野鳥 オオセグロカモメ 2018.2.12 みなとみらい地区

今回は前回の臨港パークで観察したオオセグロカモメの特集です。

大きさ、背中の濃いグレー、脚のピンクからオオセグロカモメと判断しました。

次に年齢ですが、
くちばしに注目すると①くちばしが黄色である点で、ピンク色である第2回・第3回冬羽や黒褐色の第1回冬羽ではなく、成鳥か第4回冬羽のどちらかとなる ②次に成鳥のくちばしには赤斑が先端下部にあるが、第4回冬羽にはウミネコのような黒斑があるので、この個体は第4回と思われます。

ウミネコのようなくちばし

今度は上面の体色に注目すると背中や肩羽は成鳥のような濃いグレーではあるが、雨覆や三列風切には褐色の部分も残っていることから成鳥ではないです。
上の画像を見ると尾羽の黒斑が特に目立ちますね。カモメ識別ハンドブック(文一総合出版 氏原巨雄・氏原道昭 著)には第4回冬羽の飛翔図がないので成鳥と第3回冬羽の飛翔図を見て類推しなくてはいけませんが、尾羽の黒斑や翼の上下面を見ると第3回冬羽のようにも見えます。
セグロカモメワシカモメの個所も第4回の飛翔図はありませんので、成鳥と第4回冬羽の差はくちばし模様の違いであって体色はほとんど差がない、あるいはその中間の色合いということでしょうか。

現時点での私の判断では、くちばしからは第4回冬羽、体色からは第3回冬羽に見えます。

この個体はどちらなのでしょうか。

くちばしと羽根の成長スピードは、個体差や生息環境や状況に寄って変わると思いますので難しいです。


下腹の褐色斑も目立ちますね。


後ろから見ても雨覆と三列風切部分の褐色斑は目立ちます。

探鳥記 2018.2.12 みなとみらい地区 臨港パーク 13:30~14:30 晴れ

本日は午後から2時間ぐらい探鳥できることになった。

横浜市内のどこに行こうか?

富岡にいる鳥仲間からヒレンジャクを観察中との一報が入ったが、結局みなとみらい地区でハヤブサ探索や水鳥観察することにした。

週末で賑わうランドマーク、クィーンズスクエアを通り抜けて、以前ハヤブサを目撃したインターコンチネンタルホテル前の広場からスタート。

前回ハヤブサがいたホテルの側壁から始まって屋上、周囲の高いビルや鉄塔をチェックする。

男一人が双眼鏡でじろじろ見るのは厳しい場所なので、気分だけはサッと手際よくスマートな観察を心掛けたつもり。

奥にそびえるランドマークの方まで観察し、鳥影を見つける度にドキッとしたが、ドバトカラスであった。

帰り際に再度観察することにして、そばの臨港パークへ向かう。

目の前に横浜港の湾内が広がり、正面にはベイブリッジが見える。

湾内をざっと見渡すとカルガモスズガモの小群、奥にカンムリカイツブリが1羽ポツンと浮いている。

やはり、今年は例年に比べて水鳥の数が少ないので寂しいが、ここでは間近でスズガモの潜水して食事する行動を観察できた。
スズガモ雄 成鳥

動画 ※2つの動画を合わせています。

スズガモ観察を終え、さらに奥の行き止まりまで進むと今度はオオセグロカモメが登場。

オオセグロカモメ

この辺りは2016年1月にカラムクドリ雌が観察された場所だ。

カラムクドリ雌 2016.2.13  みなとみらい地区

一度確認された場所であるので再度の飛来の可能性もある。

カラムクドリの存否を確かめるべく周囲を探索。

特にムクドリの群れに混ざっている可能性が高いので、ムクドリの群れを見つけてはチェックしたが確認できず。

周囲にはツグミは多かったが、常連のモズジョウビタキは観察できず。

臨海パークからもハヤブサ探索を時折したが、今回はご縁がないようだ。

時間となったので、ここでお開き。

カラムクドリ特集を近々掲載します!

