「中部エリア探鳥記」カテゴリーアーカイブ

探鳥記 2018.11.16 静岡探鳥③ 浮島が原 13:50~15:50 晴れ

富士川河口から浮島が原へ。

ここでの探鳥は特にポイントはなく、ゴールを狩野川西部浄化センターとして浮島が原の西側から探索することにした。

ここでは主にコチョウゲンボウコミミズクを観察したい。

探鳥開始間もなく、川を横断する際に水面にいるカモをチェックすると、何とアメリカヒドリ雄を発見!

最近はヒドリガモとの交雑種を観察する機会が多いので、慎重に観察するとやはり純正のアメリカヒドリと分かり、メンバーのテンションが上がった。

ここでは冬に過去2回探鳥しているが、以前は普通に観察できたケリの姿をまだ見ていない。

どうしたものかなぁ?と思いを巡らし始めたら、不思議と直ぐにケリに出会うことができた。


発見時、ひょっこり顔を出していたケリ


日本で観察されるチドリ科の中では虹彩が赤いのはケリだけ 目が血走っている分けではないが、この鳥の気性の荒さは有名である

ケリの観察はこの時のみだったので、やはり数が減ったのか?それともタイミングの問題か?

肝心の猛禽類の方は、電柱止まりするノスリを見る機会は多かったが、是非とも観察したいコチョウゲンボウだけでなく、普通に観察できると思われたチョウゲンボウの姿さえも見当たらない。

探索中に感じたことだが、浮島が原は前回に比べて農耕地のリサイクル施設などへの転用が進んでおり、気が付いたら施設内へ続く道であったり、行き止まりだったりすることが多かった。

夕暮れが近づいて来たので、急いでゴールの狩野川西部浄化センターに向かう。

センター内のビオトープはカモなど水鳥が多く集まるところであり、以前マガンを観察したことがあった。

また周辺の草木には冬の小鳥を観察することが多く、浮島が原での探鳥では外せない場所である。

今回はカモの数は少なかったが、ミコアイサ雄のエクリプスを間近で観察することができた。


ミコアイサ雄 エクリプスから繁殖羽へ移行中

確かにミコアイサは雄が分かり易い繁殖羽(通称パンダガモ)の状態なら、雌や幼鳥との区別は簡単である。

しかし今の時期のミコアイサは雌タイプが多いので識別もなかなか苦労する。

この個体は上背が黒く、また上面に白い繁殖羽が見えているので雄であり、また雨覆が白く三列風切から雨覆までは太く白線が繋がっているので幼鳥ではなく成鳥と判断した。

ミコアイサを観察中、ハイタカ雄とチョウゲンボウが上空を通過して、探鳥のオオトリを飾った。

だんだん暗くなってコミミズクがそろそろ仕事始めをする頃なので、しばらく周囲を探索したが見つけることはできなかった。

 

今回の静岡探鳥、猛禽類ではオオタカハイタカチョウゲンボウハヤブサミサゴトビとまずまずの成果であり、ハイタカ以外は猛禽類では珍しくじっくり観察する時間が取れた。

またシギチドリ類もケリタゲリイソシギトウネンダイゼンと予想以上に観察できた。

短い観察時間での3か所巡りで慌ただしかったのはいつものことだが、今回の現地視察は次回以降の静岡探鳥に有意義なものになるだろう。

この冬鳥シーズンの再訪を誓って帰宅した。

見聞きした野鳥(観察順)

カルガモ
ノスリ
オオバン
ハシボソガラス
ヨシガモ
アメリカヒドリ
ハクセキレイ
スズメ
マガモ
ヒドリガモ
ハシビロガモ
カワセミ
コガモ
ミコアイサ
アオサギ
カイツブリ
コサギ
オナガガモ
ハイタカ
タヒバリ
ハシブトガラス
ムクドリ
オナガ

計23種

探鳥記 2018.11.16 静岡探鳥② 富士川河口 12:00~13:10 晴れ

麻機遊水地から富士川河口へ。


左に富士山、右に愛鷹山を望む 

観察場所は前回探鳥した同じ場所である河口右岸の滑走路脇。(前回の探鳥の様子⇒2018.1.21探鳥記

駐車場所からざっと見渡して鳥がいない様子だったので、簡単に探鳥して次の浮島が原に行こうとしたが、、、。

丁寧に探索すると予想以上に鳥がいてビックリ。

カモ類では、特にカワアイサ雌タイプ8羽を確認、遠距離なので雌?エクリプス?幼鳥?詳細な観察ができず残念。

カワアイサは時々陸地に上がると朱色の脚が遠くからでも鮮やかで目立った。

他にはオカヨシガモマガモを確認したが、種数ともに少なかった。

猛禽類では河川敷で休憩中のミサゴハヤブサ、対岸の樹上に止まるノスリを観察。

今回ハヤブサの水浴びする姿を初めて観察できた。

※遠くからの撮影ですので、非常に小さいです!

