探鳥記 2018.9.24 稲敷② 8:00~17:30 雨のち晴れ

稲敷探鳥、午後の部スタート。

心配された天気だったが、フィールドの到着した頃には晴れ間が見えていた。

午後の部は午前に回ったポイントを再度丁寧に探鳥することにした。

まずはツルシギエリマキシギなどがいたポイントへ。

到着して真っ先にツルシギを探したが、見当たらず。

しかし、その他のシギ、特にトウネンオジロトウネンは増えたように思えた。

午前中は雨で探鳥への執着心が減退して見逃していただけかもしれないが。


どんどん近づいて来たトウネン幼鳥 


エリマキシギ雌幼鳥 目を離すと再度見つけるのに苦労した!

トウネンの中にヨーロッパトウネンがいないか?

今シーズン観察例があるアメリカウズラシギがいないか?

サプライズを期待しながら探鳥していると、いつの間にかエリマキシギ雌が2羽になって、一緒に採餌していた。

次は蓮田の広がる場所に移動。

ここでは1区画の蓮田にオグロシギやオジロトウネンの群れを中心に、アカアシシギハマシギトウネンタカブシギが集まって採餌中。

周囲にもシギが採餌できそうな蓮田がいくつもあるのに、なぜか1つに集まっている場面に出くわすことが多い。

これはカラ類の混群のように、猛禽類など外敵から身を守るための共同防衛の意味合いがあるのか?


存在感抜群のオグロシギの群れ 幼鳥から第1回冬羽に移行中


手前)アカアシシギ幼鳥 奥)タカブシギ幼鳥


オジロトウネンの群れ 真ん中の個体は幼鳥

時間を気にせずに様々なシギを1個体ずつ丁寧に観察することができて幸せな時を過ごすことができた。

陽がずいぶんと傾いてきたので、最後は浮島湿原で猛禽類を観察することに。

遠くの湖面に突き出た杭の上にミサゴを、おそらく地付きのチュウヒと思われる個体が草原の上をひらひらと飛ぶ姿を観察できた。

今回の稲敷探鳥、午前中の雨には参ったが、午後はこれぞ稲敷!というシギチドリ観察を堪能でき、満足した探鳥となった。

見聞きした野鳥(観察順) 午前・午後

チュウサギ
コサギ
アオサギ
スズメ
タカブシギ
ヒバリ
ダイサギ
ホオジロ
ムクドリ
モズ
カワウ
キジバト
チョウゲンボウ
アマサギ
ハシブトガラス
ムナグロ
オグロシギ
セイタカシギ
クサシギ
セグロセキレイ
アオアシシギ
ハクセキレイ
ハヤブサ
ハシボソガラス
トビ
オジロトウネン
ツルシギ
エリマキシギ
トウネン
コチドリ
ウズラシギ
ヒヨドリ
チュウヒ
イソシギ
カワセミ
アカアシシギ
ハマシギ
ミサゴ

計38種 目撃談:セッカ、カルガモ

探鳥記 2018.9.24 稲敷① 8:00~17:30 雨のち晴れ

昨年に続き、野鳥の会茨城支部の稲敷探鳥会に参加した。

開始1時間前の8時に稲敷に到着したので、開始まで周辺を探鳥することにした。

農耕地ではムナグロを想定しながら、コモンシギコバシチドリを妄想して探索。

現実はチュウサギコサギアオサギアマサギなどサギ類中心の観察であったが、約180羽のアマサギ大群に出会うことができた。


アマサギ コサギよりやや小ぶりで太い首が目立つ

蓮田では本日初めてのシギであるタカブシギの小群を観察してテンションが上がった。

9時になり浮島湿原前の駐車場から探鳥会が開始された。

まずは目の前の農耕地でムナグロの幼鳥の小群を観察。


ムナグロ幼鳥

このムナグロたち、一度目を離すと再度見つけるのに苦労するぐらい装いが地面に溶け込んでいた。

残念なことに観察中、雨が降り始めて、にわか雨と思いきや雨足がだんだん強くなり、傘をさしながらの観察は大変であった。

ムナグロ観察を終えて、蓮田が集まるエリアへ移動。

この時期なら簡単にタカブシギクサシギオジロトウネンなど見つけることができるが、見当たらない。

やっと遠くの蓮田にいるセイタカシギオグロシギを発見。

そばの水路ではアオアシシギタカブシギクサシギを観察するも、最近観察例のあるコアオアシシギアカアシシギは見つからず。

このエリアは天気が良ければ、渡り途中のショウドウツバメを観察する機会が多い場所だけに残念であった。

次に移動したポイントでは、エリマキシギがいるとの話で向かったのだが、その他にもツルシギ幼鳥、オジロトウネントウネンタカブシギウズラシギコチドリを観察。


エリマキシギ雌 2週続けて観察することができた。


ツルシギ幼鳥 今年初めての観察となり、嬉しい出会いとなった。

ようやく稲敷らしい状況になり、夢中で観察・撮影した。

11時半を過ぎた時点で更に雨足が強くなったので、ここで探鳥会は残念ながら終了となった。

探鳥会のリーダーの皆さん、車移動や想定外の雨で非常に運営が難しい状況の中、有難う御座いました!