見聞きした野鳥(観察順)

カラスSP
カルガモ
スズガモ
カンムリカイツブリ
ムクドリ
ハクセキレイ
オオセグロカモメ
ヒヨドリ
カワラヒワ
スズメ
ツグミ
トビ

計12種

探鳥記 2018.2.11 渡良瀬遊水地 14:20~17:30 晴れ

涸沼から渡良瀬遊水地へ。

渡良瀬遊水地では最近目撃されたケアシノスリを観察するのが目的だ。

涸沼でオオワシを、移動中もチョウゲンボウを観察でき、良い流れで渡良瀬遊水地に到着。

最近ケアシノスリが観察されたという北エントランス入ってすぐのチュウヒのねぐらポイントへまずは向かう。
地元バーダーの話では、本日の目撃談はなく渡良瀬にはいない可能性が高いとのこと。

残念な話だが、もちろん広大な遊水地内のどこかにいる可能性もあるのだから、できるだけの探索はしてみよう。

探索中、アシ原に囲まれた池で繁殖羽へ移行中のミコアイサヨシガモを観察したり、カワラヒワアトリの混群などを観察した。

しかし、ノスリチュウヒハイイロチュウヒは観察するも、ケアシノスリはいまだ観察できず。

広大な遊水地内のどこを探索するべきか?

16時前になり、いよいよ猛禽類の本格的なねぐら入りが始まる。

こうなったら悪あがきで、猛禽類が一番観察できる鷹見台で日没までケアシノスリを探索したい。

そこでチュウヒ類のねぐら入りを観察するグループと鷹見台でケアシノスリを探すグループに分かれ、日没まで別行動を取ることにした。

鷹見台に到着すると、草原の中にできた大きな池のそばでミサゴがじっとしており、チュウヒが草原を低空で飛ぶのが見えた。

ノスリが現れるとケアシノスリか?と場が緊張したり、大きな水鳥がはるか遠くの上空で舞うとマガンか?ヒシクイか?で盛り上がったりした。

また近くの大橋から下に流れる水面でシギチドリを探すのが鷹見台での恒例探鳥なのだが、今回はクサシギが盛んに動き回っていた。

動画

再び鷹見台に戻って探索を再開すると、そばのバーダーからケアシノスリの存在を知らされて驚愕した!

教えてもらったポイントを見ると、ケアシノスリが水面近くの草地のすると中で上半身だけ姿を表してじっとしているではないか。

興奮状態でじっくり観察するが、この見える状態でケアシノスリと判断して良いものか?としばらくしてから思い始めた。

遠くから見た場合のケアシノスリの識別ポイントは、体色のコントラストがノスリよりハッキリして、尾羽の先端に黒帯があるということぐらいしか頭になく、しかも辺りは暗くなり始めていて観察条件が悪い。

そのバーダーにこの状態での識別ポイントを質問すると、喉元から胸にかけて黒斑の密度の濃いことがポイントであると教えてもらった。

確かに黒っぽく見えるが、ノスリはどうだったか?ノスリも黒斑があるような?とあれこれ思案した。

このバーダーによると、14時半頃にケアシノスリが狩りをして食事をしている姿を目撃しており、そのまま今に至って観察を続けているとのこと。

じっとしているケアシノスリを観察している間も、コチョウゲンボウ雄が3羽斜面の草地に降り立ったり、ハイイロチュウヒの雌、チュウヒノスリが飛ぶ姿を観察した。

そういえばケアシノスリを撮影していなかったことに気が付いて、かなり遠いが証拠写真を撮ろうと構えた瞬間、突如ケアシノスリが飛び立って、目の前の草原を右の方へ低空で横切って行った。

「あ!あ!あ!飛んだ!」と今回も叫びながらも、飛翔時のポイントの尾羽先端の黒帯がハッキリと見えたし、翼の下面の白っぽさがノスリとハッキリと違ったのでケアシノスリと断定できた。

特に尾羽から上尾筒付近?が更に真っ白と言えるぐらい白く見えたのが印象に残った。

この後は別動隊と合流するまでの間、現場で知りあった御夫婦と鳥談義に花を咲かせて気持ちよく渡良瀬探鳥を終えることができた。

今回の探鳥では、オオワシチュウヒハイイロチュウヒトビノスリケアシノスリミサゴチョウゲンボウコチョウゲンボウハイタカと猛禽類が10種も観察でき、大きさや飛び方や色模様など比較できたので良い勉強となった。

見聞きした野鳥(観察順)

ホオジロ
ツグミ
トビ
チュウヒ
シジュウカラ
コガモ
カルガモ
ヨシガモ
ハシビロガモ
ミコアイサ
カワラヒワ
アトリ
ミサゴ
クサシギ
タシギ
セグロセキレイ
ハシブトガラス
ハシボソガラス
コチョウゲンボウ
ケアシノスリ
マガン
キジ
オオバン
マガモ
ノスリ
カイツブリ
カワウ
シメ
オオジュリン
キジバト