シギ・チドリでは、前回に続いて仲間が中州で休む30羽近くのタゲリの群れを見つけた。

前回も感じたのだが、タゲリというと関東では田んぼにいるイメージが強いので、河川敷にいると不思議な感じがする。

遠くの中州ではダイゼンが1羽ポツンとじっとしていた。

現場ではムナグロと判断したが、帰宅後の動画では体上面の白い部分がチラッと見えた。

また割合近い水際ではタヒバリの群れとともにトウネンが食事中であった。

冬鳥シーズン初めにしては、そして当初の予想より様々な出会いがあって楽しめた。

次の目的地・浮島が原へ向かった。

見聞きした野鳥(観察順)

ハクセキレイ
カワウ
ウミアイサ
オカヨシガモ
ミサゴ
アオサギ
ダイサギ
セグロセキレイ
トビ
ノスリ
ハヤブサ
タゲリ
マガモ
カワラヒワ
イソシギ
ダイゼン
トウネン
タヒバリ
モズ
コサギ
オナガ

計21種

探鳥記 2018.11.16 静岡探鳥① 麻機遊水地 8:30~10:50 晴れ

金曜日に有給休暇を取っての3連休で探鳥遠征を検討するも、ずいぶん前から土曜日は雨の予報となっていた。

そこで金曜日は日帰り探鳥に切り換えて、どこに行くかを仲間と相談。

せっかくの平日探鳥だから休日混みそうな場所へ行くという基準で、今回の静岡探鳥となった。

コースは冬の猛禽類の観察を主として、麻機遊水地⇒富士川河口⇒浮島が原とした。

まずは静岡市内にある麻機遊水地へ。

ここ数年ずっと探鳥したいと思い続けて来た場所であり、ようやく念願がかなうことができた。

嘘のような話であるが、10月末から数日間イヌワシ幼鳥がここに降り立ってしばらく滞在したとのこと。

その後イヌワシは観察されていないが、不意に登場する可能性もゼロではない。

イヌワシ観察という淡い期待を抱いて現地に無事到着。

初めての探鳥地なので、どこがポイントなのか全くわからない。

取り敢えずまずは第4工区と呼ばれる池の南岸から観察。


上の上空画像にある青文字付近からの展望 ここから観察した

土手越しに遊水地の水面が見ると、マガモヒドリガモの小群がいる。

少し離れたところに体全体が黒っぽく見えるヨシガモ雌を発見。

特に珍しいカモではないが、ヨシガモを見るとなぜかテンションが上がる。

ふと上空に目をやるとハシブトカラスが数羽絡み合って飛んでいる。

このような場合、カラス同士でじゃれ合っているか?猛禽類を威嚇しているか?のどちらだが、今回は何とオオタカを威嚇していた。

このオオタカハシブトカラスに追われて我々の前方にある樹木に逃げ込んで難を逃れた。

大好きなオオタカの登場、しかもスコープで細部までじっくり観察できて更にテンションが上がった。

オオタカの鋭い目つきはさすが猛禽類といった感じで、観察しているこちらの気持ちも引き締まるくらいだ。

実際はカラスに威嚇されビクビクしていると思うが。


 猛禽ツアー、オオタカの登場で最高の滑り出しとなった

枝止まりしている最中も仕切りに上空を気にしていた。

以下はその時の様子。

その後、カワセミイソシギのように水面すれすれの高さで奥の樹林に飛び去った。

上空を飛ぶとまたカラスにからまれる心配でもしたのだろう、あんな低空で飛ぶオオタカを初めて見た。

