野鳥 ヒドリガモ 2017.11.11 野島

今回の野島探鳥の目的は、冬鳥シーズン序盤のヒドリガモの羽衣の様子を観察することでした。

カモ達は日本で越冬するために主に10月頃に大陸から渡って来て、4月頃までには繁殖のために帰って行きます。

日本にいる間に幼鳥は第1回冬羽へ、成鳥は非繁殖羽(雄はエクリプスと言います)から繁殖羽へと換羽します。

このエクリプスは繁殖羽と異なり、地味で雌の羽衣と似ている種が多いので、雄雌の識別が難しいこともあります。

しかし、それがまたカモ観察の楽しみでもあります。

この時期のは幼羽、エクリプス(非繁殖羽)、繁殖羽、は幼羽、非繁殖羽、繁殖羽の羽衣が見られ、しかも移行中の状態もあるので、様々な姿を観察できます。

今回の野島で私が観察したヒドリガモは雄は全てエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体、雌は非繁殖羽の個体だけでした。

それでも個体ごとに羽衣の模様が異なり、興味深い観察となりました。

エクリプスから繁殖羽へ移行中の雄


雨覆が白いので成鳥雄です⇔幼鳥雄や幼鳥・成鳥の雌は灰褐色で白い羽縁があります。
成鳥雄として次に肩羽にエクリプス時の羽根が残っているので繁殖羽に移行中と分かります。
ここまで雨覆がハッキリ見えると識別が楽です。黒緑黒ラインの翼鏡も見えます。


上の個体と違って雨覆は見えませんが、三列風切の灰色と黒の模様がハッキリありますので成鳥雄⇔幼鳥雄は褐色と黒みが弱い模様。
上の個体より肩羽も脇羽も灰色の繁殖羽は半分ぐらいの割合で換羽の進行は遅いです。


雨覆の白が見えるので成鳥雄で換羽の進行具合は最初の画像と同じぐらいですが、お尻の黒さはこちらの方が進んでいます。


小さいですが白い雨覆が見えます。上記の3個体に比べて胸にエクリプス時の細かな黒斑が目立ちます。


正面見ると側面から見るよりふっくらしていますね。
灰色の繁殖羽はずいぶんと出そろっていますが、上個体同様に胸はまだ換羽が進んでいないです。


2015.2.7 野島
参考画像として、こちらが換羽が終わった繁殖羽の雄です。

非繁殖羽の雌


手前)雌の繁殖羽 奥)雄のエクリプスから繁殖羽へ移行中の個体

手前の個体の横に細長く見える雨覆は雄の特徴である白色ではなく灰褐色で羽縁が白いです。⇒この個体は雌です。
次にこの白い羽縁が目立たないのが幼鳥雌でハッキリと目立つのが成鳥雌です。⇒この個体は成鳥雌です。
次に参列風切が黒いのが雌の非繁殖羽であり、黒の部分に橙褐色の斑が現れるのが雌の繁殖羽です。⇒この個体は雌の非繁殖羽です。

雌の繁殖羽の三列風切の褐色斑がはっきりと映った画像があれば良かったのですが見当たりません。
今シーズン撮影して改めて後日ヒドリガモの雌の特集を組みたいと思います。