計30種

探鳥記 2018.2.11 涸沼 9:00~12:30 晴れ

今年も涸沼にオオワシが飛来したとの一報が届いた。

この個体は1998年から毎年飛来しているということで、毎年飛来が途絶えるか心配しては飛来の一報を聞いて喜んでいる。

オオワシは関東在住だとなかなかお目にかかれないし、昨年末は諏訪湖で見損なっていたので、今回は是非見に行きたい。

また涸沼で昨年の4月に日本初記録のカオグロアメリカムシクイを観察したのだが、今季もまた同じポイントに飛来したとのうわさもある。(20174.2涸沼探鳥記⇒ここをクリック)

もう行くしかないでしょ!

9時に涸沼に到着して、まずは昨年カオグロアメリカムシクイを観察した涸沼の西岸からスタート。


涸沼西岸は野鳥密度が濃い!

さっそくカオグロアメリカムシクイを探索する。

ウグイスに似た地鳴きと機敏に動く鳥影を求めて草原を丁寧に探しまわった。

探索中に昨年の探索に苦労した記憶が蘇ってきた、、、あれはきつかった!

もちろんオオワシの出現にも備えないといけないので上空探索も怠らないようにした。

そのかいもあって、ノスリハイタカハイイロチュウヒチュウヒミサゴの飛翔を観察できた。


草原の主役であったオオジュリン


やはりカワセミが登場すると嬉しい


ノスリ幼鳥 ※虹彩に注目!黒くないので成鳥ではない

結局カオグロアメリカムシクイは見つからず、長居をしても観察できる雰囲気もないので気持ちよく見切りを付けた。

一方のオオワシというと、地元バーダーによると風がもう少し出ないと上空を飛翔しないとのこと。

それならばオオワシが休憩している場所を探しに行くことにした。

移動中、付近の農耕地で食事中のオオハクチョウをしばらく観察する。

食事に夢中のオオハクチョウ

10羽の群れ灰色の幼鳥も混じっている。

オオハクチョウ観察を終えた後、またまた途中でレンジャクがこの時期に湖畔のキャンプ場そばのヤドリギで目撃されることがあるというので寄ってみた。

レンジャクはいなかったが、そばの草地でシメツグミの食事光景をのんびりと観察。

食事中のシメ 小鳥には珍しく誤解されやすい顔であるが隠れファンは多い。

湖面のほとりにあるキャンプ場でのんびりとした雰囲気をしばらく味わった後、そろそろオオワシが枝止まりしているというポイントへ向かうことにした。

と、そこで地元の方が「風が出て来たから、もうすぐオオワシがこの上空を飛んで来るよ」と声を掛けられた。
半信半疑で待っていると、驚いたことに間もなく本当にこちらにオオワシが向かってくるではないか!

オオワシとの距離はぐんぐんと近くなり、あっという間に地上から50mくらい上空を通過した。

「ア!ア!ア!」と発しながら後ろ姿をパチリと写したのが下の画像である。


オオワシ、見参!

開長が220~250㎝であり、見る度にその大きさに圧倒される。

オオワシは湖面を横切って対岸の森の方へ消えていったが、しばらくすると上空を雄大にソアリングしてくれた。
動画

オオワシの姿が見えなくなったので湖面に目をやると、手前にミミカイツブリハジロカイツブリが浮いている。

2種とも潜水を頻繁に行うので、じっくりとした観察・撮影は難しかったが、2種の違いを改めて確認することはできた。
やはりミミカイツブリの方がハジロカイツブリに比べて大きいこと、首の前面が白いこと、顔の白黒模様がハッキリしている。

待望のオオワシも登場して満足感一杯となり、次の目的地である渡良瀬遊水地へ向かうことにした。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

ツグミ
アオジ
ホオジロ
シメ
ノスリ
ハシボソガラス
オオジュリン
ハイタカ
ハイイロチュウヒ
トビ
カワラヒワ
キジバト
カシラダカ
バン
カルガモ
モズ
カワウ
ジョウビタキ
マガモ
カワセミ
カイツブリ
コガモ
オナガガモ
オオバン
カンムリカイツブリ
ハジロカイツブリ
ミサゴ
アオサギ
チュウヒ
スズメ
オオハクチョウ
キンクロハジロ
ビンズイ
オオワシ
ミミカイツブリ
イソシギ
シロハラ
ハクセキレイ
メジロ
ヒヨドリ
ダイサギ
スズガモ
ムクドリ
ハシブトガラス