次に第3工区に移動。

駐車場の前に設置されている観察小屋の2階から、エリアの様子はもちろん周囲の山々を一望できる。


観察小屋の2階からの眺め

目の前に広がる池や周囲の樹林には鳥影はなく、また山々の尾根上空を中心に猛禽類を探すも観察したのはトビだけであった。

この状況から第3工区には深入りせず富士川河口に移動することも考えたが、初めての場所なので様子だけでも把握することにした。

入口付近の草地ではベニマシコが盛んに鳴いていた。

内部に進むにつれ、鳥影が濃くなり、ジョウビタキアオジカシラダカなどの冬の小鳥の他、ウグイスエナガシジュウカラなどの留鳥も見聞きすることができた。

観察できなかったが、ツグミシメシロハラなどもいる雰囲気であった。

まだまだ冬鳥シーズンが始まったばかりという感じで、冬鳥が種数ともに増加するこれから楽しみだ。

何とかこの冬に是非とも再訪したい場所である。

次の探鳥地・富士川河口へ。

見聞きした野鳥(観察順)

モズ
ジョウビタキ
ホオジロ
ケリ
カルガモ
ヒドリガモ
マガモ
アオサギ
ダイサギ
ハシブトガラス
カワウ
オオバン
カワセミ
バン
カワラヒワ
ヒヨドリ
ハクセキレイ
オオタカ
ハシボソガラス
チョウゲンボウ
ウグイス
コサギ
トビ
ベニマシコ
キジバト
アオジ
メジロ
カシラダカ
エナガ
シジュウカラ

計30種

2018.11.3 新潟探鳥 まとめ 5:10~17:00 晴れ

まずは今回の弾丸ツアー成功の立役者のお二人、運転者のS様と新潟在住のアドバイザーのS様、有難う御座いました!

福島潟の公式HPの自然情報にある①10月27日~11月2日と②11月3日~11月9日の野鳥飛来数は

オオヒシクイ ①310羽⇒②1000羽
マガン ①350羽⇒740羽
コハクチョウ ①3200羽⇒5000羽
オオハクチョウ ①2羽⇒54羽

であった。

この情報を見ると、もう少し遅い時期でも良かったなと思いつつ、この時期の弾丸ツアーで4種類を観察できて良かった。

今回の新潟探鳥での一番の思い出は、やはり佐潟であろう。

夜明けのコハクチョウのねぐら立ちはもちろん、まだ水面の様子が分からない暗闇の中で水鳥の鳴き声を聴いて、ここにどんな野鳥がどのくらいいるのか?初めての探鳥地なので、佐潟がどんな場所なのか?想像しながら周囲がだんだん明るくなる時間を楽しく過ごすことができた。

そしてその全貌は私が期待した以上のものだった。

夕暮れの佐潟はどんな光景が見られるのだろうか、次回の探鳥が楽しみである。

見聞きした野鳥(観察順)

コハクチョウ
マガモ
モズ
コガモ
カルガモ
オオバン
ホシハジロ
ヒシクイ
カンムリカイツブリ
キンクロハジロ
ヒドリガモ
ハジロカイツブリ
シジュウカラ
ヒヨドリ
チュウヒ
カワウ
アオジ
セグロセキレイ
ハクセキレイ
ウグイス
ハシボソガラス
カイツブリ
オナガガモ
ダイサギ
スズメ
アオサギ
ミコアイサ
ノスリ
ムクドリ
トラフズク
アカゲラ
カワラヒワ
トビ
オオジュリン
ルリビタキ
カシラダカ
ベニマシコ
キジ
ミヤマガラス
ハシビロガモ
オオハクチョウ
マガン
コサギ
カワセミ
ハシブトガラス

