探鳥記 2017.2.4 京都編 ③宝ヶ池 9:05~11:45 晴れ

次の探鳥地は宝ヶ池。

知恩院から地下鉄東西線の東山駅に行き、ここで地下鉄の一日乗車券を購入して、地下鉄烏丸線の終点の国際会館駅で下車。

目の前が国立京都国際会館があり、その隣に宝ヶ池と自然豊かな森がある。

宝ヶ池から国際会館を望む

市街地から離れているので、周囲はのどかな雰囲気に包まれて心地よい。

目の前に川が流れており、さっそくカワセミを発見。

カワセミに始まり

野鳥の森に向かう途中、目の前を2羽の小鳥が横切った。

3年ぶりのミヤマホオジロだ!

もちろん、神奈川でも冬に観察できるが、観察場所も個体数も少なく、ミヤマホオジロは西日本で観察しやすい野鳥という印象だ。

今回、京都で見たい鳥の筆頭はミヤマホオジロだった。

雄の顔の黄色は木陰に入っていても目立つ。

この黄色!この黄色!と喜んでいるうちに、飛んでしまった!

野鳥の森に入ると、すでに3人のバーダーの姿が。

地元の野鳥は地元のバーダーに聞くのが一番良いと思い、挨拶をする。

そして最近の野鳥の動向などの野鳥談義や素晴らしい写真を見せてもらうなど1時間近く楽しんだ。

その間、ジョウビタキが近くに来たり、カケスアオゲラの鳴き声が森の奥から聞こえた。

その後、野鳥の森から山の中を抜けて宝ヶ池に出るハイキングコースを探鳥することにした。

スタートして間もなく、斜面からミソサザイの鋭い地鳴きは聞こえる。

ミソサザイは小さい茶色の体で素早い動きをするので、見つけにくい野鳥だ。

声を頼りにしてやっと見つけた。

すると今度は奥からアオゲラが木をつつく音が森に響く。

気持ちよく山の斜面をどんどん登る。

コースのピーク付近で何と野生のシカと遭遇した!

こちらに突っ込んで来たら怖かったが、向こうが向きを変えて森に消えていった。

辺りではルリビタキが林道に出たり引っ込んだりをしばらく繰り返していた。

坂道を降りると宝ヶ池が現れた。

この時期は池の奥の方でオシドリが見られることがあるそうだが、今日は見当たらず。

周遊道路では、2つの探鳥会のグループに出会った。

その際、参加者の方々と話す機会があり、宝ヶ池のカモの様子や配布資料の素晴らしさを教えてくれた。

京都市内とは思えぬ静けさの宝ヶ池

ここは紅葉の時期は素晴らしい光景が見られると歩きながら思った。

京都の紅葉といえば、寺社の庭園の紅葉が注目されるが、宝ヶ池では静けさと美しさの両方が味わえるのでは。

比叡山を望む

森を抜けて駅に向かうと、正面に比叡山の山容が見える。

端正な三角の頂を持ち信仰の山の雰囲気がある。

目を戻すとそばを流れる川にカワセミを見つけた。

行きに見つけたカワセミだろうか。

カワセミで終わる

ほんの数時間での探鳥では分からない奥の深い探鳥地と思ったので季節を問わず、次回京都に来る際は、立ち寄ろう。

次の目的地の京都御所に向かう。

続きは次回。

 

見聞きした野鳥(観察順)

カワセミ
ホオジロ
コサギ
セグロセキレイ
ツグミ
ミヤマホオジロ
カケス
シジュウカラ
メジロ
ジョウビタキ
コゲラ
アオゲラ
ミソサザイ
ヤマガラ
ルリビタキ
ホシハジロ
マガモ
カルガモ
カイツブリ
ウグイス
トビ

計21種

 

探鳥記 2017.2.4 京都編 ②知恩院 7:20~8:20 晴れ

いよいよ知恩院。

知恩院で探鳥?

京都を訪れる際は寺社巡りはすることが多いだろう。

寺社は探鳥地と言えるほどの場所ではないだろうが、どんな野鳥が見聞きできるかは愛鳥家なら気になるところ。

そこで、敢えて探鳥記を書くことにした。

なお寺院での探鳥の際には、その寺院の雰囲気や他の参拝客に違和感や不愉快な思いをさせぬように気を付けている。

双眼鏡を首にかけていかにもバードウォッチングしていますというスタイルは避け、なるべく肉眼と耳で探鳥するようにしている。

 