衣類もずいぶんと雨に濡れて寒くなり、またお腹も空いたので近くのショッピングモールへ移動して、午後の探鳥に備えた。

午後の稲敷探鳥は次回に続く。

見聞きした野鳥(観察順)午前のみ

チュウサギ
コサギ
アオサギ
スズメ
タカブシギ
ヒバリ
ダイサギ
ホオジロ
ムクドリ
モズ
カワウ
キジバト
チョウゲンボウ
アマサギ
ハシブトガラス、
ムナグロ
オグロシギ
セイタカシギ
クサシギ
セグロセキレイ
アオアシシギ
ハクセキレイ
ハヤブサ
ハシボソガラス
トビ
オジロトウネン
ツルシギ
エリマキシギ雌
トウネン
コチドリ
ウズラシギ

計31種

野鳥 クサシギ 2018.9.16 平塚市

今回の特集はクサシギです。

同じ場所で2羽のクサシギを観察しました。

クサシギは神奈川県の西部では渡りの時期だけでなく冬季にも観察されるシギです。

ですから、この2羽が渡り途中なのか?そのまま付近で越冬するのか?分かりませんが、お気に入りのシギなので、この辺りで春先まで留まってもらいたいものです。

以下の2個体とも、体上面にある小さい斑が褐色なので幼鳥です。ちなみに成鳥はその斑が白いです。

個体A

個体B

Bの方がAに比べて、眉斑がハッキリと白く、また上面の褐色の斑は摩耗により薄く見えます。

※音声は消去しています

後方にいるのはイソシギです。

イソシギは形や大きさや色模様などでクサシギと似ています。

野鳥 アカエリヒレアシシギ幼鳥 2018.9.16 平塚市

今回はアカエリヒレアシシギです。

平塚の休耕田では2羽の幼鳥が活発に採餌中でした。

いつもに増して鮮明な画像ではありませんが、特徴だけでも把握してもらえれば、と思います。


コアオアシシギセイタカシギのような黒色の細いくちばしが目に付きます。


幼鳥の主な特徴は、成鳥冬羽に比べて頭頂や体上面は黒っぽく見え、また体上面には淡黄褐色の羽縁があることです。この画像の個体にも上面後方に淡黄褐色の羽縁が見えますね。


意外と後ろからのショットは目にしないので、どうぞ。

それでは動画をどうぞ。

秋の渡りの時期にアカエリヒレアシシギを観察する機会が多いですが、いつ見ても忙しなく動き回っているイメージですね。

最後に登場するのはエリマキシギ雌幼鳥。

 

野鳥 トウネン 2018.9.16 平塚市

今回は前回のヨーロッパトウネン幼鳥と一緒にいたトウネン幼鳥です。


ヨーロッパトウネンに比べて、胴体が横長で脛が短く見えます。

トウネンヨーロッパトウネンとの識別点として、脚の長さの差から前傾姿勢の角度の浅い深いが注目されます。
この識別点は、今回の水気の多い休耕田などの地面では差を見分けるのが厳しい状況となります。

それでは動画をどうぞ。

比較のため、前回のヨーロッパトウネン幼鳥に再登場してもらいましょう。

 

野鳥 ヨーロッパトウネン 2018.9.16 平塚市

今回は平塚の休耕田で観察したヨーロッパトウネンです。

ツミの特集が終わり、シギチドリ特集の再開です。

隣の休耕田にいたアカアシシギエリマキシギの観察がメインでしたので、到着時にさっと2羽のトウネンがいることを確認しただけでした。

第一印象は、1羽は典型的なトウネンの幼鳥、もう1羽は軸斑が太く上面全体が黒っぽく見えるトウネンで繁殖羽が摩耗している成鳥?でした。

アカアシシギエリマキシギの観察・撮影を終えて一段落して、今度はトウネンをじっくり観察することに。

やはり気になるのは黒っぽい個体です。

スコープでじっくり羽根を観察していると、内側大雨覆の軸斑が中央付近でくびれているのを発見。


ヨーロッパトウネン幼鳥で羽根の摩耗が進んでいる状態


上の画像の拡大図です。中央の右下にたれている羽根の黒模様に注目!中央部分が上下から圧縮されたように凹んでいます。

このくびれはここ数年ヨーロッパトウネンの特徴として、トウネンとの有効な識別点として注目されています。

BIRDER愛読者の方ならご存知かも知れません。

不思議なもので、ヨーロッパトウネンの目で見直すと、トウネンと並んだ時に脚が長いので胴体の位置が高いですし、脛が細長いです(優秀な知り合いはまずは脛の細長さをチェックするそうです)。


くびれや脛の細長さが分かると思います。

以下は比較画像として同じ現場にいたトウネン幼鳥です。

また体型はトウネンに比べて胴体の後ろ半分が短いので前に圧縮された形に見えます。

以下は昨年観察した幼鳥です。
この赤褐色の綺麗な羽根模様の幼鳥のイメージが強かったのも、今回すぐに識別できなかった原因ですね。
この個体が元々赤褐色の薄い個体なのか?摩耗して薄くなってしまったのか?