計44種 目撃談:ホオアカ、アカハラ、クイナ、セグロセキレイ、ヒバリ

野鳥 コハクチョウ 2018.1.28 東庄町 夏目の堰

前回のオオハクチョウに引き続き、今回はコハクチョウの特集です。

鳥630図鑑によると、オオハクチョウは全長140㎝で翼開長225㎝であり、コハクチョウは全長120㎝で翼開長177㎝とあります。

数値を比べると両種は歴然とした大きさの違いがありますが、フィールドではそこまで差があるようには見えないことが多いと思います。

やはり両種の識別は分かり易いくちばしの黄色模様で判断するのが良いと思います。

以下、前回と同じ画像を再掲します。黄色部分が黒部分に食い込むかどうか?がポイントです。

コハクチョウ


オオハクチョウ

成鳥

幼鳥

灰色の幼羽が混じっている状態ですが、くちばしの状態は成鳥と同じですね。

参考画像

コハクチョウ幼鳥 2015.12.26 多々良沼

この個体は今回の幼鳥よりも更に前の状態であり、まだくちばしの黒くなる部分がピンク色をしています。

 参考 アメリカコハクチョウ?

アメリカコハクチョウコハクチョウの亜種で主に北アメリカ大陸に生息しています。

コハクチョウとの分かりやすい違いは、くちばしの黄色部分が目元付近に小さくあるだけで大部分は黒いという点です。

日本では時々ハクチョウの群れに混じっている姿が観察されており、今回の特集のために以前撮影した画像を在庫から見つけて来ました。

撮影当時はアメリカコハクチョウと思っていましたが、改めて見直すと黄色の部分が広いと感じました。

コハクチョウアメリカコハクチョウとの交雑個体なのか?

それとも個体差と言える範囲内なのか?

現時点では分かりませんが、参考画像として掲載しておきます。

2枚とも2015.2.28 多々良沼にて撮影

野鳥 オオハクチョウ 2018.1.28 東庄町 夏目の堰

今回は前回探鳥記で登場したオオハクチョウを特集します。

成鳥


くちばしの黄色部分が黒い部分に深く食い込んでいるのが分かり易い識別ポイントです。

※参考画像 コハクチョウはこの部分の浅く食い込んでいます。

手前の2羽がオオハクチョウ、奥の2羽がコハクチョウです。

幼鳥

灰色の幼羽が混じっていますので成鳥へ移行中の個体です。

成鳥に見られるくちばしの黄色模様の黄色味が薄くまた前方は白いですね。

幼鳥でもくちばしの黒い部分への深い切れ込みは色に関係なくあるので、オオハクチョウと分かります。

※次回掲載予定のコハクチョウも同様で、幼鳥でも浅い切れ込み部分が分かります。


奥の成鳥と比べると違いが分かりますね。

成鳥?若鳥?

以下の個体は、くちばしの黄色模様に占める白色部が成鳥と幼鳥の中間の個体です。

くちばしの色合いが年齢によって移行するのはよくあることですが、オオハクチョウの場合はどうなのでしょうか。

個体差なのか黄色への移行中なのか


体全体の白さは奥の成鳥と変わりなく見えます。

探鳥記 2018.1.28 東庄町 夏目の堰(八丁堰)16:30~17:30 曇り

銚子から東庄県民の森へ。

水辺の鳥を観察し続けてきたので山野の鳥が見たくなった!

というものも到着したのは周囲が暗くなり始めた16時半前。

森での探鳥を諦めて直ぐそばにある夏目の堰での水鳥観察に切り換える。

前回訪問したのは2016年12月17日で、この時は間近でコハクチョウや様々なカモを観察できた。

到着して直ぐに観察を開始。

夕暮れの夏目堰

まずはオオハクチョウの小群が目に入った。

オオハクチョウ

その周囲には数え切れないほどのオナガガモマガモの大群がいる。

オナガガモマガモカモ類の中では体が大きい方だが、オオハクチョウの存在感は正に抜群である。

この群れの中からミコアイサトモエガモを見つけてはメンバーで喜んだ。

時間があればハクチョウカモの様子を見に来ているという地元のおばあちゃんの話によると、これから日が暮れるまでの間、違う場所で採食していたハクチョウが戻って来る光景が観察できるとのこと。

これは良い話を聞いた!