入口に構える荘厳かつ巨大な三門に圧倒される。

周囲の木々ではコゲラエナガメジロが活発に行動している。

知恩院 三門

知恩院は法然上人を開祖とする浄土宗の総本山で、江戸時代に徳川家の庇護を受け、大伽藍が建設された。

中に入って立派な石段や石垣や建築物を見ての印象は、お城の機能を備えたお寺というイメージだ。

二条城が敵に攻められて落城したら知恩院を最後の砦にするという江戸幕府の思惑があったのではないか?と思ってしまうぐらいだ。

早朝でほとんど参拝客はいないので、この荘厳な雰囲気を独り占めしている気分だ。

静かなので野鳥の声がよく聞こえる。

奥にある納骨堂付近は野鳥が濃い場所である。

アオジの姿を見たり、イカルエナガシジュウカラの声が聞こえる。

納骨堂

案内図を見ずに、どんどん中に引き込まれるように進む。

静寂の中を奥へ進む

知恩院で一番高い場所にある法然上人の御廟に辿り着く。

東山の斜面が迫り、より一層静かだ。

ここからは京都市内が見下ろせる。

シメの声が山の斜面から聞こえたり、シロハラは警戒して飛び去る。

法然上人御廟

探鳥よりも知恩院の歴史を知ることや雰囲気を味わうことに引き込まれ、いつもより野鳥に集中しなかったが、これはこれで良いバランスで両方を楽しめた。

参拝客が多い状況だと早朝のような2つの楽しみは味わえなかったと思う。

さぁ、知恩院観光も終わり、これからは本格的な探鳥モードに切り替えだ!

今回は地下鉄烏丸線を利用して市街地の南北の探鳥地を3か所を巡る。

1日乗車券を購入して最初の探鳥地、宝ヶ池に向かう。

次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)

コゲラ
エナガ
ハシブトガラス
メジロ
シジュウカラ
イカル
アオジ
シメ
シロハラ
ヒヨドリ

計10種

探鳥記 2017.2.4 京都編 ①丸山公園 7:00~7:20 晴れ

2015年秋以来の京都。

前回混雑を回避するために早朝に清水寺に行き、観光客の少ない三年坂や清水の舞台の素晴らしさを味わった。

今回も同じ作戦でホテルのそばにある丸山公園から歴史野鳥観察が始まった。

朱色が鮮やかな八坂神社の境内を抜けると丸山公園にたどり着く。

公園入口付近に木々からシジュウカラカワラヒワエナガが盛んに鳴いている。

奥からはイカルの伸びやかな声もする。

前回も感じたことだが、横浜に比べて京都市街地ではエナガをよく見かける。

横浜の感覚だとシジュウカラと同じか。

また街中でイカルの声が聞こえるのも不思議な感じだ。

目の前にある池ではダイサギコサギがじっとしている。

町中だからハクセキレイだと思ったら、セグロセキレイが岩のてっぺんで囀りを披露した。

セグロセキレイの囀りは長くて複雑な節回しだ。

意外と聞く機会が少ないのではないか。

しばらくすると今度は青い野鳥が横切って松に横枝に止まった。

カワセミの登場だ!

羽根に光沢がなく黒ずんで見える(特にお腹)ので若鳥だろう。

カワセミ若雌「朝から物好きどすな~」

そして歩を進めると写真で見たことのある銅像!

坂本竜馬と中岡慎太郎だ。

丸山公園といえば二人の銅像を思い出す人も多いことだろう。

すみません、実は新撰組のファンなのです!

早朝だったので公園内で見かけた人は一人だけ。

静かな雰囲気の中で野鳥の動きや気配や声を感じることができた。

日中の観察なら厳しかったと思った。

隣接する知恩院に向かう。

続きは次回。

見聞きした野鳥(観察順)

シジュウカラ
カワラヒワ
エナガ
イカル
ダイサギ
コサギ
セグロセキレイ
カワセミ
ハシブトガラス
ウグイス
ヒヨドリ
メジロ

計12種

探鳥記 2017.2.3 大阪編(後半)大阪臨海部 14:30~16:30 晴れ

大泉緑地から次に向かった場所は、大阪に来た真の目的?である安居神社。

ここからは野鳥に関係のない話。

安居神社は真田幸村(信繁)が大阪夏の陣で最後を迎えた場所であり、通天閣の近くにある。

真田幸村の長年のファンとしては、ずっと行きたいと思っていた場所。

今まで訪れなかったのが不思議なくらいだ。

念願の安居神社

 

この度の遅参、何卒お許し下さいませ!

 

手甲(てっこう)の六文銭

ようやく念願の安居神社詣でをしてその余韻に浸りたい気分だが、アカハジロ探鳥が控えている。

時間の関係上、真田丸の跡地にある三光神社は次回の楽しみにして、安居神社を後にした。

この後、臨海部に移動して自分が予想していた場所では見つからなかったが、何とかアカハジロを探すことができて幸運だった!

アカハジロの大きさはホシハジロと同じくらい。

あずき色の胸が太陽光線を受けるとより鮮やかになり美味しそう?に見える。

お尻(下尾筒)の白が遠めからでも目立つので、カモがたくさんいる状況でアカハジロを探す際にはまずは白いお尻に注目!

