張り込むことも考えたが、この勢いを借りて、リュウキュウヨシゴイを探索することにした。

直ぐそばにある名蔵地区へ移動。

※画像も動画も撮影できなかったのが残念でした。

見聞きした野鳥(観察順)

イシガキヒヨドリ
オサハシブトガラス
ズグロミゾゴイ
イシガキシジュウカラ

計4種

名蔵周辺 7:45~9:00

到着して、まずは水路をチェックすると、オオバンバンシロハラクイナを発見。

そのまま水路沿いを進むと何とカンムリワシが食事の最中。

※獲物を食べる生々しい動画ですので、ご注意下さい。

食事中かつ警戒心がさほどないので、車内からではあるが間近でじっくり観察できる幸運に恵まれた。

観察後、いよいよ集中してリュウキュウヨシゴイ探しを開始。

警戒心が強いのか?探し方が甘いのか?そもそもいないのか?結局、見つからず。

シギアカアシシギのみと寂しかった。

初日のシギチ祭りを思い浮かべて、この時期は日々動きがあるのだと実感した。

田んぼの畦ではビンズイを発見した。

この時期のビンズイは、地元では松林の地面にいるイメージがあるので新鮮だった。

次は再びバンナ公園に戻って、その後のズグロミゾゴイの様子を見ることにした。

見聞きした野鳥(観察順)

オオバン
バン
シロハラクイナ
コサギ
カンムリワシ3
カルガモ
セッカ
キセキレイ
イシガキヒヨドリ
ツバメ
アカアシシギ
ビンズイ
アマサギ
イソヒヨドリ

計14種

バンナ公園付近 9:10~9:20

早朝にズグロミゾゴイを観察した車道沿いのポイントに到着するも姿は見えず。

せっかくなので、距離を置いて車内から登場をしばらく待つことに。

待機中、茂みからはリュウキュウキビタキの囀りが聞こえたり、サシバ若鳥を観察できた。

早朝に比べて往来が多いので観察を諦めて、新川周辺へ移動。


カンムリワシと思いきやサシバ若鳥だった

見聞きした野鳥(観察順)

リュウキュウキビタキ
オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ
サシバ

計4種

続きは次回。

探鳥記 2019.3.9 石垣島⑤ 2日目 7:10~17:00 雨一時大雨

前回からの続き。

次は北部へヤツガシラクロウタドリなど春の渡り鳥を求めて移動。

移動途中ではカンムリワシを観察。

北部に到着して、まずはヤツガシラを探索するも残念ながら会えなかった。

次はクロウタドリに切り換えて探索することに。

移動中ではチュウダイズアカアオバトシマアカモズを観察。


雨に濡れるシマアカモズ

クロウタドリは滅多に会える鳥ではないので、このせっかくの機会は逃したくない。

この頃になると、雨足が更に強くなり、もはや豪雨である。

いくら車移動の車内観察とはいえ、中止になってもおかしくない感じだ。

この状態でも何か所かポイントを回って、ついにクロウタドリを発見!

雨が降っていようが、怪しい車?がいようが、渡り途中なので盛んに採餌をしている。


クロウタドリ クロツグミに似ているが一回り大きい。

残る最大の懸念事項はカタグロトビ

先ほどのポイントに行くも今回も観察できず。

残り時間が少なくなる中、周辺一帯を探索。

ガイドさんの執念がひしひしと伝わってくる。

そしてついに走行中にチョウゲンボウのような飛び方をする白っぽい鳥を発見!

双眼鏡で覗くとまさにカタグロトビだった!

天候が悪い中でも、上手にホバリングしてネズミなどの動物を狙っている様子だ。

トビというよりはチョウゲンボウのような姿と動き方で、カタグロチョウゲンボウと呼びたいぐらいだ。

旺盛な繫殖力のようで、今後増加する可能性が高い。

カタグロトビが本日のオオトリかと思ったが、ホテルへの帰路を走行中、フェンスに止まるサシバを発見。

ホテルまで送迎してもらい、無事ガイドツアーが終わった。

ズグロミゾゴイリュウキュウヨシゴイは明日以降の課題となったが、この雨の中、Sea Beansさんにガイドをお願いして本当に良かった。

自分らだけではとても今回のような観察はできなかった。

また、たとえ満足できる結果にならなかったとしても、Sea Beansさんのプロフェッショナルな姿を目の当たりすれば、今回は鳥運がなかっただけだと納得したことだろう。

