探鳥記 2017.9.10 九州探鳥⑥ 佐賀市 大授搦 6:40~13:30 晴れ 

大川市内の宿泊先を6時に出発して大授搦に向かう。

6時45分に大授搦に到着。

本日の満潮時刻は11:38だから5時間前に到着!気合入りすぎ?

本日は日本野鳥の会佐賀支部主催の探鳥会が9時から開催されるので、開始まで干潟で自主探鳥である。

干潟の中央から右端まで進んで戻ってくるコースを取る。

昨日の様子から右側の方がシギチドリの出が良いような気がする。


早朝のため観察エリアのバーダーも少ない

干潟に降りると今回もダイゼンハマシギメダイチドリオオメダイチドリが目に入る。

今日はオバシギ幼鳥が近くで採餌中。

オバシギ幼鳥

遠くまで潮が引いてシギチドリは見にくいが、大授搦の探鳥に慣れて来たのか見つけにくいことはない。

メンバー全員で次々とシギチドリを見つけていく。

特にアオアシシギの群れの中にカラフトアオアシシギが混じっていないか?トウネンの群れの中にヘラシギが混じっていないか?細心の注意を払って観察する。

ハマシギの小群にキリアイを見つけた。

遠くからだとくちばしの短いタシギたいに見える。

キリアイは東京湾岸では観察されると話題になるシギチドリだが、ここでは少なくとも20羽前後はいるようで普通種の感じで観察できた。

またキリアイは採餌中も休憩中もハマシギのそばで見かけることが多かった。

コオバシギキアシシギを発見するも近くで観察すれば問題ないが、遠くでの観察となると意外と迷う。

右端までたどり着くと目の前で2羽のトウネンがそばで採餌中。

はるか遠くではダイシャクシギが広い干潟でポツンと採餌中。

くちばしの長さと下腹の白さで判定した。

九時の探鳥会に間に合うように戻る途中、干潟にアカアシシギを見つけた。

このアカアシシギ、昨日に比べて発色の良い赤脚が目立つし、採餌に夢中になって動き回っている。

こんなに機敏にくちばしを水面上で横に振って採餌するアカアシシギの姿を初めて見た。

もうすぐ9時だ、先を急ごう。

佐賀支部の探鳥会の集合場所は堤防上にある展望台付近である。

案内板と右奥に望遠鏡が設置されている。

9時になりいよいよ探鳥会がスタートする。

今回の探鳥会は特別にヤング探鳥会と名打っており、中心となってヤング探鳥会を行っている東京支部の方も多く参加している。

遠くはなんと北海道からの参加者もいた。

総勢50人以上はいるだろうか。

いよいよ干潟に降りて探鳥スタート。


探鳥会の様子

だんだん潮が満ちてきてシギチドリが近づいて来ている。

やはり距離が近いと観察の楽しさも増す。

さらに探鳥しながら地元の参加者の方と大授搦や付近の探鳥地など探鳥談義に盛り上がった。

普段は話しづらくて挨拶で終わってしまうことが多いが、参加者というだけで初対面で話すハードルが低くなるのが探鳥会の良いところだ。

あまりに話に夢中になって集団から遅れ出したので急いで向かう。

追いついた先で参加者が興奮気味にスコープでシギチドリを観察している。

ついにヘラシギ登場か?

残念!カラフトアオアシシギであった(何と贅沢なセリフ)。

カラフトアオアシシギがいつ飛んでしまうか分からないので、とりあえず観察者のスコープをのぞかせてもらった。

やはり昨日と同じずんぐりした印象であった。

自分のスコープで観察しようとした矢先、もっと先の方に移動してしまった。

急いで観察するために先を急ぐことにするも、さらに奥に飛び去ってしまったそうで結局その後は観察できず。

昨日と同じようにじっくり観察する時間があると思い込んでいただけに残念だ。

悔しがっていると目の前に今回の探鳥ツアー初観察のオオハシシギがいる、しかも2羽。

採餌中のシギチドリが多い中でお休みモードである。

オオハシシギは珍しいシギではないが観察する機会が意外と少ないシギだ。

上面は灰褐色が目立ちほぼ冬羽といってもよさそうだが、下部はまだ繁殖羽の名残が見える。

更に潮が満ちて来て、ハマシギキリアイメダイチドリトウネンなどの小型のシギチドリは干潟にこれ以上採餌ができなくなり、飛び去り始めた。

これと変わるようにホウロクシギダイシャクシギが飛来して目の前の水面に降り立つ。

ダイシャクシギホウロクシギが観察できる葛西臨海公園でもここまで近くで観察するのは難しい。


ダイシャクシギの立派なくちばし!


奥)ダイシャクシギ 手前)ダイゼン

潮が満ちて来る中、私達観察者が柵越しにいるのでシギチドリもこれ以上前に移動できない状況になったので、昨日同様に堤防上からの観察に切り換える。

このタイミングで佐賀支部の探鳥会も終了した。

探鳥会中もヘラシギは観察できなかったが、現在この場所でいるだろうシギチドリは観察できた。

佐賀支部の皆さん、お疲れさまでした!

 

引き続き堤防上から観察する。

今回も干潟に残っている観察者がいる。

昨日同様、人を警戒してシギチドリはそばまで飛来しないのか?周囲に困惑の空気が広がる。

そんな中で右端のほうにハマシギダイゼンキリアイトウネンメダイチドリなどのシギチドリの大群が降り立った。


観察者を避けて一番奥で休憩中のシギチドリ


その後、潮が引き始めて干潟が現れると飛び去った。

潮が引き始めるとシギチドリが群れで干潟の上空を行き来し始めた。

その群れを狙って今日もハヤブサが登場するも狩りは失敗、、、。

ダイシャクシギホウロクシギの飛行はゆっくりで優雅な雰囲気がある。


腰が白いのがダイシャクシギで他はホウロクシギ

柵上ではチュウシャクシギオオソリハシシギ幼鳥が休憩中。

このオオソリハシシギはくちばしが短く見えるので雄と思われる。

並んでみるとチュウシャクシギの方が大きいのが分かる。


左)チュウシャクシギ 右)オオソリハシシギ

 

13:15頃の干潟の様子。

ハマシギダイゼンの群れを中心に干潟に降り立っているが、ほとんど採餌行動をしていない。

その様子の動画

今回も昨日同様に大多数のシギチドリがそのまま干潟で本格的に採餌をするのではなく、しばらくすると飛び去ってしまった。

そしてその様子を待って我々の探鳥も終了となった。

地元の方から鹿島市のため池にツルシギが集団で観察できる場所があると聞いたので、食事休憩後にそちらに向かうこととした。

見聞きした野鳥(観察順)

カササギ
キジバト
ハシボソガラス
スズメ
ツバメ
ハクセキレイ
ダイゼン
ハマシギ
アオサギ
ダイサギ
メダイチドリ
オオメダイチドリ
オバシギ
トウネン
アオアシシギ
オグロシギ
キリアイ
ソリハシシギ
シロチドリ
ウズラシギ
コオバシギ
キアシシギ
アカアシシギ
チュウシャクシギ
コアオアシシギ
ダイシャクシギ
ハシビロガモ
ホウロクシギ
カラフトアオアシシギ
オオハシシギ
トビ
ハヤブサ
キョウジョシギ
オオソリハシシギ
セッカ

計35種

スポンサーリンク