だんだん夕暮れらしい雰囲気になって来ると、話の通り南の方面からハクチョウの群れがこちらに向かって来た。

池の上空をゆっくり旋回して水鳥がいない場所に着水してくる。

着水したハクチョウを観察すると、コハクチョウだった。

コハクチョウ

第1陣の飛来後、次から次へと南の空からハクチョウが戻って来る。

動画

しばらくハクチョウに目を奪われていたが、背後ではカモ達の大群が右に左に水面をゆっくり移動している。

ゆっくり移動中のオナガガモの大群。

カモは夜間に活発に食事をするので、これから仕事始めといった感じだ。

いくつかの群れごとに北の利根川流域方面に向かって飛び去った。

その後も、ハクチョウの群れはもう飛来しないだろうと思っていると現れるの繰り返しで、結局300羽くらいがこの池でねぐら入りしたのではないか。

動画

 たった1時間の観察ではあったが、目の前での水鳥達のダイナミックな飛び去りや着水に夢中となって周囲が暗くなるまで楽しんだ。

見聞きした野鳥(観察順)

オオハクチョウ
オオバン
オナガガモ
マガモ
コガモ
カルガモ
ヒドリガモ
ミコアイサ
カイツブリ
ハクセキレイ
トモエガモ
コハクチョウ
ホオジロ

計13種

探鳥記 2018.1.28 銚子 8:30~13:15・14:45~15:15 曇り

本日は日本野鳥の会千葉支部が銚子で主催するカモメ探鳥会に参加した。

いつもより早めに出発して8時半には銚子に到着。

探鳥会開始まで銚子港の千人塚付近で軽く探鳥を行う。

前回2017年11月12日の探鳥時は千人塚付近もカモメ類の姿も少なかったが、今回はさすがのカモメ類の最盛期である。

千葉支部の支部長自らが解説するカモメ探鳥会は他支部の間でも有名のようで、当日は関東各地から多数の参加者が集まった。

ウオッセ21付近からスタート。

さっそくユリカモメウミネコセグロカモメミツユビカモメが目の前を何度も通過する。

普段間近で観察することがないミツユビカモメの黄色のくちばしが特に目を引いた。


ミツユビカモメ


頭上を乱舞するウミネコの群れ

水面にシロカモメの第1回冬羽と判断した個体が浮いている。

しかし、担当リーダーによると、くちばしの黒い部分と薄ピンクの部分の境界が明白に分かれていないので交雑種との判断だった。

もし探鳥会に参加していなければ間違いなくシロカモメ第1回冬羽と誤判断していただろう。

これだけでも探鳥会に参加して良かったと思える場面であった。

先ほど探鳥した千人塚に移動。

同じ光景と思いきやシノリガモヒメウハヤブサなどが次々と観察できた。

沖合ではウミスズメを観察した参加者もいた。

ここから第2卸売市場を経由してさかな料理礁付近までの、防波堤沿いの立ち並ぶカモメの大群の観察が始まった。

カナダカモメ やはりセグロカモメよりも胴体が小さく脚が短い


ワシカモメ


ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ) 前日野島で観察した個体よりも脚の黄色味が強かった。

さかな料理礁付近で鳥合わせを行って無事探鳥会は終了。

それにしても中身の濃い勉強になった探鳥会で、来年も是非参加したい!

含蓄のある支部長トークは、これからカモメ類を勉強すればするほど思い出す内容になると感じた。

ここからスタート場所のウオッセ21までの復路は、探鳥会で出会ったカモメ達の再観察と担当リーダーの言葉を思い出しながら探鳥となった。

遅い昼食はウオッセ21の2階にあるシーフードレストランうおっせで取った。

以前、梅雨時期の入梅イワシの最盛期に食事をしたことがあり、とても美味しかったのを覚えている。

今回は空腹のため過度の期待を込めて入店したが、その期待にがっつり応えてくれる食事となった。

鰯ソースかつ丼 確か1080円だったような

鰯のつみれ汁 380円

昼食後に本日3度目の千人塚で探鳥したが、心もお腹も満たされてしまったのか、濃い探鳥会で燃え尽きてしまったのか、珍しく探鳥意欲が著しく減退していた。

2羽のシロカモメを観察した後、探鳥意欲を取り戻すべく?銚子を離れて東庄県民の森へ向かうことにした。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