当初は夜間ガイドツアーも申し込んでいたが、この雨ではどうしようもないので中止となった。

夜、食事へ向かう途中、アオバズクのような声が聞こえた。

が、何か似た音が聞こえただけだろうと思っていたら、しばらくして電柱ぐらいの上空を音もなくアオバズクが飛んでいった。

2日間とも夜まで雨が降っていたため、リュウキュウコノハズクの声を聞きに行くことができなかったのは残念だったが、それは次回再訪時の楽しみにしておこう。

明日はいよいよ最終日。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロハクセキレイを含むハクセキレイ
ダイサギ
カワウ
オサハシブトガラス
イソヒヨドリ
ツバメ
ツメナガセキレイ
リュウキュウキジバト
ツバメ
カラムクドリ
アオアシシギ
オオハシシギ
カルガモ
コガモ
ホシハジロ
シマアジ
オオバン
ハシビロガモ
セッカ
オナガガモ
タシギ
タカブシギ
バン
キョウジョシギ
メダイチドリ
ムナグロ
オオメダイチドリ
トウネン
ミサゴ
ハヤブサ
リュウキュウキジバト
ベニバト
シロハラクイナ
タカサゴモズ
ウグイス
コチドリ
セイタカシギ
アカアシシギ
リュウキュウツバメ
イワツバメ
イソシギ
カンムリワシ
シマアカモズ
ジョウビタキ
チュウダイズアカアオバト
クロウタドリ
アカハラ
リュウキュウサンショウクイ
タゲリ
カタグロトビ
サシバ

計51種

※夜ホテル付近 アオバズク

2日間の観察総計68種

探鳥記 2019.3.9 石垣島④ 2日目 7:10~17:00 雨一時大雨

石垣島 全域 8:30~17:00

※いよいよSea Beansのガイドがスタートです。コースや一部特定の地名は伏せてあるいはザックリと掲載して、当日の時系列に従って簡単な説明と画像と動画を掲載します。基本的に車内からの撮影となるので、動画は消音状態が多いです。

市街地では黒い過眼線がないホオジロハクセキレイツメナガセキレイカラムクドリなどを観察できた。

有名探鳥地だけでなく、市街地にある公園や緑地帯でも注意深く観察すれば、思わぬ出会いがあるそうだ。


黒い過眼線がないホオジロハクセキレイ


ツメナガセキレイ 小群が公園の芝生で採餌していたしていた


カラムクドリ雄 

今回のツアーでは残念ながら観察できなかったギンムクドリだが、石垣島では以前に比べて明らかな減少傾向にあるそうだ。

淡水池では、アオアシシギオオハシシギが休憩中。

この2種の組み合わせは実は初観察で、大きさを比較するとオオハシシギが意外にも小さく見えて驚いた。


中央)オオハシシギ 周囲)アオアシシギ 

シマアジは越冬中?渡りの途中?石垣島だと両方の可能性がありそうだ。


シマアジ 手前)雄 奥)雌

次はシギチドリを求めて海岸へ、ここは雨だけでなく風も強い状況。

多くのシギチドリが岩場の上で休憩しているが、風上の海側を向いているので、観察しにくい。

オオメダイチドリの群れがいるとのことだが、長いくちばしを確認するのに一苦労した。


おーい!こっちを向いて!