アカハジロを観察しつつ、その場にいた地元バーダーのお二人と野鳥談義をして楽しい時間を過ごすことができた。

アカハジロ雄
白いお尻に注目!


最近はアカハジロの交雑種が多く観察され、また生息数も約1000羽と推定されており、今回じっくり観察できて本当に良かった。

今後、もう会えない可能性もあることを考えると嬉しさ半分寂しさ半分だ。

本日アカハジロを観察できなければ、明日も再チャレンジする予定だったので、明日は心置きなく京都での探鳥が楽しめる。

心残りは有名な探鳥地の大阪城公園と大阪南港に行けなかったことだが、次回の楽しみに取って置こう。

本日の宿は京都。

時間があまりないので、大阪出身の知り合いが薦めるイカ焼きを梅田の阪神デパート地下で買って、名残惜しくも大阪を後にした。

最後に大阪のバーダーの皆さんは、親切で気持ちの良い方々でした。

お世話になりました!

 

見聞きした野鳥(観察順)

オカヨシガモ
キンクロハジロ
ホシハジロ
マガモ
ハシビロガモ
オオバン
カワウ
アカハジロ
アオサギ
ウミアイサ

計10種

探鳥記 2017.2.3 大阪編(前半)大泉緑地 9:00~11:20 晴れ

今回、2日間に渡って大阪・京都を探鳥した。

まずは大阪での探鳥。

当初、有名探鳥地の大阪城公園と大阪南港に行こうと考えていたが、情報を収集してみると、大泉緑地にカラアカハラ雌が観察されているそうだ。

初見の野鳥なので、まずは何より大泉緑地に向かった。

大泉緑地は地下鉄御堂筋線の中百舌鳥駅から歩いて10分ぐらいのところにある。

ちなみに大阪府の鳥はモズです

公園のHPでは自転車の無料貸し出しができるということで、事務所に向かう。

広大な公園なので非常に助かった!

事務所の女性の方がこれまた気さくで親切な方で、私が横浜から野鳥を見に来たと知るやカラアカハラの最近の目撃情報を数か所地図で教えてくれた。

もう、カラアカハラはすっかり有名になっていた。

この広大な公園をいくら自転車を使えるとはいえ、自分で探すのは大変だ。

自分で探鳥することも楽しいし大事なことだが、まずは見ることが優先である、感謝!感謝!

多少道に迷ったが何とかカラアカハラポイントにたどり着いた。

ポイント付近の風景

バーダーが歩道沿いの草の茂みを注視している。

どうやらこの中にいるらしい。

双眼鏡で覗くとモゾモゾしている物体が見える。

カラアカハラ雌だ!

あら、お見かけしない顔ね~!

しばらく、茂みの中をゆっくり動き回っている。

こちらを警戒しているのだな。

これはじっくり観察するまでに時間がかかりそうだと思った。

しばらくすると、草むらの縁まで出て来た。

そろそろ行きますわよ!

このカラアカハラ、バーダーの存在にはもう慣れたのか余り気にしていないようだ。

しかし通行人や自転車を察知すると即座に茂みに隠れるか、その場でじっと動かなくなる。

薄マミチャジナイ?可愛いな!
胸から脇にかけての黒縦斑が識別点

行動は他のツグミ類と変わらないと感じた。

眉がハッキリして胸から脇の黒縦斑がなければ、マミチャジナイに似ている。

カラアカハラの英名はGrey-backed  Thrushで、意味は灰色の背中をしたツグミである。

まさに英名通り

警戒心は強いが、この個体は餌付けされており、地面に置いてある赤い実を食べているようだ。

観察が一段落して地元のバーダーとの鳥談義をした。

前年冬にはカラアカハラ雄がこの公園で越冬したそうで、春秋の渡りの時は様々な小鳥も立ち寄るそうだ。

せっかく横浜から来たということで大阪の野鳥情報をいろいろ教えてくれた。

淀川沿いのコミミズクや臨海部でこの冬越冬しているアカハジロなど。

アカハジロは初見なので、この際なんとか観察しようと決めた。

アカハジロ探鳥の前に行かなくてはならない場所があるのでカラアカハラに別れを告げて大泉緑地を去った。

 

見聞きした野鳥(観察順)

ヒヨドリ
アオジ
スズメ
ハシブトガラス
アオサギ
オオバン
カイツブリ
シロハラ
ジョウビタキ
ユリカモメ
カラアカハラ
ヒドリガモ
ウミアイサ
バン
ホシハジロ
カルガモ
ハクセキレイ
アトリ
シジュウカラ
ウグイス
メジロ
ルリビタキ
ツグミ

計23種