計45種

探鳥記 2018.11.3 新潟探鳥③ 福島潟 13:40~17:00 晴れ

いよいよツアー最後の探鳥地・福島潟へ。

福島潟は日本一のオオヒシクイヒシクイの亜種)の越冬地であり、例年5000羽以上が越冬する。

また最近の野鳥観察情報を収集したところ、今回の4か所の探鳥地の中で最も観察種数が多いようである。

本日の日の入りは16時43分なので、じっくり3時間近く探鳥することになった。

まずは地元バーダーのアドバイスにより、福島潟周辺の田園地帯で食事中のガン類を探索することにした。

飛来数の多いマガンヒシクイだけでなく、ハクガンシジュウカラガンカリガネなど少数派との出会いに期待したい。

周辺の田畑をしばらく徘徊して後、ようやくマガンオオヒシクイの群れに遭遇した。

ガン類は非常に警戒心が強い傾向にあり、群れで食事中でも何羽かは見張り役となり、絶えず周囲を警戒していることが多い。

そこでガンの群れのそばをゆっくり通り過ぎ、離れた場所で停車して隠れるように観察した。


オオヒシクイの群れ 左下はマガン

ガン類を無事観察できたので、福島潟に移動。

水の駅「ビュー福島潟」方向から自然学習園を通って雁晴れ舎という観察小屋まで探鳥することにした。


自然学習園からの眺め

水面にはマガモを筆頭とした多くのカモ類が広く見られた。

佐潟に比べてホシハジロヒドリガモが多いようだ。

アシ原ではベニマシコオオジュリンを間近で観察できた。


福島潟での観察に非常に役立った観察小屋・雁晴れ舎 

観察小屋の屋上からは福島潟はもとより周囲の雄大な風景を一望できる。


遠くに飯豊連峰を望む 

遠くの草原ではノスリチュウヒが舞う姿を何度も観察できたが、欲を言えばもう少し近くで観察したかった。

だんだん夕焼け空に近づくにつれて、周囲から福島潟に向かって水鳥が戻って来た。

水面にいるカモ達の鳴き声も先ほどよりにぎやかになってきた。

遠くの水面に目をやると、周りのカモより明らかに黒くて大きい水鳥がいる。

いつの間にかオオヒシクイの群れがねぐら入りしていた。


ねぐらに戻るオオヒシクイ

これからの時期、ガンカモの飛来数が増えていけば、福島潟ではもっとにぎやかな水鳥の活動が観察されることだろう。

悲しき弾丸ツアー、帰る時間となった。

名残惜しくも、水鳥の鳴き声が響き渡る雪景色の福島潟を想像して帰路についた。


夕陽に照らされる福島潟 中央の山が佐潟の背後にある角田山、左が弥彦山

見聞きした野鳥(観察順)

マガン
ヒシクイ
コガモ
マガモ
アオサギ
コサギ
スズメ
オオバン
カワウ
ヒドリガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
カイツブリ
トビ
ハシボソガラス
カワセミ
シジュウカラ
カワラヒワ
ベニマシコ
オオジュリン
ムクドリ
カンムリカイツブリ
ダイサギ
ハシブトガラス
ノスリ
チュウヒ

計26種

探鳥記 2018.11.3 新潟探鳥② 鳥屋野潟⇒瓢湖 8:45~13:00 晴れ

鳥屋野潟 8:45~10:10

鳥屋野潟は新潟駅の南部に位置し、周囲に県立図書館など公共施設やスタジアムがある一大都市公園である。

地元の知り合いのアドバイスから、鳥屋野潟公園の鐘木地区を中心に探鳥した。

遠くの水面には存在感抜群のコハクチョウマガモコガモが点在している。

ここでは水面に浮かぶ水鳥だけでなく、目の前に広がる草原ではシジュウカラオオジュリンアオジなどの小鳥を見聞きしたり、上空を旋回するノスリを2羽観察することができた。

また緑多い公園内ではアカゲラルリビタキを見聞きするなど意外な出会いがあった。

見聞きした野鳥(観察順)

シジュウカラ
ムクドリ
コハクチョウ
マガモ
コガモ
カンムリカイツブリ
カルガモ
ノスリ
ヒヨドリ
アカゲラ
カワラヒワ
オオジュリン
モズ
ルリビタキ
アオジ

計15種

鳥屋野潟から瓢湖への移動中 10:30~12:15

移動中に阿賀野川の河川敷に立ち寄る。

神奈川より一足早く冬羽のカシラダカベニマシコアオジを観察。

アオジより優しく聞こえるカシラダカの地鳴きを久々に聞いた。

田園地帯を通過時にミヤマガラスの群れを発見。


可愛い正面顔


特徴のあるくちばしだけでなく、横から見ると四角い頭部も目を引いた。

見聞きした野鳥(観察順)