昨日観察できなかったトウネンオオメダイチドリを観察できて嬉しい。

次にカタグロトビの観察例が多い場所に移動するも気配がない、、、。

そばで雨と強風の中で枝止まりしているミサゴハヤブサを発見。


ハヤブサ若鳥 止まり心地が悪そうに見える。

この様子だと本日はカタグロトビの観察は厳しいそうに思え、テンションが急降下した。

次にベニバトタカサゴモズ観察されている場所に行くも見当たらず。

タイミングの問題もあるので、この2種は置いといて、再度カタグロトビを探索をするも見つからず。

重苦しい雰囲気の中、再度先ほどの2種のポイントに行くと今度は無事観察できた。


ベニバト雌 欲を言えば、紅色の雄を見たかった


左端がベニバト 他はキジバト キジバトに比べて一回り小さい 

タカサゴモズは2013年春に東京港野鳥公園で観察した以来の再会となった。


タカサゴモズ 尾の長さが目立つ

次にズグロミゾゴイを探索するも見つからず。

水田エリアでは、シギチドリリュウキュウヨシゴイなど水辺の鳥を中心に探索。

水田にはイタカシギ5羽の群れ!でいるアカアシシギなどを観察することができた。


右)セイタカシギ 左)タカブシギ

リュウキュウヨシゴイ是非とも観察したい鳥だが、そう簡単に観察できるものではないようだ。

続きは次回。

探鳥記 2019.3.9 石垣島③ 2日目 7:10~17:00 雨一時大雨

本日は探鳥のガイドをSea Beansにお願いした。

雨は相変わらず降り続いており、どの天気予報を調べても終日雨模様とのこと。

水辺の鳥はさほど影響ないというかむしろ警戒心が薄れて出が良くなると思うが、カタグロトビヤツガシラなど山野の鳥はこの雨で観察できるか不安であった。

が、こういう天気だからこそ、自分らで探鳥するより石垣島に精通しているガイドに頼んでおいて良かったと考えることにした。

集合時間の8時半まで時間があるので、昨日探鳥した新川周辺を探鳥することにした。

新川河口〜平田原 7:10~7:50 

石垣島の日の出は遅い。

空が明るくなるまで、はやる気持ちを抑えて、まずは新川河口へ。

昨日はほぼ干潮でチドリ類でにぎわっていた河口であったが、今朝は逆に満潮に近い状態でダイサギウミネコがじっとしいるのみ。

そこで、直ぐに平田原に移動。

まずの注目は昨日のタカブシギアマサギの群れだ。

残年ながら両種とも、今朝は数羽が田んぼを行き来しているだけであった。


タカブシギ

1日で様子も随分変わるものだ。

そこで昨日は観察できなかったリュウキュウヨシゴイを意識して探索することに。

探索中、昨日観察できなかったセッカウグイスの声が遠くから聞こえ来た。

突然、水田の外周の草むらからシロハラクイナが登場。

車両の前方からこちらに向かってキョロキョロとしながら歩いてくるも、間もなく茂みの中に入ってしまった。

ただ、奥に入り込まずにしばらくじっとしていたので、しばし観察することができた。


チュウサギ 越冬組か?それとも渡り組か?

そろそろホテルに戻る時間が近づいたので朝探を切り上げた。

次回はいよいよガイドツアー。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
ダイサギ
ウミネコ
タカブシギ
チュウサギ
コザギ
アマサギ
アオサギ
セッカ
ウグイス
オサハシブトガラス
シロハラクイナ

計10種

探鳥記 2019.3.8 石垣島② 1日目 11:20~18:40 雨

前回からの続き。

名蔵周辺 14:40~18:00

浦田原周辺に到着するも、水辺の鳥がいるような水田地帯るを随便と探し回ったが見当たらず。

閉塞感を打開すべく、いったん名蔵湾に出ることにした。

屈指の探鳥地の名蔵湾であるが、ざっと見渡すも遠浅の干潟が広がり、水鳥の姿が見えない。

雨が降る中で時間だけが過ぎて行く。

そこでグーグルマップの航空写真で付近に田んぼがないか探すことにした(最初からそれをやれ!と無駄となった時間を惜しんだ)。

このそばに横長に伸びる水田地帯を見つけたので、そこに行くことにした(実はこれが平田原であった)。

走行中にメンバーが枝止まりしているカンムリワシを見つけた!

車を止めて、突然の出会いを喜んだ。

もう少し探索するのに苦労するかと思ったが、あっさりと観察することができた。

このカンムリワシ、猛禽類にしては警戒心がないのか?のんびり屋なのか?こちらを意識しているが、泰然とした雰囲気でじっとしている。

外見も立ち振る舞いも威風堂々という感じで、非常に気に入った。

この様子だから、当初は車内からの観察だったが、カンムリワシはお構いなしだろうとゆっくり扉を開けて車外に出ることにした。


カンムリワシ この出会いから良い流れができた


さすが猛禽類、眼光が鋭い!