ウミネコ
ミツユビカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ヒドリガモ
カルガモ
スズガモ
ハシビロガモ
カンムリカイツブリ
アカエリカイツブリ
イソシギ
カワウ
ヒヨドリ
トビ
ハシブトガラス
ユリカモメ
カモメ
イソヒヨドリ
ハクセキレイ
ヒメウ
ハヤブサ
オカヨシガモ
コサギ
アオサギ
シノリガモ
ウミウ
キンクロハジロ
ホシハジロ
オナガガモ
ハジロカイツブリ
カナダカモメ
ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ)
オオバン
キジバト
ツグミ
カワラヒワ
ムクドリ
スズメ

計38種

目撃談:クロサギ、ウミスズメ、メジロ、ジョウビタキ

探鳥記 2018.1. 27 金沢臨海部 後半 10:35~16:15 晴れ

八景島駅前 14:15~14:45

次はシーサイドラインの八景島駅前から湾内を観察する。

昨シーズンはウミアイサオオハムシロエリオオハムが湾内で観察されて、冬の横浜探鳥一番の盛り上がりを見せた。

到着直後、頭上をノスリが飛ぶ。

ここはトビが低空で飛び交うエリアであり、特に関心を持って上空を見ないのだが、ノスリも混じることがあるのなら今後は注意して見よう。

湾内を見渡す場所で観察開始。

今回はスズガモれ、ヒドリガモカンムリカイツブリを観察できたが、数も種類も少なかった。

ここは湾内がいまいちでも、背後に広がる松林の林床でビンズイ観察を楽しめる場所だ。

今回も数羽のビンズイの群れに会うことができた。

次はいつもの流れで野島での探鳥となるのだが、ここでの海鳥状況から対岸にある野島に行っても同じだろうと推察。
とりあえず行くことにしたが、結果的にこの判断は幸運をもたらすこととなった。

見聞きした野鳥(観察順)
オナガガモ
シジュウカラ
ノスリ
トビ
ユリカモメ
スズガモ
カンムリカイツブリ
ヒドリガモ
ウミネコ
イソシギ
ハシボソガラス
スズメ
オオバン

計13種

野島 15:00~16:15

 

旧伊藤博文別邸前では海上に浮かぶウミネコスズガモを観察。

ここから自然海岸に向かう付近では海上ではヒドリガモ、松林ではビンズイを観察することが多いが両種ともいない。

冴えない気分で進むと自然海岸で魚の死体を食べているセグロカモメが目に入った。

最近カモメ類への関心が高いので、じっくり観察してみたところ、セグロカモメのピンク色の脚ではなく黄色脚ではないか!

この個体は日本鳥類目録改訂第7版ではニシセグロカモメであり、通称はセグロカモメホイグリンカモメの交雑種のタイミルセグロカモメLarus heuglini taimyrensis)と思われる。
※ちなみにホイグリンという呼び名はヒューグリンが正しい呼び方のようです。

画像では足の色が暗いせいか薄ピンクに見えるが、現場では黄色と分かる個体であった。

知り合いによると三浦葉半島ではもっと発色の良い黄色の脚を持つ個体が多いようだ。

背中の色はセグロカモメと同じくらいの濃さに見えたが、ホイグリンカモメのようにウミネコのような濃さではなかった。

横浜探鳥で初めての観察となり、改めて野島に来て良かった!

しばらくニシセグロカモメを観察したかったが、この個体は非常に警戒心が強く人の気配がすると食事を止めて水面に回避する行動を繰り返していたので、先に進むことにした。
※動画 2つの動画を合わせています

野島水路の突端でウミアイサウミウに期待したが、観察できず。

そばにある松林では再びビンズイの群れと出会った。
動画

以前にも記載したが、この冬はここでイスカが観察されたので、これからも要チェックのポイントである。

野島水路に目を向けるとスズガモが近くで盛んに潜水して捕食行動をしている。

冬は水質が多少良くなるのでスズガモの水中での行動の様子をなんとなく観察できた。
動画

スズガモは遠目から観察することが多く、意外と間近でじっくり観察する機会は少ない。

太陽光線の当たり方で頭部の色彩が変化して綺麗だった。

再び自然海岸に戻ると親子連れが遊んでおり、案の定ニシセグロカモメは離れた岩礁にたたずんでいた。

しばらくすると追浜方面に飛び去ってしまい、こちらもこの辺で今回の探鳥を終えることにした。

見聞きした野鳥(観察順)

オオバン
ウミネコ
ハクセキレイ
ツグミ
スズガモ
カンムリカイツブリ
ニシセグロカモメ(タイミルセグロカモメ)
アオジ
アオサギ
イソシギ
スズメ
ビンズイ
ユリカモメ
セグロカモメ
オオセグロカモメ
ハクセキレイ

計16種