カシラダカ
アオジ
ベニマシコ
キジ
シジュウカラ
ミヤマガラス
ハシボソガラス

計7種

瓢湖 12:30~13:00

瓢湖といえば、雪景色の中でハクチョウが湖面いっぱいにいるテレビ中継を何度か見た思い出がある。

探鳥地というより観光地という感じで、水際では観光客が記念撮影をしたり、岸に押し寄せるカモハクチョウに餌を与えている。

カモを肉眼で観察できる近さなので、異なる種類の大きさ比べ、同種での雄雌の違い、同性での幼鳥成鳥の違いや換羽の進行模様などを改めて確認できた。


新潟にいてもやはり気になる存在のハシビロガモ雄 

キンクロハジロを上から見る度に胴体が湯たんぽに似ていると思ってしまう。

キンクロハジロの成鳥の中に明らかに小さい個体を見つけた。

くちばしの基部付近の色が白っぽく、虹彩が黄土色なので幼鳥雌である。


キンクロハジロ幼鳥雌 

向かいの岸辺にはコハクチョウの群れが見える。

いまだ本日オオハクチョウを観察していないので、1羽1羽慎重に観察した結果、4羽見つけることができた。

帰り際に再度カモの大群の中にアメリカヒドリトモエガモがいないか探索するも見当たらず。

見聞きした野鳥(観察順)

コガモ
オナガガモ
ヒドリガモ
ホシハジロ
キンクロハジロ
コハクチョウ
オオハクチョウ
ハシビロガモ
トビ
スズメ

計11種

 

探鳥記 2018.11.3 新潟探鳥① 佐潟 5:10~8:30 晴れ

新潟市内周辺には冬鳥であるハクチョウガンカモ類の一大越冬地が点在しており、以前から是非とも探鳥したいと思っていた。

これら冬鳥の探鳥時期としてはまだ最盛期とはいかないが、コハクチョウヒシクイマガンなど定番の鳥は相当数の飛来が確認されており、また雪が積もると探鳥地を回るのも大変になる。

そこで、ざっとどんな探鳥地か知るだけでも有意義なものになるだろうと鳥仲間6人で新潟探鳥をした。

ちなみに今回の新潟遠征は深夜にこちらを出発してその日の夜に帰ってくるという、いわゆる弾丸ツアーとなった。

この心身に厳しい弾丸ツアー、当初は新潟市近郊で1泊する計画であったが、宿を取ることができなかったためにやむを得ず決行。
皆さん、宿の手配はお早めに!