車外に出て、30mくらいの距離を保ちつつ、辺りをウロウロしながら観察・撮影することができた。

依然として動かないので、別角度での撮影をするため、車道を渡って農道に入ると目の前に水田地帯が広がっていた。

ここはシギチドリがいそうだ!と躍起になって探索開始する。

と、直ぐに畦の上にいるタゲリを発見!

そのそばの水田にはタカブシギの群れがいる、その数30羽以上はいるだろう。

時々、群れで飛翔しては新たな水田で採餌を行っている。


タカブシギ

タカブシギの他には、雨でも朱色の脚が目立ったアカアシシギや、アオアシシギコアオアシシギの共演を観察できた。

猛禽を見つけるのが得意なメンバーが遠くにいるチョウゲンボウミサゴを発見。

ここに来てから短時間で次々と様々な野鳥を観察でき、ようやく空港到着時からのモヤモヤした気分が晴れた。

そう言えば、ここまで水辺の探鳥スポットを訪れているがムラサキサギを見ていない。

正直、石垣島のムラサキサギは、神奈川県でのアオサギのような存在で頻繁に観察できる鳥だと思っていた。

この問題のムラサキサギ、いつ飛来したのだろう?ついに発見することができた。

遠くからだとアオサギに見えないこともないが、体も大きく首が長細さがアオサギとはやはり違う。


ムラサキサギ 

更に奥へと水田地帯に進む。

野鳥の数は先ほどのエリアより少ないが、近くでアカアシシギを観察。


アカアシシギ 下腹に繁殖羽が見える

水路では2羽のシロハラクイナを発見!

昨年の奄美大島ではチラッとしか観察できなかったので、今回はきちんと観察できた、しかも2羽。

ただ、警戒心が強く、車窓からの観察でも徐々に遠くへ移動して行き、最後は土手の上がって姿を隠してしまった。

この時は、これでシロハラクイナはこの旅では見納めかな?と思っていたが、この後の滞在中、頻繁に目撃することになった。


シロハラクイナ

水田地帯での観察を終えて、車道に戻ってからは、電線止まりのシロガシラや走行中に車の前方を横切るおそらくクロツラヘラサギなどを観察するなど、また水田地帯にはない楽しみがあった。

見聞きした野鳥(観察順)

イソヒヨドリ
カンムリワシ
タゲリ
カルガモ
タカブシギ
イシガキヒヨドリ
アオサギ
アカアシシギ
アオアシシギ
コアオアシシギ
チョウゲンボウ
ミサゴ
リュウキュウツバメ
ムラサキサギ
コサギ
チュウサギ
バン
オオバン
シロハラクイナ
アマサギ
リュウキュウキジバト
シロガシラ
キンクロハジロ

計23種  おそらくクロツラヘラサギ

バンナ公園 18:10~18:40

日の入りの時間が近づき、辺りは薄暗くなってきた。

探鳥を切り上げて、ホテルに向かうことも考えたが、薄暗い中でひっそりとズグロミゾゴイが採餌している姿を妄想してしまった。

そこでズグロミゾゴイ観察のポイントであるバンナ公園に立ち寄った。

ゆっくりする時間がないので、公園内にある小径を散策することにした。

いかにもズグロミゾゴイがいそうな雰囲気の小径であったが、気配なし。

夜になれば、リュウキュウコノハズクの声が聞こえてきそうだ。

夕食後に夜探をしに再訪するつもりなので、よい下見になった(結局、石垣島滞在中は夜間に雨が降っていたので夜探は実施できなかった)。

帰り際、夕暮れではあるが、ようやく石垣島で太陽の光を見ることができた。

本日は終日、雨の中での探鳥で、更に後半はポイントが分からず手探りでの厳しい探鳥となった。

その停滞ムードが漂う中、カンムリワシを観察したのを境に気分も野鳥状況も好転していった。

また、今回の探鳥はシギ・チドリがメインではなかったが、本日は12種類も観察できて、思わぬご褒美となった。

見聞きした野鳥(観察順)

オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ

計2種

1日目の観察総数39種

探鳥記 2019.3.8 石垣島① 1日目 11:20~18:40 雨

今回は2泊3日で念願の石垣島での探鳥を行った。

石垣島といえば、カンムリワシズグロミゾゴイカタグロトビムラサキサギリュウキュウヨシゴイ、、、といった観察したい野鳥が次々と出てくる場所だ。

観察時期としては、春の渡りの始まる時期と冬鳥がそろそろ渡去する時期とが重なるので悪いタイミングではない。

出発数日前から天気が気になっていたが、3日間とも雨一時曇りという予報のまま、当日を迎えてしまった。

石垣島空港周辺 11:20~11:50

天気予報は当てにならない、、、と言い聞かせて、石垣島へ乗り込んだが、飛行場到着時から無常の雨。

レンタカー屋で手配中にふと空を見上げると魚を持ったミサゴが横切って行った。

まずは空港周辺の牧場をざっと流すことにした。

牧草地にツバメチドリヤツガシラなどがいるイメージだ。

雨降る中、車道から鳥がいそうな場所が探しては観察するも鳥影はない。

早々に見切りを付けて、水辺の鳥なら雨でも山野の鳥よりは活動に影響ないだろうと考えて、雨が止むまでは水辺を探鳥することにした。

そこで次のポイントは空港そばにある大浜海岸へ移動。

見聞きした野鳥(観察順)

スズメ
ミサゴ
オサハシブトガラス
イシガキヒヨドリ
リュウキュウキジバト

計5種

大浜海岸 12:30~13:10

ここではシギチドリを中心に探鳥したい。

特に越冬中のサルハマシギオオメダイチドリを観察できたら嬉しい。

ちなみに大浜海岸と石垣市市街地にある新川河口で海水性のシギチドリを、平田原と浦田原で淡水性のシギチドリを探鳥する予定である。

海岸に向かう途中、体色の濃いイシガキシジュウカライシガキヒヨドリをじっくり観察した。

本土の両種とは体色のみならず鳴き声も少し違う。

海岸に出て、ざっと見渡すとダイサギクロサギが目に付く。

お目当てのシギチドリは?と目を凝らすと次々に発見できた。

ムナグロの多さが目立つ。

関東では海辺より内陸部で観察することが多いので新鮮だ。

水際にはキョウジョシギの群れに一際大きなアオアシシギがいた。

お目当てのサルハマシギもオオメダイチドリも確認できなかったが、同行メンバーがオオメダイチドリを観察した。

長居しても状況が好転する気配がないので、次の目的地の新川河口へ向かう。


大浜海岸 石垣島とはいえ雨だと寒々とした光景である

見聞きした野鳥(観察順)

オサハシブトガラス
リュウキュウメジロ
イシガキシジュウカラ
イシガキヒヨドリ
ダイサギ
クロサギ
シロチドリ
ムナグロ
メダイチドリ
キョウジョシギ
アオアシシギ

計11種 同行者観察 オオメダイチドリ

新川周辺 13:40~14:10

市街地にある小さな河口で、本当にこの場所か?と思いながら、探索すると、干潟にコチドリシロチドリを中心に点在している。


新川河口 ほぼ干潮時の状態

ここでは、白いクロサギをじっくり観察。


黒くないクロサギ

そばにコサギもいたので、両種の似て非なる姿や動きを観察できた。

コサギに比べ、クロサギの脚とくちばしは太くてガッシリしており、また捕食行動時の姿勢も違うと改めて思った。

新川から少し上流にある平田原に移動する。

水田地帯を見渡すとアマサギの群れが見える。

繁殖羽のオレンジ色をした個体も混じっている。

水田に近づくと何と50羽近いタカブシギの群れがいるではないか。

我々を警戒して群れで飛翔する度に腰から尾羽にかけての白い部分がハッキリ見えて緑の稲とのコントラストが印象に残った。


タカブシギ

次の目的地・浦田原へ移動。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

コチドリ
シロチドリ
クロサギ
ダイサギ
コザギ
ウミネコ
イカルチドリ
メダイチドリ
イソシギ
オサハシブトガラス
キセキレイ
カルガモ
バン
コサギ
チュウサギ
アマサギ
タカブシギ
シマアカモズ
ツバメ
リュウキュウキジバト