2017.8.26  三番瀬にて

それでは動画をご覧ください。

ヨーロッパトウネントウネンエリマキシギアカエリヒレアシシギが登場!

野鳥 ツミ幼鳥 2016.6.26 横浜市

前回の流れから今回はツミの幼鳥を特集します。

まずは顔面アップから。


虹彩は、成鳥雌の黄色でも成鳥雄の暗赤色でもない青みのある黄色です。

 


喉元の太い縦斑も特徴 タカ渡りの観察時に役立つ識別ポイントの1つです。

 


幼鳥とはいえ、鋭い爪ですね。

 


伸びをしている姿も若武者のような風格があります。

 


このハートマークで女性バーダーからの好感度が上がるか?注目です。

次に動画です。

動画編集の際に、目に半透明の瞬膜が張られたところで動画が終わっていることに気が付きました。

瞬膜の主な役割は、飛行や潜水する際に空中や水中にある異物から眼球を保護することです。

スロー動画で分析したところ、どうやら瞬膜は目の前方から後方へスライドして覆われたようでした。

※動画の最後に0.125倍のスロー再生を添付しています。

野鳥 ツミ雌の若鳥 

今回もツミの特集です。

前回登場した個体はツミの雌の若鳥でした。


前回掲載した画像 胸から腹にかけての模様に注目して下さい。

なぜこの個体を雌の若鳥と判断したのか?その理由は胸や腹などの体下面の模様からです。

この個体の模様が幼鳥から成鳥へ変わって行く途中の状態と判断したのです。

以下は幼鳥、若鳥、成鳥の体の下面を中心とした画像です。

巣立ったばかりの幼鳥 2016.6.26   横浜市

幼鳥には中央付近は縦斑、両脇は横斑、下の方にはハート型の模様があります。

ちなみにこの時点では雄と雌の区別は困難です。

どの幼鳥も同じような模様や虹彩の色ですし、成鳥で顕著な体の大きさの違いは巣だった直後では育雛状況という要素も加わってしまうからです。

雌の若鳥 前回の個体 2015.6.21   横浜市

おおよそ幼鳥と同じ縦斑と横斑の位置ではありますが、斑の太さが幼鳥に比べて細くなり、また縦斑の部分が横斑に変わっていたり交わっていたりと、徐々に成鳥の細い横斑模様へ移行しています。

虹彩は黄色なので若鳥でも雌と判断できます。

雌の成鳥 2018.4.28   横浜市

体下面は細い横斑模様になっているので成鳥です。

以上の幼鳥から成鳥への模様の変化から若鳥と判断しました。

野鳥 ツミ 2015.6.21 横浜市

今回はツミの特集です。

先日放送されたダーウィンが来た!ツミ特集を受けての掲載です。

このツミは横浜市内の都市公園で撮影しました。

虹彩が黄色なのでで、下面の褐色の模様が幼鳥の名残があるので若鳥です。

記憶している限りの当時の状況

枝の止まっているを観察中、がキーキーキーと鋭く鳴いた。

しばらくするとのそばに飛んで来て小鳥の雛のような獲物をに渡して直ぐに飛び去った。

獲物を受け取ったは早速食べ始めた。

当初、は雛に餌を与えるためにに渡したと思っていたが、それなら最初から巣に運べばよいのであるから、が食べるために運んで来たと考えた。

もちろん雛を育てることも大事であるが、狩りをせずに巣を守るもお腹は空くのは当然。

むさぼるように食事をしているように見えた。

 

 

 ※獲物を食べる生々しい動画ですので、ご注意ください!

以下は、見やすい場所に移動して横から目線で撮影したものです。

下から目線では分からなかった食事場所の様子ですが、止まり木のそばには羽毛や糞が付着しているのを見て、ここがお気に入りの食事場所と分かりました。

 

※獲物を食べる生々しい動画ですので、ご注意ください!

この後、が獲物を全部自分で食べずに巣に持ち帰って、雛に分け与える場面を観察しました。

この行動は、元々半分は自分、もう半分は雛なのか?全部食べる気満々であったが、お腹が満たされたから巣へおすそ分け?として持って帰ろうなのか?

のみぞ知るですが、気になるところです。

野鳥 アカアシシギ 2018.9.16 平塚市

今回は前回同様平塚の休耕田で観察したアカアシシギの特集です。

だいぶ摩耗していますが白黒の縁が目立つ幼羽がありましたので幼鳥と思いました。

以前葛西臨海公園で観察した幼鳥はキアシシギ?というくらい黄色の脚でしたので、この個体の色鮮やかなオレンジ色の脚は新鮮に映りました。

現場では幼鳥と思いましたが、よく見ると上面に細い羽軸のある灰色の冬羽がありますので、幼鳥から第1回冬羽へ移行中の状態と考えます。

脚の色に比べて、くちばし基部の色は発色が悪いですね。

側面から見ると白い縁取りのない灰色の冬羽が目立ちます。

それでは動画をどうぞ。

 

 

 

野鳥と野鳥が好きな人を応援します

PAGE TOP