当日の行動予定は、新潟在住の知り合いのアドバイスを受けて、佐潟で日の出のねぐら立ちを観察して、鳥屋野潟、瓢湖を経て福島潟で日の入りを迎えることにした。

深夜に出発して、最初の目的地・佐潟の公園駐車場に4時半過ぎに到着。

本日の日の出の時刻は6時11分。

明るくなるまで車中で仮眠する予定であったが、寝る間もなく5時頃から水鳥の鳴き声が車外から聞こえて来た。

水鳥が活動し始めたら我々も行動開始!ということで、まだ暗い中で水際に立ち、水面から聞こえる鳴き声を鑑賞することに。

だんだん目が慣れたのか?辺りが明るくなったのか?水面に浮かぶ水鳥が見えて来た。

近くではモズの高鳴きが聞こえ、陸の鳥も活動開始。

だんだん空が薄ピンク色の染まり初めた頃には、水鳥達の鳴き声もさらに大きくなり、水面上での動きも活発になってきた。

薄暗い中でもコハクチョウの白さが目立つ中、そばにコハクチョウの幼鳥がいることに気が付いた。


コハクチョウ幼鳥 成鳥と違い、体全体は薄灰色で、くちばしはピンク色の個体

さらに水面奥の方に約20羽のヒシクイの小群を発見。

あまりに遠くてマガンがいるか分からなかったが、その後に仲間がヒシクイのねぐら立ちの際に群れの中にマガンがいるのを確認した。

夜明け前の6時を過ぎた頃、コハクチョウの小さな群れが次々とねぐら立ちし始めた。

日の出を迎えると、更にねぐら立ちの数が増えて行った。

不思議なことに今まで観察しているハクチョウは全てコハクチョウであり、オオハクチョウをいまだ観察できていない。

その後も移動するまでオオハクチョウを意識して探したが、結局見つからなかった。


朝焼けを受ける水鳥達

コハクチョウの群れがその羽音が聞こえるくらいの高度で頭上を飛び去って行く。

まさに圧巻のねぐら立ちであった。

7時を過ぎた辺りでコハクチョウカモのねぐら立ちが一段落したので、左手奥に見える観察小屋まで移動することにした。

道沿いにある看板を見て、佐潟を一周するコースがあることを初めて知った。

1周すれば様々な鳥との出会いがありそうだ。

コース上ではアオジウグイスモズなどを見聞きして、観察小屋に到着。

ここでは本日初めてのミコアイサを観察。

目の前の水面は夜明け前にヒシクイの小群がいた辺りだろう。

次回訪問する時は、ここからねぐら立ちやねぐら入るを観察するのも良いと思った。

帰り際、せっかくなので公園内にある佐潟水鳥・湿地センターが立ち寄ることにした。

センター情報では、コハクチョウの初認は10月10日で、11月2日の調査では4166羽確認されたそうだ。

日本海側に多く飛来するイメージがあるトモエガモが今回1羽も観察できなかったので、レンジャーの方に質問したところ、1か月もすれば観察されるとのこと。

ちなみにトモエガモは神奈川県では毎年1羽観察されるかされないかの珍しいカモである。

ここでもう少しじっくり水鳥達を観察したかったが、本日は4か所を日の入りまでに回る弾丸ツアー!

名残惜しくも次の目的地・鳥屋野潟へ。

見聞きした野鳥(観察順)

コハクチョウ
マガモ
モズ
コガモ
カルガモ
オオバン
ホシハジロ
ヒシクイ
カンムリカイツブリ
キンクロハジロ
ヒドリガモ
ハジロカイツブリ
シジュウカラ
ヒヨドリ
チュウヒ
カワウ
アオジ
セグロセキレイ
ハクセキレイ
ウグイス
ハシボソガラス
カイツブリ
オナガガモ
ダイサギ
スズメ
アオサギ
ミコアイサ
ノスリ

計28種 目撃談 マガン、キジバト、カワラヒワ

探鳥記 2018.9.9 静岡シギチドリ探鳥 ③御前崎 13:30~16:50 晴れ

3時間ぶりに御前崎に戻って来た。

先ほどの観察場所に行く前に近くの岩礁に立ち寄って観察。


御前崎灯台を望む

堤防の斜面にはミユビシギの小群が採餌中。

目の前に広がる海に何か海鳥がいないか探索するとオオミズナギドリが1羽海上を飛び回っていた。

今朝のポイントの戻ると、ミユビシギ達が採餌していた堤防はほぼ水没しており、また砂浜には人があちこちにおり、良い観察状況ではなかった。

しかし、この広いポイントのどこかにはいるはずだと砂浜に降り立って波打ち際へ進む。

すると砂浜上にある漂着物や草木のそばでじっとしているトウネンキョウジョシギを発見。

徐々に間合いを詰めて近い距離で観察・撮影することができた。


キョウジョシギ幼鳥

トウネンの群れの中ヨーロッパトウネンヘラシギがいないか1羽1羽慎重に観察したが、残念ながらいなかった。


長旅の疲れかウトウト状態のトウネン 後日、特集します!

波打ち際ではミユビシギの群れが食事中。

人が少なくなったせいかメダイチドリオオメダイチドリハマシギも加わってにぎやかな光景となった。

目の前に広がる海上では海鳥が乱舞している、白い頭部が目立つオオミズナギドリだ。

背後にある陸側の草原では2羽のチュウシャクシギを確認、時々草越しにチュウシャクシギの顔を見つけては喜んだ。

結局最後までヘラシギには会えなかったが、ここでの観察で特に楽しかったのは9月ということで幼鳥を観察する機会が多かったことだ。


キョウジョシギ幼鳥 白い綺麗な羽縁が目立つ

幼鳥にとっては初めての旅路、本能のままに越冬地に向かうのだから凄い!

御前崎に立ち寄るシギチドリはこれからどこに向かうのだろうか?

愛知県にある藤前干潟や一色海岸の方へ西進するのか?それとも一気に南進するのか?興味は尽きない。

今回初めて静岡でのシギチドリ探鳥となったが、御前崎にたどり着く間にも富士川、安部川、大井川河口など探索したい場所がたくさんあり、再訪が楽しみな静岡探鳥であった。

見聞きした野鳥(観察順)

トウネン
ミユビシギ
キアシシギ
オオミズナギドリ
カワウ
ヒヨドリ
メダイチドリ
キョウジョシギ
ダイゼン
ハマシギ
オオメダイチドリ
チュウシャクシギ
ヒバリ
スズメ
ツバメ