計20種

探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 おまけ 納沙布岬の水鳥達

いつまで引っ張る?道東探鳥、、、。

今回でファイナルです。

まずは納沙布岬に限らず根室半島では一番観察したクロガモです。

遠くからでもくちばし基部の黄色は目立っていました。

納沙布岬の海上ではクロガモの次に観察したのはシノリガモでした。

雌を追うように雄が行動していたので、おそらくペアか求愛中と思われます。

ちなみに神奈川県では毎年少数のシノリガモが長井や野比などの三浦半島の沿岸部を中心に越冬しています。

最後はヒメウです。

首が太く見えたこと、くちばしの白っぽく見えたことに引っ張られて当初はチシマウガラスと誤認していましたが、見れば見るほどヒメウでした。

次回は石垣島探鳥記のスタートです!

野鳥 コオリガモ 2019.2.24 花咲港

今回は冬の北海道を代表するカモと言えるコオリガモです。

観察個体は雄の成鳥で非繁殖羽の状態でした。

コオリガモは関東では観察することがほとんどないと思っていましたが、この冬は何と浦安沖で観察されていました。

英名がLong-tailed Duckなので、直訳すればオナガガモです。

しかし、すでにオナガガモという名のカモが存在するので、北海道の冬の海に氷と共に海面にいるから、あるいは白い体色が目立つから氷鴨と命名されたのでしょう。

ちなみにオナガガモの英名はNorthern Pintailで直訳すれば北方に生息する尖った尾を持つカモという感じです。

どちらのカモも繁殖地も越冬地もほぼ重なりますが、コオリガモの方が狭い範囲であり、越冬地はより高緯度です。


洋犬のような顔に見えませんか?


背中の模様も独特です


やはり尾は長いですね。

以上、鮮明な画像ではないので、代わりに動画でお楽しみ下さい!

潜水3連発!その後、パタパタと羽繕い。最後におまけでパタパタのスロー再生あり。そばにいるのはクロガモです。

 

探鳥記 2019.2.23~25 北海道東部 まとめ

探鳥雑感

  • 事前に根室観光協会、野付半島や春国岱のビジターセンター等に問い合わせて、積雪量や道路状況、野鳥の観察状況等を把握することをオススメします。
  • 根室で探鳥といえば落石クルーズですが、この冬は海鳥の観察種が少なかったので乗船しませんでした。しかし、我々が根室を去ってから間もなくエトロフウミスズメコウミスズメの大群が観察されたそうです!
  • 冬の小鳥について。この冬の野付半島のビジターセンター実施の各月の調査では、1月にユキホオジロツメナガホオジロシラガホオジロハマヒバリが、2月にユキホオジロツメナガホオジロ、3月にツメナガホオジロが記録されました。その他のベニヒワギンザンマシコイスカなどの小鳥は今季根室周辺では目撃談はないようです。
  • 野付半島のビジターセンター付近から灯台付近の間がユキホオジロなどの小鳥の目撃談が多いです。この際、警戒心が強いので、車窓からの観察・撮影をおすすめします。
  • 花咲港内はカモ類が多く観察できるポイントです。今回、コオリガモクロガモシノリガモウミアイサなど近距離でじっくり観察・撮影できました。今季は例年に比べて、非常にカモの数が少ないとのこと。次回はどんな光景は待っているのか楽しみにしておきます。

見聞きした野鳥(日本鳥類目録 改訂第7版の順番)

オオハクチョウ
ヨシガモ
ヒドリガモ
マガモ
オナガガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
スズガモ
キンクロハジロ
シノリガモ
ヒロードキンクロ
クロガモ
コオリガモ
ホオジロガモ
カワアイサ
ウミアイサ
ヒメウ
ウミウ
チシマシギ
ウミネコ
カモメ
ワシカモメ
シロカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ミサゴ
トビ
オジロワシ
オオワシ
コゲラ
オオアカゲラ
アカゲラ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
ハシブトガラ
ヒガラ
シジュウカラ
ヒヨドリ
エナガ
ゴジュウカラ
キバシリ
ツグミ
スズメ
アトリ
ユキホオジロ

計45種

エゾジカ 野付半島にて