計15種 目撃談 キセキレイ、イソヒヨドリ

探鳥記 2018.9.9 静岡シギチドリ探鳥 ②磐田市浅羽地区 11:10~12:45 晴れ

御前崎から西に移動して磐田市浅羽地区へ。

シギチドリがいないという情報の下で現地に行くのは気が重いが、何とか見つけ出すぞ!とテンションを上げて移動。

浅羽地区といっても漠然として具体的なポイントはないので、休耕田を見つけるべく田園地帯を回る。

案の定、休耕田はほとんどなく、あっても水がない。

たくさんのサギが集まる場所が見えたので車窓から観察すると、アマサギの群れにコサギチュウサギが混ざっている様子である。

アマサギコサギに比べて首が太くて短いこと、チュウサギのくちばしがコサギより短いことを改めて確認した。


まだオレンジ色の繁殖羽の名残があるアマサギ

田園地帯での探索を諦めかけていたら、、仲間が走行中にケリを発見してくれた!

ここに来てようやくシギチドリモードに入るも、間もなく飛び去ってしまった。

ケリ観察を終えて、そばに太田川河口というシギチドリ探鳥地があるので移動。

駐車場から川向うの岸辺を探索すると、ソリハシシギキアシシギシロチドリを立て続けに発見。

スコープでやっと観察できる距離なのが残念だが、観察できて一安心。

今度は反対側の中州を探索すると遠くにいるダイゼンキアシシギを観察した。

次に磐田市内にある大池に行くことも考えたが、池の水を抜いたばかりでシギチドリの観察にはしばらく日数がかかるとのこと。

そこで再びヘラシギを探すため、御前崎に戻ることにした。

見聞きした野鳥

アオサギ
チュウサギ
アマサギ
コサギ
スズメ
ハクセキレイ
カワセミ
イソシギ
ケリ
トビ
セッカ
ソリハシシギ
キアシシギ
シロチドリ
ダイゼン
アオサギ

計16種

探鳥記 2018.9.9 静岡シギチドリツアー ①御前崎 8:00~10:15 晴れ

当初、この時期は有明海の大授搦へ行く予定であったが、今回は結局パスすることになった。

大授搦で今年こそヘラシギを観察したい!という思いがあったので、関東近辺でヘラシギを観察できそうな場所・御前崎に行きたくなった。

更には御前崎の西には内陸性シギチドリの探鳥地で有名な磐田浅羽地区もある。

この2か所なら日帰り探鳥も可能ということで、早朝に出発した。

8時には御前崎の灯台そばに到着。

初めて探鳥する場所でポイントが分からないまま現地に乗り込んだのだが、そばの堤防の上にいるバーダーを発見!

堤防に上がると、目の前には砂浜と防波堤、そして駿河湾の荒海が広がっていた。

時々波を被る防波堤の上ではミユビシギキョウジョシギが採餌中。

ミユビシギの中には今季初めて観察する幼鳥が混じっており、白黒の綺麗なコントラストが目立つ。


画面中央が幼鳥。その左の個体はほぼ冬羽の状態ですね。


ミユビシギの様々な羽衣に注目です。後半は幼鳥です。

いつもの砂浜ではなく、防波堤の上でも波を気にしながら採餌するミユビシギの姿を観察していると、オオメダイチドリがいることに気が付いた。※ちなみに 上の動画冒頭の下の方にオオメダイチドリが映っています。


遠目からでもくちばしと脚の長さは目立つ。

動画を見て改めて思うのは、くちばしの長さは見える角度によって短く見えることです。

砂浜海岸に点在する漂流物や岩場をスコープで観察していると、トウネンダイゼンキアシシギハマシギと次々に見つけることができた。

もちろん、目標のヘラシギを探索し続けたのだが、発見できず。

観察の合間に地元バーダーの方から親切にも御前崎のポイントや最近のシギチドリの動向を教えてもらった。

どうやらここが一番の探鳥スポットで、最近ではアメリカウズラシギサルハマシギも観察されたそうだ。

気になるヘラシギであるが、6年前までは定期的に観察されていたようで、それ以降は今のところ、観察されていないという。

また次の目的地の磐田市の浅羽地区の様子であるが、今朝観察したバーダーの話によると休耕田がほとんどなくて非常に厳しい状況でおススメできないとのこと。

そこまで遠くもなく、また初めての探鳥地なので様子だけでも見に行くことにした。

見聞きした野鳥

ミユビシギ
キョウジョシギ
チュウシャクシギ
メダイチドリ
オオメダイチドリ
トウネン
ダイゼン
キアシシギ
ハマシギ
カワウ
クロサギ
ヒヨドリ
ハシボソガラス

計13種